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2020年6月18日 (木)

「腸チフスのメアリー」

先日の朝日新聞の天声人語に、こんな記事があった。

「(天声人語)腸チフスのメアリー
 いまから100年ほど前、ニューヨークに「チフスのメアリー」と呼ばれた女性がいた。本人に自覚症状のないまま、周囲に腸チフスの感染者を増やす。一説に計47人、うち3人が亡くなったとされる▼家政婦メアリー・マローン。料理の腕にすぐれ、子どもの面倒見もよかった。だがある夏、雇われた先の銀行家の別荘で家族6人が発症、疑いの目を向けられる。衛生専門家が採血や採尿を求めるとフォークを振り回して抵抗したという▼『病魔という悪の物語』(金森修著)によれば、彼女は無理やり隔離されるが、無症状ゆえに納得できない。3年後に解放されると、名を偽って病院に勤め、集団感染を招いた。当時は効果的な治療法がなく、新聞は「無垢(むく)の殺人者」「米国で最も危険な女」と書き立てた。2度目の隔離は亡くなるまで23年に及んだという▼国立保健医療科学院の逢見(おおみ)憲一さん(54)によると、メアリーの名は今日なお公衆衛生史に残る。「感染を抑えこみたいという公共の福祉と、むやみに隔離すべきではないという個人の自由のせめぎ合いを考える上で、重要な事案です」▼現下のコロナ禍でも無症状の感染者対策が欠かせない。当方も感染防止に注意を払い症状はないものの、電車に乗るたび、きまって不安にかられる。自分はすでに無自覚の感染者ではないか、隣の乗客はどうかと▼メアリーに対する「毒婦」呼ばわりは死後も続いたという。その悲運の生涯はいまを生きる私たちに重い問いを投げかける。」(2020/06/16付「朝日新聞」「天声人語」より)

症状が出ない感染症が、如何に怖ろしいか・・・。
そして同じく先日の「日刊ゲンダイ」の隠れコロナ死の記事。。

4月の「超過死亡」激増 東京1056人“隠れコロナ死”の可能性
「圧倒的に少なく抑え込むことができている」――。新型コロナウイルスの感染者数と死者数について、先月25日の会見で安倍首相は胸を張った。死者数は940人超。ただし、4月の「超過死亡」のデータから、何倍ものコロナ死が隠れている可能性が出てきた。

発表数は氷山の一角
 超過死亡とは過去の同月の平均死亡者数と比べて、超過した人数のこと。東京都が11日、発表した4月の死者数は1万107人。過去4年間の平均死者数は9052人で、超過死亡はナント1056人。11.7%も増えている。都発表の4月のコロナによる死者数は104人に過ぎない。

200618corona 「超過死亡の大部分はコロナによるものです。今年はインフルエンザの流行が全くなく、自殺者も少ない。超過死亡が大幅に増えた要因は、コロナの感染拡大以外に考えられません。急変して死亡するケースが多く、PCR検査に至らず、死因を心不全などとする例は少なくありません。コロナ関連死として発表されているのは、ごくごく氷山の一角なのです」(医療ガバナンス研究所理事長・上昌広氏)
 超過死亡には、医療体制の逼迫もあり、PCR検査を受けずに急死した陽性者が含まれていると考えられるのだ。

日本モデルはミスリード
 超過死亡の大幅増は都に限らない。別表の通り、4月の超過死亡は7都府県が過去4年平均比10%超増えている。感染が多い地域ばかりだ。超過死亡は4月の数値だけでも、コロナの累計死亡者数と比べてかなり多い。

「感染症は、超過死亡をベースに検証するというのが、世界の医学界のコンセンサスです。日本の場合は、超過死亡ではなく、コロナと診断された死亡者の少なさを強調し、『PCR検査を抑えて成功した』『日本モデル』などと語られ、突っ込んだ検証、反省が行われていません。第2波、第3波でしっぺ返しを食らうことになるでしょう」(上昌広氏)

 三段目力士・勝武士(享年28)の死去から1カ月が過ぎ、日刊ゲンダイの指摘にも、厚労省は「20代のコロナ死ゼロ」と“誤報”を改めない。実態から目をそらす政権下では、お先真っ暗だ。」(2020/06/16付「日刊ゲンダイ」ここより)

北朝鮮の「国内の感染者はゼロ」という主張もそうだが、権力者の、ある思惑により、データがゆがめられて作られ、ゆがめられて解釈されて誇大広告される。
コロナ感染者や死者もそうだが、コロナ対策費について、現政権は、自分たちに都合の良いように作られた数字によって自画自賛している。
「事業規模は230兆円を超えるものとなります。GDPの4割に上る、世界最大の対策によって、この100年に一度の危機から、日本経済を守り抜いてまいります」という首相の誇大広告も「“58兆円真水”すら張り子の虎の懸念」ここ)との指摘も・・・

話は変わるが、昨夜の河野防衛大臣による「イージス・アショア配備計画停止」の発表は、最近に無く痛快な話だった。
辺野古の話も、同じでは無いか?
「工事再開の辺野古はイージス・アショア以上の壮大なムダ」(「日刊ゲンダイ」ここ)にも指摘されているように、同じ文脈なら、こちらの方も、即停止とすべき。

恣意的な検察官の定年延長の撤回など、官邸の横暴が最近はブレーキがかかってきたようだ。早々に日本のトップが代わって、コロナ関係の発表の数字を含め、ウソの無い、普通の常識の通る日本に戻したいものである。

●メモ:カウント~1280万


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