司馬遼太郎に凝っている
今ごろ?司馬遼太郎に凝り出した。
ふと読み出した「国盗り物語」がこの上なく面白いのだ。
コロナの第7波が襲っている。死者は少ないと言うが、感染者の爆発は心配である。よって、外出も控えている。
そんな時間潰しは、まあTVドラマかTVでの映画か、はてまた読書か・・・ということになる。
昔(2009年6月のころ)、兄貴から読み終わった本が送られて来た。その数、実に600冊弱(ここ)。 ほとんどは処分したが、残してあった中に「ビジネスマンのための時代小説の読み方」という本があり、久しぶりに開いてみた。
このところ、難しい内容のストーリーは面倒くさくなってきて、時代小説が一番!と思っていたので・・・
その筆頭に挙げられていたのが、司馬遼太郎。その最初が「国盗り物語」だった。
この小説の題は良く知っていたが、読んではいなかった。それでふと読む気になり、手に入れた。第1巻を読み始めて、填(は)まった!
まさに、佐伯泰英「居眠り磐音 江戸双紙」を読み始めた時と似ている(ここ)。
1冊目を読み始めて、この作者の本をたくさん読んでみようという気になった。それで、「新史太閤記」「関ヶ原」「覇王の家」「最後の将軍」「花神」「胡蝶の夢」と買ってしまった。
今現在、「国盗り物語」の2巻目だが、これらを順番に読んでいくつもり。
実は、自分的には司馬遼太郎の印象は悪い。
司馬遼太郎を初めて読んだのが、2000年4月の「竜馬がゆく」の8冊。これは、兄貴から何度か言われて、仕方なく読んだ。特に面白くも無かった。
次に「読まされた」のが2003年7月の「坂の上の雲」。これは2冊目で挫折した。
それ以来、読んでいない。
あの挫折で、自分的に印象の悪い司馬遼太郎なのに、なぜ「国盗り物語」で填(は)まるのかは分からない。
でも、まあ良いでは無いか!
今回は「司馬遼太郎を全部読むぞ」というバカなことはしない。読み始めてフィットしなかったら、すぐにギブアップ!?
(山本周五郎の新潮文庫の全65冊は、読破に2020年3月から2022年6月までかかってしまった・・・)
改めて、昔(1974年)夢中になって読んだ山岡荘八の「徳川家康」を改めて読んで見ようかな・・・と思ったり・・・。
時代小説に凝っているコロナ避難生活ではある。
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コメント
私も司馬遼太郎は好きなので、たくさん読んだと思います。エムズさんのあげられた本の中では、「胡蝶の夢」だけは読んでいませんが、ほかは全部読んでいます。そうですか、「坂の上の雲」は司馬遼太郎の本の中では一番好きな本で、日露戦争についてはこの本で学んだようなものです(たぶん、多くの日本人もそうだと思います)。昔、私の息子が夏休み中に、なにか1冊本を読むようにようにという宿題がでたとき「坂の上の雲」を推薦しました。私には歴史好きで、なかなかの読書家の中学生の孫がいますが、この本に興味をもったようで1週間ぐらいで読了して面白かったといっています。私が「関ケ原」を読んだのは比較的最近で、10年ぐらい前だったでしょうか。「関ケ原」を読んだあと、続けて読んだのが「城塞」ですが、後者は大阪の陣(冬の陣、夏の陣)の話なので、もちろん前者とはつながりがあります。「関ケ原」に興味をもたれたら、ぜひ「城塞」のほうもお読みいただくとよいかと思います。
【エムズの片割れより】
同胞というより先輩が居られて嬉しい限りです。
そうですか・・・。お孫さんも「坂の上の雲」を評価しましたか・・・
挫折した2冊が残っているので、またチャレンジしてみます。
そう言えば、NHKドラマの「坂の上の雲」は観ました。
我が母校でロケが行われ、高校時代に居た教室が映った縁もあったので・・・
それと、「城塞」は早速買うことにしま~す。
投稿: KeiichiKoda | 2022年7月28日 (木) 13:27
ちょっとだけ感想を書かせてください。司馬小説は人物を書いているようで、実は時間・空間を書いたものだと思います。松本清張さんは点と線とか言っていますが、人物を描く方に傾斜しています。架空の人物なら人物を書けます。が、実在した人物は勝手に書けないでしょう。しかし、時間空間なら正しく書けるはずです。すると、時間と空間を書いて、ある人の実像または嘘象に迫って読者を引きずり込めるものか。
近年は田原坂も関ヶ原も工学的な検証が行われています。だからといって作りごとの小説が嘘で面白くないわけではないと思います。だって、この世は嘘だらけですから。
【エムズの片割れより】
なるほど・・・
司馬遼太郎の小説は歴史小説だとか・・・
つまり、歴史的な事実を時間軸で描いているのでしょうが、
書かれている事象は、すべて史料で裏付けされているのでしょうかね?
でもドキュメンタリーではないので、当然作者の空想も!?
しかし、通常の小説のように、時間軸があっちこっちに飛ばないので、
その点では分かり易いと思いました。
投稿: noir chaconne | 2022年8月 3日 (水) 23:01
エムズの片割れ」いつも楽しく読ませて頂いております。
私が司馬遼太郎にはまったのは40代に読み始めた「花神」です。それまで大村益次郎なんて全く知りませんでしたが、読み進むうちにすっかり虜になり、それから司馬作品100冊以上通勤電車中で読みました。最近、又、再読して再認識しております。司馬作品は文学と言えるか論壇を騒がせています。文中の閑話休題で横道にそれる話が実に面白い!この内容が司馬史観と言われる所以だと思います。又、文中、例え話が実に面白いですね!他の歴史小説にはない表現がちりばめられています。時代小説と歴史小説がありますが、司馬作品は実在の人物を扱ってるので歴史文学です。ドキュメンタリーに近いですね!小生は特に、「エムズの片割れ様」が挫折した「坂の上の雲」は3回、「翔ぶが如く」は2回読んでおり、座右の書になっています。戦国時代と幕末物が最高です!書き出すときりがないので今回はこのあたりで失礼をさせて頂きます。
【エムズの片割れより】
ご愛読ありがとうございます(^o^)
そうですか・・・
司馬小説を100冊も読みましたか!!
今回読もうとそろえたのは22冊です。
今日読み終えた「国盗り物語」から始めて、時代を追って読もうかなと思っています。
確かに脱線話が面白いですね。
wikiの発行部数ランキングを見ると「坂の上の雲」「翔ぶが如く」は2位、3位なんですね。
そうですか・・・2回3回読む価値がありますか・・・
そのうちチャレンジしてみます。
それと、昭和54年に夢中になった山岡荘八の「徳川家康」を、半世紀ぶりに再読してみようかと手に入れました。
投稿: ヨコスカのクラークゲーブル | 2022年8月 4日 (木) 18:59
こんにちは。私はエムズさんの全記事を通して、一枚の写真に卒倒しそうななりました。学生時代の最初のお部屋。お持ちの機器、それらのレイアウトの美しさ。それも何ではありますが、仰天は畳。神田川に面する三畳一間にはありえない畳。美しい心は美しい空間によって育まれるもの。納得できました。有難うございました。
投稿: noir chaconne | 2022年8月 5日 (金) 18:16
発行部数ランキングで1位は「竜馬が行く」でしょうか?坂本龍馬は司馬さんが発掘したというか、ほとんど創造した人物ですね。この本の出版(1963年から66年荷かけて文藝春秋社)以前はほとんど知られていなった人物です。子供のころを考えても、勤王の志士といえば、桂小五郎とか、月形半平太(土佐勤皇党の武市半平太がモデル)で、大佛次郎の「鞍馬天狗」にも龍馬の名前は出てこない。「関口宏の一番新しい中世史」(「一番新しい古代史」の後継番組)で解説者をつとめている加来耕三氏も「坂本龍馬の伝説はウソだらけ、「幕末に大活躍」は間違いだった」と言っています。私は、むしろ坂本龍馬の師匠だった勝海舟が好きですね。勝海舟については、子母澤寛が書いた「勝海舟」(新潮文庫(1)-(5))は私の愛読書です。エムズさんが尊敬しておられる半藤一利さんの海舟好きは有名で、「それからの海舟」(ちくま文庫)という本の中では「うまれつきの海舟好き」であることを告白しています。
【エムズの片割れより】
そうなんですね。あれだけ有名な竜馬が、実は日本の歴史にあまり影響が無かったんですか・・・
自分は、幕末物はあまり好きで無く、司馬遼太郎の小説も、戦国物を中心に読んでいます。
投稿: KeiichiKoda | 2022年8月11日 (木) 10:25
ときどきNHKEテレの「100分de名著」という番組を見ていますが、先日、「三国志」が一挙再放送されたのをを見て、司馬さんの作品には戦国時代と幕末を扱ったものが多いけれど、司馬さんは中国の「項羽と劉邦」も書いていることを思い出しました。「三国志」の話は子供のころから親しんでいたのでよく知っていますが、項羽と劉邦にまつわる話というのは「背水の陣」とか「四面楚歌」などの有名な成句があるにもかかわらず、これらの成句の由来についてはよく知らず、司馬さんのこの小説を読んではじめて知ったと思います。「排水の陣」という日常よく使われる言葉はいかに間違って、つまり本来の意味とは異なって使われているかも、この小説を読むとよくわかります。考えてみると、司馬遼太郎のペンネームは司馬遷から、司馬遷には遼かに及ばないから来ているんですね。この小説もぜひ読書リストに加えてください。
【エムズの片割れより】
司馬作品は、「関ヶ原」をやっと読み終えるところ・・・
「項羽と劉邦」は当時非常に話題になりましたよね。
名前だけは良く知っています。
昔、吉川英治の「三国志」にチャレンジし、みごと討ち死にしました。
あまりに登場人物が多くて付いて行けなかった・・・
それから言うと、「項羽と劉邦」もちょっと苦手っぽい・・・
ま、そのうち!?
投稿: KeiichiKoda | 2022年8月18日 (木) 07:38
「国盗り物語」の斎藤道三は、美濃で油売りをした人物が美濃の国主にまで一代で上り詰めるという話ですが、近年の研究によると実は両者は別人だったようです。新たに発見された古文書によると、前者は斎藤道三の父親の長井新左衛門尉で、後者が息子の長井新九郎、後の斎藤道三で、親子二代で一介の油売りから美濃の国主にまで上り詰めたというのが真実のようです。詳しくは、BSPの歴史番組「英雄たちの選択」の2020/3/4放送の「戦国のミステリー斎藤道三はふたりいた!?下剋上の真実」をご覧ください。司馬さんは当然この事実は知らないで書いているので、あたかも「ひとりの」斎藤道三が美濃の国主へと「国盗り」する話として描いているのです。
【エムズの片割れより】
ビックリです!!そうなんですか・・・
何とか「英雄たちの選択」を見てみます。
へえ~~!?
Netでググって、研究!してみます。
投稿: KeiichiKoda | 2022年8月19日 (金) 11:30