「人生会議」って何?~終活の残し方
先日の朝日新聞にこんな記事があった。
「(いちからわかる!)話題になった「人生会議」って何?
■人生の最終段階で望む治療やケアを、事前に話し合う
コブク郎 「人生会議」って話題になったけど何?
A 命にかかわる大きなけがや病気をするなど、人生の最終段階においてどんな治療やケアを受けたいかを、家族や医師らと前もって話し合っておく取り組みのことだ。アドバンス・ケア・プランニング(ACP)と呼ばれ、その愛称が「人生会議」だ。
A 「まてまてまて 俺の人生ここで終わり?」などと苦しそうな表情で、自分の思いが正しく伝わっていなかった患者を演じるお笑い芸人の姿に、「不安をあおる」と批判の声が寄せられた。厚生労働省は1万4千枚をつくったが、自治体へ送ることは中止した。
コ そもそも、人生会議って必要なの?
A 命の危険が迫った状態になると、約7割の人が自分で治療やケアの内容を決めたり希望を伝えたりできなくなる。「最期は自宅で」「自分の代わりにこの人に治療方針を決めてほしい」といった考えを医師らと共有し、状況に応じて繰り返し話しておく。そうすれば希望にそった治療を受けやすく、周囲の心の負担も軽くなるとされる。
A 2017年の厚労省の調査によると、最終段階の医療やケアについて家族や医療関係者らと話し合っている一般の人は、「詳しく」と「一応」を合わせて4割弱。半数以上は、話し合ったことがなかった。
コ あまり知られていないんだね。
A 同じ調査でACPについて知っているかを聞くと、よく知っていると答えたのは3.3%、知らないが75.5%だった。普及啓発のため、厚労省は「いいみとり」にかけて11月30日を「人生会議の日」とし、ポスターもつくったんだ。今回の騒動で、知っている人が増えたのではとも言われているよ。(姫野直行)」(2019/12/10付「朝日新聞」P2より)
「人生会議」という言葉は知らなかった。Netでググると、まず厚生労働省のHPが見付かる(ここ)。
そして「厚労省、「人生会議」ポスターで吉本に4千万円発注が発覚…即掲載中止で多額税金浪費」(ここ)という記事も。
新聞にも載っていたようだが、見過ごした。どうもポスターの不適切で話題になったようだ。
それはそれとして、厚労省の「人生会議」のHPをざっと眺めてみても、それほど違和感はない。国から命令されるのは面白く無いが、誰もが自分の終末について、予め話を残しておく事は重要。
自分の経験を振り返ってみても、親父は脳出血で突然亡くなったので、本人の意志はまったく分からなかった。お袋も、「いつまで、こんな所(病院)に置いておくの?死んじゃうじゃないの」と言いながら亡くなった。お袋は生前、自分の気に入った写真を遺影に、と兄弟3人に渡していたが、肝心の葬儀の時は、その写真が見付からず、遺影として飾られる事は無かった。
兄貴夫婦が亡くなった時も、本人の意志はほとんど聞いていなかった。兄嫁のときも、がんが見つかってから、そんな話をする訳にもいかず・・・
いわゆる終活は重要だと思うが、誰に言い残すかは難しい。夫婦で先に逝く方は良い。残った連れ合いがちゃんとやってくれるから。しかし残された方はどうする??
これが最大の問題。息子に言ってみても、はたしてそれを実行してくれるのか?
そもそもこれらは、個人の価値観に依る所が大きい。執行者(子ども)が本人の価値観と大きく異なっていた場合は、「人生会議」であらかじめ言い残しておくことは意味がある。
でも、それがどれだけの重みで実行されるかは、もうどうしようもない。
自分が死んだ後は、何も分からないのでどうなっても良い。と言う人がいる。それも一理あるな、と思う満月の秋の夜である。
●メモ:カウント~1250万
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