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2021年7月 4日 (日)

「池上式ファクト46」を読む

池上彰著「今を生き抜くための 池上式ファクト46」を読んだ。

池上彰氏については、以前はぞっこん惚れてTVなど良く見ていたが、この所はあまりに出現が多くて、段々離れていた。
しかし、カミさんがこの本を買って読み、釣られて自分も読んでみた、というわけ。

210704ikegami 結果、これがなかなか面白く、あっと言う間に読んでしまった。
何が面白かったかというと、TVなどでズバッと切り込んで行く口調が、そのまま活字となっていたところ。
読んでいて実に小気味よい。

副題が「事実を知れば騙されない!」。
我々大衆は、マスコミなどにより報道される事柄や政治家の言葉を、つい信じてしまう。
しかし、そこに隠された事実を知れば、それがどんなにたわいの無いウソだということを見抜ける。
それには、やはり事実を知りたいという意欲が無ければ前進できない。

この本は、今の世の中の色々な出来事を、平易な言葉でバラしてくれる。そういう意味では便利な本。

今、都議選の開票速報が放送されている。
今回の都議選では、小池都知事の入院が話題となった。この“事実”をどう読むか?
昨日、こんな記事を目にした。

前都知事・舛添要一氏「10日間も休む都知事の病名すら公表しない」「下手な演技もううんざり」と投稿

 前東京都知事で国際政治学者の舛添要一氏が2日から3日にかけてツイッターを連続投稿。静養から公務復帰した小池百合子知事、さらには都知事の周辺に厳しい目を向けた。

 舛添氏は2日、「政治は演技である。嘘も方便。IQの低い大衆は、それを見抜けない。だから演説のとき、聴衆の中のIQ最低の人に合わせろとヒトラーは言った。トップが10日間も静養する病気の正式な診断名を誰も求めない都庁村の異常さ。首相が10日間も休めば病名公表は霞ヶ関では当然である。国政ではありえない非常識。」と投稿。

 2日深夜にも「異常な『都庁村』、官僚機構、都議会、都庁記者クラブなど、私の書評を読めば、10日間も休む都知事の病名すら公表しない新宿の非常識の根源が分かります。様々な批判はありますが、まだ霞ヶ関のほうがまともです」と連続投稿した。いずれも、小池都知事の名前は出していない。

 さらに3日には、「名演技とは、演じる役と俳優が渾然一体となり、悪役ならば、観客自らが成敗してやりたくなるくらいの凄いものである。単なるお涙頂戴や薄っぺらな演技は、観客はすぐに見抜いてしまう。大洞ふきが得意な俳優が、悲劇のヒロイン役が上手いとは限らない。下手な演技を見せられるのはもううんざりである。」と誰に向けてのツイートかは明確にしていないが、皮肉たっぷりに記している。

 小池都知事は6月22日夜、「過度の疲労」を理由に入院。同30日に退院し、翌7月1日は自宅から会議にオンライン参加して公務に復帰。2日には都庁で定例会見を行い、10日ぶりに公の場に復帰した。」(2021/07/03付 ここより)

確かに、都のトップが投票直前に10日間も過労で入院とは異常。「可愛そう」で都ファがどこまで票を伸ばすかは分からない。
しかし、どうも前評判以上に伸びそうだという。(現在開票中)
それが、上の記事のように、「下手な演技」とすれば、何とも愚弄されているようで、都民として情けない。

さて、先の池上氏の本は、2021年2月11日号までの「週刊文春」の「池上彰のそこからですか!?」をまとめたものだという。
こんな本の寿命は短い。あっと言う間に、古くなってしまう。
しかし池上氏には、週刊誌にこだわらずに、これからも我々“IQの低い大衆”に合った事実の解説書を期待したいもの。

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