「食と健康をつなぐサイエンス・栄養疫学入門」東京大学名誉教授 佐々木敏さんの話
NHKラジオ第2のカルチャーラジオは、いつも愛聴しているが、今放送中の東京大学名誉教授 佐々木敏さんの「食と健康をつなぐサイエンス・栄養疫学入門」もなかなか面白い。
後で書くが、「しかし・・・」なのである。
<食と健康をつなぐサイエンス・栄養疫学入門(1)疫学・栄養疫学とはなにか>2025年1月3日放送
食と健康に関する情報は、マスメディアやネット、本、雑誌などで日々発信されています。「○○を食べると健康になる」といった類の情報です。しかし、科学的根拠が乏しい情報は、私たちの健康に多大な被害を及ぼしかねません。そこで重要なのが「栄養疫学」の観点。「栄養疫学」研究の第一人者、東京大学名誉教授の佐々木敏さんが、健康的な食生活のための最新情報を13回シリーズで紹介します。初回は疫学の意義などを語ります。
< (2) 「朝食欠食と学校の成績」>2025年1月10日放送
東京大学名誉教授の佐々木敏さんの解説でおおくりする「栄養疫学入門」。第2回は疫学調査において陥ることがある、「因果の逆転」を取り上げます。二つの事象の因果関係を分析する際、原因と結果が逆のように見える場合があります。佐々木さんは原因と結果の矢印の向きが正しいのかどうかをよく調べないと、疫学ではこうした誤解が起きるケースがあるといいます。朝食と学力の関係やチョコレートと肥満の関係などを例に語ります。
< (3) 「栄養健康情報はここでゆがむ・情報バイアスという落とし穴」>2025年1月17日放送
毎日のようにネットやテレビ、広告や雑誌などで「○○を食べると健康になる」といった栄養健康情報を目にします。その都度、私たちは食べ物や食べ方を変えたりすることがありますが、果たしてそれは改善につながっているのでしょうか?今回は「栄養健康情報はここでゆがむ・情報バイアスという落とし穴」と題し、東京大学名誉教授の佐々木敏さんが具体的な例をあげながら、先入観によって陥りがちな、ある危険性について語ります。
<(4) 「揚げ物と高コレステロール血症」>2025年1月24日放送
健康診断や人間ドックの検査結果に「コレステロール値が高め」と書かれていて、気になることがあります。一体、何を食べ過ぎて、こうした結果が出たのか?また、何を食べると改善できるのか?疑問が出てきます。今回は東京大学名誉教授の佐々木敏さんが、「コレステロール」と食事で摂取する「油」との関係性について、具体的な食材から考えます。脂質異常症にならないために知っておきたい食生活の知恵をわかりやすく解説します。
<(5) 「あなた自身の減塩の必要性」>2025年1月31日放送
これまで日本人の塩分摂取量は多いといわれてきましたが、現状はどうなのでしょうか?改めて、栄養疫学の最新研究から考えます。食塩は体に必要な栄養素の一つですが、過剰摂取は高血圧、胃がん、心疾患のリスクを高めます。世界保健機関WHOは、塩分摂取量の目標を成人で1日5グラム未満としています。東京大学・佐々木敏名誉教授が、高血圧対策に減塩と降圧薬ではどちらが効果的か?などクイズ形式でわかりやすく解説します。
<(6) 「お酒に適量はあるか?」>2025年2月7日放送
「お酒に適量はあるか?」と題して、お酒が及ぼすさまざまな影響について考えます。例えば、健康な人が1日平均で日本酒を1合~2合飲んでいた場合に、「かかりやすくなる病気」と「かかりにくくなる病気」があるといいます。その病気とは?東京大学名誉教授の佐々木敏さんが、クイズ形式でわかりやすく解説します。それ以外にもお酒の種類によって体への影響は変わるのか?おつまみのメニューの影響などについてもお答えします。
<(7) 「速食いは太る」は本当か?>2025年2月14日放送
今回は「速食いは太る」は本当か?というテーマについて考えます。体格指数BMIは体重(kg)を身長(m)で2度割って求めますが、BMIが25以上の場合、肥満とされます。肥満は生活習慣病、高血圧、脂質異常症、糖尿病などのリスクを高めます。果たして「速食い」と肥満とは関係があるのでしょうか?「速食い」は健康に悪い影響をもたらすのでしょうか?東京大学・佐々木敏名誉教授が最新の栄養疫学調査からお答えします。
< (8) 「地中海食と和食・究極の健康食を探る」>2025年2月21日放送
第8回「地中海食と和食・究極の健康食を探る」では、長年にわたり健康的な食事として注目されてきた地中海食を取り上げます。東京大学名誉教授の佐々木敏さんが、地中海食に含まれる材料で、日本人に不足しがちな食材について解説します。栄養疫学の調査結果からその食材とは「果物」と「全粒穀物」(精製度の低い穀物)だったといいます。地中海食によく使われる食材のとり方9つのポイントや和食との比較などについて語ります。
<(9) 「野菜『1日に350g』の根拠はどこにあるのか」>2025年2月28日放送
第9回「野菜『1日に350g』の根拠はどこにあるのか」では、東京大学名誉教授の佐々木敏さんが、野菜の食べる量を1日300gでもなく、400gでもなく、350gとしている理由について考えます。欧米では野菜と果物を合わせて、1日に約400gとることが推奨されているといいます。その方が寿命を考えた場合、総死亡率が下がるからです。栄養疫学の観点で、日本と欧米を比較しながら野菜のとり方や必要性を解説します。
<(10) 「食べる順序・『野菜先食べ』と糖尿病」>2025年3月7日放送
第10回「食べる順序・『野菜先食べ』と糖尿病」では、東京大学名誉教授の佐々木敏さんが、栄養疫学研究の難しさについて解説します。糖尿病の悪化を防いだり、予防するための食事法について、実際に患者さんの協力のもとで行われたいくつかの研究例を取り上げます。『野菜先食べ』は、本当に糖尿病の予防や改善に有効なのでしょうか?栄養疫学の「観察研究」や「介入研究」などの見地から効果的な食事のとり方について考えます。
<(11) 「全粒穀物と生活習慣病予防・なぜよさが広まらないのか」>2025年3月14日放送
第11回「全粒穀物と生活習慣病予防・なぜよさが広まらないのか」栄養疫学的に全粒穀物と精製穀物の違いは、どこにあるのか考えます。お米では、玄米と白米の違いになりますが、大規模な比較調査が行われました。全粒穀物を食べている人は、精製穀物を食べている人よりも、生活習慣病の発症率や総死亡率が低かったといいます。なぜ低いのか?どのくらいの量を食べればよいのか?など東京大学・佐々木敏名誉教授が解説します。
<(12) 「たんぱく質とカルシウムの飽和点を探る」>2025年3月21日放送
体に必要な栄養素が「足りているのか」「足りていないのか」を見極める際に、必要な飽和点という考え方について解説します。今回は、東京大学名誉教授の佐々木敏さんが「たんぱく質」と「カルシウム」を例に、世界で行われた栄養疫学研究から、日本人にとってこの二つの栄養素は、果たして足りているのかどうかを考えます。いずれの栄養素も多すぎても、少なすぎても体には悪影響が出てきます。適切なとり方のコツを伝授します。
<(13) 「独居と孤食とうつ-なにを食べるか・だれと食べるか」>2025年3月28日放送
高齢者で独居になると、社会との絆も希薄になりがちで「うつ病」を発症するケースも出てきます。今回は食品栄養素の問題ではなく、食事行動について考えます。1日3食、誰かと食事をする人と孤食で済ます人とでは「うつ病」の発症率に差はあるのか?また、その時に食べるメニューに違いは出るのか?さらに、料理をする人と料理をしない人における寿命の差など、東京大学・佐々木敏名誉教授が「行動栄養学」の観点から解説します。
言うまでもなく、人間の体は食べ物で出来ている。いや、地球上のあらゆる生物はインプットとしての食べることが、生きること。それゆえ、TVなどで見ても、動物は常に食べ物を探し、常に食べている。また、何らかの原因で食べ物を探せなくなった動物は、即死を意味する。
そんな重要な食べ物だが、色々とデータを示されて「こうする方が良いよ」と言われても、この歳になるとなかなか腰が重い。
ピリピリと食べ物に気を遣っても、今さら?という気がする。
食べたくも無いものを、体に良いからと、我慢して食べる。それはかえってストレスになるのでは??
まあ「聞かなかったことにしよう」が今の自分!?
先日、「欧米にはなぜ、寝たきり老人がいないのか」(ここ)という記事を書いた。
答えはここにあるように思う。つまり、食べられなくなったら死を迎える。ということ。
最近よくカミさんと話す。
「おいしいものを食べたいね~」
体力的に海外旅行も行けない。温泉旅行も面倒くさい。後の楽しみ、というと、食べることくらいしかない。でも、色々外食しても、「また来たい」と思えるようなレストランはなかなか「無い」。
まあ、寂しい老後ではあるが、上の放送を聞きながら、若い時なら、また働き盛りの亭主の食事をつかさどる主婦ならいざ知らず、我々喜寿世代の連中には、ちょっと厳しい話だな、と思いつつ聞いた放送ではあった。
●メモ:カウント~1450万
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