歩いて病気予防、目安は何歩?
先日の日経新聞に、こんな記事があった。
「歩いて病気予防、目安は? やりすぎると免疫力低下
糖尿病なら1日8000歩/早歩きで負荷プラス
運動不足が健康に良くないのは当たり前。でも医師から「適度に運動しましょう」と言われ、ふと考え込んでしまうことはないだろうか。「どんな運動を、どれだけすれば?」。特に若い頃に比べて思い通りに体が動きづらい高齢者にとっては悩ましい。実は専門家にとっても関心事で、様々な研究をしている。新しい成果を知り、日々の健康づくりに役立てたい。
奈良県橿原市の桝谷信治さん(70)は5日、奈良県健康ステーション(同市)を訪れ、担当者に活動量計を差し出した。身に付けて家事や散歩、買い物など日常生活の歩数を計るのが活動量計。記録されたデータを基に、桝谷さんは1月1カ月間の状況が記載された「あんしん生活MYカルテ」を受け取った。
平均歩数は1日6129歩で、うち25分が「中強度」の運動にあたるという結果だった。中強度は高齢者の場合、何とか会話できる程度の早歩きや草むしり、自転車こぎなどが該当する。「目標の8千歩に足りなかった」と残念がる桝谷さんに、担当者は「2月はもう少し頑張りましょうね」と声を掛けた。
糖尿病を抱える桝谷さんは医師から運動するよう言われ、「この年で何をしたらいいのか」と悩んだ。たどり着いたのが奈良県が2014年から普及に取り組む「おでかけ健康法」だ。
この健康法では1日8千歩、うち中強度の運動を20分含むことを目標に、日々の活動量を増やしていく。提唱した東京都健康長寿医療センター研究所(東京・板橋)の青柳幸利運動科学研究室長は2000年から群馬県中之条町の高齢者約5千人を追跡調査し、運動量と様々な病気の発症率の関係を調査した。 例えば1日4千歩、うち中強度の運動を5分以上していたグループでは、それより少ないグループに比べてうつ病の発症率は10分の1以下だった。同様の結果が▽認知症や脳卒中は5千歩(中強度は7分30秒)▽一部のがんや骨粗しょう症は7千歩(同15分)▽糖尿病などは8千歩(同20分)――と確認されたという。
それぞれの運動量が各疾患の予防につながる目安という。ただ歩けば歩くほどその効果が高まるかというと、頭打ちがみられた。青柳室長は「運動のしすぎは疲労がたまったり、足腰への負担が大きくなったりする」と指摘。頑張りすぎない適度な運動として「1日8千歩、中強度20分」を推奨しているという。
厚生労働省が13年にまとめた「健康づくりのための身体活動基準」も参考になる。国内外の研究成果を基に、65歳以上は「どんな動きでもよいので、身体活動を毎日40分」すべきだとする。18~64歳なら「歩行または同等以上を毎日60分」とし、これとは別に「息が弾み汗をかく程度の運動を1週間で計60分」するのが望ましいとしている。
感染症などから身を守る「免疫」の働きを高めるためにも、適度な運動は重要だ。運動不足の解消は免疫力を向上させる一方、過度になると逆に低下する。運動量が非常に多いアスリートが「風邪を引きやすい」とされるのはこのためだ。
では免疫力が高くなる運動量はいかほどだろうか。早稲田大学スポーツ科学学術院(埼玉県所沢市)の赤間高雄教授は、風邪のウイルスが粘膜に侵入するのを防ぐ唾液内の「分泌型免疫グロブリンA」に注目。平均71歳の284人について、分泌速度を調べた。
高齢者の1日の歩数を4分割してみたところ、上から2番目(5968~7673歩)がこの物質を最も速く分泌していた。人それぞれで一概には言えないが、1日7千歩程度が免疫力を高める運動の目安になりそうだという。
赤間教授は「高齢者の多くは運動不足で、健康づくりのために活動量を増やしても簡単には過度にならない」と指摘する。もうすぐ春。ほどほどの運動を楽しんでみてはいかがだろうか。(辻征弥)
若者は短時間でハードに
運動をしたくても仕事が忙しくて時間がない。こうした20代、30代の若手に立命館大学スポーツ健康科学部(滋賀県草津市)の田畑泉教授が推奨するのは、短時間の高い強度の運動。高血圧ではないことなどを条件に、1日4分行うだけでも健康維持に有効という。 例えば前かがみになって両手を地面につき、足だけを跳ね上げ、左右に着地する運動だ。こうした高強度の運動を20秒間と10秒間の休憩を1セットとし、これを8回繰り返す。有酸素運動と無酸素運動の両方の効果が得られる。
田畑教授の研究では、持久力が高まるだけでなく、糖尿病の予防効果があるたんぱく質が増えることも明らかになった。田畑教授は「いきなり8セットではなく、3セットでも効果はあるので少しずつでも始めてほしい」と呼びかける。こうした運動をするときは、けが防止のため事前のストレッチを怠らないようにしたい。」(2016/02/25付「日経新聞」夕刊p11より)
実は最近、カミさんが歩数に凝り出した。それで新しい万歩計を買ったら、これがまた刺激になって、毎日「今日は**歩だった」と意識するようになった。ついでに「貴方は、今日は何歩なの?」と・・・・
自分も、だいぶん前に、PCで管理できる高級万歩計を買ったが、それほど活用しているとは言えない。すぐに飽きる!?
それに引き替え、女性はマジメ・・・。決して飽きない・・・
毎日1万歩、とは良く言われる数字。しかし、上の記事を読むと、それほど頑張らなくても効果はあるようだ。
でも我が家の場合は、歩くと言っても愛犬の臭いをかぎながらの歩調に合わせるため、とても歩いているとは言えない。ただダラダラと、あちこちの犬のションベンのあとを嗅ぎながら、それに合わせての散歩なのである。
最近徐々に変わってきたのは、いったん我が家の老犬を家に置いて、それから改めて二人で歩く、ということ。今日も、いったん犬を家に入れてから、再度出発。そして、ご褒美に近くのマックに寄って、100円コーヒーを飲んでから帰ってきた。
大人でも、ご褒美は必要なのである。それでも6千歩・・・
前に、定年を迎えた叔父が、一生懸命に歩いて、かえって足を悪くしたという話を聞いた。何でも「過ぎたるは及ばざるがごとし」なのである。
でも、自分の場合は足りないな・・・。そもそも運動全体が・・・
そろそろ不整脈の薬をもらいに行く日が近付いてきた。前に主治医が「**さん、運動している?中性脂肪の薬飲む?飲みたくなければ運動しなくちゃ」と言っていたが、今回はどうか?
たぶんデータは同じだろう。変わったことをしていないので・・・
また同じ事を言われてしまうかな??
そろそろ、キチンと目標を持って「歩く」ことに精進しようかな・・・と思うこの頃ではあるが・・・。
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コメント
私はできるだけ毎日、1回30分の軽いジョギングをしています。
やり始めてから、風邪は引かなくなりましたね。
今更ですが、『新・映像の世紀』第5集やりましたね。次はいよいよ最終回です。
第5集は1960~70年代の若者の「パワー」が主でしたね。
ちょうどエムズの片割れさんの年代と重なるでしょうか。
当時は本当に凄かったのですね・・・
エムズの片割れさんから見て、あの時代はどう感じていましたか?
【エムズの片割れより】
自分がちょうど学生だったときに、東大の入試中止がありました。1969年でした。ベトナム戦争反対の熱気。それに比べて、今の学生の熱気はどこに行ったのか・・・
でも、先の安保法案反対の学生デモで、昔を思い出しました。
投稿: マッノ | 2016年2月28日 (日) 20:51
走れなくなって、きつい山歩きから転進して街歩き、街道歩きをたのしんで4年になります。今は 「日本橋まで歩こうなどと目標を建てたりしますが きっといつか 隣町まで・・・になり最後は そこのトイレまで・・・が多分目的地になるでしょうね。その日までせいぜい頑張ります。
【エムズの片割れより】
リアリティあるコメントに、自分を重ねました。自分でトイレにも歩いて行けない日。腰痛の時も感じますが、その日がずっと遠いことを願って、少しでも歩きましょうか・・・
投稿: todo | 2016年2月28日 (日) 23:05