美空ひばり作詞、岡林信康の「レクイエム~麦畑のひばり~」
先日、こんな歌を見付けた。何と、美空ひばりの作詞による曲だという。
<岡林信康の「レクイエム~麦畑のひばり~」>
「レクイエム~麦畑のひばり~」
作詞:美空ひばり
補作詞/作曲:岡林信康
麦畑空高く
飛ぶひばり 駆け昇る
はるか雲の上まで
おまえは行くというのか
おまえを育ててくれた
この麦畑を
ふり返る事もなく行くよ
ただ高く高く
飛びつづけてゆく
そこから何が見える
教えておくれひばり
澄み渡る青空か
それともその向うには
暗闇深くひろがり
遠き死の谷が
たとえそれが見えたとしても
おまえは行くだろう
飛びつづけるだろう
果てなく高き青空
私は見上げる
麦畑に吹く風の音
お前は見えない
はるかなひばりよ
はるかなひばりよ
愛しのひばりよ
この歌が出来るまでの経緯については、Youtubeにある。
(2010年に作曲する)「35年前に、美空ひばりさんから岡林信康さんにあてに送られた1通の手紙。その中に同封された“詩”をもとに岡林さんが作品に仕上げられたのが、この「レクイエム~麦畑のひばり~」だという。
美空ひばりが亡くなったのは1989年6月。つまりこの詩が送られたのは1975年の頃らしい。
上のYoutubeによると、貰った当時は詩の内容から歌にはならないと思ったという。それが「美空ひばりと加藤和枝の二つの人格の自問自答、葛藤」が背景にあると読み解けてから、やっとこの歌が出来たという。
美空ひばりの作詞の曲は珍しいと思ってwikiを覗くと「ひばりが作詞し、生前に曲がついたものは22曲ある。そのうち18曲は自ら歌唱した」とあった。
ところで、上のYoutubeで「楽譜が読めない」という話が出て来た。美空ひばりが読めない話は有名だが、この岡林信康も同様に読めないと言っていた。
楽譜が読めない有名人をググると、井上陽水、小椋桂(ここ)や、桑田佳祐も・・・。
その他「ビートルズのメンバー全員、オペラのパバロッティ、BBキング、ジョージ・ベンソン、ジャンゴ・ラインハルト、ジミー・スミス」という記載もあった。
さすがにオペラのパバロッティにはビックリ!
それにしても、楽譜を初見で演奏できる音楽家はすごい。ベートーヴェンの交響曲をリストが編曲しているが、このCDを聞くと、まさに音の洪水。この音符の洪水を演奏できる人間の能力に感心する。
おっと、話がずれた。
美空ひばりが逝ってから33年。そんな美空ひばりを久しぶりに思い出させてくれた岡林信康の歌であった。
自分にとって、新しい歌を教えてくれるFM放送。毎日番組を録音はしてはいるが、さすがに「これは!」と新たに発見する歌は少ない。
そんな中で、久しぶりに「発見」した歌ではある。
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コメント
パヴァロッティは楽譜が読めないというまことしやかな噂がありましたが、本人は2005年のBBCインタビューの中で「オーケストラ総譜はほとんど読めないけど、テナーとピアノ(伴奏)のパート譜なら完璧に読めるよ」と語っていました。
美空ひばりですが、個人的にはスタンダードジャズを英語で歌った「スターダスト」や「慕情」等が好きです。
【エムズの片割れより】
パヴァロッティの話は、自分の歌については楽譜は読めたはず。
それでなければ、とてもプロとしてやっていけなかったはずですよね。
投稿: classical.s | 2022年9月17日 (土) 19:54