SONYの「HAP-Z1ES」が販売終了
我がオーディオ人生を完結させた!?SONYのHDDオーディオプレーヤー「HAP-Z1ES」がとうとう販売終了(製造中止)になったと、昨日知った。
Netでググると、SONYの直販サイトで「入荷終了」が宣言されたのは2023年4月6日だったらしい(ここ)。
そうか、1ヶ月前か・・・
この製品の発売日は、2013年10月26日。9年半の製品寿命は驚異的だった。
元々、前モデル?の「NAC-HD1」の凝っていた自分が、「HAP-Z1ES」の仕様に迷ったあげく購入したのが、2014年8月9日だった。そしてその4日後に、「SONYの「HDDオーディオプレーヤーHAP-Z1ES」が素晴らしい」(ここ)という記事を長々と書いている。
以来、当サイトで「HAP-Z1ES」で検索すると37もの記事。それだけ自分にとって話題を与えてくれた機器ということになる。
自分の子どもの頃からのオーディオ人生!において、最終的に完結した機器は、この「HAP-Z1ES」を中心に、ヘッドホンのSTAX「SR-009S」、同ヘッドホンアンプ「SRM-007tA」の組合せだった。
STAXの試聴室で聞いた「SR-009」に衝撃を受けて、2012年5月に購入したのが「SR-009」、と「SRM-007tA」という組合せ。
最終的にヘッドホンは「SR-009S」に買い替えたが、「SR-009」とそう違いは無かった。アンプも、「SRM-T8000」や「SRM-700T」も発売と同時に買ってみたが、自分には「SRM-007tA」に勝るモデルは無かった。
よって、「SRM-007tA」の販売終了と聞いてあわてて予備機を買ったのが2021年4月。その前に、2020年2月7日付けの「HAP-S1」の製造中止を受け、この「HAP-Z1ES」も予備機を買っておいた。そして今、製造中止が現実となった。(「SR-009」というヘッドホンの予備機も含め、予備の1セットは将来の老人ホーム用?)
ここ10年、機器には興味が無くなった。つまり、この組合せで満足したため新たな製品を探す必要が無くなったということ。
考えてみると、音楽についても、最近「これは!」という新しい楽曲が見つからない。「レコード芸術」の廃刊に伴い、以前そろえた付録のサンプルCDを聞いているが、「これは!」という曲に巡り会わない。
つまり、クラシック音楽について、世にある自分にフィットする楽曲はすでに手に入れ、もう新たに興味を引く音楽はほとんど見つからない、ということかも知れない。
これは「歌」についても同じで、ここ十数年、「NAC-HD1」でNHKのFM放送(「歌謡スクランブル」や深夜便「にっぽんの歌こころの歌」)を録音しているが、先日「ラジオ深夜便」の録音を止めてしまった。つまり幾ら録音しても、録っておこうという音楽が見つからないのである。
つまりは、「歌」についても、もう世の中の自分にフィットする音楽(歌)は、集め終わったということ!?
自分の右耳の難聴が無ければ、もっともっと音楽を楽しめていたはず。しかし、現在の左耳だけではステレオ感も無く、聴力の衰えからハイレゾも聞き分けづらくなってきた。
つまりは、そろそろ「卒業」ということ。
愛器「HAP-Z1ES」に集めた人生のエキス(1万2千曲のハイレゾ・WAVの音源群)。もちろん自分の死とともに、消えて行く。
同期で唯一結婚しなかったある友人。「もし孤独死したら、あとのことはどうする?」と誰かが戯れに聞いたことがある。友人がこたえて曰く「自分が死んだら、何もかも分からなくなるので、どうなっても良い」。
なるほど、確かに・・・
高々、SONY製品の製造終了のニュースではあったが、自分の人生に多大にインパクトがあった製品だけに、自分に「オ・シ・マ・イ」を妙に意識させた話題ではあった。
(司馬遼太郎を読み終えるまで、簡単には死ねないが・・・)
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