ヴェルニゲロ-デ少年少女合唱団の「どうしたら家の中へ入れるだろう」
最近、ヴェルニゲロ-デ少年少女合唱団のドイツ民謡に凝っている。例によってFM放送で前から知っていた合唱団だが、CDを手に入れて改めて聞いている。
その中でも、初めて聞いた「どうしたら家の中へ入れるだろう」という歌が印象深い。
<ヴェルニゲロ-デ少年少女合唱団の「どうしたら家の中へ入れるだろう」>
「 Wie komm ich denn zur Tür herein 」
“Wie komm ich denn zur Tür herein,
Sag' du, mein Liebchen, sag!
“Nimm den Ring und zieh die Klink,
Dann meint die Mutt'r, es wär der Wind,
Komm du, mein Liebchen, komm!"
“Wie komm ich an dem Hund vorbei,
Sag du, mein Liebchen, sag?"
“Gib dem Hund ein gutes Wort,
Dann geht er wied'r an seinen Ort,
Komm du, mein Liebchen, komm!"
“Wie komm ich an dem Feu'r vorbei,
Sag du, mein Liebchen, sag?"
“Schütt ein bisschen Wasser drein,
Dann meint die Mutt'r, es regnet' rein,
Komm du, mein Liebchen, komm!"
“Wie komm ich denn die Trepp herauf,
Sag du, mem Liebchen, sag?"
“Nimm die Schuh nur in die Hand
Und schleich dich leis entlang der Wand,
Komm du, mein Liebchen, komm!"
「どうしたら家の中へ入れるだろう」
ラインラントの民謡
どうしたら家の中へ入れるだろう
おしえておくれ恋人よ
ノッカーを持ち上げて取手を引いて頂だい
そうすればお母様は風音だと思うわ
来て下さいな 恋しい方 来て下さい
どうしたら犬のそばを通り抜けられるだろう
おしえておくれ恋人よ
犬に甘い言葉でもかけて下さいな
そうすれば自分の居場所に戻っていくわ
来て下さいな 恋しい方 来て下さい
どうしたらかまどの火のそばを通り抜けられるだろう
おしえておくれ恋人よ
火に少し水をかけて頂だい
そうすればお母さまは雨が吹き込んだと思うわ
来て下さいな 恋しい方 来て下さい
どうしたら隅段を昇っていけるだろう
おしえておくれ恋人よ
靴を手に持って壁づたいに忍んでいらっしゃい
来て下さいな 恋しい方 来て下さい
何ともロマンチックな歌だ。
この歌について、CDの解説にはこうある。
「どうしたら家の中へ入れるだろう
ラインラント(1945年までのプロイセンに属した州)の民謡。恋人を自分の部屋に入れて、逢瀬を楽しもうとする若い二人のやりとりが、短調の切々とした旋律にのって歌われる。バックのコーラスの美しさもさることながら、フルートとギターの哀調あふれる伴奏、そしてテノールとソプラノの清潔な歌唱が聴く者の心をとらえて離さないだろう。曲といい演奏といい、このCDに収録されている曲目のなかでもベストのひとつだろう。」
そして合唱団についてはこう解説がある。
「ヴェルニゲロ-デ少年少女合唱団
ヴェルニゲロ-デ少年少女合唱団は1951年旧東ドイツのヴェルニゲローデのゲルハルト・ハウプトマン高等学校の合唱団を母体に結成された。1956年パリ・アマチュア合唱団国際コンクールで1位入賞を果たし、1981年ブルガリアのヴァルナ国際合唱コンクールでは2位入賞、1972年からは10年間にわたってベラ・バルトーク合唱フェスティバルに出演、高い評価を受けてきた。1989年の東西ドイツ統合後は学校名をヴェルニゲローデ州立音楽教育高等学校と改め、音楽教育を専門とする高等中学校となった。合唱団は引き続き継承され、15歳から18歳までの男女学生で構成されている。統一後の1990年5月にはシュトゥットガルトでのヨーロッパ青少年合唱コンクールで1位入賞、ドイツのテレビ、新聞で紹介され絶賛された。レパートリーとしてはドイツ民謡のほか世界民謡、16世紀から
19世紀の合唱作品に取り組み、これまでに13枚のレコードを録音している。」
合唱のハーモニーが実に美しい。聞いていると、自分の大好きなNHK東京児童合唱団(東京放送児童合唱団)のような美しさ。こちらが小学2年生から高校2年生までの団員に対し、この合唱団は、15歳から18歳までの高校生だけだという。
しかし、他の曲にもあるソロの歌声は、やはり児童では無い。大人の歌声。それが合唱になると、まるで児童合唱団のようなハーモニーになる。
自分は児童合唱が好き。唱歌や童謡も良く聞く。海外の合唱団にも、このように美しい合唱団がある。“発見”が楽しみである。
これからも、このCDから幾つか紹介していきたい。
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