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2016年9月18日 (日)

FMシアター「ほかの誰でもないアヤコ」~イモトアヤコ

昨夜は寝付かれなかった。それで、その数時間前に録音しておいたFMシアター「ほかの誰でもないアヤコ」(2016/09/17放送)を聞く事にした。眠くなるまで・・・
ところが、つい最後まで聞いてしまった。その主演、「もしかして・・・」と思ったら、やはりそうだった。主人公はイモトアヤコ。その軽快なしゃべり方から、自分が民放ドラマで唯一見ていた(先週終わってしまったが)日テレのドラマ「家を売る女」(ここ)に出て来た“白洲美加”ではないか・・・と。それで、終わった後に夜中にPCで調べたら、やはりそうだった。

「家を売る女」。この“白洲美加”を演じていた女優が、どうも気になっていた。決して美人さ160918shirasu んではないダメ社員。最後に「あなたは仕事に向かない。自分の足で立つことは不可能です。守ってくれる人を見付けなさい。それが白洲美加の生きる道です。」と言われてしまう。
そのイモトアヤコ。カミさんに聞いたら、頑張り屋さんで、“イッテQ”とかいう番組に出ているお笑い芸人さんそうだ。自分はもちろん知らなかった。イモトアヤコという名も初めて聞いた。
でもこのラジオドラマは、軽快で、つい最後まで聞いてしまった。

NHKのサイトにはこう解説がある。
「(FMシアター)ほかの誰でもないアヤコ
イモトアヤコ演じる究極のダメ女が、生死の境で人生の希望を探す
【あらすじ】雨の日、女友だち栄子に「傘を届けてよ」と頼まれたアヤコ(30)は、駅前の階段で足をすべらせ頭を強打、気がついたらお花畑にいた。死神の使いから、「今までの人生でこんないいことしたって説明できないと、あの世に連れて行きます。制限時間は45分」と言われる。果たして自分に生きる値打ちがあったのだろうか?ダメ女アヤコは、30年の我が身のエピソードを振り返り、必死で生き残るための希望を探すのだった。(NHK FM 2016年9月17日 午後10時放送」(
NHKのここより)

この中で、両親が語るこんな場面が気になった。

<FMシアター「ほかの誰でもないアヤコ」より>

「つまらないですね。つまらないもんですね。子どもを育てるって・・・」というセリフ・・・

話は飛ぶが、今朝の朝日新聞の投稿欄にこんな記事があった。
「(声)子育てはエンターテインメント
 医療事務 男性(茨城県 38)
 6歳の娘と11カ月の息子を育てています。これから親になる友人、知人や同僚らに「子育てって大変ですか?」と聞かれます。必ず「楽しいよ。毎日が最高のエンターテインメント」と答えます。
 世の中には妊娠したくてもできない人や、厳しい環境で子育てを楽しむどころではない人がいます。私の妻だって楽しいだけではないかも知れません。こうしたことに配慮して、イヤミにならないように「やっぱり子育ては大変だ」と答えるのが無難だというのは分かっています。
 それでも私は、声を大にして「子育ては最高のエンターテインメントだ」と言いたい。大変なこともあるけれど、それ以上に子の成長、笑顔、しぐさ、声、匂い、全部が楽しい。テーマパークなんか目じゃありません。きっと私は、恵まれた環境にいるのでしょう。
 子育ての先輩が楽しさを隠し、口をそろえて「大変だ」と言うと、後輩たちが迷います。子育てに喜びを見いだしている人は、ありのままに「楽しい」と言っても良いと思うのです。」(
2016/09/18付「朝日新聞」p8「声」より)

あまりにキレイな美しい意見に、自分は反感を感じる。棚の上から評論しているようで・・・。
逆に、昨日の新聞にこんな記事もあった。

虐待死、0歳が6割 14年度44人中27人、無理心中除き
2014年度中に虐待で亡くなったと確認された18歳未満の子どもは71人で、無理心中を除けば前年度より8人多い44人に上った。そのうち0歳児は27人で初めて6割を超え、15人は生後24時間以内に死亡していた。厚生労働省が16日、児童虐待による死亡事例の検証結果を公表した。
 無理心中以外では39人が3歳までに亡くなり、9割近くを占めた。主な加害者は実母が28人と最も多く、次いで実父が3人だった。
・・・
 望まない妊娠をした母親が孤立したまま出産し、虐待につながった――。生後24時間以内に死亡した15人を分析すると、こんな背景が浮かぶ。子どもの虐待死を防ぐには、妊娠中や周産期の母親に対する支援体制の強化が求められる。
 生後24時間以内に死亡した15人の加害者は、全員実母だった。14人は望まない妊娠で、11人は母子健康手帳を受け取らず妊婦健診も受けていなかった。
 一方、13人の実父は同居していなかった。このうち5人は実父が特定できず、3人は行方不明などで連絡が取れなかった。・・・・」(
2016/09/17付「朝日新聞」p3より)

このドラマでは、(不細工に)生まれた子どもに、「幸福ポイント」という考え方を教え、何とか心だけでも幸せになって欲しいと、親は願う。幾ら女の子でも、外見はどうしようもない。でも親は責任を負う。

この世に生まれ出る赤ちゃんの環境は様々。望まれて生まれてこない子どもも多い。
ふと、熊本の「赤ちゃんポスト」を思い出した。不幸な生まれの赤ちゃんの、幸福への架け橋・・・

こんなドラマを聞きながら、生まれながらの(外見を含めた)“人間”、そして生きる価値に付いて、考えてしまった。

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コメント

エムズの片割れ様

「ほかの誰でもないアヤコ」を聞かせていただきました。ありがとうございます。

投稿: りんご | 2016年9月19日 (月) 17:53

エムズの片割れ様
いつも楽しく拝読と拝聴をさせていただいております。本当に丁寧できちんと、かつ充実したサイトで感激、感心しております。たしか、「FMシアター」だったと思いますが、「沈黙とオルゴール」 小さい頃の主人公が、入院先のお母さんのところにいろいろな荷物をオルゴールとともにもってきたとき、「はい、はぶらしぃ、はい、〇」といちいち、はい、と元気よくいってから、袋から出す様子など、微笑ましくて何度も聞き返してしまいます。お母さんも「はい」とやさしくいって受け取りますね。
ラジオドラマは、特に、「青春アドベンチャー」「FMシアター」が最高ですね。「青春アドベンチャー」はふしぎっぽいものも多く、もっと聞きたい気がします。自分でも気が付いたら、「ラジクール」で録音してみたりはするのですが、おおかた失敗して録れておらず、無念です。「番組zipファイルリスト」は本当に便利です。これからも楽しいブログ、お願いいたします!

【エムズの片割れより】
FMのドラマは、2011年頃から聞いています。かつ録ってあります。
当サイトでも紹介していますが、RadikoolはWIN10で動かしていますが、ほとんどミスりません。安定したアプリだと思うのですが・・・。
FMシアターは、数年分、相当数のmp3音源を保管していますので、もしリクエストがあればどうぞ・・

投稿: エゾユキ | 2017年3月10日 (金) 16:03

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