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2016年3月14日 (月)

マクドナルド、再生は可能か?

カバンの底から、昔の日経の切り抜きが出て来た。1ヶ月も前の記事だが、たぶん今でも新鮮だろう。

マクドナルド、再生は可能か 「客離れ」に隠れた問題点
 原価よりも安い値段で商品を売ったらどうなるか。赤字となるのは明白だ。それを実践しているグローバル企業がある。日本マクドナルドホールディングスだ。優秀な人材を多く抱え、数字には明るいはず。同社は商売の基本を踏み外しているのではないだろうか。
 「(日本進出以来)過去45年の歴史の中でもっとも厳しかった」。同社が発表した2015年12月期決算。サラ・カサノバ社長は決算を振り返った。言葉通り、最終損失は347億円で、01年の上場以来最大の赤字決算に沈んだ。使用期限切れ鶏肉事件や異物混入などによって客離れが進んだことだけが理由だろうか。
 冒頭の話に戻るとこうなる。前期の直営店舗売上高は1425億円。一方、材料費や労務費などの原価は1431億円。原価率は100.4%になる。売るだけ赤字が膨らむ負け戦だ。創業者、藤田田氏が陣頭指揮を執り、低価格化に突き進んだ00年12月期でも原価率は79.3%。利益は出ていた。100%超は上場以来、今回が初めてだ。
 ファストフードでは原価率は60%台が一般的といわれる。日本マクドナルドの原価率は高めだったが、薄利多売の高速回転で利益を積み上げていった。それを支えていたのが商品開発、価格設定、セットメニュー、広告宣伝、出店選定などの精緻なマーケティング手法だったはず。
 だが旧経営陣末期の12年12月期ごろから原価率が急上昇する。勝利の方程式を解けなくなってきていた。チキンを使ったバーガーで3倍以上の価格差をつけたり、チーズバーガー2個の合計金額がダブルチーズバーガー1個の金額よりも安いことがネット上で「不思議だ」と話題にもなったりした。原価以上の価格を設定するのが難しいのなら、消費者が認める価値の創造力がないことになる。
 直営店と同様の商品、サービスを提供するフランチャイズチェーン(FC)店での営業も厳しいに違いない。そのため同社はFC店に対して前期に135億円の財務施策を実施。だが本業で稼ぐためにFC店になった加盟店主にしたらたまったものではない。ミルク代よりも原価を上回って売れる価値のある商品を求めるのは当然だ。
 財務基盤が脆弱なFC店が構造的な業績不振に見舞われた時は本部がブランド維持のためにFC店を直営店化することがよくある。例えば吉野家は競合激化など外食環境が変化するなかで4割あったFC店を順次、直営店に転換し今では1割を切った。日本マクドナルドのFC比率は7割近くで高止まりしている。
 同社は1月に33カ月ぶりに来店客数が前年を上回り、今月は名前を公募した新商品も人気だ。40代の同社OBは「あれだけのブランド力があるから復活できる」と古巣の行方を見守る。
 カサノバ社長も会見で「今年は明るい一年になると確信している」と語った。ならばなぜ、米本社が同社の一部株式の売却を検討しているのか。旧日本軍のように戦局不利なのにあたかもそうでないような「転進」という意味合いになっていないだろうか。外資系だからそんなことはないと思いたいが。(編集委員 田中陽)」(
2016/02/22付「日経新聞」p9より)

別に自分はマックのファンでもないのだが、衰退すると困る。理由は、近くにある唯一のファーストフード店なので・・・

閑古鳥が啼いていて、バスの中から「今日の客の入りは?」と店内の様子をうかがっていた頃に比べ、今はだいぶ良くなってきているようだ。
先日も書いたかも知れないが、何よりもコーヒーが濃くなった。前は、量だけは多いが、まるでコーヒーの味がしなかった。それほど薄かった。それが最近はちゃんとしたコーヒーになっている。
そのせいか、昨日もイトーヨーカドーのフードコートのマックで、100円コーヒーを飲もうとしたら、長蛇の列であきらめた。

このまま、客が戻って、経営が良くなると良いが・・・
繰り返すが、散歩の時の“ご褒美コーヒー”が無くなるのは寂しいので・・・。

160314hiragana <付録>「ボケて(bokete)」より

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