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2019年8月18日 (日)

NHKドラマ「透明なゆりかご」は評判通りの秀作

NHKドラマ「透明なゆりかご」の再放送(2019/08/04~09)を見た。なるほど、これは評判通りの秀作だ。
このドラマの名を知ったのは、「早稲田大学での「テレビドラマの授業」」(ここ)で、早稲田大学文学学術院教授 岡室美奈子氏が優秀作品として紹介していたから。そのうちに見たいな、と思っていたら、DVDが出ている事を知って、7月にレンタルで全巻を借りた。しかし、見始めてみて、重いテーマに圧倒されて、当時の自分の精神状態から耐えきれなくなり、見ないまま返却してしまった。
それが、先日、BSプレミアムの過去番組を眺めていたら、「ATP賞授賞式 2019」(2019/07/30放送)という番組があった。それを見たら、この「透明なゆりかご」がこのATP賞のドラマ部門の最優秀賞に選ばれたことを知った。それを機に、再放送をしないかなと思っていたら、これまたNHK総合の過去番組を眺めていたら、何と全編が放送(録画)されていた(ここ)。それで昨日と今日の二日で全編を見たというわけ。

この番組は、ちょうど1年前の2018年7月20日~9月21日まで放送されたという。
NHKのサイトには、こう解説がある。

『透明なゆりかご』とは?
町の小さな産婦人科医院を舞台に、ひとりの感性豊かな少女の目線で、“命とは何か”を問い、見つめてゆく物語。

190818yurikago 累計325万部超、20~30代の女性を中心に圧倒的な共感を呼んでいる、沖田×華さんの漫画作品をドラマ化。脚本は、NHK総合で初執筆となる安達奈緒子さん。主演は、これがドラマ初主演となる清原果耶さん。物語は幸せな出産ばかりでなく、中絶や死産といった産婦人科の“影”の部分にも向き合いながら、時に明るく、時に切なく、主人公たちの命への“祈り”にも似た想いをつむいでゆく。観ていてどこかほっこりする、でも心の底までズドンと来るような、そんなドラマをお届けしたい。」(NHKのここより)

主人公の高校生(清原果耶)が、何とも清楚で好ましい。個性的では無い医師と、存在感溢れる原田美枝子演じる看護師長。
それぞれの回で扱うテーマが、何とも重い。それらに向き合う主人公の見習い看護師が、とにかくひたむき。

ドラマの内容は書かないが、wikiによると「作者初のフィクション作品となった『ギリギリムスメ』の連載に行き詰まった時に、「私が経験したことで何か漫画になるようなことあったかな、そういえば産婦人科でバイトしてたことがあったな」と本作を着想し、ネームを制作して編集者に提案。」だそうだ。
つまり、この物語は作者の体験談を元に、漫画「透明なゆりかご 産婦人科医院 看護師見習い日記」として作られた作品とのこと。

ちまたの評判通り、このドラマは色々な賞を総なめしている。見てみると、確かに「そうだろうな」と思う。
ずっと録っておきたいドラマであった。

★このドラマをご覧になりたい方は、録画したブルーレイ(3.5倍録画:PanaのDMR-BRX7020で録画)をお貸しすることが出来ます。メールでご連絡下さい。

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コメント

「透明なゆりかご」題名を知らないでこの間、ずっと見ていました。女性の立場として、ぜひ男性に見て貰いたいと思いました。人間の誕生が女性だけの問題ではなく男性にも大きな責任を自覚して観て貰いたいと思いながら観ました。あの若い看護師見習の少女、素晴らしかったですね。可憐で優しく思慮深く、若い時に見て置きたかったと思いました。もう一度見たいドラマでした。

【エムズの片割れより】
そうですか。オリジナルを見ていましたか・・・
このところ、TVドラマは何か重たくて、見ていなかったのですが、「透明なゆりかご」は別格でしたね。
ぜひたくさんの人に見て欲しいですね。特に若い人に・・・

投稿: 白萩 | 2019年8月22日 (木) 16:10

私もこのドラマ放送されたときに観たのですが、お産をめぐるさまざまな問題がとりあげられていて、若い見習い看護婦(番組のなかでは「看護師」ではなく「看護婦」といっていましたから「看護師」という名前に変わる以前の話なんでしょうね!)が奮闘する姿がたいへん印象的でした。このドラマは1-2話見逃していたので、再放送があったら、ぜひ通して見てみたいと思っていたところ、NHK総合で8/4から8/9にかけて全10話の再放送があり、録画して通してみることができました。この見習い看護婦を演じたのが清原果那という若い女優さん。この女優さんは以前「3月のライオン」という将棋棋士が主人公の映画で、ガールフレンド役をしていたのを覚えていますが、これが彼女の演技を観た最初だったでしょうか?現在放送中の朝ドラ「なつぞら」にも主人公の行方不明になった妹役で出ていましたし、BSプレミアムの時代劇ドラマ「蛍草、菜々の剣」でも主人公菜々の役を好演中という具合にいまひっぱり凧の女優さんのようですが、この見習い看護婦役の好演をみるとさもありなんと納得します。
最後にNHKにお願いですが、このドラマを再放送してくれたのは嬉しかったのですが、8/5と8/6に再放送された5話と6話は「台風8号接近」のニュースの枠で縁取られ、たいへん観にくくなっている。台風接近、地震があったりすると、せっかく録画して保存していても、番組全体がそんなニュースで縁取られてしまい、がっかりします。もうすこし、ドラマの視聴者にも配慮ができないものでしょうか?!

【エムズの片割れより】
そうですか。見ましたか・・・
自分も主演女優さんの好演が印象的でした。そうですか、清原果那さんは引っ張りだこですか・・・。でしょうね。
自分も他の出演番組を見てみようかな・・・
この女優さんあっての名ドラマでしたね。

投稿: KeiichiKoda | 2019年9月 1日 (日) 09:35

今シーズンの朝ドラ「なつぞら」に触れたので、少し脱線させていただくと、私は毎日BSプレミアムで午前7:15-30の「おしん」の再放送を観たあと、続けて7:30-45の「なつぞら」を観ています。この「なつぞら」は朝ドラの100作目にあたるというので、歴代の朝ドラの主役たちが脇役として登場するのでも有名になっています。「おしん」の子供時代を演じた小林綾子や娘時代を演じた田中裕子も出演しています。子供時代の「おしん」がそのまま成長したら、40年後の「おしん」は(田中裕子のおしんではなく)「なつぞら」に出ている小林綾子のような姿だったのだろうな、と想像してしまいます。ところで、現在再放送中の「おしん」では関東大震災で事業も財産を失ったおしん夫婦は夫竜三の佐賀の実家に身を寄せているのですが、息子の嫁のおしんを気に入らない姑のお清からひどい嫌がらせやいじめを受けます。本年5月の日経新聞の「私の履歴書」は「おしん」の作者である脚本家の橋田壽賀子でしたが、3回にわたって「おしん」について書いています。「おしん」の放送中、地元の女性たちからは佐賀の女はあんなにひどくないと訴える声があがり、当時の佐賀県の副知事からは県のイメージダウンにつながるとNHKに抗議があったと記しています(笑)。「おしん」は62.9%という、今後もとても破れそうもない朝ドラ最高の視聴率を記録しましたが、外国で放送されると、イラン、タイ、中国等で70-80パーセントの高い視聴率を記録したという。橋田さんは「人間を書けば、人間は同じなのですから、かならず万国共通なのです」と、「おしん」放送の7年後に開かれた「世界は”おしん”をどうみたか」という国際シンポジウムで発言したと書いています。おしんの貧乏やいじめに負けずにけなげに頑張る姿が多くのひとの心を打ったことは間違いないでしょうが、ドラマは嫁と姑の問題など「万国共通」の人間の普遍的問題をあざやかに描いているところが共感されたのではないでしょうか。その意味で、佐賀の、おしんの姑として「敵役」を見事に演じた女優の高森和子さんにはこのドラマの「女優助演賞」をあげたいくらいです。

【エムズの片割れより】
「おしん」は、前に再放送で見ました。今は夕方の「ゲゲゲの女房」の再放送を見ています。
どうも自分はミーハーなので、評判が良かった番組を、後から再放送で見るクセのようで・・・

投稿: KeiichiKoda | 2019年9月 7日 (土) 07:15

・朝ドラの「なつぞら」が終わりましたので、朝観ている「朝ドラ」は「おしん」のみになりました。(新しくはじまった「スカーレット」は観ていません。)「なつぞら」の一つの柱は兄妹愛でしたが、2つのドラマを続けてみていると、おしんの兄妹たちはどうなったのだろうかと気になります。おしんには実家を継いだ兄の庄司のほかにも、たくさんの兄弟姉妹がいたはずですが(Wikiによると、おしんは7人兄弟姉妹の4番目で、上には2人の姉がいる)、おしんに冷たくあたる兄の庄司以外にはほとんど登場しないし、話題にも上らない。唯一の例外は長姉のおはるで、紡績工場で働いていたが、結核を患い、実家に帰されてきて母のおふじやおしんに見守られて寂しく亡くなる。母親のおふじはおしんの長男の雄が生まれるときはわざわざ東京へ出てきて、おしんのお産の手伝いをするなど、あたかもおしんが(庄司を別にすれば)ただ一人の子供であるかのように心配している。親孝行なおしんも、自分もなんとか暮らせるようになったら、母親を引き取っておふじにましな暮らしをさせてあげたいとしばしば口にしている。おしんが主人公のドラマとはいえ、おしんのほかの兄妹たちはどうなっているのだろうかと、違和感を感じるのは私だけでしょうか?
・エムズさんは午後3:20-50再放送の「ゲゲゲの女房」をご覧になっているとか。この朝ドラは2010年の放送時に観ましたが、私の中では朝ドラとしてはベスト3にははいる好きなドラマです。私もこの再放送を覗いてみました。時代は貸本漫画の時代から漫画雑誌への移行の時期で、水木しげる夫婦の生活も貧乏からなかなか抜け出せない。先週の終わりに、深沢(漫画雑誌「ガロ」を出版した長井勝一がモデル)が再登場しましたが、このころから水木しげるの運も向いてくるはずです(先走ってすみません!)。のちに、水木しげる夫婦の家はアシスタントをたくさんかかえる漫画工房になっていきますが、このアシスタントを演じた人たち(星野源、窪田正孝、斎藤工、柄本祐)はこのころはまだ駆け出し(?)の俳優でしたが、のちにドラマや映画で主役を演じるような俳優に成長していくんですね。そういう目でこの人たちを見ていても面白い。昭和40年代のはじめごろ、この「ガロ」という漫画雑誌には白戸三平「カムイ伝」、水木しげる「墓場の鬼太郎」が載っていて、毎号楽しみに読んでいた記憶があります。のちに水木しげるの「墓場の鬼太郎」は「ゲゲゲの鬼太郎」と名前を変えてTV漫画として大ヒットしますが、このTV漫画以前に水木しげるの名前を知っていた人はあまり多くないのではないでしょうか。
朝ドラ「なつぞら」が、奥山玲子、高畑勲、宮崎駿、小田部羊一といった人たちをモデルにした、当時漫画映画とよばれた日本アニメ草創期の日々を描いたフィクションだとすれば、この「ゲゲゲの女房」は別の方向から日本漫画の世界に偉大な貢献した人物の生活を描いた作品なんですね。

投稿: KeiichiKoda | 2019年10月 6日 (日) 08:44

私もNHK午後4:20-4;50の再放送の「ゲゲゲの女房」をもう一度見始めてしまったのですが、この時間帯というのは、国会があればキャンセルされるし、大相撲がはじまると、延期される(来週11月の第3、4週は大相撲中継のため休み)ので、なかなか進まないんですね(笑)。もう一つの再放送番組「おしん」ですが、先日(11/2)BSプレミアムで、おしん放送で最高視聴率62.9%を記録した186回目の再放送のあと「"朝ドラ"同窓会おしん 出席者集合!名場面の舞台裏、今だから話せる撮影秘話」という1時間番組があり、面白かったのですが、おしんを16歳から45歳まで一番長く演じた田中裕子は出席してませんでした。田中さんはこういう番組に出るのは苦手なんでしょうか?いまから40年近く前の番組なので、故人となった俳優・女優も多く、佐賀の義理の両親、加賀屋人たちを演じた人たちも鬼籍にはいっているんですね。

【エムズの片割れより】
先日、NHKラジオ第2「朗読」で、山本周五郎の「晩秋」を聞き、「樅の木は残った」を読む気になって本を買いました。ふと、昔NHKの大河ドラマで放送されたことを思い出し、ググったら、youtubeに総集編がありました。
つい、TVで前後編を見てしまいました。画像はひどい物でしたが、音声はちゃんとしており、一応楽しめました。この番組は1970年の放送だったとか。若い頃の名優がたくさん出ていました。半世紀も前なので、鬼籍に入った人も多く・・・
「ゲゲゲの女房」は、結局、挫折しました。そのかわり、カミさんが見ている夜のドラマを結構見ています。「まだ結婚出来ない男」とか「死役所」とか。そして「ドクターX」も・・・
このところ、ドラマ漬けです。

投稿: KeiichiKoda | 2019年11月 9日 (土) 07:14

私も、数年前にNHK大河ドラマ「樅ノ木は残った」の総集編をビデオレンタルショップから借りて観ました。放送時(1970年放送)に観たことはあるのですが、このドラマで原田甲斐の若いときの恋人で村娘の「たよ」の役を演じる栗原小巻(原作にはないドラマ用に創作された人物)をもう一度観たかったのです。なお、この大河ドラマには原田甲斐に庇護され、原田を慕う若い娘「宇乃」の役で吉永小百合も登場しますよね。このころ放送された大河ドラマのほとんどは完全版が失われてしまって、せいぜい総集編しか残っていないんですね。このドラマの内容は複雑で、総集編ではよくわからないところがあったので、山本周五郎の原作もあとで読みました。
なつかしい昔の俳優・女優が出てくる点では、最近、映画「男はつらいよ」シリーズの第2作(1969年公開)をTVで放映されたとき録画してあったものをもう一度観る機会がありました。「男はつらいよ」シリーズにはBGMとしてクラシック音楽がたくさん使われていますが、このドラマではマドンナの佐藤オリエが弦楽四重奏楽団に属し、劇中でベートーベン「弦楽四重奏第6番」を演奏します。ついでに、これも録画してあった、この20年後に公開された41作目の「男はつらいよ、寅次郎心の旅路」(マドンナは竹下景子)も観ました。このシリーズ唯一の海外ロケで、ひょんなことから柄本明演じる坂口兵馬とウィーンに旅をします。ウィーンですから、バックに流れるのはクラシック音楽ですが、兵馬が地元の女性と「美しく青きドナウ」の曲にのってワルツを踊るシーンもあります。これらの映画に出てくるトラさん(渥美清)はむろんのこと、オイちゃん(森川信、下条正巳)、オバちゃん(三崎千恵子)、ゴゼン様(笠智衆)などの懐かしい面々はみな故人になりました。「男はつらいよ」といえば、過去の映像を使ったりして、新しい「男はつらいよ」が製作中で、来年早々にも公開されるようですね。

【エムズの片割れより】
自分も寅さんの41作目を見たくなりました。
名優がどんどん亡くなっていきますね。

投稿: KeiichiKoda | 2019年12月 5日 (木) 09:25

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