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2018年8月 9日 (木)

73回目の「長崎原爆の日」~安倍首相、何のための出席か?

今日は、73回目の長崎原爆の日。安倍首相と被爆者団体との話し合いは、昨年と同じく空回りだった。
核廃絶の先頭で尽力を」=被爆者団体、安倍首相に訴え-長崎
 長崎の被爆者5団体は9日午後、長崎市内のホテルで安倍晋三首相らと面会、国連で昨年採択された核兵器禁止条約に署名するよう求め、「核兵器廃絶の先頭に立って尽力することを心よりお願いする」と直接訴えた。安倍首相は「アプローチは異なるが、条約が目指す核兵器廃絶という目標はわが国も共有している」としつつも、従来の考えを崩さなかった。
 安倍首相は「核軍縮をめぐり求められているのは、立場の異なる国々の間の橋渡し役を担うことだ」と指摘。「核兵器廃絶に向け国際社会が一致して行動できる共通基盤の形成に貢献していく」と強調した。
 長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会の川野浩一議長(78)は「橋渡しというが、何をやるのか。中身ができてなく、全く評価できない」と批判した。(
2018/08/09付「時事通信」ここより)

夜のTV朝日の「報道ステーション」(2018/08/09)ではこんな報道がされていた。

被爆者からは憤りの声が寄せられました。
「総理。私たちは73年前人間らしく生きることも人間らしく死ぬこともできない生き地獄を体験しました。」
「被爆者は到底理解することは出来ません。日本政府は核兵器禁止条約に署名批准して、核保有国、閣の傘のもとにいる国々を説得し核兵器廃絶の先頭に立って人力していただくことを心よりお願いいたします。」
180809nagasaki 被爆者が総理に手渡した要望書。そこには、なぜ挨拶で条約に触れないのかと、急遽書き加えられていました。
「広島、長崎のあいさつの中で、核兵器禁止条約に一言も触れられていませんが、その真意をまとめの発言で述べて頂くようお願いいたします。」
こうした要望に総理は、
「核兵器のない世界の実現にむけていま重要なことは、核兵器国と非核兵器国双方の協力を得る努力を粘り強く続けながら、実践的かつ具体的な取り組みを着実に進めていくことにあると考えています。」
「立場の異なる国々の間の橋渡し役を担うことだと考えています。」
核兵器禁止条約に触れなかった理由について、正面から答えませんでした。
被爆者「被爆地域に来て、そして被爆者が一番多いところで、被爆者の願いは核兵器を無くすこと。そのことに触れないというのは、どんなつもりで来ているのかと思います。どんな気持ちで来ているのか。」「唯一の被爆国と言うのだったら、先頭に立つべき。そうじゃなかったら言いなさんな。唯一の被爆国なんて。」
「回答する側の誠意だと思う。要するにテキトウに答えとけと。はっきり言えば、毎年似たようなことを言っている。全く前進させようというきがない。この問題は少しは前進させないといけないということに対する回答に誠意は全くみられない。」

民放は被爆者のナマの声を報道するが、NHKニュースは、安倍首相の発言だけを流す。そのスタンスの違い・・・。
それにしても、まさに国会の答弁と同じ。口数は多いが、何も答えていない。都合が悪い問いには、正面からは答えない。自分の言葉は無く、ただただ紙を読むだけ。これは話し合いなどとは言わない。しかし、最後はわざとらしく被爆者たちと握手をして部屋を出て行く・・・
まさに、首相は何のために出席しているのか・・・

学生の頃、「なぜ戦争するのか?」という問いに、誰かが「戦争では大量に物を壊す。それによって資本家がもうかるから。」と言っていた。
確かに、トランプ外交で、アメリカの兵器産業は大もうけ。日本はそれに、湯水のごとく金をつかう。
次の首相に誰がなってもそれは変わりそうに無い。情けない日本ではある。

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