森山良子の「私の“がむしゃら”時代」
なかり前だが、NHKラジオ深夜便で「私の“がむしゃら”時代・いつも全力/森山 良子」(2018/02/25放送)を聞いた。
森山良子の歌は、まさに自分と同世代の歌手として、デビュー当初の学生時代から聞いているが、今回の話で、いったん結婚で歌手を辞めたこと、そして歌手生活52年の裏には、中学2年生の時から師事している坂上昌子さんという声楽の先生にいまだに通っているということを知った。なるほど、歌唱力は日頃の努力の賜だったのだ。
このボイストレーニングについて語っている部分を聞いてみよう。
<森山良子の「私の“がむしゃら”時代」より>
森山良子は1967年のデビューなので、52年目を迎えている。両親は、歌手志望の彼女に対し、その条件として高校を卒業するまではダメ、そして基礎を学ぶために中学2年の時から坂上昌子さんという声楽の先生に就いたという。それが半世紀を経ても続いているという。なるほど、中2の時からクラシックの歌唱法を学んでいたからこそ、19歳でデビューしたときに、あれだけの歌唱力があったのだ。
妙に納得してしまった。
そしてここまでプライベートなことは知らなかったが、「歌をやめます」と言って結婚して引退したのだという。そして71年に長女出産したが結婚がうまく行かずに離婚し、1年半のブランクを経て歌手に戻ったとか。(1971年4月25日発売の「ピープル」の次は、1972年7月5日発売の「遠い遠いあの野原」)
そして現在もステージを、昨年(2017年)は65回。多いときで100数十回、50周年記念の時は100回以上。まさに古希にして大活躍中。
それにしても若い。番組では15歳位若いつもり、と言っていたが、歌手は歳よりも若い人が多い。郷ひろみのジムでのトレーニングは有名だが、ステージで2時間以上歌い続けるというのは、相当な体力が要る。そう言えば、銀行マンだった小椋佳が、初めてステージで歌うときに、体力を付ける為に、ランニングをしていたという話を思い出した。
体を楽器として使う歌手は、そのときの状態が直ぐに表に出てしまい、ごまかしが効かないだけ、大変な職業。
話は飛ぶが、自分は音楽家の中で、オペラ歌手ほど大変な音楽家はいないと思っている。
声が商売、というのは歌手全般に言えることだが、オペラ歌手の場合は、数時間に及ぶ歌を、肉声で、しかも音楽をすべて暗唱しておかないといけない。そして歌詞はドイツ語やイタリア語など様々。オペラ歌手が体格がよいのは、そうでないと持たない、ということ。
森山良子も、自分が聞いているのは初期の歌が多いが、現在も歳を感じさせない彼女の現役バリバリさに、情けないことに同じ歳の自分がひとりいじけているのである。
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