森田童子の「グリーン大佐答えて下さい」
今朝(2022/03/24)の「女性セブン」の新聞広告に目が行った。「森田童子さん評伝本で遺族激怒でお蔵入りトラブル」という見出し。 森田童子が亡くなったのが2018年4月なので(ここ)、もう4年が経つ。
森田童子が、なかにし礼の姪だったことは前に書いた(ここ)。
最近、あまり森田童子の話題は聞かなかったが、「女性セブン」の記事(ここ)を読むと、なかにし礼の没後1年に出版された 遺作「血の歌」に、姪だったことが書かれており、その直後の1月15日に、Pヴァインより4月1日に発売されると発表されたのが「夜想忌 森田童子大全」だったという(ここ)。
それが2月22日に、発売延期(ここ)との発表。
先の週刊誌の記事を読むと、遺族側の発言の方が納得が行く。 「私たちは、身内として彼女を守らなければならないんです。森田童子としてのイメージを守ることも当然大事。しかし、それ以上に引退後の約35年間を一般人として共に過ごしてきた家族である彼女を守りたいんです。
ファンのかたは、歌と自分の人生を重ね合わせて、それぞれの愛し方をしてくれていると思っています。本の監修であるA氏はファン代表みたいな態度だったと聞きます。謎多きまま引退して亡くなった森田童子の“真実を伝える”とか“決定版”とあおるような本を、ファンのかたは本当に欲しいのかな、と疑問に思っているんです」(森田さんの遺族)」
しかし、遺族とここまで合意の無いまま出版の発表とは・・・
例えこの本が発売になっても、たぶん自分は買わない。一時期、森田童子の素顔に興味を持った事もあったが、もうこれ以上の情報はいらない。遺族の言うように「謎」のままそっと置いておきたい。
せっかくなので、久しぶりに森田童子を聞いてみよう。これも自分が好きな「グリーン大佐答えて下さい」という不思議な歌。アルバム「ラスト・ワルツ」の収録曲である。
<森田童子の「グリーン大佐答えて下さい」>
「グリーン大佐答えて下さい」
作詞・作曲:森田童子
私たちは幸せになれるでしょうか
私たちの祈りは届いたでしょうか
グリーン大佐答えて下さい
いまだ見ぬ母の手に奇跡の海 モーゼ屠所の羊の群れ
やさしき地平に帰りて眠れ悲しき旅人
私たちは幸せになれるでしょうか
私たちの祈りは届いたでしょうか
グリーン大佐答えて下さい
母の背に帰れ盲目の兵士青き海を渡れ
いまだ見ぬ母の船に私たちは伝えようこの悲しい夢を
私たちは幸せになれるでしょうか
私たちの祈りは届いたでしょうか
グリーン大佐答えて下さい
最後に音楽が突然遮断され、爆弾が炸裂する・・・
PINK FLOYDの「原子心母」の、原爆の音を彷彿とさせる。
ロシアのウクライナ“侵略”から今日でちょうど1ヶ月。
戦場の光景を目に浮かべながらこの歌を聞いていると、その哀しさが胸に迫る。
今の時代に戦争など・・・
いつ何が起こるか分からない、現代社会の怖ろしさである。
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コメント
この曲、はじめて聞きました。感動しました。今の全世界、とりわけアメリカの為政者たちに聞いてもらいたい曲です。それにしても森田童子さん、これを何歳の時、つくったのでしょうか。しかも独立戦争の英雄をテーマに、今の世界を予見しメッセージを送った。正しくこれが世界の民衆の心でしょう。素晴らしい!
【エムズの片割れより】
深読みして頂いてありがとうございました。
ウクライナ侵略戦争があれから3年も続くとは・・・
森田童子の歌は、詩が難解ですが、色々と挙げているので他にも聞いてみて下さい。
投稿: 石田秀雄 | 2025年3月 7日 (金) 08:41