2015年の国内シェア(市場占有率)102品目
当サイトで毎年気にしている、恒例の日経による国内マーケットシェアである。
「シェア首位9品目交代、ポータルサイト、ヤフー返り咲き、国内102品目15年調査。
日本経済新聞社が23日まとめた2015年の国内の「主要商品・サービスシェア調査」で対象102品目のうち9品目で首位が交代した。産業用ロボットでパナソニックが首位に浮上し、ポータル(玄関)サイトでヤフーが首位に返り咲いた。輸入乗用車ではメルセデス・ベンツ日本が16年ぶり首位となった。 首位が交代したのは産業用ロボットなどのほか、複写機・複合機や市販カーナビ、サーバー、超硬工具、風力発電機、冷凍食品。交代した品目数は14年と同じ9品目で、市販カーナビやサーバーなど7品目で14年2位の企業が首位に立った。
人手不足で市場が拡大する産業用ロボットでは、14年に3位だったパナソニックが首位に立った。自動車向け溶接ロボットが好調で、安川電機は首位を明け渡した。
メルセデス・ベンツ日本は中型セダンの売れ行きが好調だった。排ガス不正問題でイメージが悪化、全面改良もほとんどなかったフォルクスワーゲングループジャパンを抜いた。
冷凍食品ではマルハニチロが初めて首位に立った。複写機・複合機はリコーがキヤノンを抜き4年ぶりに首位を奪還した。 」(2016/07/24付「日経新聞」p1より)
「2015年の国内の「主要商品・サービスシェア調査」(対象102品目)では、インクジェットプリンターやビール系飲料など縮小する市場で上位3社がシェア合計を拡大した品目が目立った。商品開発力や販売力に勝る上位企業の存在感が高まっている。(1面参照)
1~3位のシェア合計が上昇したのは45品目だった。このうち、ブルーレイ・ディスク録画・再生機やデジタルカメラ、ルームエアコンなど20品目は市場が縮小する中で1~3位のシェア合計が上昇した。
スマートフォン(スマホ)や動画配信サービスといった異業種に顧客を奪われ、市場縮小が進むエレクトロニクス分野では下位企業の存在感も低くなり、上位企業へのシェア集中につながっている。
デジタルカメラでは、首位のキヤノンと2位のニコンがそれぞれシェアを上げ、ソニーも含めた上位3社のシェアは66.7%と14年から2.1ポイント高まった。スマホと競合する安価なコンパクトカメラから多くの企業が撤退しており、ブランド力のある上位2社のシェア向上につながった。
ブルーレイ・ディスク録画・再生機は動画配信サービスの普及などで市場が縮小。新製品投入が奏功したパナソニックなど上位3社のシェア合計は14年比8.1ポイント増の81.7%まで高まった。
デジカメ市場の顧客を奪ってきたスマホなどの携帯電話端末も飽和感が出ており、市場規模は縮小傾向にある。首位のアップルの伸び率が昨年を下回ったものの、2位のソニーモバイルコミュニケーションズが新製品の好調でシェアを高め、上位3社のシェア合計が0.8ポイント上昇した。
ビール系飲料は出荷量が11年連続の前年割れで過去最低となった。上位3社のシェア合計は14年比で0.5ポイント高まった。2位のキリンビールが主力ビール「一番搾り」の販売を伸ばし、6年ぶりにシェアを伸ばした。
国内の自動車や建築向けの需要が伸び悩み、安価な輸入品との競合も激しい粗鋼。首位の新日鉄住金は在庫調整を優先してシェアを落としたが、2位のJFEスチールが海外輸出を増やして上位3社のシェア合計は14年比で0.2ポイント高まった。
ビール系飲料の出荷量は11年連続で前年割れとなり、過去最低になった」(2016/07/24付「日経新聞」p7より)
「国内シェア第三極台頭、旅行、楽天など、掃除機、ダイソン、15年102品目、本社調査。
日本経済新聞社がまとめた2015年の国内の「主要商品・サービスシェア102品目調査」で、旅行や掃除機で「第三極」となる新勢力が台頭し、既存大手のシェアを侵食した。旅行は楽天や米エクスペディアなど国内外の予約サイト、掃除機は米アイロボットや英ダイソンなど外資系が攻勢をかけている。
国内旅行は契約する宿泊施設が多い「楽天トラベル」を運営する楽天が15年度の取扱高を2割超伸ばした。「じゃらん」のリクルートホールディングスも大きく伸びたようだ。首位のJTBグループと3位のKNT―CTホールディングスのシェアは低下した。
海外旅行は外資系が強い。オランダのブッキング・ドットコムは予約できる宿泊施設の数を2年前の2倍の約8000軒に増やした。成約件数も4倍と急成長している。グローバル展開でホテルなどの調達力や価格競争力で国内勢を圧倒する。
既存大手もネット予約に力を入れるが、専業に追いつけない面もある。高齢者もネット予約に抵抗感が薄れつつある。 国内航空は格安航空会社(LCC)が2012年に相次ぎ就航。定時発着など品質を高め、利用者が増えている。ジェットスター・ジャパンとピーチ・アビエーションは15年度、そろってシェアが0.7ポイント増。新たな顧客を掘り起こしている。
全日本空輸など大手は成長が見込める国際線に人員や機材を振り向ける。北米とアジアを結ぶなど利便性の高い路線網を構築し、外資大手との本格競争に備える。
LCCの台頭でスカイマークなど低価格を売りにしてきた中堅航空会社は価格競争を避け、就航する地方都市の観光や物産とコラボした独自商品を打ち出している。
掃除機はロボット掃除機大手のアイロボットや高い吸引力が特徴のダイソンの存在感が高まっている。調査会社GfKジャパンによると、家電量販店の掃除機販売台数の上位10社は5年前はすべて日本メーカーだったが、16年上半期は半数近くを外資系が占めた。独自技術で新しいカテゴリーを創り出している。」(2016/07/25付「日経産業新聞」p1より)
★詳細は、2016/07/25付「日経産業新聞」P16~P19(pdfは ここ)参照。
上の日経産業新聞の詳細記事(PFD)で、少し気になったことをメモしてみる。(102品目の詳細なデータは、上記のPDFを参照)
自分が一番興味がある家電品は、全体的な凋落が止まらないようだ。パソコンは対前年比31%減、インクジェットプリンター14%減、デジカメ15%減、携帯音楽プレーヤー10%減・・・。これらはスマホに食われた結果らしい。
そして携帯事業者は、3位のソフトバンクが27.5%と、auに、あと1.4%と迫ってきた。前は、回線品質が悪かったが、孫さんのご指導よろしく??
そしてテレビも4%減で、ブルーレイ録再機は12%減。動画配信の影響だとという。録再機は、Panaが+8.6%。タイムシフト機は、もはや東芝を置いてきぼりにして、Panaの独走態勢なので当然の結果か・・・
それにしても、東芝の全体的な凋落は、目を覆いたくなる。白物家電は中国の美的集団グループに売却、テレビやパソコンは、東芝の子会社に移管なので、まあ、仕方がないが、消滅した三洋や、再建中のシャープ、東芝など、日本の家電業界も衰退したものだ。
さて、自分もタイムシフトはいつ買おうかな???
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