喜多郎のハイレゾ音源が発売された
今日は良い日だ~。何と、喜多郎のハイレゾ音源が発売されていることを知ったのだ。
考えてみると、ほとんどの人が関係無いことを、ここに、まあくどくどと書いているもの。しかしここは自分の日記なので、自分にとっての大事件は書きたくなるのであ~る。
昔のアナログ録音のハイレゾ化こそ、自分にとって価値ある音源。そこで待ち望んでいたのが喜多郎の初期の作品のハイレゾ化。そもそも自分は、喜多郎は初期の作品しか聞かないのだ・・・。
今まで、たまにハイレゾ販売のサイトを覗いては、「まだだな~」と落胆していた。しかしこの所、それを覗くのをサボっていた。
それが今日、ひょんな事で、e-onkyoのサイトで、喜多郎のハイレゾ音源が、2016年7月20日に発売されていたことを知った。20日も前だ。
原盤を持っているPony Canyonのサイトにこんなニュースがあった。
「喜多郎、「シルクロード」「敦煌」など名盤5枚がハイレゾ配信&高音質CD化
グラミー賞アーティストとして、また、ニューエイジ音楽の代表的ミュージシャンとして世界的に知られる喜多郎のキャニオンレコード時代のアルバム5枚がハイレゾ音源で、2016年7月20日に配信リリースされる。同時に、新素材技術を使った高音質CD “UHQCD” でも発売される。
喜多郎のブレイクは1980年に放送されたNHK番組「シルクロード」の音楽を担当したことが切っ掛けだったのは広く知られている。番組が放送された途端、今ではすっかり有名になった「シルクロードのテーマ」を聞いた視聴者から番組に「あの曲は何だ?」という問合せが殺到したという。
当時は日中平和友好条約締結から2年、日本人にとって “シルクロード” は太古への憧れを掻き立てる浪漫と幻想の地であった。そして、その想いは今の世も変わらないかもしれない。
喜多郎がシンセサイザー・ミュージックに傾倒していったのは、クラウト・ロック/電子音楽の重鎮クラウス・シュルツとの出逢いが大きい。アジアの響きの根底にはしっかりとジャーマン・ロックの実験性が息づいているのがわかるだろう。
今回再リリースされるのは以下の5タイトル。
「OASIS」は、「シルクロード」による大ブレイク直前の1979年発売された3作目となるアルバムで、キャニオンレコードとして1作目の作品。ジャケットのアートワークは当時のEarthWind&Fireをはじめとするジャケット制作で世界的に大きな人気を博していた、長岡秀星が担当している。
「シルクロード(絲綢之路)」は、1980年に発売されたNHKのTV番組「シルクロード」のオリジナル・サウンドトラック。あの有名な番組のテーマ曲でもある “SILK ROAD/絲綢之路” を1曲目に収録している。
「シルクロード~絲綢之路~Ⅱ」は、再びNHKのTV番組「シルクロード」 のオリジナル・サウンドトラックで、前作「SILK ROAD/絲綢之路」の続編。
「敦煌」は、1981年発売されたTV番組「シルクロード」のオリジナル・サウンドトラック盤の第3弾で、同番組のサントラ盤の中では頂点に位置する傑作。1980年に発売されたパルコ劇場でのライブ・アルバム「イン・パースン」を間に挟んで、7作目となるアルバムとなる。
「氣」は、1981年に発売されたNHKのTV番組「喜多郎&秀星」のオリジナル・サウンドトラック盤。8作目のアルバムでキャニオンでは最後のリリースとなった作品だ。
配信リリースでの新マスタリングによる96kHz/24bitハイレゾ音源の音質は圧倒的。サンプリング技術の延長でしかないデジタル(PCM)シンセサイザーと違い、アナログシンセの音にはアコースティック楽器同様に44.1kHz/16bitには収まり切れない周波数帯・倍音域が含まれているが、ハイレゾ音源はその響きの陰影や音の粒立ちといったものを見ごとに再現している。
UHQCDはレコード各社から何種類か出されている高音質CDをさらに素材的に高めたマスタークオリティに近いCDだが、このハイレゾ・マスタリングの高音質をCDレベルでも十分に再現している。加えてCDパッケージに紙ジャケットを採用し、帯から歌詞カードに至るまでオリジナルLPをCDサイズで再現しているのは、マニア心をくすぐるに違いない。(2016/7/4 14:05 by Pony Canyon NewsMUSIC)」(ここより)
そして、HD-Music.のサイトに、「喜多郎、キャニオンレコード時代のアルバム5Wハイレゾ化!制作スタッフインタビュー」(ここ)という記事があって興味深い。
この記事の中で、マスタリングエンジニアの能瀬秀二氏が、「私も中学生のころに「シルクロード」を聴いて「凄い音楽だ!」と感銘を受けていましたので、そのマスターの音を聴いた時にいっぺんに中学時代に気持ちがタイムスリップしました。」と言っている。
当時中学生だった人がマスタリングを担当か・・・。時代の推移を感じざるを得ない。
また制作ディレクターの河野文雄氏は、
「喜多郎さんは、シンセサイザーの黎明期からシンセ奏者を代表するアーティストとして活躍されていました。この頃のシンセサイザーは、現在のシンセサイザーとは異なるアナログ・シンセサイザーでしたが、アナログとデジタルではハイレゾ化の際の質感はたいぶ異なるものですか?」
「河野: 最近はPCMシンセも大容量化してHD化してたりしますが、以前のPCMシンセはメモリー容量の関係でサンプリング周波数が低いですから、音源をハイレゾ化しようが元から無いものは無い(^^)。
その点、アナログシンセは波形自体が倍音豊かだったり、自然にサチュレーション掛かってたりしますから、ハイレゾ化で随分聴こえるものが変わってくるように思います。」
と言っている。
そうなのだ。デジタルシンセサイザーは、所詮CD並みのサンプリングでしかない。その点、アナログの音源は帯域が広い。
まず買ったのが、「NHK特集「シルクロード」オリジナル・サウンドトラック「シルクロード(絲綢之路)」」。
シルクロードのテーマを、CD音源とハイレゾ音源のスペクトラム解析を比較してみると、これだけ違う。
CD音源が20KHZで切れているのは仕方がないが、ハイレゾ音源は32KHz程度まで伸びて いる。これが聞こえるかどうかは別にして、アナログマスターならではの帯域。
そして続けて買ったのが「気」。
これは自分が「空の雲」が好きなので、まず買った。
さて聞いてみての感想・・・。
案の定、音のつぶつぶが良い。特にギター(シタール?)などの弦の音が生々しい。そしてCDの音量を上げていくとウルサイ部分も、ハイレゾだとさすがにそれはない。
自分が「シルクロード」のCDを買ったのが、昭和57年12月11日だった。SONYのCDプレヤーを買ったのが同12月14日だったので、そのプレヤーが届く前に2枚のCDを買った。最初に買ったのがメータ/NYフィルの幻想交響曲、そして次の日に買ったのが、この「シルクロード」。よって、まさに34年前の、いわば元祖のCD音源なので、比較してみるとノイズ量が違う。
ハイレゾ盤は、無音部分のノイズが取り除かれている。
ともあれ、自分の大好きな初期の5枚がリリースされた。もちろん全部買うが、じっくりと1枚ずつ聞きながら、順番に買っていこう。(Pony Canyonには、まだ「イン・パースン」の音源が残っているが、これもハイレゾ化を期待!)
念願かなうと共に、追い求めるもの(こと)が少なくなって行くことに少々の寂しさもある。
あとは、小椋佳、さだまさし、中島みゆきの初期のアナログ音源がハイレゾ化されるのを待とう。
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