森昌子の「旅立つ彼」と「愛する人に歌わせないで」
今日は “とし”さんから頂いた、珍しい音源の紹介。
前に「杉田二郎と森山良子の「旅立つ女(彼)」」(ここ)という記事を書いた。
その時に、「森昌子の音源が欲しい」と書いたのだが、森昌子のファンだという“とし”さんから、LPからの音源を頂いた。
初めて聞いた。1980年3月21日発売の「旅立ち」というアルバムからだ。
<森昌子の「旅立つ彼」>
「旅立つ彼(ひと)」
作詞・作曲:佐々木勉
歌:森昌子
悲しい時にうたえる歌が 私は今ほしいの
旅立つ人の後姿が 涙にかすんで見える
今日まで好きと言えずに 過ごしてしまったことが悲しいの
別れの夜がこんなに辛い ものとは知らなかったの
いつでもそばにいてくれたから 気がつかなかった私
どうしてもっと素直に 優しい人の言葉が聞けなかったの
どうしてもっと素直に 優しい人の言葉が聞けなかったの
私は書くの長い手紙を 気の済むまで書きたいの
初めて書いた愛の言葉に あなたの笑顔が浮かぶ(幼い涙が落ちる)
わがままばかり言ってた 私のことが今では恥ずかしい
謝りたいの今日までのこと 許してもらえるかしら
私ひとりで生きてゆけない 心が寂しい夜更け
(遠くに光る小さな星に そっと祈りたい気持)
帰って欲しいもいちど あなたの胸に甘えて眠りたい
(許してほしいも一度 二人の愛の唄を歌いたい)
帰って欲しいもいちど あなたの胸に甘えて眠りたい
そう。オリジナルと微妙に歌詞が違う。
ふと、森進一と川内康範との「おふくろさん騒動」(ここ)を思い出した。
森進一が勝手に台詞を付け加えて歌い、それを作詞した川内康範が怒った事件。
上の森昌子の歌詞は、オリジナルとどのような関係があるのだろう?もしこの録音のために変えられたとしたら、作詞家の承諾を得ていたのかと心配になる。
まあそれはそれとして、いつ聞いても森昌子の歌唱はうまい。素晴らしい。
歌唱力があるので、カバーした歌の録音も多い。
その中で、“とし”さんが特に推薦していたのが、「愛する人に歌わせないで」。
<森昌子の「愛する人に歌わせないで」>
「愛する人に歌わせないで」
作詞・作曲:森田公一
もう泣かないで坊や あなたは強い子でしょう
もう泣かないで坊や ママはそばにいるの
あなたのパパは強かった とてもやさしかった
だけど今は遠い 遠いところにいるの
ほら見てごらん坊や きれいなお星さまを
あれはパパなの坊や いつもあなたを見てるの
ママはいいの一人でも あなたがそばにいれば
だってあなたはパパの パパの子供だから
あなたのパパは坊や 私たちのことを
あなたのパパは坊や とても心配してたの
戦いに行くその日まで きっと無事で帰ると
かたい約束をして 出掛けていったのに
あなたのパパは坊や あんなに言ったけれど
あなたのパパは坊や ここに帰らないの
あなたが大きくなったら 愛する人に二度と
歌わせないでちょうだい ママの子守唄を
ママの子守唄を ママの子守唄を
この歌は、1974年12月1日発売の「おかあさんに捧げる詩」というLPの収録曲。これも初めて聞いた。なるほど、“とし”さんが言うように、当時16歳、つまり高校1年生としては、素晴らしい情感だ。
blogに書いておくと、思わぬ所から半世紀も前の欲しかった音源が手に入ることがある。有り難いことだ。“とし”さんに感謝。
話は飛ぶが、先日、カラヤン/ウィーン・フィルのブラームスの交響曲第一番のハイレゾ音源を買った。
このデッカの1959年の録音は、自分が高校3年(1965年)の時に買ったLPで、さんざん聞いたもの。ブラームスの一番は、この録音が耳にこびりついているので、自分は他の録音を受け付けない。それをハイレゾで、とずっと思っていたが、発売されず、ずっと待っていた。それが先日やっと発売され、直ぐに買ったというわけ。
欲しかったものが時間とともに段々と手に入ってくる。井上陽水のハイレゾ音源も手に入った(ここ)。
前にも何度か書いているが、あとは小椋佳、中島みゆき、石川さゆり、前川清、そしてこの森昌子だ。
森昌子の往年の名曲群。復帰後、2014年に「森昌子ベスト15 今、あなたへ」というセルフカバーを出したが(ここ)、それ以降は無いようだ(2017年のミニアルバムはあるようだが)。
森昌子も今年(2019年)いっぱいで引退とか。音の良いセルフカバー盤が期待出来ないとすると、やはり往年の名曲のハイレゾ音源の発売を期待するしかない。
待っていれば、発売される?井上陽水も発売されたのだから、待ってみよう。でもその前に自分の寿命が尽きてしまうかもね・・・
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