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2022年10月16日 (日)

西川喜作・柳田邦男NHK特集「輝け命の日々よ」を見て~死の医療

ふと見始めた1983年のNHK特集「輝け命の日々よ」の再放送(NHK BS2022/10/11 17:42~)に引き込まれてしまった。(BS4K 2022/10/17 14:05~)
最近は、本当にTVを見なくなった。司馬遼太郎の文庫ばかり読んでいる。でも、BLレコーダーに「おまかせ」というモードがあり、そこに設定している「NHK特集」という番組は自動で録画されている。
それを久しぶりに整理していて見付けた番組。精神科医の自分の死を見つめた1000日の記録である。

NHKの解説にはこうある。
「輝け命の日々よ
50歳という働き盛りでガンに倒れた医師の千日間にわたる克明で膨大な日記と録音テープをもとに、その心の軌跡をたどり、最期まで追求した「死の医学」について考える。
番組は、作家の柳田邦男さんに届いた一通の手紙から始まる。ガンで闘病していた医師、西川喜作さんからのものであった。西川さんは、自らがガンになって悩み苦しんだ体験から、死を前にした人に医学は何ができるかという「死の医学」の考えを医学界に残そうとしていた。西川さんが亡くなった後、柳田さんは、最後まで書き続けられた日記、手記、そして来客との会話を録音したテープをもとに、西川さんの輝ける日々をたどる。」(NHKのここより)

Youtubeでも全編を見ることが出来る(ここ)。


この作品は、1983年10月13日に放送されたものだという(ここ)。
それだけに、柳田邦男氏の若いこと!!

40年も前の作品だが、やはり西川さんが必死に訴えていたのは、終末医療の在り方。延命治療に対する疑問。
西川さんは語る。長生きを医療だというのは違う。あまりにも今の医療は延命治療ばかりやっていて」(医者がまだ経験していない。そうい221016nishikawa う苦しみをね」)「経験した医者は語らないから。死んでしまうので。ぼく一生懸命書いてたんだけど、ばてちゃって・・・」(番組の1:17頃)

前立腺癌からの全身への転移。その痛みの中で書き残した「輝やけ我が命の日々よ―ガンを宣告された精神科医の1000日」という1冊の本。

自分も先日、後期高齢者の仲間入りをした。
いつ何時、何があってもおかしくない。
でも、やはりガンは怖い。痛いのが怖い。
自分もつい先週、急性細菌性前立腺炎で1週間ダウンしてしまった。その時、西川さんが経験した尿が全くでなくなる尿閉の恐怖を味わった。それがあっただけに、この番組には引き込まれてしまった。
前にも書いたが、自分も延命治療はお断りで、日本尊厳死協会の「尊厳死の宣言書」にもサインして金庫にしまってある(ここ)。
でも、死に至る病気については、本人は選択出来ない。

「生老病死」。
自分もあとは「病死」を待つだけではあるが、この番組を見て、つい「ポックリ寺」が恋しくなってしまった。

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