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2021年3月23日 (火)

夏目漱石の長編を全部読んだ

何とか夏目漱石の中長編小説を全部読み終えた。いやはや、正直、手こずった。
「「漱石」読破にチャレンジ中」(ここ)という記事を書いたのが、2020年10月31日だった。
途中で、他の本も読んだにせよ、5ヶ月近くもかかってしまった。読んだのは、中・長編小説の「吾輩は猫である(1905年)」「坊っちゃん210323souseki (1906年)」「草枕(1906年)」「二百十日(1906年)」「野分(1907年)」「虞美人草(1907年)」「坑夫(1908年)」「三四郎(1908年)」「それから(1909年)」「門(1910年)」「彼岸過迄(1912年)」「行人(1912年)」「こゝろ(1914年)」「道草(1915年)」「明暗(1916年)」。
そして短編集の「文鳥(1908年)夢十夜(1908年)」の15冊。

広辞苑で「文豪」を引くと「ぶん‐ごう【文豪】‥ガウ  文章・文学にぬきんでている人。文章・文学の大家。「明治の―」 」とある。
自分的には、まず思い浮かべるのが夏目漱石だが、Netでググると、位置付ける人によって、ありとあらゆる作家が文豪として名が挙がっている。
その中で、自分的には幸田露伴、森鴎外、夏目漱石、谷崎潤一郎、三島由紀夫の5人を位置付けた人が、まあ自分に近いかな・・・

それにしても、漱石は新聞作家。毎日読者を「次の日」の新聞をワクワクさせて待たせねばならない。ところが、改めて読んだものも含めて15冊で、一気読みをしたのは「坊ちゃん」くらいなもの。読み進めるのが苦痛になる位、面白くない小説が多かった。
でも誰もが認める明治の文豪なのである・・・。

なぜ面白くないのか?ストーリー展開があまりに遅いのである。ツツーとストーリーが進むときは、読む方も早く読める。しかし、すぐ脇道にそれ、哲学的かどうかは知らぬが、くどくどと筆で遊ぶ。それが耐えられない。
佐伯泰英などは、2日で1冊ペースで読んでいたが、漱石で読むのに長くかかった作品では「吾輩は猫である」が18日、「明暗」が15日、「坑夫」と「文鳥・夢十夜」が12日もかかってしまった。これは毎日読んでいたわけでは無い。本をしばらく開かなかった日も含めてである。つまりは、本を開くのに「意志」が要ったと言うこと。

「今夜は、明暗の続きを読むぞ」と言うと、カミさんが「本なんて、読みたい時に読みたい本を読めば良いので、何も面白くない小説を“全作品を読む”なんて意味が無い」とのたまう。自分は、「自己満足の達成感」と反論する。つまり「オレは漱石の中長編を全部読んだぞ」という自己満足のため。

話は飛ぶが、石坂浩二が2021/02/23のNHKラジオ深夜便で、アナの「いかがお過ごしですか?」に対し、「コロナ渦、家の中でやる趣味が多い」と言っていた。石坂浩二さんの言う趣味は「趣味で“読書”と、色々な人がプロファイルで書いているが、何かを熱心に読むとか、誰かの作品を全部読んでみるとか、そういうことをやって、はじめて趣味と言える。何かこだわりが無いと趣味っぽく無い。」と言っていた。
「誰かの作品を全部読んでみる」という読み方もあるんだ、と心強く思った。

自分が読むのは、ほとんどが新潮文庫だが、実は芥川龍之介の文庫も、既に6冊全部買ってしまった。芥川龍之介も文豪と称される一人だが、作品は文庫でたった6冊しかない。
さて、カミさんにバカにされながらも、次は芥川龍之介と行くか・・・

(2021/04/13追)
KeiichiKodaさんから教えた貰った、水村美苗の「続 明暗」を読んだ。漱石の「明暗」には読むのに手こずったが、”続”はなかなか面白く、3日で読んだ。あとがきで筆者も「”面白い読み物”になるように試みた」「筋の展開というものを劇的にしようとした」「心理描写を少なくした」と述べているように、漱石のホンモノの“難”を自分と同様に感じていたようで、よほど面白く出来上がっていた。お勧めである。

(関連記事)
「漱石」読破にチャレンジ中 

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コメント

漱石、、、。記憶にある作品は「坊ちゃん」「吾輩は猫である」「草枕」そして「文鳥」くらいか。
「文鳥」は確か中学校の教科書で読んだ。その中に出てきたフレーズで “さすがに文鳥は軽いものだ” というのを思い出した。そして、実はこれが国語の試験問題の答であったことを思い出した。この問題は、小説の一節を抜き出し、その最後のフレーズが空欄となっており、そこを埋めるというものであった。私は○をいただいたが、たしか正解者は少なかったような気がする。
こういうことでもないと、こんなフレーズを憶えているわけがない。(笑)

【エムズの片割れより】
そんな昔の事を良く覚えていますね!

投稿: 伊勢生まれの下総人 | 2021年3月24日 (水) 23:43

中学の時から文豪「夏目漱石」と教えられてきましたが、スラスラ読めたのは「坊ちゃん」だけ、それでもと思い直して何回か読み直しましたが、文章が好きになれなくて、恋愛でも何でも四角な感じがして、心に入ってきませんでした。同時代の森鴎外の方は丸い感じの文章で威張った感じがなく、同時代なのになぜこんなに違うのだろうと思っていました。
漱石はご先祖が武士という威張った男の文体ですね。お弟子さんの久米正雄などはとても読みやすい文章です。性格の違いなのでしょうか。
私は目が悪くなって本が読みづらくなってしまいました。エムズ様もご無理をなさいませんようにお気をつけ下さい。

【エムズの片割れより】
ご無沙汰しています。
自分も文豪と教えられて来ましたが、良く言えば高尚すぎる??文章故、分かりづらい・・・?
新聞の読者が良く付いて読んだものだと思います。
当方は、耳が壊れてしまったので、音楽よりも読書に精を出しています。

投稿: 白萩 | 2021年3月25日 (木) 23:27

私も、漱石は好きだったので、ここに挙げられている本は若いとき読みました。高校一年のとき盲腸(虫垂炎)の手術で入院したとき、読書家の、隣家のご主人が「吾輩が猫である」を貸してくれたのが最初に読んだ漱石の本だった気がします。漱石最後の小説は「明暗」ですが、完成させる前に亡くなってしまったため、漱石唯一の未完の小説ですが、モーツアルトの弟子が未完の「レクイエム」を完成させたように、「続・明暗」を書いて完成させようとした作家がいます。ただし、漱石の弟子ではなく、現代の作家(しかも女性)です。この本が出たとき、購入して読み始めたのですが、すぐ紛失しまい、読了していません。エムズさんは読まれたのでしょうか?「続」というだけあって、漱石の「明暗」に似せた文体で書いています。調べてみたら、文庫本になっているようです。

https://www.amazon.co.jp/%E7%B6%9A-%E6%98%8E%E6%9A%97-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%B0%B4%E6%9D%91-%E7%BE%8E%E8%8B%97/dp/4480426094

【エムズの片割れより】
へぇ~!そんな本があるんですね。
そう面白いとは思わなかった「明暗」ですか、やはり”その後”が気になり、早速注文してしまいました。
ありがとうございました。

投稿: KeiichiKoda | 2021年3月26日 (金) 15:19

私も入院中暇なので、宝島社の読んでおきたいベスト集「夏目漱石」のこころに挑戦しました。同じ本の坊ちゃんは読めましたが、こころ
は先生と私のやり取りで途中で諦めました。
この年で(72才)こころ 300ページが読めない。

【エムズの片割れより】
概して夏目漱石は面白くないですね。
その点、佐伯泰英のチャンバラもの等は、何も残りませんが、読んでいて楽しいです。
自分より1歳年下。まだまだ現役ですよ!!

投稿: 寺島幸一 | 2021年4月 5日 (月) 19:17

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