WOWOWドラマ「オペレーションZ ~日本破滅、待ったなし~」「鉄の骨」
最近、WOWOWドラマ(連続ドラマW)に凝っている。全番組の録画=チャンネル録画されたものから、過去放送分の全編のまとめ放送を見ている。最近見たのが2020年放送の「オペレーションZ ~日本破滅、待ったなし~」と「鉄の骨」。
これが結構面白かった。
「オペレーションZ ~日本破滅、待ったなし~」<ストーリー>
「1000兆円を超え、今もなお秒単位で増え続けている国の借金。大手保険会社の“取り付け騒ぎ”をきっかけに、日本は“デフォルト=国家破 綻”の危機を迎えていた。そんな中、現職の総理が退陣し、副総理であり、財務・金融担当大臣を兼務していた江島隆盛(草刈正雄)が、内閣総理大臣に就任する。
深刻な財政赤字の中、日本の借金を減らすためには歳出を減らすか、歳入を増やすかしかない。それに対し、江島は「日本の歳出を“半分”にする」と宣言。無謀とも思えるこの計画に、財務省のエリート官僚4人が集められ「オペレーションZ」と名付けられた特命プロジェクトが始動する。まずメンバーは、歳出で最も多い社会保障関係費、次いで地方交付税、この2つをゼロに近づけようと計画するのだが…。」(WOWOWのここから)
日本の財政赤字をどうするのか?
実は、自分がちょっと興味を持って見ているテーマ。
2020年12月末の国の借金は、1212兆4680億円。国民1人当たりの借金は約983万円に上るという。
ドラマの中での例えが分かり易い。「1億円の借金を背負う夫が、500万円の収入しか無いのに、毎年1000万円使っている」「そんな夫とは離婚だ」・・・
この難題に草刈正雄首相が挑む。歳出の半分を占める社会保障費と地方交付税をゼロにするという・・・
この原作本は2020年2月発売という。結構、現状に即している。
誰もが目を背けている財政赤字。自分たちだけが逃げられれば良い、という暗黙の了解の現状。地球温暖化とまったく同じようなテーマ。将来の人たちがどんな辛苦を舐めようが、今さえ良ければ・・・。それに結果として加担している自分たち・・・
最近話題の国会議員“文書交通費”。自民と立憲が日割りで合意したとか。これまた「自分たちだけ良ければ」のお手盛り。
国の財政赤字の解消が、いかに難しいかの警鐘を鳴らしたドラマであった。
そして談合を描いた「鉄の骨」。
「鉄の骨」<ストーリー>
中堅建設会社入社4年目の若手社員・富島平太(神木隆之介)は、不器用ながらも建設現場を愛する実直な男。そんな平太がある日突然、畑違い の「業務部」へ異動を命じられる。そこは公共事業などの大口案件の受注を担当する「談合部」と揶揄される部署だった。くたびれた顔の部長や長年業務部にいる頼れる先輩、泰然自若とした女性の先輩、会社を支える切れ者の常務らとともに2000億円規模の公共工事の受注を目指す平太は、やがて談合を取り仕切る業界のフィクサーとの交流を深め、欲望やしがらみを目の当たりにする。
談合は“必要悪”なのか―。平太は“理想”と“現実”の間でもがきながらも会社の命運を握る仕事にやりがいを見いだしていく。一方、入札は大胆な技術革新に成功した平太たちがリードするが、そこに老練なライバル社の幹部たちが立ちはだかる。さらに大物政治家の官製談合を追う検察特捜部も動きだし、やがて平太にも捜査の手が伸び…。」WOWOWのここから)
この原作本が出版されたのが2011年11月というから、もう10年前。たぶん今は無くなっているのだろう。しかしほんの10年前はこれがあった。ドラマでは2006年という設定らしかったが・・・。
もう20年以上前だが、自分が現役の頃も、談合の話は聞いたことがある。このドラマと同じ「必要悪」という理屈で。
一番分かり易かったのが、仮設工事。永久的に使う設備では無く、一時的(ある大工事が終わるまで)という前提の小規模の工事。よって金額も減らされており、幾ら大工事終わった1年後に機器を返却されても、中古の機器には価値は無い。よって、誰も入札しない。
不調で困るのは役所。それで業者に「何とか落札してくれ」と電話がかかってくる。それで他の工事とパック(そっちで取り返す)で、業者は仕方なく取る・・・。
いわば、役所と業者は持ちつ持たれつ・・・
そんな昔の事を思い出しながら見たドラマではあった。
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