布施明の「恋人よ」
先日、不思議な?歌を聞いた。最初はあまりフィットしなかった。しゃくり上げる?歌い方が、「何か布施明に似ているな・・・」と思ったら、やはり布施明だった。
しかし、普通の布施明と違う・・・!?
<布施明の「恋人よ」>
「恋人よ」
作詞/作曲:五輪真弓枯葉散る夕暮れは
来る日の寒さをものがたり
雨に壊れたベンチには
愛をささやく歌もない
恋人よ そばにいて
こごえる私のそばにいてよ
そして一言この別れ話が
冗談だよと笑ってほしい砂利道を駆け足で
マラソン人が行き過ぎる
まるで忘却のぞむように
止まる私を誘ってる
恋人よ さようなら
季節はめぐってくるけれど
あの日の二人宵の流れ星
光っては消える無情の夢よ
この抑えた歌い方は、布施明が得意とする絶叫調とはまったく逆の世界。だから「ホントウに布施明?」と思わせてしまう。
最初聞いたときはあまり印象が良くなく、「録っておかなくて良いか・・・」と思ったほど。しかし2~3度聞いてみると、なかなか味がある・・・
調べてみると、この音源は、2009年発売の「BalladeII」というアルバムに収録されているという。
思うに、このような歌い方は、普通に大きな声で歌うのに比べて、息づかいが全て録音に入ってしまうため、非常に難しい。でもやはり布施明は歌唱力があるのであろう。安心して聞ける。
68歳、布施明の実力を垣間見た歌である。
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コメント
こういう歌を聴くたびに人は一生のうちに何回恋をし、失恋をするのだろうと考えてしまいます。この歌は日本人ではイメージしにくいですね。フランスかアメリカの映画のひとコマをイメージします。綺麗な美女の失恋です。日本人では暗くなりすぎます。失恋は美しくなければいけません。失恋の似合う愁いを持った俳優がいなくなりましたね。欲望と打算を忘れさせてくれる美しい世界を映画で観たくなりました。
【エムズの片割れより】
“失恋”か・・・
自分には、まったく縁のない「死語」です。
投稿: 白萩 | 2015年11月25日 (水) 21:27
こんにちは。引き込まれてしまい、10回以上リピートしてしまいました♪そして、多分30代の頃の五輪真弓本人のと、45歳の時の美空ひばりさんのとも聴き比べてしまいました五輪真弓さんや、美空さんの熱唱型からは、失恋して哀しいけれど、まだまだ力強さが感じられる気がします。布施さんの歌からは全く違った印象を受け、年齢からくる(?)悲哀がしみじみ感じられます。それとも、男性の方が哀しみが大きいのでしょうか???
【エムズの片割れより】
実に的確なご指摘で・・・
まあ布施明も70が近いし、昔のオリビア・ハッセーのこともあるし、胸に去来することも多いのでしょう!?
投稿: セッチャン | 2015年11月26日 (木) 10:34