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2018年11月22日 (木)

「死ぬ前に嫁姑問題解決したい」

blogの記事の“ストック(ネタ)”のフォルダを見ていたら、こんなストックがあった。半月前の記事である。

「(悩みのるつぼ)死ぬ前に嫁姑問題解決したい
 ●相談者 男性 50代
 50代男性です。
 単身赴任ですが、毎週末には必ず帰宅しています。来年は退職して実家に戻ります。
 十数年前に私の両親との3世代同居生活が始まりました。1年後に父が他界、今は母、妻、長女が暮らしています。
 どこの家庭にもある嫁姑(よめしゅうとめ)問題が、我が家にもありました。二世帯住宅でもうまくいかないのに、我が家はトイレ以外全て共用なので言わずもがなです。妻は何度も泣き、母はいつも文句を言っていました。週末に帰宅した時には両者の愚痴をなるべく聞くようにしていました。母が他界するまで頑張るしかないと夫婦でよく話していました。
 ところが、状況が一変しました。私にガンが見つかったのです。最近の医学は進歩しており、幸いなことに私は最新の治療を受けています。しかし、5年先も生きている可能性はあまり高くありません。
 嫁姑の仲介役ができるのは私だけです。私が死んだらどうすると母に聞くと、「そんな話をするな」と言われます。妻に聞くと、「私は子育てのために同居した。子供が独立してあなたがいないなら、私がここにいる意味はない。長女と一緒に出ていく」。どちらの言い分も分からなくはありません。
 私はガンと闘うだけで精いっぱいです。嫁姑問題をなんとかするためには、死ぬまでに何をしたらいいでしょうか。

 ●回答者 政治学者・姜尚中 「自分本位」に生きてください
 まずあなたの健気(けなげ)な律義さを自分で褒めてやってください。あなたは、誰よりも「真面目」なのですから。
 死の影がチラつくような現在でも、嫁と姑の険悪な仲に心を砕いている姿に私も脱帽する思いです。
 しかも、あなたは自分の人生が終わった後、家族がバラバラになるのではと、心配し、気を揉(も)んでいらっしゃる。あなたは誰よりも家族思いな夫であり、父であり、息子であるはずです。
 にもかかわらず、あなたの心情が、妻からも、母親からも理解されていないことに、愕然(がくぜん)とした気持ちでいるのではないでしょうか。
 単身赴任も受け入れて、仕事一辺倒の人生を送ってきたのに、それが結果として家族に犠牲を強い、誰も幸せでないとしたら、何と残酷なことでしょう。
 でも、あなたの余命が5年くらいしかないとしたら、やるべきことは、ただひとつ、あなたのことだけを考え、あなたの思う通り、好きな通りに生きることです。
 人生100年時代と言われているのに、その半ば過ぎで生命を絶たれてしまう可能性があるのなら、何よりもあなた自身を大切にすることです。自分のことだけに専念することです。
 あなたが亡くなった後、嫁と姑の関係がどうなるのかなどと、あれこれ詮索(せんさく)し、悩むことはありません。あなたは十分、悩み、苦しみ、自分を犠牲にしてきたのですから。
 あなたのたっての願いにもかかわらず、妻も、母親も、あなたの切実な願いに耳を貸してくれないとしたら、それも「因果」だと見切ってしまう方がいいでしょう。
 なぜこんな風になってしまったのか、思い悩み、その原因をあれこれ詮索するのはよした方がいいに決まっています。それよりは、余命をあなたの好きなように生き抜いてみることです。
 そのために、修羅場である家庭から距離を置き、ガンの治療に専念しつつ、あなただけのかけがえのない日々を送ってみてはどうですか。
 もしかしたら、あなたが最後に「自分本位」で生きた証(あかし)が、残された妻や母親に感動を与え、意図せざる結果として、ふたりの仲を繋(つな)ぎとめることになることもありえないとは言えません。
 余命いくばくもないあなたが幸せでなければ、誰も幸せにならないことを肝に銘じて欲しいと思います。
 生き抜いてください、最期まで。」(
2018/11/03付「朝日新聞」b10より)

改めて読んでみると、切ない・・・・。可愛そうで涙が出てしまう。
およそストレスの中で、人間関係のストレスほどダメージを与える物は無い。ストレスのほとんどは人間関係と言っても良いのかも・・・
もちろん会社関係では、自分で解決できるものは少ない。我慢してじっと嵐が過ぎ去るのを待つしか無い。(イヤな人との関係が終わるのを待つしか無い)
しかし、こと家庭内のこととなると、自業自得、或いは身から出たサビ、とも言えるため、ツライ・・・

普通、何か問題が起こると、大きな問題は小さな問題を踏み潰す。つまり、それまで大問題と思っていたことも、それ以上の大問題が生じると、それまでの“大問題”は矮小化され、吹っ飛んでしまうもの。
この相談者の状況を見ると、それが見えない。夫の死、息子の死という大問題以上の大問題があろうか? それでも、嫁姑のいざこざが相談者の前にドンと存在していること自体があまりに哀れ。これは嫁も姑も“人でなし”以外の何物でもない。
まさに姜尚中さんの回答のように、そんな連中は早く見捨てて、自分の残された時間を好きに過ごした方が良い。

そもそも夫婦でさえ他人。しかしこれは自業自得。だが、嫁姑は初めから完全な他人。それが自分の意志でも無いのに一緒に生活して、うまく行くはずがない。100%無理。それが前提。
前にも書いたが、自分の実家でも、お袋と祖母が嫁姑のいざこざを起こし、祖母は親父が会社から戻るのを家の外で待っていて、言いつけたという。しかし、一緒に住んでいて目撃していた弟によると、親父はどちらの味方にもならなかったという。

181122kenka 家庭内の人間関係は、逃げ場が無いだけに解決は難しい。しかし“時間”という魔法の杖がある。「臥薪嘗胆」という言葉があるように、どんなに怒っても、時間が解決することもある。
我々もギラギラと脂ぎった現役世代ではない。それに両親たちも既に送った。残された夫婦だけの日々。とにかく平穏に過ごしたいものである。

ん? 我が家?(上の写真?)
もちろん毎日が平穏さ・・・・・・!? 夫婦ゲンカ? いったいどこの国の言葉??

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コメント

相談者がお気の毒。我が家の事情と似ています。7人姉兄の末弟ながら無資産の姑を押し付けら転勤生活を共に、職場のパワハラもどきとの複合汚染で退職後まもなく急逝。
姑他界の折は50歳。長姉は68歳でした。これが長男なら相談者のようなシナリオになりお気の毒。元気な姑が残るという皮肉。

そこで   私が福祉施設の通所高齢者に聴かせる昔語りを披露します。

昔なあ、仲の悪い嫁と姑おってなあ。
この姑、毎日お茶飲みしては嫁の悪口言いふらしていたもんだ。
それがなあ、嫁の耳に入って来てなあ。
「ほんとに、オラの婆ちゃん憎い、殺してやりたい」と寺の和尚に相談したもんだ。
「んだらな、この饅頭毎日婆ちゃんに食わせろ。1週間で死ぬからな。但し、その1週間婆ちゃんに優しくするんだよ。1週間だけなら我慢できるべえ」
ところが  婆ちゃん だんだん優しくなって
六日目  嫁は「こんな優しい婆ちゃんを殺すなんて 俺にはできない」と又寺に駆け込んだと「毒消し けろ」と
そしたら和尚様大笑い。「あれはな、ただの葬式饅頭だがらなんぼ食っても死なない。
だからな、人に優しくすれば自分も優しくされる。年寄りは変えられないから若いお前の方から変わるといいんだよ」以来、村一番の仲良しの嫁と姑になったそうな。


後期高齢の方々は「良い話だ」と涙を流す方もおられます。

投稿: りんご | 2018年11月23日 (金) 09:20

追記
昔語りのお題は毒まんじゅうです。

投稿: りんご | 2018年11月23日 (金) 09:22

りんごさんのお話のように饅頭で上手く解決できると良いのですが、世の中が豊かになると饅頭では丸く収まりません。私の姑は優しい人だったので良かったのですが「鬼千匹」の小姑に泣かされました。結婚した時42キロあった私の体重が37キロになってあばら骨が一本一本浮き出てきました。義妹は嘘つきで言うことがコロコロ変わりいつも自分が有利になるように見え透いた嘘をつくのです。耐えられなくなって小さな家を建てて出ました。体重はすぐに戻りました。それでも妹の名前を聞くと頭から血が下がって気分が悪くなりました。10年位続きました。鬼千匹とは良くも言ったものです。今、私の体重は10キロ以上増えましたがもう痩せたくありません。義妹も亡くなりました。義妹と同居していた時は毎日が地獄のようでした。他人と暮らすのは夫婦であっても難しいものです。何と言っても夫も義妹は血は繋がっていますので・・・

投稿: 白萩 | 2018年11月27日 (火) 15:02

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