五木ひろしの「のぞみ(希望)」
先日、NHKラジオ深夜便のアンコール放送で、五木ひろしさんの話(2018/01/01)を聞いた。その時に紹介があった船村徹作詞・作曲の「のぞみ(希望)」(2017年4月26日発売)という歌が気になった。
この歌について、五木ひろしさんは、こう紹介していた。
<NHKラジオ深夜便「五木ひろし」より>
ここで紹介のあった話は、
・この歌は、船村徹が大切にしていた歌。
・この歌は、元々1983年に発売した「細雪」のB面の曲だったが、ディレクターがB面にしたくないということで、直ぐに「冬の蛍」に差し替えられたため、一度も歌うことはなかった。
・しかし、船村徹が亡くなったときに、この「のぞみ」という歌を、船村先生がとても大切にしていたということを後日知って、もう一度レコーディングし直して発売した。
・これは女囚の歌。先生は以前から慰問をされていた。奥さまに聞くと、それで生まれたのではなく、その歌があって、それをたまたま刑務所で歌ったときに、皆さんが泣いた。
・なかなか聞いて頂くチャンスが無いので、船村先生が大切にしていた「のぞみ」を聞いて下さい。
<五木ひろしの「のぞみ(希望)」>
「のぞみ(希望)」
作詞・作曲:船村徹
ここから出たら 母に逢いたい
おんなじ部屋で 眠ってみたい
そしてそして 泣くだけ泣いて
ごめんねと
おもいきり すがってみたい
ここから出たら 旅にゆきたい
坊やをつれて 汽車に乗りたい
そしてそして 静かな宿で
ごめんねと
おもいきり 抱いてやりたい
ここから出たら 強くなりたい
希望(のぞみ)を持って 耐えてゆきたい
そしてそして 命の限り
美しく
もう一度生きて行きたい
先の五木ひろしの紹介にもあったが、この歌の歴史は非常に異質。
五木ひろしのディスコグラフィ(ここ)の1980年代を見ると、こうある。
「細雪/のぞみ(B面切替につき廃盤)」NCS-2009
発売日:1983年9月1日
この盤には、新録音の「のぞみ(希望)」の“希望”というサブタイトルは付いていない。そしてこの盤は、たった5日後に廃番になっている。
「細雪/冬の蛍」NCS-2010
発売日:1983年9月5日
これは非常に奇妙。何があったのか? 五木さんが言うように「ディレクターがB面にしたくない」と言うなら、直ぐにA面で発売されていたはず・・・。
旧盤の録音を聞いてみよう。
<五木ひろしの「のぞみ」>
新録音の発売は、34年後の2017年8月23日だが、新旧を聞き比べてみると、編曲がほとんど同じ。しかし、旧盤の編曲者は丸山雅仁であり、新盤は南郷達也となっている。
これもナゾ・・・
歌詞は非常に分かり易い。そして旋律は、まさに自分の好きな船村メロディー。
何度か聞くと、心に沁みてくる。
自分にとって、また新たな“大切にする歌”が見付かったようである。
(2019/02/21追)
船村徹の音源が手に入ったので、挙げておきます。
<船村徹の「のぞみ(希望)」>
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コメント
初めまして。ハウゼを調べておりましてここに辿り着きました。
貨物飛行機墜落のため、急遽N響の楽器を借りて演奏することになり、
中でもバンドネオンは体格、指の大きさなどで、自前の楽器を必要としますので、
オーケストラの最前列に1人の日本人の奏者がおりました。
名前は忘れましたが、紹介されますと会場に喝采が溢れました。
1965年2月、当地静岡市の文化センターでのことは
今も脳裏に焼き付いています。
【エムズの片割れより】
そんな事件もありましたね。
投稿: ふきのとう | 2018年5月 3日 (木) 13:31