ブラームスの「ハンガリア舞曲第5番/第1番」
だいぶん前だが、NHKラジオ深夜便「クラシックの遺伝子」(2019/09/15放送)で、ブラームスのハンガリア舞曲第5番の、いつもと違う編曲版を聞いて、なかなか面白かった。
オリジナルはピアノ連弾(4手用版)であり、ブラームスがオーケストラ版に編曲したのは、1,3,10番のみだという。その他は色々な音楽家による編曲だという。
その中で、ブラームスの時代に、フリードリヒ・D・ライヒェルトという作曲家がオーケストラ版に編曲したものが楽友協会に残っており、ブラームスが生きている時代には、このように演奏されたのでは無いか、ということで、2003年のニューイヤーコンサートで演奏されたとのこと。
<ライヒェルト編曲「ハンガリア舞曲第5番」アーノンクール/ウィーンフィル>
通常、我々が聞いている編曲版はこれ・・・
<「ハンガリア舞曲第5番」エッシェンバッハ/トーンハレ管弦楽団>
次に第1番だが、オリジナルのピアノ連弾版を放送していた。
<ピアノ連弾版「ハンガリア舞曲第第1番」ドゥオール(藤井隆史&白水芳枝)>
そして、ブラームス自身の編曲によるオーケストラ版がこれ。
<「ハンガリア舞曲第1番」小澤征爾/サイトウ・キネン・オーケストラ>
前に「ケテルビーの「ペルシャの市場にて」~お袋の思い出」(2014/01/01)(ここ)という記事を書いた。お袋が92歳で亡くなった夜に書いた記事。
ここでも書いたが、ブラームスのハンガリア舞曲第5番は、自分が小学校低学年の頃(昭和30年代初期)から知っている曲。まさに、自分の音楽人生の原点。
ラジオしか無い時代、どうやって覚えたのかは分からない。でも、「ペルシャの市場にて」と共に、当時からこの曲は頭に入っていた。ラジオの番組のテーマソングだったのかも!?
来週は、お袋の七回忌。
久しぶりに聞いた「ハンガリア舞曲第5番」である。
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ケテルビーの「ペルシャの市場にて」~お袋の思い出
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コメント
あまりにも昔のことで細部は覚えていないのですが60年以上も前、私が小学校6年生の時市内の音楽コンクールか何かに出場するための簡単な器楽演奏にハンガリア舞曲第5番を練習させられた記憶があります。私は打楽器―小さな太鼓ーだったような???
そのころのもう一つの音楽体験――NHKラジオの第一と第二を使ってステレオ放送をやる、というのをどこかで聞いてきて狭い玄関に二台のラジオを並べてきいたものの左右別々の音を聞き取ることができませんでした。
ハンガリア舞曲第五番ですがもしかしたら音楽の教科書か副教材に載っていたかもしれませんね。
【エムズの片割れより】
ラジオ第1と第2のステレオ放送は、今でもはっきり覚えています。
自分たちの“勉強部屋(3畳)”にあった古い真空管式ラジオの隣に、居間にあった別のラジオを持ち込み、人生初めてステレオを体感。
音の広がりを実感できました。
N響の演奏だったのでしょう。
ハンガリア舞曲は、学校で聴いたのかも知れませんね。
投稿: todo | 2019年12月11日 (水) 23:32
今は昔の話ですが・・・
初めてブラームスの交響曲を聴いた時、なんてベートーヴェンに似ているのだろうと思いました。ブラームスの何番の曲だったかすっかり記憶にないのですが、交響曲の第一楽章の出だしを聴いた時、そう思いました。私はいわゆるクラシック通というほどではなくて、どちらかというと聴いているかなという程度です。でも様々な作曲家の交響曲の中でもブラームスはベートーヴェンの曲に似ているな〜と勝手に思っています。
娘が幼い時ピアノを習っていました。ピアノ教室が電車を乗り換えないと行かれないところでしたので一緒に通っていました。娘が習っている傍で部屋にあった『クララ・シューマン』を読んでいました。その本に登場してくるブラームスのクララに対する想いが切なくなるようでした。
「ペルシャの市場にて」とても懐かしいです。遥か昔、中1のクラブ活動で音楽部の鼓笛隊に入りました。横笛とドラムです。現在は学校のブラスバンドは立派な楽器を使っていますが、昭和30年代は音楽で習った横笛が主体です。そこで生まれて初めて吹いたクラシックが「ペルシャの市場にて」でした。懐かしいですね、ひさ久ぶりに見た文字です。
それこそ今は昔の話で懐かしさが込み上げてしまいました。
【エムズの片割れより】
ブラームスがベートーベンの後継者を意識していたことは有名な話のようですね。よって、かなり影響を受けているので、似ている・・・
自分が小学校の頃は、もっぱらハーモニカでしたね。半音が出るクロマチックとかいうハーモニカが欲しかったのですが、結局手にすることは出来ませんでした。
投稿: patakara | 2019年12月18日 (水) 22:55
エムズの片割れ様
似ているのが当たり前なのですね。後継者を意識していたとは思ってもいませんでした。ただ崇拝しているだけだと思っていました。ありがとうございます。ハンガリー舞曲の第1、第5の聴き比べはとても面白かったです。
投稿: patakara | 2019年12月19日 (木) 17:37
このブログを拝見してすぐにNHKのBSプレミアムカフェで日本のバイオリニスト(名前は忘れました)がハンガリア、ルーマニアのノマの音楽を訪ねる音楽番組を観ました。
ハンガリア舞曲はブラームスがノマの音楽に影響されて作られたのでは?、ハンガリーにはご存じと思いますがユダヤ人が多く住みナチスの迫害を受けましたが ノマの人々も同じく苦難の歴史を歩んだそうです。
番組の後半にノマの演奏が聴けました。バイオリン、ベースなどを改造しての演奏は圧巻でした。弓は太くて重そうでそれだけで武器になりそうでした。それにもまして 流浪の苦しみの中で自由と誇りを歌い上げるアカペラの男声合唱は素晴らしかったです。
残念なことに録画をしてありません。
もういちど聴く方法は?オンデマンド?
【エムズの片割れより】
その番組が録画してあったので、先ほど観ました。
「ハイビジョンスペシャル はるかなる音楽の道 さすらいのバイオリン~流浪の民・ロマの道~(初回放送:2002年)」ですね。
男声合唱は「小さなつぼみ」。
ジプシーの放浪の歴史のドキュメンタリー番組のようでした。
投稿: todo | 2019年12月20日 (金) 22:54