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2015年9月21日 (月)

不思議な映画・・・安藤サクラの「0.5ミリ」

WOWOWで、映画「0.5ミリ」(ここ)を見た。何とも不思議な映画・・・としか言いようがない。

安藤サクラの映画は、前に「かぞくのくに」を見て、彼女の存在を知った。その圧巻の演技力・・・。
それが、今月、WOWOWで安藤サクラ特集があり「百円の恋」と、この「0.5ミリ」が放送され、録画を見たというわけ・・・

3時間に及ぶ映画だが、長さは感じない。ふと終わってみて、何の解決も無い事に気付く。それでNetでこの映画について読んでみる・・・。
公式HP(ここ)には、こんな紹介がある。

「冥土の土産におじいちゃんと寝てあげてくれない?」
ある日のこと。ヘルパーのサワは、派遣先の家族から、おじいちゃんと一晩過ごしてくれという依頼を受ける。しかもその当日、予期せぬ大事件に巻き込まれた彼女は、いきなり「家15092105miri ナシ・金ナシ・仕事ナシ」の人生崖っぷち状態に立たされた。
サワは生活のため、“おしかけヘルパー”をすることに……。駐輪場の自転車をパンクさせまくる茂ジイさんや、女子高生の写真集を万引きする義男など、サワはワケありクセありのおじいちゃんたちを見つけ出しては、軽やかに家事と介護をこなし、その生活に入り込んでゆく。はじめこそ困惑するおじいちゃんたちだったが、天真爛漫に振る舞うサワに対し、不器用さゆえに社会や家族の中での居場所をなくしていた彼らも、徐々に心を開きはじめる。あふれんばかりの生命力を発しながら、全身全霊でぶつかってくるサワの存在に突き動かされ、“死”に近い場所にいたおじいちゃんたちの“生”が再び輝きだす。
老いは、誰にでも等しく訪れる。高齢化社会へと突入し、身近な人や自分自身の老いに戸惑いながら生きている私たちに、「死ぬまで人間は懸命に生き抜くんだ」とスクリーンから叫ぶサワの姿が、“生きること”“人生を全うすること”の本当の意味を教えてくれる。(
ここより)

そもそも原作・監督の安藤桃子は安藤サクラの実の姉だという。それに、とにかく「0.5ミリ」という題が不思議・・・

Netで検索すると、安藤監督が、この「0.5ミリ」について語っていた。曰く・・・
「0.5ミリ」というタイトルは初めから浮かんでいた、と伺ったのですが、監督にとっての0.5ミリは?
「答えは無限大にあるものだと思っています。例えば、後で調べて分かったことなのですが、零戦の機体の厚みは0.5ミリだったり。その0.5ミリに堀越二郎は人生をかけたのだと知ったときには、その希有な偶然に驚きましたし、0.5ミリって単位はシャープペンだけじゃなくて、色んなところに潜んでいる。坂田利夫師匠は「年寄りが、最後の人生をどう生きるかの生き様が0.5ミリだと思うんですけど」っておっしゃってくださいましたし、津川雅彦さん演じる義男先生が話す0.5ミリも正解なんですよ。ですから、自分の0.5ミリを押しつけたくないっていうのはありますが、自分自身としては、0.5ミリは「心の尺度」だと」
「心の尺度」とは?
「小学生のときには30センチ定規で“センチ”の勉強をして、そこから徒競走とかで単位が“メートル”になって、大学生くらいになると、車で街に出たり旅行に出かけたりして“キロ”になる。そうやって、どんどん宇宙を意識したり、世界地図を見たり、子供の頃には分からなかった数字での尺度や距離っていうものが実感として理解できるようになりますよね。だけど、それと反比例して人との距離感は掴みづらくなってくる。それは何だろうって思ったときに、「心の尺度」っていうものが、どこかに確かに存在するんだろうなって。それが、ちょうど “0.5ミリ”。産毛は触れますし、静電気も起きるし、体温も感じる。だけど実際に触れてはいない。1ミリの半分で、間の場所、中間地点のような気がしています」(
ここより)

自分でも感想になっていない思うが、面白いとか、楽しいとか、そういう言葉を通り越した、何か表現出来ない不思議さを感じながら、一気に見た3時間ではあった。
(そう言えば、今日は敬老の日・・・。あまり関係無いけど・・・)

(追)反応の鈍い自分は、映画を2度見て復習しないと理解出来ないのだ。この映画も、復習してみて、やっと“分かった”。なるほど、そういうことか・・・
「知らなくていい真実って、あると思う・・・」

150921ninjin <付録>「ボケて(bokete)」より

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