「報道圧力 安倍政権はやめよ」ワシントン・ポストが社説
こんな記事を読んだ。
「「報道圧力 安倍政権はやめよ」 ワシントン・ポストが社説
米有力紙ワシントン・ポストは6日、政治的に公平でない放送を繰り返す放送局に電波停止を命じる可能性に言及した高市早苗総務相の発言や安倍晋三首相に近い自民党議員による勉強会での沖縄2紙への圧力などを取り上げ、安倍政権はメディアに圧力をかけるべきではないと批判する社説を掲載した。
ワシントン・ポスト紙は高市氏の発言の背景には安保法制に関する報道など「メディアに対する安倍晋三首相のいら立ち」があると分析した。NGO「国境なき記者団」が調査した2015年のランキングで、日本の「報道の自由度」が180カ国中61位となっていることも紹介した。
社説は「日本が戦後に成し遂げたことの中で最も誇るべきものは、経済の奇跡ではなく、独立したメディアを含む自由主義制度の確立だ」と指摘。「首相にいかなる目標があっても、それら(自由主義制度)を犠牲にして追求するべきではない」と強調した。【ワシントン=問山栄恵本紙特派員】」(2016/03/09付「琉球新報」ここより)
この記事に関し、ワシントン・ポストの社説そのものが読みたいと、検索すると(ここ)のサイトに訳があった。
「(2016年3月5日付「ワシントン・ポスト」紙の社説)
日本では、政権に都合の悪いジャーナリズムはつぶされる
3年前の選挙時に安倍総理によって打ち出された、日本の低迷中の経済を活性化せんとする野心的プログラムであるアベノミクスはこれまでのところ好調であるといえるものではない。安倍首相は、財政的刺激、金融緩和、構造改革(「大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略」)のための「三本の矢」を放つと約束した。日銀が、最近のマイナス金利を含め、急激な反デフレ手段を講じ、安倍氏は金融面で劇的な政策を打ち出した。しかしながら、2015年終盤の3ヶ月間のマイナス成長を含め、迫力に欠ける結果を見て、日本市民は不安感をいだき、安倍政権の支持率も落ち込んできている。一方、中国と北朝鮮は軍事力を示して地域の安定を乱そうとしている。
こうした悪いニュースに囲まれると、一般的に、多くの指導者達は、それらのニュースを報道するメディアを非難し始める。残念ながら安倍氏も例外ではない。事実、政府とその支援者達による公式・非公式のメディアに対する圧力は、安倍氏が首相になってからの不満のタネ(a sore point )である。多くの市民が、2014年1月の、公共放送であるNHKの運営を任された安倍政権支援者の台頭の後ろに、批判的報道を封じ込めようとする安倍氏の傾向があるとみている。NHKの新会長は、従軍慰安婦問題で戦争時にはどこの国でもあることと発言した。それ以来、自民党の調査会は、NHKとテレビ朝日の幹部を呼びつけ、自民党議員は沖縄の二紙の広告収入をなくすと脅した。安倍氏は、沖縄の件ついては謝罪した。
最近、政府の意向に反することで知られている3人のテレビ・ジャーナリストの辞任することになった。これは放送網に対して、安倍氏を支持する有力者からの圧力があったのでないかとみられている。これらの辞任は、政治報道で「公平さ」を欠く放送局の放送免許を取り消し可能性を述べて波紋を呼んだ高市総務大臣の発言とも時期が重なる。日本民間放送労働組合連合会は放送局に対する「どう喝」であると非難した。2015年、国境なき記者団は報道の自由度で日本を世界180か国中、61番目であるとの評価を発表した。これは11番目とされた2010年からの大きな後退だ。
安倍政権を苛立たせている報道は主に集団自衛権などの安全保障政策についてであり、これに関する日本メディアの報道は、米国の報道基準では生ぬるいものにすぎない。しかし経済と安全保障の両方の分野で、日本が課題に直面しているのは事実だ。安倍氏はこうした問題に対応するために必然的な物議をかもしつつも、自国を近代化しようとしている。しかし、戦後日本成果の最も自慢すべきは経済の「奇跡」ではなく、独立したメディア(independent media)を含む自由な機構の設立であった。安倍氏の目標はこうしたメディアの自由等の犠牲のもとに行われるべきではない。(「Squelching bad news in Japan」The Washington Post(2016年3月5日)」(ここより)
この訳が載っていた(ここ)のサイトは、なかなか面白い。Netでは、大メディアが決して論じない観点で、政権批判をしている。
話は変わるが、巨人軍の野球賭博問題で、読売新聞のドンが辞任するという(ここ)。
メディアを浄化する?には、野球賭博しか無いのか・・・!?
そして、日本で唯一戦っているメディアは「週刊文春」しか無いのか・・
それにしても、上の社説で指摘された「2015年、国境なき記者団は報道の自由度で日本を世界180か国中、61番目であるとの評価を発表した。これは11番目とされた2010年からの大きな後退だ。」という現状は、まさに民主主義国家としての日本の恥。
アメリカにただただ追従する日本の政権だが、相変わらず、幾らアメリカからの話でも「自分に不利な話」には耳を傾けないのかな??
何とも、国としてみっともない状態になったものだ。
●メモ:カウント~860万
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