「レコ芸」サンプルCDより(16)(2000年-1)
雑誌「レコード芸術」(「レコ芸」)の付録として付いていたサンプルCDの中から、自分が“気になった”音源を挙げてみるシリーズである。
今回は、2000年に発売されたCDから、今回はその1。
92<ベートーヴェン:「ピアノ協奏曲ニ長調~第1楽章」/フランソワ=ルネ・デュシャーブル(pf)、ユーディ・メニューイン(指揮)シンフォニア・ヴァルソヴィア>20000214
お馴染み?作曲者によるヴァイオリン協奏曲の編曲版。カデンツァもベートーヴェンによる。
作曲者がわざわざピアノ版に編曲した背景は何だろう?
(付録)ベートーヴェンの書いたカデンツァ(バレンボイム(pf&指揮)/イギリス室内管弦楽団)
93<ヴィヴァルディ:歌劇「テンペーのドリッラ」より「そよ風のささやきに」/バルトリ(Ms)、イル・ジャルディーノ・アルモニコ>20000221
例の「四季」の編曲版かと思ったら、オペラの1曲だという。ヴィヴァルディにもオペラがあったか・・・
94<ヨゼフ・スーク:交響詩「夏の物語」op.29 - 第3楽章 間奏曲-盲目の楽士たち/マッケラス(指揮)チェコpo>20000223
「同名だが有名なヴァイオリニスト、ヨゼフ・スークの祖父。ドヴォルザークの娘と結婚、死別。これは1907~9年の作品」とのこと。
初めて聞く音楽だが、聴いていて、大島ミチルの映画「失楽園」の音楽(ここ)を思い出した。
95<J.S.バッハ:「パルティータ イ短調」~シャコンヌ/アンドルー・ローレンス=キング(hp)>20000230
バロック・ハープによる「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調~シャコンヌ」である。
96<J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調~シャコンヌ」/福田進一(g)>20000611
同じ曲のギター演奏版である。
やっぱりヴァイオリンがいいな・・・
97<リムスキー=コルサコフ:「 熊蜂の飛行」/クルト・マズア(指揮) ニューヨークpo>20000303
この曲は今までに何度か採りあげているが、名人芸を表す格好の曲。オーケストラという多人数の合奏で、ここまで“合わせる”のは、これもやはり名人芸!?
98<リスト:メンデルスゾーンの「結婚行進曲」による変奏曲/アルカディ・ヴォロドス(pf)>20000313
リストは何でもピアノに編曲してしまう!?
当時、オーケストラの曲を演奏するのは大規模で大変だったので、ピアノで気軽に演奏できるようにピアノ版への編曲の要求は多かったのだろう。
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コメント
92<ベートーヴェン:「ピアノ協奏曲ニ長調~第1楽章」/フランソワ=ルネ・デュシャーブル(pf)、ユーディ・メニューイン(指揮)シンフォニア・ヴァルソヴィア>20000214
ベートーベンのバイオリン協奏曲にピアノ版があるんですか、知りませんでした。バイオリン協奏曲にはベートーベン自身によるカデンツアはなく、演奏者によってクライスラーによるもの、ヨアヒムによるもの、あるいは自分で作曲したもの等を選んでいます。最近(2020/10/16放送)ジェームス・エーネスがN響(ファビオ・ルイージ指揮)と共演したときはクライスラーを、諏訪内晶子がN響(秋山和慶指揮)と共演したとき(2020/12/20放送)はヨアヒムを選んでいます。私が持っているCDはハイフェッツの演奏(ボストン交響楽団ミュンチ指揮との共演)ですが、カデンツアはアウアーとハイフェッツによるとあります。
(エムズの片割れより)
ベートーヴェン作曲のカデンツァをアップしてみました。
投稿: KeiichiKoda | 2023年6月27日 (火) 09:01
ベートーベンの バイオリン協奏曲 ピアノ版は、知ってはいましたが聴いたことはなかったです。ネットで探したところ、バレンボイム(ピアノと指揮)の演奏を見つけました。下記のものですが全曲聴けるので、後で聴いてみようと思います。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm31623346
>CDはハイフェッツの演奏(ボストン交響楽団ミュンシュ指揮との共演)
私もこの演奏はSACD(現在入手不可)で所有しています。当時のRCAのLiving Stereoシリーズは音質がとても良く、オリジナル音声が3ch(L+C+R)で収録されているので、SACDでは3chで再生できます。もちろん演奏も一流です。このシリーズは20点所有していますが、もっと購入しておけば良かったと後悔しています。
投稿: classical.s | 2023年6月27日 (火) 16:23
バレンボイム(ピアノと指揮)の演奏を前記の配信で聴きましたが、途中でCMがいきなり入ったり、音質が良くないので聴くのを止めました。
安いCDがあれば購入しようと検索しましたが、結局バレンボイム盤でした。どこも在庫なしだったので、一応注文しましたが入手できるかは不明です。
ところで、ユリア・フィッシャーをご存じでしょうか?ヴァイオリニストでもありピアニストでもある演奏家です。一晩の演奏会でサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番とグリーグのピアノ協奏曲のソリストを務めるという離れ業を披露した(YouTubeでも観られます)ことでも有名です。彼女がベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲をヴァイオリンとピアノで演奏したらどう表現するのか聴いてみたいとふと思いました。
尚、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲のピアノ版はピアノ協奏曲第6番とも表記されることもあるそうです。
投稿: classical.s | 2023年6月29日 (木) 10:09
ユリア・フィッシャーは知りません。wikiを読んでみました。偉大な作曲家にもピアノの名手はたくさんいますが、ピアノもバイオリンも名手となると、モーツアルトぐらいでしょうか?
ところで、「映像の世紀バタフライエフェクト」というNHKの番組は御覧でしょうか?本年4/3の、本番組は「戦争の中の芸術家」でした。ドイツのフェルトベングラー、ソ連のショスタコーヴィチ、日本の火野葦兵が取り上げられていましたが、最後のほうにバレンボイムが出てきます。バレンボイムがイスラエルでの演奏会の最後に、たぶんアンコール曲でしょうか、ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」から演奏しようとすると、観客から強い反対が出る。ワーグナーはヒトラーのナチスが好んで演奏した作曲家だからのようです。もちろん、ワーグナー自身は1883年、ドイツにナチスが登場するはるか以前に亡くなっているにもかかわらずです。
投稿: KeiichiKoda | 2023年7月 1日 (土) 11:59
>「映像の世紀バタフライエフェクト」というNHKの番組は御覧でしょうか?
この番組は観ていませんが、イスラエルではワーグナーはタブーです。バレンボイムの件も有名な話です。
別件ですが、昨晩司馬遼太郎原作のドラマ「菜の花の沖」が、BS-PとBS4K(4Kリマスター版)で同時放送されました(エムズさんもご覧になったかも?) 。
2001年のドラマのようですが、知らなかったので録画して観ました。まるでミニ大河ドラマ風で、テーマ音楽も新日フィルの演奏でした。75分×5話を毎週金曜日に放送予定です。4Kリマスターの画質は大河ドラマ「篤姫」程高画質ではないですが、今後の放送が楽しみです。
【エムズの片割れより】
イスラエルではワーグナーはタブーとは知りませんでした。
それにしても、「ワグネル」とは、慶応の合唱団はまだ良いとしても、ロシアの「ワグネル」は、ワーグナーも迷惑でしょうね。
「菜の花の沖」は4Kでの録画をスタートしました。
でもまだ小説を読んでいないので、読んでから録画を見ようかと思っています。
ドラマが先か?それとも小説が先か・・・??
投稿: classical.s | 2023年7月 1日 (土) 15:45
>イスラエルではワーグナーはタブーとは知りませんでした。
次のような記事もあります。
https://m-festival.biz/4739
【エムズの片割れより】
読みました。複雑な背景があるようで・・・
そう言えば、ベトナム戦争では「ワルキューレの騎行」が思い出されます。
ワーグナーの思想は勉強していませんが、自分の音楽が戦争に利用され、彼の国でどう思っているか・・・?
蛇足ですが、ベートーヴェンのPC6ニ長調、良かったら聞いてみて下さい。
投稿: classical.s | 2023年7月 3日 (月) 06:07
>エムズの片割れ 様
ベートーヴェンのPC6ニ長調有難うございます。しかもWAVですね。
実はこのCD注文してあったのですが、昨日入荷の見込みがないと連絡があり、キャンセルしたばかりでしたので大変助かりました。後でじっくり聴かせていただきます。
投稿: classical.s | 2023年7月 3日 (月) 11:30
「菜の花の沖」は以前本で読みましたが、BSPで放送がはじまったのに気づいたので、一応録画はしてあります。本を読んでから、ドラマ・映画をみると、アラが目立つのでしょうか、あまり感心したことはありません。たとえば、「坂の上の雲」もNHKでドラマになっていますし(「大河ドラマ」ではなく特別企画のドラマ)、最近では「関ケ原」も映画化され、映画館まで足を運びましたが、両者とも本を読んだ後に見たせいか、あまり面白かったという印象はありません。
ワグネリという言葉がどこからきたのかは知りませんが、ウクライナに外部の義勇兵からなる組織があるそうですが、モーツアルトと名付けているそうです。ワグネリ(ワーグナー?)に対抗してモーツアルトなんだそうです。またウクライナにはモーツアルトの息子が作った楽団があるという話を聞いたことがあります。
投稿: KeiichiKoda | 2023年7月 3日 (月) 15:04
>エムズの片割れ 様
聴かせていただきましたが、違和感なく最後まで楽しませてもらいました。ベートーヴェンが作曲したカデンツァを聴くと、正にピアノ協奏曲第6番で良いのではないかと感じました。バレンボイムの演奏も良く、特に2楽章の繊細な表現力は流石だと思いました。
調べたところ国内のコンサートでも演奏されたことがあるのですね。田部京子が弾いています。
https://l-tike.com/classic/mevent/?mid=490800
>ベトナム戦争では「ワルキューレの騎行」が思い出されます。
それは、映画「地獄の黙示録」で「ワルキューレの騎行」が使われたからでしょうか?
>KeiichiKoda 様
ワグネリはロシア語でワーグナーのことだそうです。作曲家ワーグナーの心酔者をワグネリアンといいますが、自分はワグネリアンだと言ったら誤解されそうですね。
投稿: classical.s | 2023年7月 3日 (月) 16:01
2023/4/3放送の「映像の世紀バタフライエフェクト」番組でバレンボイムが登場するのはclassicalsさんが示されたリンク先にある2001年の事件のことですね。上の番組の画面にあらわれた映像は観客の一人が撮ったものだった由です。
「ワルキューレ」の話が出ましたが、私は「ニーベルングの指輪」の4部作は全部METライブビューイングで見ましたが、最初に見た(2019/5)のが(第2作目の「ワルキューレ」で、2018-2019シーズンはこの1作だけしかリリースされなかったので、第1作目の「ラインの黄金」、第3作目「ジークフリート」、第4作目「神々の黄昏」は2011-2012シーズンのアンコール上映を、銀座の東劇に2019年の8月から9月にかけて3日間通って見ました。これらは翌年の2020年にはWOWOWで放映されましたが、classicalsさんはご覧になったでしょうか。
投稿: KeiichiKoda | 2023年7月 4日 (火) 13:57
「ニーベルングの指輪」ですが、メトの公演はwowowで録画した「ラインの黄金」と「ワルキューレ」(レヴァイン指揮2010,2011年)があります。貴重な録画は1989年にNHKとバイエルン放送協会が共同制作した4部作で、NHKがハイビジョンカメラを持ち込んで収録したものです。演奏はサヴァリッシュ=バイエルンオペラです。BDに保存してあります。2010年にはNHKがバイロイト音楽祭の「ワルキューレ」を現地から世界初生中継をしました。これもBDに保存してあります。2017年のザルツブルグ音楽祭での「ワルキューレ」(ティーレマン=ドレスデンオペラ)は1967年にカラヤンが演出した舞台美術を使って50周年記念上演されました。これもBDに保存してあります。2010年のバレンボイム=ミラノ・スカラ座の4部作はBSで放送されたので録画はしてありますが、BDソフトが市販されています。
流石に対訳を見ながらCDを聴くのは年齢的に辛いので、CDのいくつかは処分しました。
投稿: classical.s | 2023年7月 4日 (火) 20:14
「ニーベリングの指環」は家内が見ていなかったので、METライブビューイングのWOWOWから録画したものを最近一緒にもう一度通して見ました。「ワルキューレ」からはじめて、「ジークフリート」、「神々の黄昏」を見てから、最初の「ラインの黄金」へ戻るという順番で見たのですが、279+298+315+194=1086分=18時間かかりました。もちろん、解説、インタビュー、途中休憩時間がはいるので、正味の時間はもっと短いのですが、とてもぶっ通しで見られないので、1日1幕ぐらいずつ、1日2-3時間ぐらいのペースで何日もかけて見ました。演出はルパージュで4作とも同じですが、指揮者は「ワルキューレ」がフィリプ・ジョルダン、「ジークフリート」と「神々の黄昏」がファビオ・ルイージで、「ラインの黄金」がレバインで違います。
投稿: KeiichiKoda | 2023年7月 7日 (金) 08:46
「ニーベリングの指環」全曲をご覧になりましたか!ワグネリアンならともかく、かなりの根気が必要ですね。私など先日黒澤明の名作「七人の侍」の4KUHD-BDソフトを購入して、一気に観よとしましたが、やはり3時間半は長く途中のインターミッションで中断して、後半は翌日にしました。画質はこれまでで最高で、音質も改善されていて素晴らしかったです。
ところで、今年のバイロイト音楽祭は今月24日から始まりますが、「ニーベリングの指環」は新演出のようです。また変な演出かも知れません。例年通りNHK-FMでは後日全プログラムが放送されると思います。
投稿: classical.s | 2023年7月 7日 (金) 14:24
黒澤明「七人の侍」は学生の頃名画座のようなところで見た記憶があります。その後NHKBSPでも放映しているので、録画したものも持っています。黒澤さんの最高傑作、むしろ日本映画の最高傑作ではないでしょうか?音楽を担当したのが早坂文雄(初期の黒澤作品はほとんどこの人)で、武満徹もアシスタントとして手伝っている。「七人の侍」の勝四郎という若侍(木村功)と村娘志乃(津島恵子)のラブシーンの場面の音楽は武満徹が担当している由。武満徹が黒澤映画の音楽担当者(補助者ではなく)として武満徹が参加したのは「乱」と「どですかでん」の二つだけだけだそうです。黒澤、武満の二人は映画音楽観に関してあまり意見が合わなかったようです。この辺のところは立花隆「武満徹・音楽創造への旅」(文芸春秋社、2016年)の第4、5章を読むと非常に面白いですよ。
黒澤映画といえば、本年の4月に「生きる」の、イギリス映画へのリメイク版「生きるliving」(カズオ・イシグロ脚本)を見たのですが、時代は1950年代のイギリス(ロンドン)へ置き換えた作品で、主人公は志村喬が演じたようなくたびれた(?)課長ではなく、ジェントルマン然とした課長でした(笑)。公園でブランコにゆられながら死んでいく最後の場面で歌う歌はもちろん「ゴンドラの唄」ではなく、この課長の故郷とされるスコットランドの民謡が使われていました。
映画を見たあとはオリジナルとはずいぶん違うという印象だったので、映画から戻ってから以前録画したオリジナルの黒澤映画(この映画をNHKBSPで放映したとき録画)と見比べてみたのですが、意外と原作に忠実なリメークしでした。
投稿: KeiichiKoda | 2023年7月13日 (木) 09:20
映画「七人の侍」で武満徹もアシスタントとして手伝っているとは知りませんでした。今回の4Kリマスター版は、BS放送版よりも高画質、高音質でBlu-rayソフトでも十分満足出来る出来栄えだと思います。
「生きる」は[日本映画+時代劇4K](CS4K880ch)で4K放送されたので録画してあります。これも従来のものよりもずっと高画質でした。他の黒澤作品も是非4K放送して欲しいです。
WOWOW4Kでも小津安二郎作品の6作品が4K放送されました。古い映画なので2Kと4Kで差が出るのか?と思いましたが、やはり4Kの方が解像度がありました。何故かその後小津作品の放送がないので不満です。
現在WOWOWは契約していませんが、昨日WOWOWから電話がありました。8月から10月までの3か月間が1か月分の料金で視聴できるプランの提案があり、お得なので契約しました。
投稿: classical.s | 2023年7月13日 (木) 19:31
「黒澤、武満の二人は映画音楽観に関してあまり意見が合わなかったようです」と上で書きましたが、立花さんの本から引用しておきましょう。
監督の中には音楽に全然関心がなく、音楽ができて音入れするときにも出てこない人がいて困るという話のあと、音楽に干渉しすぎる人も困るでしょう、という立花の質問に対して、武満は「もっと困る。黒澤さんなんかその典型ですね。あの人はいつでも音楽を作る前から音楽のイメージができちゃってるんです。それも、たいてい泰西の名曲なんです。「乱」はマーラーの「大地の歌」や「巨人」だし、「影武者」はグリーグの「ペール・ギュント」やスッペの「軽騎兵序曲」だし、「赤ひげ」はベートーベンの「第九」やハイドンの「驚愕」だし、そういう風にはじめからテーマ音楽があって、それをスタッフにもはじめに聞かせて、そのイメージを徹底させる。時には撮影現場でもその音楽をカセットに入れて持ってきてそれを聞きながら撮っている。「乱」の時なんか、完全にそうでしたね。画面の動きをマーラーに合わせて編集しちゃって、ラッシュではマーラーをつけて見せる。音楽に合わせて編集してるんですから、見事にピタリと合っている。」「ぼく(武光)がやったのは「どですかでん」と「乱」の2つだけなんですが、「どですかでん」はビゼーの「アルルの女」なんですよ。・・・あそこまで、監督の頭の中で音楽のイメージが出来上がっていたら、作曲家はやりにくくてしょうがないですよ」とあります(立花本の87-88ページ)。ここには書いてありませんが、わたしも黒澤映画の「用心棒」の音楽はリストの「ハンガリー狂詩曲」ではないか、思うんですがどうでしょうか?
投稿: KeiichiKoda | 2023年7月15日 (土) 21:24
>「用心棒」の音楽はリストの「ハンガリー狂詩曲」ではないか
確かに似ている所はありますね。映像なしで音楽だけで聴いてみるのもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=vRk90ilyRZc
余談ですが、リストの「ハンガリー狂詩曲第2番」は、映画「オーケストラの少女」のオーケストラ版が印象に残っています。
投稿: classical.s | 2023年7月16日 (日) 09:59
黒澤映画では、「七人の侍」と「赤ひげ」が好きなんですが、「赤ひげ」の音楽のバックにあるのはベートーベンの第九とハイドンの驚愕(交響曲94番)だという武満徹の指摘を受けて、録画してある「赤ひげ」を取り出してもう一度見てみました(結局最後まで見てしまいました!)。昔は気づかなかったですが、確かにこの映画全体にハイドンの驚愕の第2楽章とよく似た、美しいメロディーが流れますね。第九の感じはするでしょうか?
投稿: KeiichiKoda | 2023年7月19日 (水) 05:45
映画「赤ひげ」の音楽は、ハイドンの驚愕(交響曲94番)第2楽章やブラームスの交響曲第1番の第4楽章、第九の第4楽章に似ているという話は聞きますね。
ハイドンの驚愕(交響曲94番)第2楽章は、昔黒澤明出演のサントリー「リザーブ」のCMでも使われていましたね。
たった今、総務省が「次世代地デジ放送」仕様策定。4K/HDR/22.2ch対応へというニュースが入ってきました。いつからかは書かれていませんが、今後地デジも4K放送になるのですね。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1517210.html
投稿: classical.s | 2023年7月19日 (水) 10:36
私の7/15のコメントの中に武満徹のことばとして「「影武者」はグリーグの「ペール・ギュント」やスッペの「軽騎兵序曲」だし、・・」とありますが、これについて後日談というか追記があります。別のところで、日経新聞の5月の「私の履歴書」は作曲家の池辺晋一郎氏だということを書きましたが、池辺さんが芸大の学生のとき(1969年)、武満徹に乞われて、武満徹のアシスタントを務め、この関係は10年余りほど続いた由。1978年に黒澤監督から突然映画「影武者」の音楽担当の依頼が舞い込んだという。武満徹の推薦だったようです。池辺さんを引用すると、「音楽打ち合わせの際に見るラッシュフィルムには既成のクラシック曲がすでにつけられている。これが黒澤監督のやり方で、「参考だから気にしなくていい」と言うのだが、先輩作曲家たちはこれが悩みの種だったらしい。「影武者」にはスッペ「軽騎兵序曲」やグリーグ「ペール・ギュント」などが使われていた。」「そこで僕は、メロディは似ていないが金管楽器を軸に作曲した。主となるメロディは僕がピアノで弾き、聴いてもらう。15種類作った。まずこれはダメと思うものから始める。果たして「ダメ」と言われる。これはいいんじゃないかと思うものは8番目くらいだ。その次にいいかな、と思うものは14番目。という具合に弾いて、結果は僕の思う通りになった。先輩たちのような悩みは僕のなかでは一応の解決を見た」ということです。以後、「夢」(1990年)、「八月の狂詩曲」(1991年)、「まあだだよ」(1993年)、と晩年の3作品は池辺さんの音楽担当のようです。なお、「赤ひげ」に色情狂の金持ちの娘として登場する香川京子(本名は池辺香子)は池辺さんの親戚筋(父親のイトコ)にあたるようです。
投稿: KeiichiKoda | 2023年7月24日 (月) 10:33