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2023年9月の3件の記事

2023年9月28日 (木)

西城秀樹の「エピタフ」

先日、youkoさんから西城秀樹の「エピタフ」を紹介頂いた。
実はそれ以来、何度となく聞いているので、今日はその紹介。
youkoさん曰く「この歌を1979年当時24歳の西城秀樹さんがコンサートライブで雷、豪雨の中歌われています。・・・」ここ
ん?雷、豪雨の中・・・??

言うまでも無く「エピタフ(Epitaph)」はロックバンド「キング・クリムゾン」の名曲で、当サイトでも12年前に採り上げている(ここ)が、言われた通り、Youtubeで検索して聞いてビックリ。西城秀樹がこの名曲をカバーしており、その熱唱にベースとドラムスが実に良くマッチしていて素晴らしい。

前にも書いたが、自分はPINK FLOYDの信奉者なので、その延長線上で聞いた。そんな耳で聞くと、この西城秀樹の「エピタフ」は、まさにドラマー、ニック・メイスンの再来のように聞こえる。
自分の好みにピッタリの演奏だ。(何度も聞いていると、オリジナルよりもこっちの演奏の方が自分に合っている?)

<西城秀樹の「エピタフ」>

youkoさんの言われる通り、雷鳴と豪雨の音が聞こえる。
Netでググってみると、この録音は『BIG GAME ’79 HIDEKI』というアルバムに収録されており「1979年8月の豪雨の東京・後楽園球場にて雷鳴が轟く中で“ヒデキに神が降りた”とも言われている「エピタフ」が収録されている」とある。
まさに豪雨の中での熱唱だったらしい。
それにwikiには「激しい雨の中での開催だったため、「ブルースカイ ブルー」と「勇気があれば」は録音状態に問題が生じ、スタジオ録音のものが収録されている。」とあるので、よくぞこの録音が残った!とも言えるようだ。

それだけにこの録音は、西城秀樹ファンにとっては、重要な楽曲らしく、(ここ)によると「2018年08月16日にNHK-FMで放送された「今日は一日“ありがとう!ヒデキ”三昧」の番組中に行われた人気投票でなんと、第4位にランクインした。「ブルースカイブルー」「若き獅子たち」「傷だらけのローラ」という代表曲に続いたのが、この「エピタフ」だったのだ。いかにファンから支持されているのか、よくわかる。」とあった。

西城秀樹については、当サイトを始めた当初、2006年9月21日に「西城秀樹の脳梗塞」という記事を書いたことがあった(ここ)。
脳梗塞の闘病記の話であった。
ググって、その後、奥さまが書かれた『蒼い空へ 夫・西城秀樹との18年』という本の紹介記事(ここ)によると、63歳で亡くなったのは、最初の脳梗塞から17年後だったとのこと。
そしてwikiによると、「没後の11月、妻・木本美紀が『蒼い空へ 夫・西城秀樹との18年』を上梓。この中で西城は1996年頃に糖尿病の診断を受け、インスリンを投与していたこと、報道では2回とされていた脳梗塞が、実際には結婚直後の2001年に発症していたほか、「隠れ脳梗塞」を含めると計8回発症していたこと、2014年の暮れ頃には、これらの疾患に加えて、脳の神経細胞が徐々に脱落する「多系統萎縮症」の診断を受けていたこと、そして脳梗塞と多系統萎縮症に関する事実は妻とマネージャーの間で伏せられていたことを公表した」とのこと。

自分たちが一緒に青春を過ごした?人が亡くなって行くのは寂しいもの。しかし、このように世に残る財産を残せる人はある意味ラッキーかも・・・

改めて今回、予想もしなかった日本人のカバーによる「エピタフ」の名演奏を聞いた。
この「エピタフ」は他にフォーリーブスとザ・ピーナッツがカバーしているという。
最後にザ・ピーナッツも聞いてみよう。

<ザ・ピーナッツの「エピタフ」>


(関連記事)
西城秀樹の脳梗塞 

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2023年9月23日 (土)

トヨタの半年点検の予約が勝手に消されてしまった話

自分の常識的には信じられない予約システムが、トヨタにはあるらしい。
ちょっとした体験談を・・・

3月24日に、愛車アクアの12ヶ月点検をディーラーで行った。その時に、次回の6ヶ月点検の予約をお願いし、半年先の9月22日の予約を、案内の女の子に取って貰った。

8月17日、営業担当者から「6ヶ月点検の予約をそろそろどうですか」という電話があり、「9/22に予約してあるハズだけど」と言うと、「調べてみます。・・・確かに予約が入っていますね。スミマセン」。

そして9月18日、別の担当者から「6ヶ月点検の予約をそろそろどうですか」という同じような電話。
同様に「9/22に予約してあるハズだけど」と言うと、
「いえ入っていませんよ。9月12日に取り消されています。」
「エッ!?誰が取り消したの?8月17日時点では、予約されていることが確認されているけど・・・」
「誰が取り消したか名前が入っていません」
「もし勝手に取り消されたことが本当だとすると、それを知らないで当日の22日に車を持って行ったら、『予約されていないので後日になります』と言われてしまうのでは?(事前に発覚したので、この電話は有り難かった)」

その後の説明では、トヨタの予約システムは「120日で自動的に予約が取り消される」システムになっており、それが今回の「誰も知らないところで予約が取り消された」原因とのこと。

今回の顛末はこんな事らしい。
・トヨタの予約システムは、予約を入れてから120日で自動的に取り消されるシステムになっている。
・それまでの間に「本予約」を入れないといけない? 
・「本予約」を入れても120日で消えてしまう。
・その『消すアラーム』は、最初に予約した担当者、または営業担当者宛では無く、ただ画面に表示されるだけなので、それを見過ごすと、自動的に、誰も知らないまま予約がキャンセルされてしまう。(せめて予約した担当者に、メール等でアラームが行けば、顕在化できたのに・・・)

つまり今回は、
・3月24日の予約後、実際に取り消された9月12日の120日前の5月12日頃に『誰か』が『本予約』を入れた。
・よって、電話を貰って確認した8月17日時点ではまだ予約が生きていた。
・9月12日の「予約取り消し」の際、パソコン画面にアラームは出たが、表示の相手が居ないため、そのまま放って置かれ、自動的に予約がキャンセルされた。
・よって9月18日に電話を貰って確認した時点では予約は取り消されていた。

3月24日(予約)⇒ 5月12日頃(『誰か』が『本予約』を入れた)⇒ 8月17日(予約されていることを確認)⇒ 9月12日(本予約から120日経ったので自動的に予約キャンセル)⇒9月18日(予約が入っていないことが発覚)

以上のことから下記について『天下』のトヨタに改善をお願いした。
・半年点検の時に、半年先の予約をお願いする事が自分以外も有り得る。
・その時、何の理由か分からないが、120日という縛りがもしあるのであれば「120日以上の予約は出来ない」と、その時に断って貰えれば、客は「予約出来ていない」ことを認識しているので事故は無い。(そもそも、なぜ120日で予約を取り消す必要があるのか分からない)
・コンピュータが「予約を消しますよ」というアラームを出したとしても、個人名を特定しないで画面だけで出しても、誰も自分の事とは思わず、当然見過ごされる。

たぶんこの予約システムは、トヨタ本体が作り、各ディーラーはそれを使っているだけだろう。これは多分「天下の」トヨタの設計思想の問題だろう。

自分の再発防止策としては、(トヨタを信用せず)予約日の数日前に、電話で予約されている事を確認するしかないが、「ガリバー」トヨタにガッカリした今回の事件ではあった。

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2023年9月10日 (日)

司馬遼太郎の「菜の花の沖」を読んだ

司馬遼太郎の「菜の花の沖」の文庫本6冊を読んだ。
いつも読んだ面白さを読書ノートのExcelにメモしているのだが、1巻と6巻は5点満点の6点をつけた。それほど、司馬遼太郎の小説の中では面白かった。
しかし、いつもの“司馬節”が長大で、読む速度が遅くなる部分も多かった。特に5巻はほぼ“司馬節”。
一緒に読んだ「週刊 司馬遼太郎Ⅳ」に自分と同じ感想が載っていたので下記してみる。

「 『菜の花の沖』は文庫本で全6巻だが、あっという間に読み終えてしまう。しかし、5巻目で停滞する人もいるだろう。座礁、沈没の危険性はある。
81gzdat8q8l  なぜなら嘉兵衛が登場しなくなってしまうのである。
 「ロシア事情」という章にはじまり、以下「続・ロシア事情」「レザノフ記」「カラフト記」「暴走記」「ゴローニン」と、司馬さんは止まらない。ロシアを中心にした記述が、文庫本だと約330ページは続く。これほど主人公がいなくなる小説は珍しい。文庫本の解説で、谷沢永一さんも書いている。
 〈司馬遼太郎は小説という形式のほとんど辺境を行き、小説のなかでロシアとロシア人を圧縮して描きつくした。けだし予想をこえた破天荒の感銘ぶかい達成ではあるまいか〉
 もっとも連載していたサンケイ新聞としては、破天荒な展開にあわてたようだ。担当者だった端山文昭さんはいう。
 「原稿をいただいて会社で整理していると、編集局の幹部たちが来て、『どうかね、そろそろ嘉兵衛は戻ってきたかね』と聞かれる。僕が『いや、戻ってきませんね』というと、みんな黙り込んでました。販売局には、『嘉兵衛さん、どこいったんや』という読者の問い合わせがかなりあったようです」
 司馬さんに、この“ロシア事情”について聞くと、
 「ここは書いておかんといかんのや。しばらくは、しんどいねん。そうでないと、嘉兵衛がなんでロシアに連れていかれるか、話がわからんようになる。「ハーちゃん、わかってくれるか」
 端山さんはもちろん司馬さんの思いはわかっていた。
 「このころの原稿はいつにも増して、色とりどりのペンで推敲が重ねられていましたからね。書きたい思いは尽きなかった。だんだんとそれは読者にも伝わっていったと思います」
 そしてロシアの時代がようやく終わり、「嘉兵衛船」という章の原稿をもらった。
 「拝見して、『嘉兵衛』という文字がね、じつに久しぶりで新鮮でした。上司に『嘉兵衛が戻りましたよ』というと、『帰ってきたか!』とほっとしていました」
 無事に船が戻った港のような雰囲気だったようだ。・・・」(「週刊 司馬遼太郎Ⅳ」p82より)

司馬遼太郎の小説に時々登場する「余談」は楽しいが、それがあまり深入りすると学術的になりすぎて?付いて行けなくなる。でもそここそが司馬遼太郎が書きたい所なんだろうと思う。

上の記事は2008年に週刊朝日に載ったものだが、この番記者だった村井さんの、かつての司馬さんの仕事を追いかける記事は実に楽しい。自分も好きで単行本化されると買って読んでいるが、週刊朝日が廃刊になって、今後は「歴史道」29で「街道をゆく」が再スタートするという。

さて、「週刊 司馬遼太郎Ⅳ」の村井さんの追いかけ記事を読んでから、録ってあったNHKの2001年のドラマ「菜の花の沖」を見た。70分×5回のドラマ。2023年6月30日~7月28日に再放送された番組は、さすが4Kだけあって映像が美しい。オリジナルが2Kとすると4Kへのアップコンバートはさすが!!
テレビドラマは、さすがに“司馬節”は省かれている。そして全体的に高田屋嘉兵衛(竹中直人)とおふさ(鶴田真由)の夫婦の物語になっており、この二人の登場場面が多い。
小説とTVドラマは別物、と言われるが、確かにその通り。

ふと、小説の面白さ、について考えた。前に凝った佐伯泰英の小説は実に面白い。何故かというと、ストーリー展開が非常に速い。1冊の中で、悪漢が登場して、主人公がチャンバラしてやっつけて、それでオシマイ。もちろん何も残らない。それで良い。
しかし、司馬作品は、筆者が膨大な史料のもとに書いているだけあって、まさに歴史の勉強。その勉強をさせながら読者を引っ張って行く力は、さすが司馬さん!というところ。

さて、「街道をゆく」を一休みしながら、長編小説にチャレンジ中だが、さて次は何を読もう??
当分続く、自分の「司馬遼太郎の世界を堪能する旅」ではある。

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