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2022年11月20日 (日)

司馬遼太郎の「街道をゆく 叡山の諸道」

このところ、話題は司馬遼太郎の「街道をゆく」ばかりである。
音楽も聞かず、TVもほとんど見ず、ずっと司馬遼太郎に囚われているので、仕方が無い!?

司馬遼太郎の「街道をゆく」全43巻のうち「詳細解説・詳細地図付き」というのが8冊出ていることは前に書いた(ここ)。
221220eizann まずこの8冊を片付けてから・・・と読み始めて、昨夜「叡山の諸道」2冊を読み終えたのだが、内容はひどく難しかった。
「詳細解説・詳細地図付き」シリーズは、司馬遼太郎が頻繁に使う難しい言葉の解説があるので分かり易いが、言葉以上に内容が難しい。
司馬は、あるテーマについて書き始めるとき、神田の古書店から、トラック一杯分、1千万円の古書を買い集めるため、後から行った人が、同じテーマの本はまったく手に入らなくなったという。(ここ
それらのエキスがこの本にも凝縮されている。まさに「知の巨人」・・・

自分は最初、「街道をゆく」を単なる紀行記だと思っていた。しかし読んでみると、行った場所にまつわる土地の歴史、人や文化など、書かれている世界は、底知れぬ奥深さ・・・。
それで、自分のような凡人からすると「難し過ぎる・・・」という話にもなってしまう。
今回の叡山の世界。昔、一時期仏教に凝って、色々な本を読んだが、そんな自分にも、叡山の世界は深かった。

例によって、文庫の代わりに「詳細解説・詳細地図付き」シリーズを読んでから、ビジュアル版をめくった。当時のルートを改めて記者が巡った「司馬遼太郎の街道」シリーズ4冊には、この「叡山の諸道」はまだ無い。
それからDVDを見る。NHKの1997年7月17日の放送である。
これが良かった。文字はその世界を頭の中で想像させる。そして写真はある一場面を具体視させる。そしてビデオは、その世界に自分を連れて行ってくれる。文庫に出てくるお寺に連れて行ってくれるのである。
叡山のような山奥は、Google Earthでは良く分からない。でもビデオカメラではそれがより具体的で楽しい。

この「街道をゆく」シリーズの発行部数は1200万部だという。本屋を覗いても、43巻全巻が並んでいる。それも文庫とワイド版の両方が・・・
絶筆から26年。週刊朝日に、改めて記者が巡った連載が今でも続いている。今は「沖縄・先島への道」だ。これらも、いずれMOOKで発行されるだろう。それを期待している。

自分は、難解な原本以外に、これらの付属本を読むのも好き。より分かり易くその世界に入れる。
「街道をゆく」シリーズは、“楽しい”小説と違って、日本の歴史文化を勉強する機会。
まあ一度だけの人生。時間が自由に出来る黄金の余生??
間に合うかどうかは分からないが、長大な「街道をゆく」シリーズを通して、日本を巡ってから死ぬのも一興ではないか・・・

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