保育園入りたい、運動「第二幕」
毎朝、5時には起きては真っ先に新聞を読んでいるウチのカミさん。今朝は、何と新聞に“付箋”が付いていた。つまり、強制的にこの記事を読め!と言うこと・・・
「(政治断簡)保育園入りたい、運動「第二幕」 編集委員・松下秀雄
「保育園落ちた 日本死ね!!!」ブログが注目を集めて1年余り。この春も保育園の利用を望む親の元に、続々と不承諾通知が届いた。
この問題を政治や社会に問いかけよう。そんなイベントをのぞいてみた。幼い子の親御さんたちの話から感じられたのは、なかなか理解が広がらない、もどかしさだった。
*
与野党の議員も招き、衆院議員会館で話しあった「『#保育園に入りたい』を本気で語ろう」と、ニコニコ生放送で3万人近くが視聴した「みんなの保育の日」(4月19日)のイベント。両方で話題に上ったのが世代の壁だ。
「保育園に子どもを預けるのは、かわいそう」
「保育園は、お母さんが働かなきゃいけない、かわいそうな家庭の子が行くところ」
年配の人を中心に、そんな「昭和」な意識が根強いという。地域や家族の助けを得にくく、母子の孤立が問題化しても、母親が(3年間はだっこし放題で)育てるべきだ、が消えない。いまの子育てに触れる機会が少ないから、という声が漏れた。
話題は女性の発言権にも。
「女性がものをいうのは、はしたないと思われる」
「怒った女が嫌いな、おじさんたち」
夫唱婦随、長幼の序という道徳を思い出す。その本音は「女こどもは黙ってろ」なのだろうか。そんなの昔の話だと、私のような男性は思っていても、女性はいまも感じていたのか。そういえば「日本死ね」も、言葉づかいが汚いとか本筋から外れた批判をするおじさんたちがいたな。
さらに、親の多忙の話。
「小学校に上がるころまでは忙しくて、つらさをわかちあえる人もいなくて、保育園に入れないと『私がだめだったんだ』になっちゃう。『入れないのは自治体のせい』なんて思いもつかない」
多忙なうちに子は育ち、保育は過去の問題になる。親どうしの連帯も簡単じゃない。
*
世代や性別を問わず大人は一人一票、だから公平というのが民主主義の建前だ。けれど投票は民主主義の1パーツに過ぎない。
社会に問いかける。声を束ねて政治に届ける。幼い子の親にはそのハードルが高い。「日本死ね」や共感する親たちの行動が耳目を集めたのも、ふだんは隠れている声が可視化されたからだろう。
そのうえ政治家の多くが中高年の男性。夫の役割は稼ぐことと心得ているから、経済成長にばかり目が向く。子育てを妻に任せてきたから、そのリアルがわからない。バランスを欠く政治が待機児童や少子化を招き、次世代を細らせ、経済成長を続けられるかもあやしくなっている。
だから、二つのイベントの主催者たちは工夫を凝らす。「かわいそう」を拭うため、うらやましくなる保育の実践を紹介する。おじさんにも届くよう、子育て支援への投資は何より経済効果が高いと説く。まわりの人に伝えるだけでも世の中は変わると唱え、参加のハードルを下げる。
「日本死ね」からさらに先へ。運動をバージョンアップする試みである。」(2017/05/01付「朝日新聞」p4より)
なかなか“哲学的”な文章である!? 意味深な文章である。
カミさんに「どうして読むの?」と聞くと・・・
「怒った女が嫌いな、おじさんたち」
「女こどもは黙ってろ」
という言葉が、自分(小生)にピッタリなのだという。この言葉で納得したという・・・!?
ふと「そういえば「日本死ね」も、言葉づかいが汚いとか本筋から外れた批判をするおじさんたちがいたな。」を思い出した。
確か国会でも「誰が書いたんだ」というヤジが飛んでいたっけ・・・
人間、価値観が同じでないと、議論が成り立たない。この保育園の問題も、別世界のオジサンが話を聞いても、子育てママの考えていることなんて、とても理解出来ない。そんな問題をも、そんな政治家のオジサンを担がなければ解決しない。
これはとてもツライこと・・・
話は飛ぶが、籠池氏が、先週民進党のヒアリングに参加したという。そこで、また安倍夫人から100万円貰った時の話をしていた。
お付きの人に「席を外せ」とは口では言わなかった。手を、ちょっと外に向かって動かしただけ。それで分かるんですよ。・・・
このようなことを「以心伝心」と言う。だから「席を外せ」とは言わなかった、という夫人の話は多分本当。でも状況はその上を行っている・・・
上の文で「夫唱婦随」という言葉が出て来たが、こんな言葉は、もはや死語では?
今は、発音は同じ“ふしょうふずい”でも、書くと「婦唱夫随」である。
しかし、ウチのような家庭ではそうであっても、国の施策を動かすオジサンの世界は「女こどもは黙ってろ」なんだろうな・・・
先日の北朝鮮のミサイル発射情報で、韓国もビックリの地下鉄の運転見合わせ。あまりの“忖度”に国民もビックリだが、それよりも「バッカみたい・・」と言うか、情けないというか・・・。この“忖度”の感度と、上の保育園問題の感度の差・・・
同じ日本語を話しながら、政治家と一般大衆との理解の遠さに、空しさを感じる話題ではある。
| 0
コメント
「3年」だっこしほうだい、というけれどどなたかにやるようにいわれてではなく、自分で決めてやる潔さがほしいものです。
子供をもつことは産みの親のためだけではありません。親に厳しいことをいったり反抗したりしてくれて、子育てが親育てになる、そういわれてます。
だっこするしないは無関係です。入園まで苦労しましたが、こども(複数=平成生まれ)は保育園で6年間お世話になりました(一部は保育ママさん)。ありがたいことです。
【エムズの片割れより】
三つ子の魂百まで。と言います。
この春、3歳の年少組の幼稚園に通い出した福岡の孫。朝起きると、「今日は幼稚園に行かない」と言って、なかなかうまく行っていないよう・・・。
息子は女の子なので、絶対に叱らない方針だとか・・・。
子育ては色々です。
さてこの子が大きくなった時に、どんな子に育っているか・・・。
何とか見届けたいものです。
投稿: kmetko | 2017年5月 2日 (火) 15:48
センスいいブログですね。
反安倍のブログもいろいろあるんですが、なぜか枕言葉に「北朝鮮のようになりたくない」がつくんですよね。
危機を煽り立てられているの、気づかないのかな。
トランプは、「余興でシリア攻撃した」とかいっているし。
秋田沖では普通に漁民が漁をしているし。
これからも、楽しみにしています。
【エムズの片割れより】
恐れ入ります・・・
投稿: のえ | 2017年5月 3日 (水) 19:56