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2023年4月 8日 (土)

雑誌「レコード芸術」が2023年7月号で休刊へ

先日、クラシックレコードの専門誌「レコード芸術(レコ芸)」が2023年7月号をもって休刊するというニュースを聞いた。
とうとうお前もか・・・!と思った。

音楽之友社の「お知らせ」にはこうある。
「『レコード芸術』休刊のお知らせ
 クラシック・レコード評論の専門誌として1952年3月に創刊し、70年を超えてご愛顧いただきました『レコード芸術』ですが、近年の当該雑230408rekogei 誌を取り巻く大きな状況変化、用紙など原材料費の高騰等の要因により、誠に残念ではございますが2023年7月号(6月20日発売)をもちまして休刊にいたすこととなりました。長きにわたり支えてくださった読者の皆様、ご寄稿いただいた執筆者の皆様、レコード会社各社をはじめクライアントの皆様、制作にご協力いただいた関係者の方々に御礼申し上げるとともに、今後もご購読を予定されていた読者の皆様に心よりお詫び申し上げます。
 なお、現在定期購読されている購読料のご精算につきましては、お求めの販売店にお問い合わせください。
 バックナンバーは、引き続き販売を継続いたします。
 なお、『レコード芸術』として70余年にわたり培ってきた財産をどのようにして活用していくべきか、音楽之友社として鋭意研究してゆく所存です。」ここより)

現在は読んでいないものの、自分の人生にとっては思い出深い雑誌だ。読み出したのは高校生の時。特に大学の時はよく読んだ。カラヤン全盛の時代。ドイツグラモフォンの録音はあまり好きでは無かったが・・・
大学1年の時(1966年)の下宿の写真を見ると、トスカニーニやワルター、カラヤンの写真が壁に貼ってある。どれもレコ芸の切り抜きだ。
あれから60年。ずっと読んでいたわけでは無いが、発作的に数年間読んだりしていた。

230408rekogeifuroku 特に、1996年3月号から始まった付録のCDが気に入っていた。これは新発売のCDのサンプル。付録の各CDには30曲程度の新発売CDのサワリが入っており、CDを購入するときの助けになった。それも2017年5月号をもって終了し、そして今回2023年7月号をもって、本体も終了するという。

この全255枚のサンプルCDは、一時期凝ったときがあり、2012年、15年、19年の時に全255枚を集めた。それをどうするかって?
愛機HAP-Z1ESにリッピングし、知っている曲だけを残す。そして、たまにそれをランダムに聞いていて、これは!という音源に注目する。
これは作業が伴うので、2009年以降の盤はまだリッピングしていなかったが、続きのリッピングを今回また始めてしまった。

自分は右耳の難聴のため、特にクラシックは聴かなくなってしまったが、世の中もクラシックファンはもう少ないのかも知れない。先のサンプルCDも、廃止になる前は、同じ音源の繰り返しが多く、面白く無くなっていた。

ニュースによると、レコ芸の現在の発行部数は約10万部だという。そして一部の筆者による存続運動も始まったらしい。
しかし、先の週刊朝日の廃刊の時もそうだったが、このような経営判断をくつがえすのは無理だろう。
自分も決して優良な読者では無かったので、意見も無い。また、知人でもクラシックファンはほとんど知らない。唯一、同期のO君を思い出す。彼だけは、ずっとレコ芸を取っていた。
しかし、最近はとうとう止めたと言っていた。自分の気に入っていた付録のCDも、いつもそのまま捨てていたと・・・。読者は色々・・・

ともあれ、何でも寿命はある。雑誌も同じ。読者が減れば継続は出来ない。新聞もまた然り。
カミさんが言う。もし次に車を買うときはホンダだと。理由は、応援している俳優が、ホンダのCMに出ているから・・・
応援をするなら、行動をするしかない。経営判断が出る前に・・・

世の中がどんどん変わっていくのを実感させた、今回のレコ芸の休刊ニュースではある。

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コメント

1947年生まれ、同世代。いつも共感しつつ拝読しています。2010年にスイングジャ-ナルが休刊し今度はレコ-ド芸術が休刊。オ-ルド音楽ファンにとっては寂しい限りですがこれも時の流れと受け止めざるを得ない。購読し始めたのは高校1年の頃、結婚まで継続していた。その後は年1のアカデミ-賞+レコ-ドイヤ-ブック付録時のみ、それも買わなくなって相当年数が過ぎてしまった。古今東西の名曲、巨匠と言われる指揮者、演奏家の存在、演奏比較の楽しみ、新譜・旧譜の情報、本誌から得た知識は人生の楽しみであった。交響曲/村田武雄氏 管弦楽/志鳥栄八郎氏 協奏曲/佐川吉男氏 室内楽/大木正興氏 オペラ/高崎保男氏 声楽/畑中良輔氏 バロック/皆川達夫氏 各氏が毎月の新譜批評を担当していた。クラシックだけではなく野口久光氏、葦原英了氏なども執筆していた。しかし地方のレコ-ド店には常に新譜が入荷するとは限らずほしいレコ-ドは注文した思い出がある。日本コロンビア創立50周年で1961年に発売されたワルタ-/コロンビア交響楽団のブラ-ムス交響曲全集(当時6000円)もその一つ。4枚組の布張りの立派な箱入り。本誌で見なかったら今も手元になかったと思うと感慨深い。昨今レコ-ドの魅力が新しい媒体として若い人たちを中心に見直されているが、70年を超えてレコ-ド文化に貢献した本誌の存在は大きいと今は感謝しかない。

【エムズの片割れより】
同世代で、同じようなクラシック歴のようで・・・
懐かしいお名前が・・・。そう村田武雄、志鳥栄八郎・・・でした。
大学4年の時、中古でショルティの「ワルキューレ」全曲のLPを買いました。
箱に入った立派な物でしたが、結局オペラは自分には合わなかったようです。
クラシックレコードの売れ行きも、今は少ないのでしょうね。

投稿: OperaBunraku | 2023年4月10日 (月) 11:06

私もレコ芸の休刊のニュースを知って驚きましたが、これも時代の流れかと感じました。
レコ芸は中学生の頃から愛読していました。中学生の小遣いには高めの金額でしたので、弟と金を出し合って購入していたのが懐かしいです。
その後もずっと購入していましたが、内容がマンネリ化していたので10年位前から購入は止めてしまいました。
いざ休刊と聞くと寂しいですね。
デジタル署名活動も始まっているようです。
https://www.change.org/p/%E9%9B%91%E8%AA%8C-%E3%83%AC%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%89%E8%8A%B8%E8%A1%93-%E3%81%AE%E5%AD%98%E7%B6%9A%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%81%BE%E3%81%99?

別件ですが、今月からNHK大河ドラマ「篤姫」(2008年)が4Kリマスター版でBS4Kで放送されています。
当時話題になったようですが、私は観ていなかったので今回毎週録画しています。なかなかおもしろそうですね。最近の大河はつまらなくて数回観たところで止めています。

【エムズの片割れより】
「篤姫」は当時見ていたので、今回はパスです。
「篤姫」の前に「真田太平記」を同じく4Kで放送しており、その録画を先日やっと見終わりました。
昔の名作?を良好な画質で再放送してくれるのは嬉しいですね。

投稿: classical.s | 2023年4月12日 (水) 07:15

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