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2016年9月 4日 (日)

細川護煕氏の「人生そんなに時間はない・・・」

先日、民放で「情熱大陸~細川護熙 (アーティスト)」(2016/08/21放送 ここ)を見た。(動画はここ
その中で、こんな発言が心に残った。

<「情熱大陸~細川護熙」より>

「細川さんが一番幸せだなって思う時ってどういう時となんですか?」

「一人でのんびりしてる時ですね。一人でのんびりして本読んでいる時ですね。」
「それは例えば、家族と、孫の成長感じる時とか・・・」
「あーそんな事はないですね。そんなことは、まぁ二の次だな。本読んでなくても、庭に出て桜見てる時だってそうですよ、要するにゆっくり一人で閑居暮らしをしているわけだから、そんなもう、つまらないことを人にいろいろ聞かれたりしてるんじゃ、たまらないんですよね。何か相談に来たいとか、そんなことされたって困っちゃう。人生そんな時間ないんですよ。だからもう本当に意義のあることをやっぱり、自分で意義があると思ったことをやっぱりやらないとね、意味があると思ったことをやらないと。そんな無駄な時間は、できるだけ過ごしたくないと思っているもんだから。」

(晴耕雨読の隠遁をよしとしながら、つい世の中にも首を突っ込んでしまうその矛盾。お殿様も人間なのだ。)
「細川さん、友達はいますか?」
「いないよ、そんなもん」
「それ言い切って支障ないですか?」
「支障ないよ。全然」
「「俺は親友だと思ってる」っていう人いない?」
「いないです。珍しいかね、それは。友達がいないと寂しいのかな、みんな」
(超然とした構えの奥で、しゃばけと折り合いをつけている

番組の紹介にこうある。
細川護熙 壮絶な夏の選挙戦を横目に絵筆を取る「元総理」…異色過ぎるアーティストの“GOING MY WAY”
選挙権年齢が18歳へと引き下げられて初の国政選挙となった参院選。そして、女性初の都知事が誕生した東京都知事選。日本の未来を大きく動かした2つの選挙で、候補者達が160904hosokawa 各地で激闘を繰り広げるなか、そんなものはどこ吹く風…とばかりに一人黙々と創作活動に励むのが「元総理」にしてアーティストの細川護熙78歳だ。
自らを“変人”と呼ぶ細川だが、確かにその異色ぶりは他に類を見ない。新聞記者を経た後熊本県知事を務め、たった一人で新党を結成すると僅か1年余りで「55年体制」を打破。連立政権の首班として第79代内閣総理大臣に就任するも、金銭スキャンダルを問われると辞任。60歳であっさり政界を退いた。その後は陶芸家として海外から高い評価を集めたかと思うと、2年前には突如「脱原発」を掲げて都知事選に出馬。昨年は日本ではタブー視されてきた「春画展」を史上初開催し21万人の来場者を集めるなど、とかく話題に事欠かない。そんな細川の新境地が絵師としての活動だ。2012年より京都の地蔵院や建仁寺に奉納した襖絵が評判を呼び、現在は奈良の名刹、薬師寺からの依頼を受諾。壁面66面、完成まで約7年がかりとなる障壁画の制作に一人で挑んでいる。
番組では、新米絵師としては異例の大抜擢となった薬師寺の障壁画プロジェクトの舞台裏や神奈川県湯河原での作陶の様子、また自らが仕掛ける様々な社会活動や知られざるプライベートにも迫る。特別なキャリアと多才ぶりから一見正体不明に見える、細川護熙。しかしその素顔を見つめると、いくつになっても大いなる好奇心を抱き、自分の心に正直に生きるシンプルな男の姿が見えてきた…」(
ここより)

細川氏の湯河原での陶芸家としての隠遁生活は、前にもテレビで見た。
しかし、改めて、人を寄せ付けない孤高の人を“目指す”姿に見入ってしまった。
「人生そんなに時間はない。だから本当に自分で意義がある、意味があると思ったことをやらないと。無駄な時間は、過ごしたくない。」

意義のある生活が出来る時間は、自分もあと何年か?
既に70年近い人生を歩んできたが、残された時間、つまり自律して生活できる時間は10年も無い。あと数年か・・・
さて、明日はどういう時間を過ごす??

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コメント

エムズ様
情熱大陸の情報ありがとうござます。
殿は孤高の芸術家と俗人との間を行き戻りつしているように思われます。
京都で殿の障壁画を観ましたが格別の感動はありませんでした。薬師寺の障壁画とは驚きました。ネームバリューに便乗したとの感じですね。薬師寺は商売上手との評判が高いので。
因みに京都では「東林院」と言われていたものです。現在はわかりません。夏椿の見える座敷での説法、抹茶付きで結構の拝観料。シニアの男性が「抹茶いらないから料金まけてくれ」と交渉していたのが忘れられません。もちろん不調に終わりました。寺も維持費などがかかるので企業努力?は大切と思われます。それにつけても殿66枚の障壁画は命がけですね。後世まで残る作品になるといいですね。

【エムズの片割れより】
薬師寺と言えば、高田好胤の写経による復興の寺ですね。なるほど商売上手!
それにしても、66面という壁画を素人が・・・。ヘタをすると後世に汚点を残してしまう・・・
意外と殿はギャンブラーかも!?

投稿: りんご | 2016年9月 5日 (月) 15:55

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