聞かれても答えない国家 ニッポン
今日(2020/11/07)の「朝日新聞」夕刊に面白い記事が載っていた。
「「お答え差し控える」答弁、毎年300件超 第2次安倍内閣以降が突出 立命館大准教授調査
国会答弁で出た「お答えを差し控える」の発言数を調べたところ、直近5年は毎年300件を超える「異常事態」になっている――。そんなツイートが話題になっている。リツイートが1万件、「いいね」は1万3千件を超えた。
ツイッターに投稿したのは、立命館大産業社会学部の准教授・桜井啓太さん(36)。国会会議録検索システムを使い、1970年から今年10月8日まで半世紀分を調べた。中でも安倍政権下の2017~19年が毎年500件超と突出していた。先月29日、グラフとともにこうツイートした。
《【聞かれても答えない国家】
いつからこんなに国会は答えなくても許される場所になったのか?と思い作ってみた。
やはりここ数年の答えなさは異常…》
桜井さんの専門は政治ではなく、社会福祉学。近年明らかに増えた印象の「答えを控える」答弁の数を可視化してみようと思い立った。同システム(https://kokkai.ndl.go.jp/別ウインドウで開きます)は戦後の第1回国会(47年5月)以降の本会議や委員会の発言を電子化し、誰でも無料で利用できる。
自身の研究テーマで活用したノウハウがあり、半日ほどで集計できたという。対象の答弁は衆参本会議や両院協議会・合同審査会など全てとした。
特に発言数が目立った第2次~4次安倍内閣の閣僚経験者の答弁(集計期間は12年12月26日~今年9月16日)では、安倍晋三前首相(165件)、森雅子氏(94件)、稲田朋美氏(87件)、河野太郎氏(78件)の順に多かった。
桜井さんは、森友・加計、桜を見る会などの問題が背景にあるとみる。桜井さんは「モリカケ桜だけでなく、政策全般で見られたのが意外だった。答えない姿勢が安倍政権以降、政治家や官僚に広く浸透したのだろう。国会軽視というより国民軽視の態度だ」と指摘。その上で「他者の問いかけに答えるのは社会の基本マナー。一切をはねつける言葉が社会全体に広がっていないだろうか」と心配する。
今回の集計に菅義偉首相の就任後の答弁は含まれていないが、首相として初の代表質問で、この言葉を発した。桜井さんは「菅首相は初日からこの言葉を使い、すでにポイントゲッターの気配がある。今後の答弁にも注目したい」と話している。(西村悠輔)」(2020/11/07付「朝日新聞」夕刊p7より)
ツイートは(ここ)。曰く
「【聞かれても答えない国家】
いつからこんなに国会は答えなくても許される場所になったのか?と思い作ってみた。
やはりここ数年の答えなさは異常…」
学術会議の会員6名の任命拒否問題は、安倍政権よりも、もっと暗黒化する事例として、注視している。めったに見ない国会中継だが、任命拒否の所だけは、後から見ている。
それにしても、阿部さんに勝るとも劣らない菅首相の答弁における不誠実さは、目に余る。
それをグラフで示してくれたのが、この桜井准教授。
まさに2014年から突出している。
国会は、国民の代表者が集う国家権力の最高機関。それが、ここまでコケにされている。それを許しているのは、もちろん国民。
大阪都構想では、破れた松井代表が「皆さんが悩みに悩むこと、これだけ大きな問題提起ができたことは政治家冥利に尽きる」と発言し、物議を醸している(ここ)。
「政治家冥利に尽きる」とは、まさに自己満足・自己賛美の話。それに100億円ものお金をかけて、誰も維新に自己満足を得て頂こうナンテ、考えてはいない。維新の何かがヘンだ。
そして、米大統領選。トランプ氏の “ウソまみれ”の会見を、米テレビ局が中断させたという(ここ)。
ひるがえって日本。首相がどんなウソを言おうが、NHKの中継は決して中断しない。国会で、何度も同じ事を質問されても答えず、ただただ官僚の作った現行を棒読みの新らしい首相。
先日のアジア訪問でも「菅首相のジャカルタ内外会見は、質問と回答が用意された”ヤラセ会見”」(ここ)とのこと。
世界中の何もかもが、悪い方向に向かっているよに見えたが、大阪と米大統領選を見ると、何とか持ちこたえたかのようにも見える。
前に当blogで安倍政権に対し「誰でも良いから替わってくれ~」と叫んだことがあった。なのに、まさか輪をかけて悪くなるとは・・・
改めて上のグラフに表された政府の国民に対する不誠実さ。さて次は、我々国民が政府に鉄槌を下せるかどうか・・・
やはり米同様、国民が選挙を通じて動かなければ、何も変わらないということだろう。
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