「わが心の人 半藤一利」~半藤末利子さんの話
先日、NHKラジオ深夜便で「【わが心の人 半藤一利】随筆家 半藤末利子」(2021/08/31放送)を聞いた。
半藤さんは、2021年1月12日に亡くなった。その妻、末利子さんの夫・半藤一利さんについての話である。
<わが心の人「半藤一利」~随筆家・半藤末利子>
90歳で亡くなった半藤さん。時に奥さまは85歳だったという。半藤さんとの、なれそめから旅立ちまでのお話。奥さまは漱石の孫として有名だが、出会いは、お互い疎開していた長岡で、兄の友人として出会ったとのこと。
その後、年ごろになって東京で再会したときに、半藤さんが一目惚れして、結婚に至ったとか。よって、いわゆる恋女房だったので、一生大事にして貰ったという。
家で死にたいと言っていた半藤さん。足を骨折してから弱くなり、下の世話は4日間だったとか。もしそれが続いたら、とても世話は出来なかったという。50代の時に母親を介護したときに比べると、85歳ではとても半藤さんを家で介護する体力は無くなっていたという。だから?亡くなっても泣かなかったという。
遺言は「『墨子』を読みなさい。2500年前の思想家だけど、あの時代に戦争をしてはいけない、と言ってるんだよ。偉いだろう」。(ここ)
ちょうど、昨日(2021/09/04)の朝日新聞の朝刊に、半藤末利子さんの本の広告が載っていたことを思い出し、見返してみた。「硝子戸のうちそと」という本。2021年4月28日発行の本だという。半藤さんを見送った最期の515日の記録だという。ちょっと読んでみる気になり、通販でググったら、何と!どこも売り切れ。図書館でも、50人以上が予約している。
ふと、半藤さんの講演に行った時のことを思い出した(ここ)。思い出すと、それは2010年5月15日だった。当時、半藤さんは80歳。白内障の手術をして、片目に眼帯をされていた。
もう、あれから11年。でも、肉声を聞いた半藤さんの印象は大きい。
何とか近いうちに「硝子戸のうちそと」を手に入れて、半藤さんを偲ぼうと思った。
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