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2016年8月28日 (日)

台風10号、史上初、東北に上陸?

ここ数日、ニュースの最初の方に、台風10号の動向が報道されている。我が家でも、今までに無く、「台風どうなった?」という話が多い。
160828taifuu1 我が家でこの台風の情報を知ったのは、先日(2016/08/24)朝のテレビ番組「羽鳥慎一モーニングショー」でのこと。
ここで衝撃的なことを言っていた。その骨子は・・・
・トリプル台風 3つ目は“過去最強クラス”で上陸か?
・「ヨーロッパ中期予報センター」では、9月1日位まで予報している。気象庁では精度の問題で5日ほど。
・それによると、30日に関東地方に上陸して日本海側に抜けていく、という予報。
・「ヨーロッパ中期予報センター」はEUの国々がお金を出して運用している日本の気象庁のような所で、15日位先まで予報している。日本の気象庁も11日先まで計算はしているが、精度の問題で、5日先までしか出していない。
・台風10号は“過去最強”で上陸の可能性がある。
・日本で過去に勢力が強い台風は、①1961年9月16日の「第2室戸台風」で925hPa、死者194人、負傷者4972人、②1959年9月26日の「伊勢湾台風」で、929hPa、死者4697人、負傷者3万8921人。それよる強い可能性。

これは衝撃的な報道で、気象庁がまだ予報を出していない段階であり、この台風10号の予報に関しては、国内では最初の報道かも知れない。これは貴重。気象庁のような「精度が・・」という建前論ではなく、危ない情報は早期に、というスタンスが重要。
このニュース以来、我が家では「台風どうなった?」となったのである。

話は変わるが、昨夜、「Yahoo!ニュース」を見ていたらこんな記事があった。
台風10号、史上初となる東北太平洋岸~北関東に上陸か
  森さやか  NHK国際放送局 気象アンカー、気象予報士
進路を東に変え、本州に接近し始めている台風10号ですが、その進路に変化が現れています。危惧されていた、首都圏直撃コースよりも、関東の東の海上を進んで、その後、東北地方や北関東に上陸する可能性が高まってきたようです。
台風10号は、27日(土)15時現在、中心気圧955hPa、最大風速45メートルの「非常に強い」勢力で、15キロのペースで東北東に進んでいます。29日(月)に「非常に強い」勢力のまま、関東の南へと到達する見込みです。
注目されるその後の進路ですが、これまでの予報よりも、やや東寄りに進む予想が出ています。神奈川や千葉県などに上陸する恐れもあるものの、以前に増して、東北地方や茨城県を進む確率が高まっています。
参考までに、米軍合同台風警報センターの予想進路図を紹介すると、こちらも気象庁と同じような予報を出しています。ただ、気象庁よりもさらに、大回りのコースをとって、より北に上陸する予想をしています。
もしこの通りに、台風10号が東北地方の太平洋岸に上陸したら、それは未だかつてない事態です。

160828taifuu2 下の図は太平洋側だけに着目し、1951年以降の台風の上陸場所を地域別に比べたものです。
過去最も上陸が多かった地方は、一位の鹿児島県を含む九州で、続いて四国・東海・近畿・関東・北海道となっています。ちなみに、関東地方は神奈川県と千葉県です。
一方で東北地方と茨城県では、一つも上陸が確認されていません。それは、通常台風は南から北東に向かって進むために、これらの地域に上陸する前に、他の場所に上陸してしまうためです。・・・(2016年8月27日 18時28分配信)
」(ここより)

上の台風の上陸地点のデータは面白い。いつも沖縄の方から北上してくるため、東北地方への上陸が少ないことはわかる。それにしても、茨城から東北がゼロとはビックリ。
それが今回、その記録を破りそうなのだ。
しかし「台風10号は27日、勢力を強めながら本州の南海上を東へ進んだ。気象庁の予報では30日から31日にかけて東日本に上陸する恐れが高まっている。上陸の可能性がある地点は静岡から函館まで広範囲に及ぶ。台風10号の動きは、大きく回転する上空の気流「寒冷渦」の動きに左右されるため、気象庁は進路予想について「非常に難しい」としている。」(ここ)という産経の報道もあるので分からない!?

上の記事にあった「米軍合同台風警報センターの予想進路図」(ここ)を覗いてみた。すると今現在(2016/08/28 16時)、このような進路になっている。
気象庁の予想図と見比べてみると面白い。
<米軍合同台風警報センター><気象庁><ウェザーニュース>
160828taifuu3 160828taifuu4 160828taifuu5

米軍の方が連続的で分かり易い。気象庁のお馴染みの予想図は、何となく漠然。ウェザーニュースの予想図や、民放の予想図は、円の中心を線で追っているが、折れ線。それに対して、米軍の図は曲線。

160828taifuu6 ともあれ、今現在の「ヨーロッパ中期予報センター」の30日の予想図(ここ)は左図になっている。つまり、8月24日の予想とあまり変わっていない。
という事は、先の「羽鳥慎一モーニングショー」は大スクープ!?

ホントウにヤバイ事は、気象庁も建前論の5日間予報の発表だけではなく、もっと早い時期から大騒ぎすべきではないだろうか?
台風10号の上陸は避けられないとしても、被害が少ないことを祈ろう。

160828canvas <付録>「ボケて(bokete)」より

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コメント

昭和34年の伊勢湾台風は離れている浜松でも大きな被害がありました。最近の住宅は雨戸がない家が多く、窓の上の霧除けもない家が多くなりました。私が一番怖いと思ったのはガラスに当たる風の強さです。ガラスが風で丸くしなるのを始めてみました。畳を上げてガラス戸を支えました。今のガラスはかなり厚くなっているから大丈夫だと言われますが、物が飛んできて当たったときのことを考えると怖いですね。
我が家のお隣の屋根が風ですっぽり全部飛んでいくのを見ました。伊勢湾台風以来、台風が来るというとご飯を炊いておにぎりを作ったり、雨戸のない窓に板を打ち付けたりしていました。もう、伊勢湾台風を知っている人も少なくなり窓に板を打ち付ける人もいなくなりました。被害がないように祈るばかりです。

【エムズの片割れより】
伊勢湾台風は自分が小6の時でしたが、良く覚えています。寝ている隣の両親の部屋から、ラジオの実況中継の音が聞こえ、外が暴風雨でした。当時は茨城で、被害はそれほどではありませんでしたが、記憶に残る台風でした。

投稿: 白萩 | 2016年8月29日 (月) 23:32

伊勢湾台風の猛威は子供心にも深く刻まれました。白萩様周辺では直に影響を受けたのですね。このたびの台風で当県ではかつてないほどの対応。山形市並びに隣接の上山市では全戸に避難注意報が発令されました。幸いにも峠を越し内陸部では避難注意報、大雨、洪水、強風警報が先ほど解除。しかし日本海側の庄内、最上川中流域以降の市町村は危険な状態です。河川の氾濫、土砂崩れなどで避難所で不安な一夜を明かす地域の方々は御気の毒です。
自然の猛威の前には人間はひ弱なものですね。
私の周辺は果樹地帯なので、強風を間逃れて生産者は安堵の胸をなでおろしたことでしょう。

【エムズの片割れより】
お見舞い申しあげます。東北地方は、沖縄などと違って、直撃台風に慣れていないので大変ですね。
ウチのカミさんが、「ニンジンりんごジュース」のため、リンゴの被害を心配していました。

投稿: りんご | 2016年8月30日 (火) 19:41

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