「舌の記憶~あの時あの味」武田鉄矢の話
NHKラジオ深夜便で「「舌の記憶~あの時あの味」俳優…武田鉄矢」(2017/06/23放送)を聞いた。武田鉄矢氏の、主に故郷である福岡の家庭での両親との食べ物についての思い出話である。少し聞いてみよう。
<「舌の記憶~あの時あの味」俳優…武田鉄矢より>
自分は特に武田鉄矢のファンでもないし、歌が特別好きという訳ではない。しかし、話に出てくる映画「幸福の黄色いハンカチ(しあわせのきいろいハンカチ)」は強烈に記憶にある。
山田洋次監督によるこの映画は、1977年(昭和52年)10月1日に公開されたという。
真っ赤なファミリアと、北海道の自然が美しかった。
それにしても、武田鉄矢の出演は、売れない失意の時の出演依頼であり、山田監督が武田を抜擢した理由が、「毎朝、みそ汁を飲んでいる顔をしていたから」だって・・・
つまり、毎朝キチンと白飯を食べてみそ汁を飲んで、「行ってくるけん!」と家を飛び出す若者を若者の代表として山田監督は使いたかった。
そして、武田が撮影が終わった後、台本の最後のページに、「山の子が初めて海を見たような仕事でした」という感想を書いたそうだ。これを機に、俳優としての新天地が開かれた。
話変わって、自分が田舎の家での食卓を思い出すと・・・・??
ふと、親父がチーズを切って食べる風景を思い出した。
今でも売っている四角い雪印の「北海道チーズ」。これをナイフで5ミリ位に切り、それを5ミリ四方になる位に、細く切って、楊枝で刺して口に運ぶ。そして「これは栄養があるんだ」と言って、一欠片を子どもにくれた。あのチーズを見ると、今でもその光景を思い出す。
お袋の作る料理で自分が好きだったのは、シチューと混ぜご飯。シチューは、今のようにルーが無かったので、小麦粉を入れて、少しカレーを入れて「カレーシチュー」。そして混ぜご飯は、醤油と人参とちくわを刻んで・・・。今考えると、実に大雑把な料理だったが、いまだに記憶にある。そして弁当のおかずの定番は「肉団子」。挽肉とタマネギのみじん切りを団子にして、甘辛醤油で煮た物。それが弁当箱から漏れて、包んでいた新聞に滲んでいたっけ・・・。
55年も前のこと・・・。ふとそんな事を思い出しながら聞いた、武田鉄矢の思い出話であった。
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