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2015年7月23日 (木)

認知症と物忘れはどう違う?

自分の“将来のため”に、勉強しておこうか・・・

だいぶん前だが、「日経Gooday」にこんな記事があった。
一から学ぶ、認知症 認知症と物忘れはどう違う?
体験の一部を忘れるか、体験そのものを忘れるかに違い

「有名な俳優さんなのに名前がぱっと出てこない」「昨日の昼食のおかずが思い出せない」など、年を取ると増えてくる物忘れ。ふとしたときに、親が、あるいは自分が、「認知症になったのではないか?」と不安を感じる人も多いのではないだろうか。加齢による物忘れと認知症は、どこがどう違うのか。本連載では、症状、特徴、患者への対応法など、知っておきたい認知症の基礎知識についてわかりやすく解説する。

物忘れは体験の一部を忘れ、認知症は体験自体を忘れる
 「相手の名前がとっさに出てこない」という経験は、高齢者のみならず、多くの人にあるではないだろうか。このような物忘れが多少増えても、それは加齢によって起こる脳の衰えで、認知症ではない。だが、「いつも通っている場所の道が分からなくなった」「約束を頻繁に忘れるようになった」といったことが起こったら、それは認知症かもしれない。

 認知症と加齢による物忘れを分かりやすく比較すると、体験の一部を忘れるのが加齢による物忘れで、体験そのものを忘れるのが認知症の特徴だ。例えば、財布のありかがわからないとしよう。物忘れの場合、「どこにしまったか忘れてしまった」と頭を抱えることになるが、認知症の場合、「財布がなくなった。誰かが盗んだ」となってしまう。

 また、認知症になると新しいことを覚えるのが難しくなるが、加齢による物忘れの場合、150723ninchi0 学習能力は保持されている。さらに認知症は徐々に進行するが、加齢による物忘れは、急激な進行、悪化はしない。また、自分は認知症かもしれないと心配するような人は認知症の可能性は低いが、物忘れが進行しているのに、自覚がない人は認知症である可能性が高いのだという。

◆認知症と物忘れの違い
<物忘れ>           <認知症>
体験の一部を忘れる      体験そのものを忘れる
学習能力は保持されている  新しいことを覚えるのが難しい
基本的に進行、悪化はしない 徐々に進行する
物忘れの自覚がある      自覚がない

徘徊や多弁・多動は必ず起こるわけではない
 そもそも認知症とはどんな病気なのか、長年にわたり、認知症の患者を多く診てきた川崎幸クリニック院長の杉山孝博さんによれば、「認知症は記憶力、判断力、認識力、学習能力などの知識機能が低下したことにより、自分のまわりの状況の判断や把握が難しくなり、自立した生活が困難になっている状態を指す」という。

 具体的にはどんな症状が起こるのか。「認知症の症状には、脳の神経細胞の働きが低下してくることで起こる『中核症状』と、そこに、もともとの性格、体験、環境などが絡み合って起こる『周辺症状』があります」と杉山さん。

 「中核症状」は、記憶障害、理解・判断力の低下、時間や場所、人物が認識できなくなる見当識障害、段取りよく行動できない実行機能障害などがあり、すべての認知症にいずれかの症状が起こる。「周辺症状」は、多弁、多動、暴言、徘徊、食行動障害、失禁や弄便(ろうべん)、昼夜逆転、幻覚や妄想、性格異常、うつ・抑うつ、不安・焦燥、興奮など多岐にわたる。しかし、周辺症状はすべての認知症の人に起こるわけではない。環境の変化、認知症の進行度によって起こる人と起こらない人がいるのだという。

症状が進まないと、周囲からは分かりにくい
 前段で、「とっさに名前が出てこないくらいの物忘れであれば、脳の老化で認知症ではない」と、安心させておきながら申し訳ないが、認知症は、かなり症状が進まないと、周りがなかなか気づけないのも特徴である。

 杉山さんによれば、病院では「薬をちゃんと飲んでいる」と医師に答えているのに、別々に暮らす家族が家に行ってみたら飲み忘れの薬が大量に残っていたとか、電話ではきちんと生活しているような受け答えをしていたのに、実際にはごみ屋敷状態になっていた、ということが、認知症患者ではよくあるのだという。

 認知症がなかなか気づかれない理由について、杉山さんは、「私たち人間は、人前では自分をよく見せたいという心理が働くので、たまに会う人には、認知症かどうか、なかなか気づけないのです。やはり、最初に気付くのは一緒に住んでいる家族などの身近な人です」と話す。

 とはいえ、核家族化が進んだ現代社会。別々に暮らす親の認知症に早く気付くにはどうすればいいのだろうか。両親ともに健在なら、父、もしくは母のいずれかが気付けるかもしれないが、独居の場合は、それもできない。

 杉山さんは、「やはり、頻繁に会いに行くことが一番です。電話しかできない場合は、できるだけ頻繁にかけるようにして、1回の電話では長く話をすることが大事です。しばらく話を聞いているうちに、『あれ同じことを何度も言っているぞ?』など、変化に気付くことができるからです」とアドバイスする。

 では、どんな変化に注意すればいいのだろうか。公益社団法人認知症の人と家族の会150723ninchi1 が作成した「家族がつくった認知症早期発見の目安」を紹介する。いくつか当てはまるようなら、早めに医療機関を受診するといいだろう。

 チェックポイントはあくまでも目安である。いくつか気になる項目があるなら、医療機関へ。認知症は、「精神科」「神経科」「神経内科」「老年診療科」「老年内科」などが専門だが、最近は「もの忘れ外来」「認知症外来」などもある。どこに行けばいいか分からない場合はかかりつけ医の先生に相談してみるのも一手段だ。

 チェックしてみて、まだまだ自分や両親は認知症ではないと安心しても、いつかなるのではないかという不安は残る。そもそも認知症は何が原因で起こるのか。それは予防できる原因なのか、気になるところである。次回は「認知症は遺伝するのか?」をテーマに取り上げ、認知症の原因となる病気について詳しく紹介する。(伊藤左知子=医療ジャーナリスト)」(「日経Gooday」(ここより)」

先日の「扇風機が消えた!?・・・・」(ここ)事件もそうだが、「忘れ」事件は、もはや我が家では日常の事であり、決して他人事ではない。

先日、NHK FMのラジオドラマ・青春アドベンチャー「蓮の花が散る時」(2015/07/10放送)を聞いた。
弟が、久しぶりに実家に戻ると、親代わりだった祖父と一緒に暮らしている姉が、祖父をグループホームに入れるという。弟は「それは可愛そうだ」という。自分の名前も覚えているし・・・。しかし祖父の痴呆は予想以上に進んでいた。一緒に住んでいる姉を「どなたさん?」、そして、食べたばかりなのに「食べさせてくれない」・・・
そして翌朝起きると、階段の下で大騒ぎ。祖母がウンチの着いた手を壁にこすりつけているのだ・・・。姉が言う。「トイレに行っても、拭くという動作を忘れてしまった。でもお尻がむず痒く、手で拭うが、今度は手が気持ちが悪いので、壁にこすりつけて拭おうとする・・・」
なるほど・・・。よく痴呆になると、便を壁にこすりつける、という話を聞くが、こんなロジックだったのだ。このことを「弄便(ろうべん)」と言うらしい・・・

お袋も、義母も、認知症を発症して亡くなった。でも二人とも、足が悪かったので、徘徊することはなかった。
我が家の場合、一世代が終わって、いよいよ自分たちの世代に話が移ってきた。
いや待てよ!? これからの心配は、まず愛犬メイ子の痴呆だな・・・。13歳、まだ大丈夫かな??
「今朝はちゃんと食べた?」「いや、今日はまた“朝食べない日”みたい・・・」という会話が日常・・・
3キロのメイ子の体調に翻弄されている最近である。

150723baachan <付録>「ボケて(bokete)」より

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コメント

7月11日(土)に映画「アリスのままで」を鑑賞。若年性アルツハイマー症をテーマにした映画です。

前日10日(金)のこと。
いつも通りお弁当を持って会社に行った息子からメールが…。
「スーパーボール入ってんぞ」
「何のこと?」
「弁当にスーパーボール入ってた、プチトマトみたいなやつ」
朝お弁当を作っているとき、もう一品、さし色の何か…、と冷蔵庫の野菜室を覗いて、きれいなプチトマトを見つけ、
「完璧や!」とばかり
お弁当を仕上げたことを思い出しました。
何故スーパーボールが冷蔵庫に入っていたのかは謎のままですが、
もしかしたらこの日が私のアリス記念日?!。もはや若年性ではありませんが…。

何の疑いも持たず口に入れた(そして出した!)息子がまず考えたことは、
「落ち着け、自分!怒ったらあかん」だったそうです。そして、初めて業務以外のことで上司に相談事をしようと思ったそうです。
「実は母が……」

それにしても…野菜室から取り出して、当然洗って半分にカットしようと思ったのですが、
種と水分でご飯をまずくするのでは、と丸のまま入れたのが間違い。その間まったく気がつきませんでした。
やっぱりアリス記念日かもしれません。
怖いです。

【エムズの片割れより】
いや~。世の中、不思議なことだらけですね。
我が家にスーパーボールはありませんが、自分なら「冗談、バレた?」とごまかします!?

投稿: アンディーのママ | 2015年7月24日 (金) 14:36

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