池波正太郎の「鬼平犯科帳」全24巻を読んだ
池波正太郎の「鬼平犯科帳」全24巻と関係本を「全部」読んだ。
約6年前から始めた読書リストも500冊を超えた。相変わらず「全部」と「中古の文庫本」という事にこだわっている。
司馬遼太郎を「全部読むぞ」と息巻いていたが、謙信や信玄に寄り道し、つい池波正太郎の「鬼平犯科帳」に寄ってしまった。 本編24巻と、「鬼平犯科帳 乳房 番外編」「鬼平犯科帳の世界」「鬼平犯科帳 悪党列伝」「池波正太郎・鬼平料理帖」「鬼平犯科帳人情咄 私と長谷川平蔵の30年」「池波正太郎と七人の作家 蘇える鬼平犯科帳」の数々。
相変わらずのチャンバラ小説だが、この小説を知ったのは、老人ホームに入っていた兄貴から「買ってこい」と言われて手に入れたのが最初。
それで相変わらずのフリマサイトで「全24巻」を買い込んだ。基本的に短編集なので、読むときにキリが良い。前のストーリーを忘れてもOK。
有名な小説だけあって、なかなか面白かった。それに、自分は見たことが無いが、TVドラマとしても有名だったそうで、それに関する本「・・・30年」もあった。
最後に読んだのが2018年に出た「池波正太郎と七人の作家 蘇える鬼平犯科帳」という本。「7人の人気作家が長谷川平蔵を登場人物にして、「鬼平」へ新たな命を吹き込んだ競作短篇集」と解説にある。
これがまた??! 池波正太郎になって?同じ鬼平を描くのだが、はやり違和感。空気感が全く違う。やはり鬼平は池波さん。
話は変わるがこの小説のスタートは「オール讀物」の昭和42(1967)年12 月号だったとのこと。
実はこの雑誌、1976年(昭和51年)に亡くなった祖母の愛読書で、実家でよく見掛けた。自分は開いたことがないが、この1976年までの回は、「祖母も読んだんだろうな・・・」と思いながら読んだ。
ついでながら、実家の本棚には親父の愛読書が並んでいたが、その中で覚えているのが吉川英治の「新・平家物語」。これも「親父が読んだ小説」ということで読んでみようと思い立って、全巻手に入れてしまった。
またまたついでながら、ふと松本清張をもう一度読んでみようかと思い立ち、これは「全部」は無理なので、30数冊買い込んでしまった。
さすがに松本清張物はカッパノベルスで昔読んだ記憶があり、どのタイトルも記憶にある。
しかし、やはり中古本はリスクがある。「点と線」を読み始めたら、手がかゆい。どうもダニがいたらしい。日陰に干すがダメ。布団乾燥機のダニモードで熱して、しばらくページを開いて放ってある。読むときになって治っているかどうか・・・
カミさんは自分のフリマで買い込む中古文庫本集めに批判的だが、どうも新品を買う気がしない。「一読だけしました」が買うときのキーワードではあるが、数冊まとめて買うときにはリスクはある。
とにかく、司馬遼太郎から吉川英治、「半七捕物帳」から松本清張まで、これから読まなければいけない文庫本が数百冊溜まってしまった。
目の健康だけが心配な喜寿老人ではある。
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コメント
池波正太郎については、「真田太平記」の長編(新潮文庫12冊)を読んだことを以前書きましたが、その後にそれとの関連で「真田騒動ー恩田木工」というタイトルの新潮文庫(「信濃大名記」、「碁盤の首」、「錯乱」、「真田騒動」、「この父その子」からなる、いずれも真田家にかかわる5つの短編を集めたもの)、そして新陰流の開祖の剣聖上泉伊勢守を描いた「剣の天地」(新潮文庫で上下2冊)を読んだぐらいです。
投稿: KeiichiKoda | 2024年1月29日 (月) 10:31
エムズ様
相変わらず楽しく拝読させて頂いております。
小沢征爾さん逝去残念ですね!
さて、最近は司馬遼太郎は休読中でしょうか?
自分は最近関連本として下記本を読みました。
1.司馬遼太郎の戦国時代
(文春別冊河出書房新社)
2.司馬遼太郎 幕末~近代の歴史観
(文春別冊河出書房新社)
3.司馬遼太郎と藤沢周平 佐高 信(光文社)
で、上記1,2,は司馬遼太郎礼賛本ですが
問題は3番目の佐高信(さたかまこと)の著書
です。司馬遼太郎によほど恨みつらみがあるのか実に辛辣な論評をしています。一方藤沢周平は同郷のよしみもあるのか、とても好意的な論評をしています。自分はどちらの作品も好きな作家です。
佐高信は上記に関わらず他の評論でも他と違った視点から論ずることが多く参考になることもありますが、上記の著書はとても共感出来ませんでした。極論は司馬遼太郎ファンの読者も嫌いだと言っております。
自分が思うに、同じ時代小説でもジャンルが違うので同じ土俵で比較論評は無理があると思います。
いずれにしろ、プロレスとボクシングを同じ土俵での比較には無理があるように、A・猪木とモハメッド・アリの試合のようになると思います。
エムズ様!司馬遼太郎200数じゅっ冊購入されていますので上記ご一読されたらと、どうでしょうか?!
老爺心ながら傘寿の司馬浮庵でした!
【エムズの片割れより】
どうも寄り道がながく、司馬遼太郎は休読中です。
池波正太郎の「鬼平犯科帳」を読み終わったら、何となく昔読んだ松本清張を読みたくなり、現在は清張に凝っています。
時代・歴史小説から始まった自分の読破生活。
前に数百冊そろえた佐伯泰英、司馬遼太郎、吉川英治、山岡荘八などがアクビをしています。
紹介頂いた本はまだ持っていませんが、そのうち読んでみます。
投稿: 司馬浮庵 | 2024年2月17日 (土) 18:08