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2022年12月 7日 (水)

お寺の住職は、労働基準法に守られたサラリーマン?

我が家のお墓は、東京区分にある。そう歴史があるわけでは無い。曾祖父あたりからではないか?

父の代に改修した。
そのいわゆる菩提寺から、先日手紙が届いた。今日はそれでちょっとビックリした話。
その手紙の内容とは・・・

寺務所対応時間変更について
謹啓 ご尊家の皆様におかれましてはご清祥のことと存じます。
今年度の総代会において寺務所応対時間の変更について話し合いをした結果、寺務所応対時間を下記のように変更させていただくこととなりました。

●年末年始の寺務所応対時間変更について●
短縮対応日    令和4年12月28日~翌年1月3日
寺務所対応時間  午前8時~午後4時迄
※午後4時になりましたら寺務所での線香・シキビの販売、各種応対を終了し御電話での応対も留守番電話に切り替えさせていただきます。
※葬儀等緊急の連絡については折り返し直ぐに御電話致します。
※上記期間内、午後4時以降寺務所は閉じていますが、門前とお墓への門扉は解放されていますので、午後5時まで自由に御墓参り可能です。

●昼休憩について●
2023年4月3日より平日の13時から14時までお昼休憩となります。
※午後13時から14時の間は、寺務所での線香・シキビの販売、各種応対を休止し御電話での応対も留守番電話に切り替えさせていただきます。
 線香の販売については自販機とセルフ点火器(有料)を設置しますので御利用下さい。
※葬儀等緊急の連絡については折り返し直ぐに御電話致します。
※上記時間内、寺務所は閉じていますが、門前とお墓への門扉はかわらず解放されていますので、午後5時まで自由に御墓参り可能です。
※土日、年末年始、春秋御彼岸、御盆、御施餓鬼の期間、昼休憩はありません。

●電話応対時間変更について●
2023年4月1日より全日、夜6時以降は留守番電話に切り替わります。
※葬儀等緊急の連絡については折り返し直ぐに御電話致します。
※通常の用件については翌日のご返答となりますのでご了承下さいませ。

<寺務所応対時間を変更する理由について>
寺務所応対時間を変更する必要性がある理由については大きく3つあります。
1、日本では、2023年から年間150万人の方が亡くなる多死社会が訪れると予想されており既に**寺での仕事量が年々増えてきています。
このままの状態では近い将来、寺院運営に支障をきたす恐れがあります。
また仕事量が増えているなら人員を増やせば良いと考えられますが、少子高齢化によって墓終いをする方も増えており、長期的にみれば寺院の運営は非常に厳しいも'のになっていくことが予想されます。
そのような中で安易に人員を増やすわけにもいかない状況なのです。

2、今年の四月に送付した手紙に記した通り、前住職夫妻が高齢化により仕事をすることが難しくなってきているためです。現在は前住職夫妻共に健康に問題無く生活しておりますが、母も80歳を過ぎたこともありこのまま仕事を続けるのは現実的に難しくなってきています。

3、労働基準法第34条で、労働時間が6時間を超え、8時間以下の場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は、少なくとも1時間の休憩を与えなければならないと定められています。
昔と違い現在では、住職や役員を除く僧侶や寺族にも労働基準法が適用される時代となりました。実際にいくつかの寺院では、僧侶が労働基準法を根拠として寺院を運営する宗教法人に対し、慰謝料や未払い賃金を求めて提訴するということがおこっています。
現在、**寺では昼休憩が取れておらず、厳密に言えば労働基準法が守られていない状態にあります。
それゆえに早急の改善が必要となっております。

皆様にはご不便をおかけして申し訳ありませんが何卒、御理解御協力の程よろしくお願い申し上げます。
令和四年十二月吉日
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221207otera まさかお寺から労働基準法についての手紙が来るとは思わなかった。
このお寺は、数年前に息子に住職が替わった。小さなお寺なので、前住職夫妻と現在の若い住職夫妻がお寺に住んでいる。

自分は法事以外にはお参りにも行かない不摂生者なので、この通知の影響はほとんど無いが、 “有り難い”仏教を司る宗教家としての住職の姿勢について、どうかと思った。

我が家では、カミさんの弟が眠る日立のお墓も管理しているが、このお寺は、法事をお願いしてもお布施については、何も言わない。幾らでも・・・と言う。

対してこのお寺は、葬儀の戒名料は100数万円、法事は10万円と定価が決まっており、通夜の席で金額の入った振込用紙が渡される。

前住職が、法事の時に、お経の後に「通常は、檀家に作務をお願いするが、このお寺はそれの代わりに法事や葬儀のときのお金であがなって貰っている」というような事を言っていた。

住職が日常、どのような「労働」をしているのか知らない。日立のお寺は、副業として幼稚園を経営しており、住職はその園長も兼ねている。
それからすると、住職専従では、日常それほど忙しいとは思えない。何せ、法事や葬儀の時は、時給数十万円で働くのだから、それ以外の時間を忙しくしているとも思えない。
それにお寺の住職は、労働基準法にうたわれている「労働者」ではなく、裁量権のある「使用者」では?
最近流行っている御朱印で忙しい?? でもこれも有料。HPには御朱印の「休み」の予定が羅列してある。

それにしても「お寺」としては違和感のある言葉の数々・・・
「仕事量が増えている」「人員を増やす」「労働基準法では・・・1時間の休息を与えなければならない」「慰謝料や賃金の提訴」「労働基準法が守られていない」・・・

お寺の檀家離れが激しいという。もちろんそれはお寺の存亡に関わる問題。
それでもお寺を維持するには、檀家を大切にしていくしかない。
でも、このお寺は檀家目線ではなく、まさに住職目線での「改善」。
この調子では、毎年納める管理料も年々上がっていくことが懸念される。
このようなサラリーマン化したお寺と付き合って行くのは大変だ。
でも逃げられない。
逃げるとすれば、墓終い?
たぶん相当な金額を要求されるだろう。
だったら、もう放って置くしか無いか・・・??

このお寺の姿勢が、今の世の中のお寺の標準とは思わない。
でも、宗教としてのお寺の存在意義は、世代が新しくなるなるほど無くなっていくのは確実だと、改めて思った。

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