年賀状の止めどき・・・
ポストに、喪中はがきが入る季節になった。「95歳で永眠」などの文面を見ると、「良かったね」といった気分になる。
まだ11月中旬なので、ずいぶん早いな、と思ったが、Netでググると、「先方が年賀状の準備を始める前、10月下旬~12月中旬に投函します。」とある。もうそんな季節なのだ。
今日、年賀状の辞退のハガキが舞い込んだ。元の会社の先輩からである。曰く・・・
「拝啓
朝夕めっきり冷え込む季節となりましたが、元気でお過ごしのことと思います。
さて小生今年から年始のご挨拶を控えさせて頂くことにいたしました。
長い間ご厚情を賜り有難うございました。
誠に勝手ではございますがこれからも変わらぬお付き合いをお願い致します。
今後もご健勝でお過ごしになるよう心から祈念しております。
向寒のみぎり、くれぐれもご自愛ください。
敬具」
ちょうど1年前に、「「年賀状」もそろそろ卒業?」(ここ)という記事を書いた。
カミさんも、今年から同じく賀状辞退活動をするそうで、文面を検討中だ。
カミさんは、「古希なので」とかいう“言い訳”が無いので困った。と言っていたが、今日の文面を見ると、別に言い訳はいらないらしく、ストレート。
年賀状の発行枚数を見てみると、ピークの6割ほどとは言え、1970年代規模。まだまだ多い。
しかし、年賀状の辞退宣言は、昔は無かったような気がする。返信を出さないと、自然に消滅・・・が普通。
それが、今の世の中は、ちゃんと宣言することが流行っているようだ。これは、たぶん誰かが始めたら、それを受けた人が「これは良い」と真似て、まさに「幸福の手紙」のごとく広まったような気がするが、本当のところは分からない。
ググると、辞退宣言について、「週刊朝日」にこんな記事があったらしい。
「 日本マナー・プロトコール協会の明石伸子理事長もこう話す。
「年賀状をやめるのは、マナー違反には当たりません。出すも出さないもその方の自由です」
ただ、何も伝えず急にやめると、具合でも悪いのだろうかと相手に心配させる懸念があると言う。
「今年書く年賀状の末尾に一言、次の年から出さないという旨を添えるのがよいでしょう。とはいえ『年賀状だけの付き合いなのでやめたい』『虚礼を廃止しましょう』と“本音”を書くのはNG。相手に不快な思いを抱かせない表現を心掛けましょう」(明石氏)
ふむふむ。でも、うまい言い方を考えるのは意外に難しい。そこで、具体的な例文とポイントを前出の中川氏に教えてもらった。
年賀状辞退のあいさつで大切なことは三つ。【1】すべての人に対しやめる旨を明記する【2】辞退する理由は、年齢など当たり障りのないものにする【3】これが絶交ではないことを伝える──ことだ。
「『あなた一人だけやめます』としては印象が悪い。事実とは違っても『みんなにそうしていますよ』と伝えましょう。また、本当は大病を患ったなど重大な理由があったとしても、正直に書くと相手が心配し、お見舞いをしなくてはと気を使わせてしまいます。年齢による体力の不足など、差し障りのないものがよいですね」(中川氏)
つまり、「この数年頓(とみ)に視力が弱まり年賀状の準備が困難になって参りました」「体力の衰えを痛感し年末を悠々と過ごしたく決意いたしました」など、相手が状況を察せられるようなものがおすすめだ。親しい人なら顔写真を入れて健在を示し、安心させるのもよいだろう。※週刊朝日 2015年11月20日号より抜粋」(ここより)
まあ、礼を尽くすと、ここまで考慮する必要があるらしい・・・
カミさんが言う。「頼まれ仲人の人など、もう良いのでは? 相手も迷惑しているだろうから・・・」。確かに・・・。
逆に、自分が仲人して貰った人は、こちらからは毎年出していたが、2年続けて来なかったので、来年から止めた。こんな関係も、そろそろ卒業で良いのかも・・・ね。
そして、なかなか割り切れないのが親戚。叔父・叔母の時も、家族葬で葬儀に呼ばれない時代になり(自分もお袋の時に、親戚を呼ばなかった)、特に従兄弟での付き合いが無いと、「賀状だけの付き合いをどうする?」ということになる。しかし、これだけは続けようと思う。つまり「生きてま~す」情報のために・・・・。
学生時代や会社時代の関係は、亡くなったという情報も、風の便りで良いが、なぜか親戚だけは、その情報は欲しいと思う。
話は飛ぶが、年賀状についてググっていたら、こんな文面が見つかった。1994年の賀状だという。そう、当時はこんな趣向を凝らした?賀状もあった。
しかし、もうそんな気力?もないし、家の状況を賀状で知らせる相手も居ない。まあ寂しいと言えばそうだが、歳を取ると全てが断捨離の時期。
家の中の断捨離もそうだが、人間関係の断捨離も、そろそろ考えて行かないといけない古希世代ではある。
●メモ:カウント~1090万
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コメント
私も親戚に対してには悩ましいところがあります。
私も、向こう(親戚)が家族葬だったので、葬儀に呼ばれませんでしたし。
年賀状が唯一の連絡手段となってしまっています。
自分は、まだ両親ともに健在ではありますが、葬儀も家族葬で、親戚は呼ばないかもしれません。
喪中はがきを出すくらいかもしれません。
【エムズの片割れより】
4年前のお袋の葬儀は、家族だけで行い、親戚には意識的に葬儀の終わった夜に電話しました。無理をして行くという手段が無いように。
すると、叔父が「それは良い。自分の時もそおうしよう」と言っていましたが、ちょうど1年前にその叔父が亡くなった時、やはり連絡は事後に手紙であっただけでした。
葬儀に皆が参列して仰々しく、というのも、段々無くなっていくのかも知れません。
投稿: マッノ | 2017年11月13日 (月) 22:57