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2022年10月の4件の記事

2022年10月25日 (火)

「80歳の壁は乗り越えられるか?」~精神科医…和田秀樹氏の話

iPad で「サンデー毎日」(2022/11/06号)を眺めていたら「和田秀樹」という人の記事があった。
どこかで聞いた名・・・? そうだ、先日ラジオ深夜便で話を聞いた人だ・・・

ラジオ深夜便「明日へのことば「80歳の壁は乗り越えられるか?」高齢者専門の精神科医…和田秀樹」(2022/10/05放送)を聞いた。

<「80歳の壁は乗り越えられるか?」高齢者専門の精神科医…和田秀樹>

221025wadahideki Amazonの氏の略歴を見ると「一九六〇年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長。高齢者専門の精神科医として、三十年以上にわたって高齢者医療の現場に携わっている。『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)、『六十代と七十代 心と体の整え方』(バジリコ)、『老後は要領』(幻冬舎)、『バカとは何か』『感情バカ』(ともに幻冬舎新書)など著書多数。」とある。

この放送のテキストは(ここ)に詳しいが、健康寿命を延ばすには「意欲」「肉を食べる」「人付き合い」「趣味」・・・が大切とか。
ついでに、気になった言葉を記すと、「血糖値は高い人も低い人も生存曲線は変わらない」「血圧は130ぐらいと150ぐらいでは変わらないが、180を超えると生存率が低い」・・・

自身については、「灘中に5番で入った」「何かを始める時にやり方を勉強してからやらないと、何にもできない」「時間の使い方はうまいと思っている」と語る。

健康的には、普通の人間的にはかなりヤバイ状況らしい。
「時たま血圧が200を超えると思っていて、友達が心臓専門のクリニックを開業したので、心臓ドックを受けて、冠動脈は大丈夫でしたが、200の血圧を放って置いたおかげで、心臓の筋肉が分厚くなってしまっていました。心肥大。筋肉が内側に広がると心室が狭くなる。このまま放っておくと心不全になると言われました。血圧を下げる薬を飲んで、正常の値まで下げてしまうと頭がクラクラするので170ぐらいに下げています。人間は高血圧の時の方が頭が冴えていて、低血圧の時は頭がボンヤリする、というのは良く知られている。自分のように動脈硬化で血管が分厚くなっている人は、正常まで下げてしまうと、自分にとっては低血圧になってしまってだるくなる。
3年前に喉が渇くので血糖値を測ってもらったら660ありました。インスリンを使うとやめられなくなってしまうのでこれは避けて、薬を飲んだが下がらなくて、スクワットをやったら血糖値が下がり歩くようになりましたが、300ぐらいはあります。眼底とか腎臓は引っ掛からないので良いかなと思っていた。
170の血圧は放っておいたら、ある時飛行機から降りる時にピューピュー喘息みたいな音がして病院にいったら心不全だと言われました。一寸歩くと息が切れるようになるんだろうなとがっかりしていましたが、利尿剤を飲んで尿は近くなりますが、信号を渡るのにダッシュできるのでまだ大丈夫かなと思っています。
早死にするよと言われていたが、今思うと、この性格のおかげで年取っても元気で居られるのかなと・・・。僕自身が人体実験だと思って、このくらいの血圧や血糖値でどの位まで元気で居られるかを試してみたい。」

wikiをみると、著書は数え切れないほど・・・・
自分は知らなかったが、この方は世の中では非常に高名な人らしい。それに灘中に5番で入って東大医学部卒とは、相当な頭脳らしい。でもいわゆるガリ勉では無く、時間の使い方が上手い結果だという。
誰もが1日24時間。その枠の中でどう時間を使うか。それによって人生は大きく変わる。
この人の話を聞きながら、頭の良い人の人生を垣間見た気がした。

それにしても、自身の健康について、達観しているというか、客観視していることにオドロキ・・・
話は脱線するが、「人間は高血圧の時の方が頭が冴えていて、低血圧の時は頭がボンヤリする、というのは良く知られている。」という話は目からウロコ。
実は、この夏、自分も体調が悪い時があり、その時はきまって血圧が低かった。飲んでいる薬のせいかと思ったが、どうも自律神経??
でもこの話で、誰もが低血圧の時は体調が悪いらしいので安心した!?

氏の本が売れているというが、どうもいわゆるハウツー物は読む気がしない。
でも、意欲は大切らしいので、自分もしばらくは時代小説に凝ることで良しとしよう。

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2022年10月19日 (水)

映画「PLAN75」(プラン75)を観た

今日は、立川のミニシアターで、映画「PLAN75」を観てしまった。デパートに併設された映画館に初めて行ったが、席はたった25席。朝、予約をしたとき、既に席は半分以上埋まっており、一番後の席を取ったのだが、行ってみると画面が遠く小さいこと・・・。これでは自宅のTVと変わらない。その罪滅ぼしか?座席は飛行機のビジネスクラスのように豪華。リクライニングも付いた大型。
今後は、スクリーンに近い席を取ることにしよう・・・

さて本題だが、先日、「楽天マガジン」で「サンデー毎日」を読んでいたら、こんな記事が気になり、それで見る気になった。

「高橋源一郎 これは、アレだな (99)老人はみんな死ぬ
・・・・・ 
 映画『PLAN75』(脚本・監督早川千絵)を観た。観たのはイオンモールに併設された、いわゆるシネコンだ。
・・・・・
 ひとことで感想をいうなら、テレビのゴールデンタイムで放映してもらいたいと思った。老人はみんな傷つくか、目をそむけたくなるか、ため息をつくだろう。いや、老人ばかりではなく誰しも胸に手を置いて考えたくなるだろう。
221019plan75  少子高齢化が進んだ近未来の日本で、「長生きする老人」のために、社会は疲弊してゆく(と政府やマスコミは喧伝する)。そのため、満75歳になると「生死の選択権」を与える制度か国会で可決される。それが「プラン75」だ。なんだか生命保険にありそうなプラン名で微妙な気持ちになる。
 倍賞千恵子が演じる主人公の角谷ミチは、夫と死別した78歳の老女。ホテルの清掃係として働きながら、ひっそりと独り暮らしをしている。ある日突然、ミチは同僚と共に解雇される。理由は「高齢だから」である。無職になったミチは、家の立ち退きも迫られる。必死になって不動産屋を回るが、高齢で無職のミチに部屋を貸してくれる人はいないのである。やっと見つけた仕事も、夜の交通整理。寒空の下の立ち仕事は高齢のミチにはきつかった。
 そして、同じ職場の同僚だった高齢の女性の孤独死の現場を発見したミチは、ついに「プラン75」を申し込むことを決意するのである。
 老人たちが少しずつ生きる場所を失っていく様子を観るのは結構つらい。それが、どう考えても、ほぽ現実と同じであると思うと、もっとつらい。けれども、なぜだか、これは観なければならない作品だと思えてくるのである。
 この映画で、ミチを演じる倍賞千恵子の演技が素晴らしい。というか、その「老い方」があまりにリアルなのだ。顔や囗もとの皺、たるんだ皮膚、鈍い動き、そのすべてが、「老人とはこういうものだ」という現実を突きつけてくる。とりわけ、朝起きて、布団で寝たまま、自分が生きているのを確かめるように、ミチが我が手を伸ばして見つめるシーンがある。観客も、ミチと同じ気持ちになって、その手を見つめる。その手はひどく老いているのである。
 最後にミチは、「プラン75」の決まり通り、ある施設に向かう。「プラン75」を選択した者はみんな、その施設で、静かに死を迎えることになるのである。老人たちは、役に立たない。貧しい社会の資源を食いつぶす。だから、死ぬことによって「社会のお役に立つ」のである。
 この施設で亡くなった者たちが残した物は、集められ、分けられる。迎え入れから、死、最後の分別まで、画面を見つめながら、わたしはどこかで見たことがあるような風景だと思った。そして、最後に気づいた。それは、ナチスの強制収容所で見かけた風景だったのである。

 貧しさ故に、それを口実にして、その社会から、老人が本人「自らの意志」という形をとって葬り去られる。それを「棄老」の物語というなら、『PLAN75』より遥か以前に、「棄老」の物語の傑作かあることをわたしたちは知っている。いうまでもなく、深沢七郎の『楢山節考』(新潮文庫)だ。
 『楢山節考』は、およそ66年前に書かれた。日本文学の不滅の古典とでもいうべき作品だ。
 主人公の「おりん」は69歳。極度の貧困と食糧不足に悩むこの村では70歳になると「楢山まいり」に行く習慣がある。「楢山まいり」とは、山に入って戻らぬこと。つまり、人減らしのための「死出の旅」のことだ。いま、このあらすじを書いてみると、映画の政府・国家が、考え、作り出した「プラン75」は、要するに「楢山まいり」なのだということかよくわかる。
 「おりん」は、近づいてくる「楢山まいり」を楽しみにしている。いや、ほんとうはそうではないのかもしれないが、貧しい家族たちにとって、それが必要であることを深く理解しているのである。そのために準備を怠らない。・・・・・・」(「サンデー毎日」2022/10/30号P36より)

この映画の解説は(ここ)などに詳しい。

主人公ミチを襲う「事件」(エピソード)は、直前のシーンで止まる。その「事態」は、観客の想像に任されている。そして、どんどん追い込まれていくミチ・・・。

数年前、ある女性政治家が「生産性が無い」という言葉を使い、掲載された月刊誌が廃刊に追い込まれたことがあった。
この物語を見ると、自分もまた、いわゆる生産性が無くなった老人は、もはや社会にとって存在意義が無く、早く死んで貰った方が「社会のお役に立つ」という、上の筆者の言う「楢山節考の世界」そのものを感じる。

自分もまさに75歳。「プラン75」の入口だ。
社会のお役に立っているか?と問われると、はなはだ心もとない。
確かに、年金で税金を使い、健康保険で多くのお金を使っている。現役時代に年間数百万の税金を払っていたとは言え、自分の世代は、収支がプラスらしい。
そんな事を思いながら、この映画を見ていたが、老人にとっては見るのがツライ内容。

人生とは何だろう?と考える。
儒教では年長者を敬う文化があると聞くが、日本のこれからの少子高齢化社会では望むべくも無く・・・

まさに「問題映画」。タブーに挑んだ作品なのかも知れない。
「現実は冷酷」と改めて認識し、「プラン75」に直面する当事者として、目を背けたくなる映画だった。

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2022年10月16日 (日)

西川喜作・柳田邦男NHK特集「輝け命の日々よ」を見て~死の医療

ふと見始めた1983年のNHK特集「輝け命の日々よ」の再放送(NHK BS2022/10/11 17:42~)に引き込まれてしまった。(BS4K 2022/10/17 14:05~)
最近は、本当にTVを見なくなった。司馬遼太郎の文庫ばかり読んでいる。でも、BLレコーダーに「おまかせ」というモードがあり、そこに設定している「NHK特集」という番組は自動で録画されている。
それを久しぶりに整理していて見付けた番組。精神科医の自分の死を見つめた1000日の記録である。

NHKの解説にはこうある。
「輝け命の日々よ
50歳という働き盛りでガンに倒れた医師の千日間にわたる克明で膨大な日記と録音テープをもとに、その心の軌跡をたどり、最期まで追求した「死の医学」について考える。
番組は、作家の柳田邦男さんに届いた一通の手紙から始まる。ガンで闘病していた医師、西川喜作さんからのものであった。西川さんは、自らがガンになって悩み苦しんだ体験から、死を前にした人に医学は何ができるかという「死の医学」の考えを医学界に残そうとしていた。西川さんが亡くなった後、柳田さんは、最後まで書き続けられた日記、手記、そして来客との会話を録音したテープをもとに、西川さんの輝ける日々をたどる。」(NHKのここより)

Youtubeでも全編を見ることが出来る(ここ)。


この作品は、1983年10月13日に放送されたものだという(ここ)。
それだけに、柳田邦男氏の若いこと!!

40年も前の作品だが、やはり西川さんが必死に訴えていたのは、終末医療の在り方。延命治療に対する疑問。
西川さんは語る。長生きを医療だというのは違う。あまりにも今の医療は延命治療ばかりやっていて」(医者がまだ経験していない。そうい221016nishikawa う苦しみをね」)「経験した医者は語らないから。死んでしまうので。ぼく一生懸命書いてたんだけど、ばてちゃって・・・」(番組の1:17頃)

前立腺癌からの全身への転移。その痛みの中で書き残した「輝やけ我が命の日々よ―ガンを宣告された精神科医の1000日」という1冊の本。

自分も先日、後期高齢者の仲間入りをした。
いつ何時、何があってもおかしくない。
でも、やはりガンは怖い。痛いのが怖い。
自分もつい先週、急性細菌性前立腺炎で1週間ダウンしてしまった。その時、西川さんが経験した尿が全くでなくなる尿閉の恐怖を味わった。それがあっただけに、この番組には引き込まれてしまった。
前にも書いたが、自分も延命治療はお断りで、日本尊厳死協会の「尊厳死の宣言書」にもサインして金庫にしまってある(ここ)。
でも、死に至る病気については、本人は選択出来ない。

「生老病死」。
自分もあとは「病死」を待つだけではあるが、この番組を見て、つい「ポックリ寺」が恋しくなってしまった。

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2022年10月13日 (木)

Netflixのアカウントを乗っ取られた話

Netflixのアカウントを乗っ取られてしまった。今日は、こんな事もあるんだ・・・という話。

先日、Netflixから2通のメールが立て続けに来た。
221013netflix1 「電話番号変更のご案内」というメールと「メールアドレス変更のご案内」というメール。迷惑メールだと思って無視しようと思った。が、何となく気になった。
それで、改めてNetでNetflixの問い合わせ窓口の電話番号を調べて電話してみた。

結果、来た2通のメールはNetflixからのホンモノのメールだった。
そもそもNetflixは、前には見ていたが、現在は休止になっているはず。
221013netflix2 アカウント(メールアドレス)を言うと、ちょうどメールが来たタイミングで、別のメールに変更になっているという。そして電話番号は削除になっているという。
そして既に課金が発生しているという。

それで手際良く手続きをして貰った。まず現在ログインされている状態からログアウトに。(誰かが見ている?)
そしてメールアドレスを元に戻して貰った。そしてパスワードのリセットと再設定。
電話番号は設定しなくてもOKとのこと。
そして改めてNetflixの解約と返金処理。カード番号を入力して確認。
「Netflixから返金のお知らせ」というメールが来て、処理終了。

今回の事件について聞いてみた。
「今回の事態は何なの?」
「誰かが、アカウント(メールアドレス)とパスワードを入手して、サービスの再開をしたので、課金が発生してしまった」
「アドレスとパスワードが漏れたという事?」
「その通り」
「原因は?」
「分からない。でも何かの変更があると、Netflixは元のアドレスに通知するシステムなので、今回はそのメールが行った。メールはNetflixからのホンモノのメール」
「もし通知メールを迷惑メールだと思って無視したら?」
「課金が発生して、貴方のクレジットから毎月1980円が落ちる」
「クレジットから落ちていることが後で分かった場合は、返金してくれるの?」
「今の規約では返金する。今後規約が変わると分からない」
「誰かが、自分のアドレスとパスワードを知っているとすると怖いね」
「他でも、今回漏れたNetflixと同じ組合せをしていると危ないので、出来れば全部変えた方が良い」
「それは大変だ・・・」

今回の「事件」で思い知ったこと。
・迷惑メールだと判断して無視すると、困ることもある。
・出来ればNetで検索した窓口の電話番号に問合せ。(メールに書かれている電話番号は危ない)
・実際の被害は、クレジットや銀行からの引落なので、その実績を毎月確認する。

いやはや、ネットの世界は怖ろしい。
以前「スリランカからクレジットカードを使われてしまった話」(ここ)や「auショップでiPhone代をクレジットで二重に取られそうになった話」(ここ)という経験もした。

自分は、クレジットは、分かり易いようになるべく1枚のカードを使うことにしている。そして随時スマホで、使用実績をチェックしている。毎月の確定のリストも保存している。
今回もれたアカウント(アドレス)とパスワードの組合せは、無数にしているので変更できない。せめて実害の無いように、クレジットの実績の監視だけは強めようと思った今回の事件ではあった。

●メモ:カウント~1390万

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