「ベルばら」の池田理代子氏の話
NHKラジオ第2の「カルチャーラジオ 日曜カルチャー「人間を考える 私の大切にしているもの」(1)漫画家・声楽家…池田理代子」(2017/06/04放送)を聞いた。
NHKのサイトにこう解説がある。
「私の大切にしているもの」第1回は今年、デビュー50周年を迎えた漫画家・声楽家の池田理代子さんです。代表作「ベルサイユのばら」は世代を越え現在も多くの人々に読みつがれています。今回は池田さんの生い立ちから漫画家としてデビューした頃、「ベルサイユのばら」を描くきっかけ、父母とのこと、40代になってから音楽大学受験を決意し声楽家として挑戦したことなどお話し頂きます。」(ここより)
<NHK「私の大切にしているもの」池田理代子>
もちろん自分は少女マンガなど読んだことはない。しかし「ベルばら」という名前だけは知っている。その作者の名前も、話も初めて聞いた。
しかし、氏もやはり団塊の世代だった。自分とほとんど同じ年齢。それなのに、何と47歳にして声楽家の道に進んだという。スゴイ人らしい・・・。
45歳で音大受験を決意。2年間勉強をして、47歳で東京音楽大学声楽科に入学。1999年に51歳で卒業。以降、声楽家としても活躍しているという。
人生は一つだけ、との思いは間違い。努力次第で、色々な人生を歩めるようだ。
自分はよく音楽を聞くが、音楽家の中で、声楽家でもっとも大変な分野だと思っている。楽器の音楽家は楽譜を見ながら演奏が出来る。しかし、オペラ歌手は、何も見ないで歌を歌う。歌詞も音符も、一切見ないで2時間も歌い続ける。その記憶力と体力は大変なものだと思っていた。その舞台裏について、教えてくれた。
「楽譜を絵で覚えている。ページをめくる絵まで頭の中にある。今歌っているところの数小節先を頭の中で思い浮かべて歌っている。」のだそうだ。
なるほど・・・。しかし、その楽譜と歌詞を覚えるのは大変だ。前にテレビで、アメリカのオペラ劇場で、舞台の袖から、歌手に身振りで歌詞などを教える職業があることを知った。歌手も、最初のきっかけさえつかめれば、後は出てくるそうだ。
ともあれ、漫画家として「功成り名を遂げた」人生であっても、なおかつ勉強をし直して50歳でオペラ歌手デビュー、70歳近い現在でも歌手現役という氏の人生が興味深かった。
そして、「叶えたい夢があったら、タイムリミットはあるよ」という最後の言葉が印象的だった。
| 0
コメント