おねしょの話~女性は、かくもリアルな話をするのか・・・・
先日の朝日新聞にこんな記事があった。
「(オトナになった女子たちへ)いびきの次は何? 益田ミリ
どうやら、かくそうなのだ。いびきの話である。
つい先日も、女友達と旅先のホテルに泊まったとき、
「かいてた?」
と聞いたら、
「うん、ちょっと」
ちょっと、を付けてくれたのは、おそらく友の優しさであろう。
そういえば、高校時代の友人らと女子会をしたときに、
「50歳になったらさ、記念にみんなでどっか泊まりに行かへん?」
という話題に。すると、ひとりの友が言った。
「あ、でもわたし、個室にするわ。いびきかくらしい」
わたしも手をあげる。
「わたしもかくらしい」
すると、別の友が違う角度から参戦してきた。
「わたし、この前、おねしょしたで」
突然の告白である。
寝ているときに、あっ、と思って跳び起きたら、「ちょっと出てた」とのこと。
「布団はセーフやってん」
みなで大笑い。
こんなことを勝手にエッセーにしていいのかと案ずる方もいるかもしれないが、彼女は、こうも言っていた。
「これ、書いてええで」(なんでや!)
ちなみに大阪弁の「書いてええで」は「書いて」という意味である。
大阪。
生まれてから20代の半ばまで育った場所である。
教室のひとつの机に集まり、みなで話していた。
「将来さ、大阪弁以外のとこには住みたないな」
「絶対、イヤや」
なのに、集まった5人のうち、今も大阪在住なのはひとりだけ。
標準語の自分とのつきあいも長くなった。電車に乗り込むときまでスマホをのぞいている人の背後で、
「ええから早(は)よ乗りぃな」
と、頭の中でつっこむことはあるものの、普段は大阪弁は、ほぼ出てこない。月日は流れているのだった。
いびきもかくらしい。友はおねしょである。次はなんなんですかね? この先もいろいろ追加されていくのだろうが、そのたびに、笑い話にできるくらいであればよいなぁと思うのである。(イラストレーター)」(2018/03/30付「朝日新聞」p33より)
読んできて楽しい一文ではあるが、男では考えられない話のリアルさにギョッとする。
いびきと言えば、昨年の12月に沖縄に行った時のこと、夜中にフト目覚めたときに、隣のベッドに寝ていたカミさんのかすかないびきが聞こえた。「私はいびきはかかない」と言っていたカミさんの鼻を明かせてやろうと、スマホを録音モードにして、そっと鼻先にマイクを向ける。すると、あ~らふしぎ、いびきが止まるのである。まさかタヌキ寝入りでもあるまいに・・・と。しかし3度目には成功。
翌朝、そのいびきを聞かせると、ザマ-見ろ、テキは落城した(自分のいびきを認めた)。
返す刀で言うには、同じ夜、オレが寝ているとき、オレのいびきを録音しようと、ガラケーを操作していたという。結局録音は失敗したものの、オレは堂々と「いびきをかく」と言っていたので、わざわざ録音を聞く必要もないが、お互い同じ録音という行動を取っていたのにビックリ。夫婦も40年以上経つと、ここまで似るらしい・・・。
カミさんの長時間の女子会にはいつもあきれるが、その話の内容を聞くと、そのリアルさに、いつも仰天する。心臓病やガンなどと言う高級な話では無い。尿漏れや膀胱炎など、下の話が多いのだ。まさに上の記事そのもの。つまりは、女性はそのような特性があるらしい。
カミさんに言わせると、女は子どもを産んで、赤ん坊のおしめの片付けが日常。そんなきれい事ではない、という。生む性ではない男は、一歩引いて話をするので、幾ら飲んでも下の話など有り得ない。いやはや女性は・・・・・
話は変わるが、先日、75歳になる会社の上司だった人が、ひと月ほど前に脳梗塞で倒れ、退院はしたものの、入院で足が動きにくくなり、今は自宅療養中であることを知った。同時に、62歳になる昔の同僚も、昨年脳出血に倒れ、まだ手足が不自由だという話を聞いた。
どちらの話もショック。脳の病気は、突然やってくる。先の上司だった人は、現役時代に不整脈で病院にかかったことがあると言っていたので、これは自分の勝手な想像だが、不整脈が再発し、それに気が付かなかったので、長嶋選手と同じく心臓に出来た血栓が脳に飛んで脳梗塞になったのでは?と想像してしまった。
今後も一緒に飲む機会があるので、復活したら聞いてみよう。
上のエッセイのように、何でも笑い飛ばせるのは良い。オトナになってからのお漏らしなど、男は頭が真っ白になるが、女性は強い。笑い飛ばしてしまう。
例えそれが深刻な病気でも、同じように出来てしまうのかも・・・・
古希を過ぎ、これからは知人の消息も、病気の話が多くなる。また脳の病気などはいつ起こっても不思議でない。
いびきや尿漏れだけでなく、どんな深刻な病気でも笑い飛ばす極意を、女性から学ばなければ・・・と思うこの頃である。
●メモ:カウント~1120万
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