相変わらず時代小説に凝っている
相変わらず時代小説に凝っている。
5年ほど前に「時代小説~親父の思い出」(ここ)という記事を書いた。
つまり藤沢周平から始まって、ここ5年ほど時代小説に凝っていることになる。
今は司馬遼太郎を全部読むことにしているが、時々他の著作に浮気することもある。半年ほど前には真田太平記を読んだ。
先日、録画に溜まっていたBS TBSの「関口宏の一番新しい中世史」(ここ)の45回分を一気見した。
見るのが何となくおっくうで、つい溜めてしまった。しかし、見始めると、一気見の良さが出てくる。つまり前の回の内容をまだ覚えているので、話がつながる。
そこで改めて興味を覚えたのが南北朝と、武田信玄と上杉謙信。良く知られているように、司馬作品に南北朝を採り上げた作品は無い。どうも採りあげる価値のある時代では無いと思っていたらしい。
また主人公として武田信玄と上杉謙信を採り上げた作品も見当たらない。
それで別の作者の作品を探すことになる。そして手始めに読んだのが井上靖の「風林火山」。
これがとてつもなく面白く、それこそアッという間に読んだ。そして今は上杉謙信の「天と地と」を読み始めた。海音寺潮五郎を読むのは初めて。
そして次に控えるのが新田次郎の「武田信玄」。そしてつい吉川英治の「私本太平記」も買ってしまった。
「私本太平記」といえば、実家の本棚にあったな、と昔の写真を探したら、やはりあった。写真には残っていないが、和室の本棚に「吉川英治全集」が並んでいたことを覚えている。そのうちの2冊をこの写真の本棚に移したのか・・・?
前にも書いたが、実家の遺品整理をする際、もっと本棚の写真を撮っておくのだった。そうすれば親父の読書傾向が読み取れた。当時は、まさかここまで自分も時代小説に凝るとは思っていなかったため、撮らなかった。残念・・・
しかしこの貴重な1枚の写真を見ると、趣味だった将棋やゴルフ、野球、宇宙の本に並んで、時代小説がある。新田次郎や津村陽など・・・
今回「私本太平記」を買ったのも、つい親父が読んだ世界を追体験してみようかと思ったのもひとつ。
18年4月に始めた「本を読むぞ」作戦のリスト。5年半でそろそろ500冊になる。
また司馬遼太郎の世界に戻ることになろうが、まだまだ簡単には死ねない時代小説の世界ではある。
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コメント
エムズ様
いつも楽しく拝見させて頂いております。
すっかり司馬遼太郎にはまりましたね。
それにしても私も50年前にはまりましたが、
エムズさんのはまり方は尋常じゃないですね。
とてもとてもエムズ様のはまり方には及びません。感服至極であります。
ところでエムズさんは時代小説と言うジャンルでひとくくりにしていますが、人によっては歴史小説と時代小説とジャンルを分けていますね。私もそう思いますが・・・。
司馬遼太郎のは歴史小説、藤沢修平のは時代小説、池波正太郎のは中間かな?実在の人物を扱った小説は歴史小説と思っていますがどうでしょうか?要はどちらでもどうでもいいことで読む人が楽しければ良いと言うことですね!スイマセン
チト気になりましたので老爺心ながら!
【エムズの片割れより】
まったくその通りですね。自分は、佐伯泰英の「時代小説」から始まって、司馬遼太郎の「歴史小説」に凝っている,というところでしょうか。
でも、司馬さんの初期の作品は忍者物があり、まあ時代小説なんでしょうね。
自分的には「歴史小説」というと堅苦しく、高校時代の歴史の授業を思い出すので、あえてどれも「時代小説」とひとくくりで捉えています。
高校時代にさぼった「歴史」の勉強を、小説を読みながら復習(勉強)しているというところでしょうか??
投稿: 山田 節夫 | 2023年10月 7日 (土) 19:17
関口宏の「もう一度近現代史」のあと、「一番新しい中世史」の話は出てきていないので、もしかしたらご覧になっておられないのかなと思っていたのですが、まとめて一挙に見ておられたんですね。私はこれらのについて従来通りは放送一回ごとに見ておりました。吉川英治の「私本太平記」についてはまだ子供でしたがこの小説が新聞連載中のとき(毎日新聞でしたね)から読んでいました。1991年の大河ドラマ「太平記」は吉川英治の「私本太平記」が原作でした。小中学生だった息子たちと一緒に見ました。この大河ドラマは数年前に再放送があったので、録画しながらもう一度見ています。ちなみに、吉川英治の「宮本武蔵」は伯父の家に全巻がそろっていたので、小学生のとき夏休みに行ったときに一挙に読みました。私は歴史小説については早熟だったのです(笑)
たしかに司馬遼太郎には鎌倉時代から南北朝にかけて書いた作品はありませんね。源義経を書いた小説が唯一の例外でしょうか?
【エムズの片割れより】
いやあ、今、海音寺潮五郎の「天と地と」を読んでいますが、面白いですね。
人物相関図があると良いのですが、残念!
それにしても、海音寺潮五郎の小説は、あまり文庫になっていない・・・。
もう古いのでしょうかね・・・
投稿: KeiichiKoda | 2023年10月 7日 (土) 21:23
過去の有名な歴史小説のほとんどはNHKの大河ドラマの原作として使われていますね。海音寺潮五郎の小説では「天と地」と「平将門」とがをそれれぞれ1969年ど1976年に大河ドラマとして放送されています。(ただし、後者は大河ドラマでは「風と雲と虹と」というタイトルが使われています。)「天と地」は、小説も大河ドラマも読んだり、見たりしたことはありません。海音寺潮五郎の「平将門」は小中学生のころラジオドラマになったものを(ラジオで)聴いたことを覚えています。大河ドラマの「平将門」(つまり「風と雲と虹と」)をTVでリアルタイムでは見てはいないけれど、ビデオになっているのでビデオショップからレンタルして見たことがあります。1969年放送の大河ドラマ「天と地」は残念ながら残っていないが、1976年放送の「風と雲と虹」は残っているのです。
【エムズの片割れより】
先日、NHKのオンデマンドを試聴してみましたが、大河ドラマも色々挙がっていました。
でも、TVドラマはそれなりに時間が必要なので、あまり見ていません。
しばらくは中古の文庫本オンリーです。
投稿: KeiichiKoda | 2023年10月 9日 (月) 20:52
上で吉川英治の「宮本武蔵」について書きましたが、司馬遼太郎も「宮本武蔵」について小説を書いていることはご存じでしょうか?朝日新聞社から出た「日本剣客伝」という歴史・時代小説家の競作シリーズの中に、池波正太郎の上泉伊勢守、海音寺潮五郎の千葉周作、南条範夫の塚原卜伝、柴田錬三郎の小野次郎右衛門、山岡荘八の柳生十兵衛などに交じって司馬遼太郎の宮本武蔵が収められています。
実は、私は吉川英治の「宮本武蔵」は英訳でも読んでいます。私がアメリカにいた1980年代、宮本武蔵の「五輪書」が英訳されて、ベストセラーになり、経営学のバイブルであるかのように扱われていました。こういう背景の中で
Harper & Row/Kodansha Interntionalから吉川英治の「宮本武蔵」がMusashi--An Epic Novel of the Samurai Eraという題で英訳出版されました(1981年、970ページ、翻訳はCharles S. Terryによる)。購入してすぐに読みました。この本にはライシャワー(Edwin O. Reischauer)による序文が付いていて、日本の「風と共に去りぬ」だと(米国民に)紹介しています。参考のため、武蔵と小次郎の決闘の場面、有名な「武蔵遅れたり」と小次郎が叫ぶ場面を引用しておきましょう。
"You're late again, arn't you? Is that your strategy? As far as I'm concerned, it's a cowardly ploy. It's two hours past the appointed time. I was here at eight, just as I promised. I've been waiting."
最近は武蔵のフリーランスの武士としての生き方が注目されているのでしょうか、先日(2023/10/4)のNHKBSPの英雄たちの選択は宮本武蔵をとりあげましたが、タイトルは「剣豪・宮本武蔵 極める!フリーランスの道」でした。
【エムズの片割れより】
吉川英治の「宮本武蔵」は昔読みました。
司馬遼太郎の2冊は自分も本を買って持っていますがまだ読んでいません。
BSPの番組は早速見てみます。
投稿: KeiichiKoda | 2023年10月10日 (火) 15:29