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2024年1月の2件の記事

2024年1月28日 (日)

池波正太郎の「鬼平犯科帳」全24巻を読んだ

池波正太郎の「鬼平犯科帳」全24巻と関係本を「全部」読んだ。
約6年前から始めた読書リストも500冊を超えた。相変わらず「全部」と「中古の文庫本」という事にこだわっている。

司馬遼太郎を「全部読むぞ」と息巻いていたが、謙信や信玄に寄り道し、つい池波正太郎の「鬼平犯科帳」に寄ってしまった。
240128onihei 本編24巻と、「鬼平犯科帳 乳房 番外編」「鬼平犯科帳の世界」「鬼平犯科帳 悪党列伝」「池波正太郎・鬼平料理帖」「鬼平犯科帳人情咄 私と長谷川平蔵の30年」「池波正太郎と七人の作家 蘇える鬼平犯科帳」の数々。

相変わらずのチャンバラ小説だが、この小説を知ったのは、老人ホームに入っていた兄貴から「買ってこい」と言われて手に入れたのが最初。
それで相変わらずのフリマサイトで「全24巻」を買い込んだ。基本的に短編集なので、読むときにキリが良い。前のストーリーを忘れてもOK。
有名な小説だけあって、なかなか面白かった。それに、自分は見たことが無いが、TVドラマとしても有名だったそうで、それに関する本「・・・30年」もあった。

最後に読んだのが2018年に出た「池波正太郎と七人の作家 蘇える鬼平犯科帳」という本。「7人の人気作家が長谷川平蔵を登場人物にして、「鬼平」へ新たな命を吹き込んだ競作短篇集」と解説にある。
これがまた??! 池波正太郎になって?同じ鬼平を描くのだが、はやり違和感。空気感が全く違う。やはり鬼平は池波さん。

話は変わるがこの小説のスタートは「オール讀物」の昭和42(1967)年12 月号だったとのこと。
実はこの雑誌、1976年(昭和51年)に亡くなった祖母の愛読書で、実家でよく見掛けた。自分は開いたことがないが、この1976年までの回は、「祖母も読んだんだろうな・・・」と思いながら読んだ。
ついでながら、実家の本棚には親父の愛読書が並んでいたが、その中で覚えているのが吉川英治の「新・平家物語」。これも「親父が読んだ小説」ということで読んでみようと思い立って、全巻手に入れてしまった。

またまたついでながら、ふと松本清張をもう一度読んでみようかと思い立ち、これは「全部」は無理なので、30数冊買い込んでしまった。
さすがに松本清張物はカッパノベルスで昔読んだ記憶があり、どのタイトルも記憶にある。
しかし、やはり中古本はリスクがある。「点と線」を読み始めたら、手がかゆい。どうもダニがいたらしい。日陰に干すがダメ。布団乾燥機のダニモードで熱して、しばらくページを開いて放ってある。読むときになって治っているかどうか・・・

カミさんは自分のフリマで買い込む中古文庫本集めに批判的だが、どうも新品を買う気がしない。「一読だけしました」が買うときのキーワードではあるが、数冊まとめて買うときにはリスクはある。
とにかく、司馬遼太郎から吉川英治、「半七捕物帳」から松本清張まで、これから読まなければいけない文庫本が数百冊溜まってしまった。

目の健康だけが心配な喜寿老人ではある。

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2024年1月 9日 (火)

八代亜紀の「ともしび」~73歳で死去

今夕、八代亜紀さんが亡くなったというニュースが流れた。

演歌歌手八代亜紀さん12月30日に死去73歳「膠原病」で8月活動休止 「雨の慕情」「舟唄」

演歌歌手八代亜紀さんが昨年12月30日に急速進行性間質性肺炎のため死去していたことが9日、分かった。八代さんの公式サイトで発表された。73歳。熊本県八代市出身。

240109yashiroaki 膠原病の一種で指定難病である抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎と急速進行性間質性肺炎を発症し、昨年8月に活動休止することを、公式サイトで発表していた。

所属事務所によると、8月下旬に本人から体調不良を訴える報告があり、複数の病院で検査を行い「膠原病」と診断され、闘病を続けていた。

活動休止について八代さんは「少しの間、大好きな歌と絵から離れなきゃいけないのは寂しいけれど、必ず元気になって戻ってきますので待っててね。また皆さまとお会いできる日を楽しみに頑張ります!」とコメントしていた。

1971年(昭46)にデビューし、73年に出世作「なみだ恋」を発売。その後「愛の終着駅」「もう一度逢いたい」「おんな港町」「舟唄」など数々のヒット曲をリリースし、80年には「雨の慕情」で第22回日本レコード大賞の大賞を受賞した。

絵画でも活躍し、画家の登竜門とも言われる世界最古の美術展であるフランスの「ル・サロン」で5年連続入選を果たして永久会員に。2010年には、歌唱技術が認められて文化庁長官表彰を受賞。

芸能生活50周年を迎えた21年には、第42回松尾芸能賞大賞を受賞した。」(2024/01/09付「日刊スポーツ」ここより)

八代亜紀の唄と言えば、倍賞千恵子の映画「駅/STATION」の一シーンを思い出す。赤提灯のカウンターで、テレビから流れて来る八代亜紀の「舟唄」。「この唄好きなのよ」と倍賞が言う。・・・

それに自分の結婚式を思い出す。式に出てくれたある友人が、カラオケで八代亜紀の「貴方につくします」を歌ってくれた。あれから47年。1976年当時、カラオケはまだまだ流行っていない。カラオケで歌う光景は珍しかった。

八代亜紀の歌を何か挙げようと、自分のライブラリーから順番に聞いてみた。そして、この歌を挙げることにした。「ともしび」という歌である。1975年5月25日発売のシングル11枚目、彼女24歳の時の作品である。

<八代亜紀の「ともしび」>

「ともしび」
  作詞:悠木圭子
  作曲:鈴木 淳

あなたの命の ともしびが
もうすぐ消えると 聞かされた
ああ編みかけの カーディガン
それが出来たら 夜明けの釣りも
もう寒くはないねと
細くなった手で
私の手を握る あなた・・・
明るく笑って あなたをだまし
ただ祈るだけの 私でした

なんにも知らずに この春の
桜の花びら 散る頃は
ああ教会で 鐘が鳴る
白いドレスの 花嫁衣装
早く見たいと はしゃいで
細くなった手で
私の手を握る あなた・・・
どうすればいいの 何が出来るの
ただ祈るだけの 私でした

あれから二度目の 春が来たけど
私の中に生きてる あなた・・・

話は変わるが、今日の夕方、スマホに電話が来た。同期入社のO君から。そもそも自分には友人からの電話というものはない。年に1回も無いので、非常に珍しい。要件は、今月末に予定されている同期会に出席するのかどうかという話だった。
ついでに少し話をした。
彼とはクラシック好きだという共通点があるので「右耳が聞こえないので、音楽はもう卒業。LPレコードもCDも売却した」という話をしたら、何と最近、アンプとスピーカーを買い替えたという。アンプはマッキントッシュ、スピーカーはB&Wだという。それぞれ60数万円だったとか。

2年前に奥さんを亡くし、子供もいないせいで、その寂しさを紛らわすために買い替えたという。そして1日中音楽を流しているとか・・・
「もう我々も喜寿だぜ!そろそろ次のことを考えねば。ポックリ逝った後・・・」というと「そんなにポックリは逝けないよ」。

八代亜紀の訃報に接し、この「ともしび」という歌の歌詞が妙に心に響く。
親父が死んだ80歳3ヶ月まで、あとちょうど4年。
やはり親の亡くなった歳は気になる・・・

昨年はあまり「事件」が無かった。何も無いということは非常に有り難いこと。
絵画の才能も発揮した八代亜紀。73歳はあまりも若い。まだまだ描きたかっただろうに・・・
冥福を祈ると共に、今年も「何も無い1年」であることを祈ろう。

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