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2015年7月の23件の記事

2015年7月30日 (木)

人体の6割は酸素で2割が炭素

先日の日経にこんな記事があった。
「ニュースな科学 でーたクリップ
炭素は生命の元素
 石油や石炭などの炭素を含む燃料は経済活動に必須だ。炭素はそもそも生物が生きるのに欠かせない元素といえる。
150730nikkei  ただ、地球表面の地殻と人体を構成する元素の比率を比べると、炭素の割合は大きく異なる。人体では5分の1を占める炭素が地殻では2%未満にとどまる。
 これは生物が積極的に炭素を集めて利用してきた結果だと考えられている。炭素は4つの結合部位を持ち、炭素同士や他の元素との組み合わせで様々な種類の分子を作ることができる。地球上で知られている化合物のうち、約9割が炭素を含む物質だ。
 地球は約46億年前に誕生した。初期の地球には濃い二酸化炭素(CO2)の大気があり、海が生まれたことで大量のCO2が海に溶け込んだ。この時のCO2の炭素が海中で生まれた生物に利用されたとする説がある。
 地球以外で生命が存在する可能性のある惑星のことを「ハビタブルな星」と呼び、探索が進んでいる。これらの星ですでに生物が存在するとしたら、炭素以外の物質を使うケースも考えられるという。炭素と同様に4つの結合部位を持つケイ素が有力候補だが、その賛否については研究者の間でも意見が分かれている。」(2015/07/24付「日経新聞」より)

このグラフを眺めてみよう。
地殻の半分が酸素だって・・・。海の水を連想するとH2Oなので酸素が多いのは分かるが、地殻も酸素が多いのか・・・。つまり「酸化**」という岩石が多いのかな・・・
ケイ素が多いのは分かるとしても、鉄に比してアルミニウムが多いな・・・。イメージと違う・・・。そして炭素が少ない・・・。
そもそも地球創性のとき、地球は炭酸ガスに覆われていて、酸素は生物によって作られたと聞く。とにかく、酸素の多さにビックリ・・・
改めてwikiで地殻の組成を調べてみると、

二酸化ケイ素 SiO2 59.8%
酸化アルミニウム Al2O3 15.5%
酸化カルシウム CaO 6.4%
酸化鉄 FeO 5.1%
酸化マグネシウム MgO 4.1%


だって・・・
なるほど、酸素が多い。

そして人体。何と6割以上が酸素だという。まあ人体の6割が水だというので、まあこんなものか・・・。それに炭素が2割というが、上の記事の解説を読むと、ま、そうかな・・・
同じく組成を調べてみると、

<有機質(96%)>(体重60kg当たり)
酸素 O 63% 37.8kg
炭素 C 20% 12.0kg
水素 H 10% 6.0kg
窒素 N  3% 1.8kg

<有機質の内訳>
有機質(96%)体内存在量(体重60kg)
・水 66% 39.6kg
・たんぱく質 16% 9.6kg
・脂質 13.5% 8.1kg
・糖質 0.5% 0.3kg

無機質(4%) 2.4kg
だって・・・

自分の化学のセンス(思い込み)は、どうも事実とはかけ離れているようだ。

150730tsuki <付録>「ボケて(bokete)」より

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2015年7月29日 (水)

「何となく感じる“気配”の正体って何?」

先日、「日経Gooday」で、こんな記事を見付けた。
何となく感じる“気配”の正体って何?
  サメやナマズが持つ“気配センサー”が人間にも?

 ふと気配のようなものを感じて振り返ったら、背後に人がいた。あるいは、誰かがこっちに近づいて来るところだった…。こんな経験は、あなたにもあるのではないだろうか。これって単なる偶然? それとも何かをキャッチした結果? 

 姿を見たり、足音を聞いたり、においを感じたりするよりも早く感じ取る「気配」なるもの。なんとも不思議な現象だが、これにはどうやら“電気”が関わっているらしい。東京大学生産技術研究所機械・生体系部門特任准教授の滝口清昭さんによると、「私たちの体の周りには『準静電界』と呼ばれる“電気の膜”があり、それが気配の正体なのではないか」というのだ。

人が帯びている「準静電界」が気配の正体?
 「人間の体の周囲には、静電気のような、ごく微弱な電界が全身を包むように存在しています。電界の大きさやプラス・マイナスが常に変化しており、これを『準静電界』と呼びます。気配と呼ばれるもののすべてはないにしろ、一部についてはこの準静電界が関係していると考えています」と滝口さん。

 体の中では、常に微弱な電気が生じている。筋肉を動かす、脳が体に指令を出す、心臓などの臓器が働く、さらには細胞と細胞が情報伝達するといった場面でも、電気的な信号が生まれる。例えば、脳波や心電図、筋電図などは、脳や心臓、筋肉に流れる電気信号を“見える化”したもの。体内で発生する電気信号は、生命活動そのものでもある。このような体内にある微弱な電気が重なり合い、体の外側ににじみ出て、見えない電気のベールで全身を包み込んでいる。これが準静電界だ。

 準静電界は、電波のように空気中を伝わることはなく、人体の周囲にとどまり、そこで強まったり弱まったりといった変化を繰り返しているという。準静電界は、人間だけでなく、動物や植物など、生物すべてが持っている(生体電位とも呼ばれる)。ただし、非常に弱いので感知するのは難しいそうだ。

サメやナマズは鋭敏に準静電界をキャッチ
 「ところが、この準静電界のごくごく微弱な電位を感知できる動物がいるのです。サメやエイ、ナマズなどの魚類、またオーストラリアに生息する哺乳類のカモノハシなどです。これらの生物の体には、準静電界を感知する“電界検出センサー”が備わっており、このセンサーを使ってエサを捕まえる。視界や嗅覚が利かないような環境下でも、これなら高精度にエサを認識し、捕まえることができます。このセンサーは視覚や聴覚などよりも古い、非常に原始的な感覚器だと考えられます」(滝口さん)

 例えばサメの場合、3メートルほど離れた場所から、砂の下40cmくらいのところに潜んでいるヒラメを検知することができるという。光が届かない深海でも、ヒラメが身にまとう準静電界を鋭敏にキャッチして忍び寄り、アタックするわけだ。ちなみに、通信用の海底ケーブルがサメにかじられて問題になったことがあったが、「ケーブル周囲に発生する電界をエサの魚と勘違いしたようです。最近は、サメからの襲撃を防ぐため、ケーブルの周囲に電界が漏れないような工夫が施されています」と滝口さん。

 では、その電界を検出する器官はサメのどこにあるのだろうか。滝口さんはこう説明する。
150729kehai1 「サメの頭部には、電界を感知する小さな穴がいくつも開いています。この穴が、『ロレンチニ瓶(びん)』と呼ばれる電気受容器です。ロレンチニとは、これを発見したイタリアの学者の名前、瓶はこの穴がフラスコのような形をしていることに由来します。穴の奥には複数の有毛細胞があり、これらが超高感度で電界を感知し、それをさらに高電圧で増幅させて認識していると考えられます。実は、このロレンチニ瓶に似た器官は、我々人間にも存在します。それが耳の奥にある内耳です」

人間の気配センサーは内耳と体毛?
 内耳には、カタツムリの形をした「蝸牛(かぎゅう)」という器官があり、聴覚を司っている。この中には“毛”の生えた細胞、つまり有毛細胞があり、外から入ってきた音を振動として捉え、電気信号に変えて神経に伝えている。そう、ここにもロレンチニ瓶と同様の有毛細胞があり、盛んに電気活動が行われているのだ。

 「人体の中で一番電圧が高い組織は、この内耳。脳や心臓よりもはるかに高い電圧が常時生じています。私たちは、この内耳がロレンチニ瓶の名残りではないかと考えています」と滝口さんは話す。

 ここで、冒頭の「気配」の話に戻ろう。つまり、この“毛”もあって、電圧も高い内耳こそが、人間においては準静電界を感知する器官ではないかと、滝口さんらは考えているわけだ。「世の中には、流星の音が聞こえたり、星が流れる気配が分かったりする人がいて、流星観察の場で重宝されています。ある調査では、大学生の約2割が聞こえたり、感じられたりするそうです。こうした人たちが、もし内耳で電界の変化を検知しているとしたら、音が聞こえることと、電界の変化を検知して気配を感じられることは、同様の現象だといえるのかもしれません」(滝口さん)

 また、内耳以外に“体毛”も準静電界を感じやすいという。特に、細かい産毛は電気刺激に対して敏感だ。「総毛立つ」とか、「鳥肌が立つ」などという言葉があるが、気配を察知する力は一種、皮膚感覚に近いのかもしれない。滝口さんは、「産毛の多い子供や女性は、気配を感じやすい傾向がある」と話す。

犬や猫も人の近づく気配に敏感
 ところで、ペットを飼っている人なら、犬や猫などの気配察知能力に驚かされるのではないだろうか。「うちのワンコ(あるいはニャンコ)は、自分が家に帰り着くちょっと前から、玄関で待っているようだ」といった話を耳にする。犬や猫も、飼い主の準静電界をいち早く感じ取っているのか。なかには、何メートルも離れたところにいる飼い主の気配を察知して、尻尾を振って待っていることもあるという。しかし、そんな離れた場所から、どうやって気配が分かるのだろうか。

150729kehai2  「歩行時には、体にまとっている準静電界も一緒に動きます。また、片足を上げるたびに、地面との距離が離れることで、人の電位が増幅されます。つまり、じっとしているときよりも動いているときの方が、人が作る準静電界の変化が大きいのです。私たちの実験では、アスファルトの路面を歩いているときには、20~30メートル先にまで、その電位の変化が伝わることが確かめられています」と滝口さん。

 なるほど、だから犬や猫は飼い主が家にたどり着くかなり前から、その気配を察知できるのかもしれない。しかも、滝口さんによると「歩き方には人それぞれ、固有のパターンがある」という。ペットの犬や猫は、それを認識し、飼い主であると分かったうえで、玄関で待っている可能性があるわけだ。なんとも、いじらしいではないか!

 気配というと、これまではちょっとオカルト的で非科学的だというイメージを持たれがちだったが、少しずつ科学的な解明が進みつつある。滝口さんらは準静電界を利用した通信や医療器具などの開発にも取り組んでいる。“気配のモト”が、最先端の科学になる日もそう遠くはないのかもしれない。(2015/7/15 佐田節子=ライター)

滝口清昭(たきぐち きよあき)さん
東京大学生産技術研究所機械・生体系部門特任准教授
」(2015/7/15「日経Gooday」ここより)

気配は、いわゆる“感”の世界の話だと思っていた。それが、こんなにも科学的に分析できているとはオドロキ・・・
確かに、心臓の動きや、神経の動きなど、体内には電流が流れている。それによって電界が生じることも、原理的にはその通り。
しかしそれは非常に微弱であり、そして複雑。でもそれをキャッチすることで、気配を感じるとは、言われてみると、そんな事もありそうな・・・

ウチの愛犬・メイ子もカミさんが帰ると、いつも玄関で待っているという。しかし、自分が帰った時は、待っていたためしがない。このことで分かることは、自分はカミさん比べて、発する電界が弱いのだと思う。だからメイ子は気が付かない・・・
なるほど・・・。まさか、メイ子が“分かっちゃいるけど無視・・・”ナンテ言うことは決して無いので・・・

世の中、色々と不思議なことがあるが、このように科学的に説明されていることもあるようだ。感心、感心・・・

■今日のカミさんの句。
「病犬を 抱きて門には 蝉しぐれ」

150729tvdenwa <付録>「ボケて(bokete)」より

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2015年7月28日 (火)

2014年のシェア(市場占有率)

毎年恒例の、日経による国内マーケットシェアである。
シェア首位、9品目で交代 国内100品目14年調査 ポータルサイト、ヤフー陥落
 日本経済新聞社が25日まとめた2014年の国内の「主要商品・サービスシェア調査」で、対象100品目のうち9品目で首位が交代した。米グーグルがパソコンのポータル(玄関)サイトでヤフーを抜いて首位に立ったほか、船舶で今治造船、インクジェットプリンターでキヤノンが浮上した。スマートフォン(スマホ)対応や子会社再編が影響した。

150728nikkei1_2  首位が交代したのはポータルサイトなどのほか、風力発電機や工作機械のマシニングセンター、プラスチック射出成型機、後発医薬品、マンション、化学素材のエチレン。首位交代した品目は13年より1つ減った。
 パソコンのポータルサイト月平均利用者数はグーグルがシェアを29.1%と伸ばし、日本で長く人気が高かったヤフーを1.8ポイント上回った。「Gメール」や「グーグルマップ」などの機能が普及し、利用者を増やした。ヤフーはスマホ対応に力を入れている。
 キヤノンはスマホで撮影した写真をパソコンを使わなくても直接印刷できるプリンター「ピクサス」シリーズが好調で、セイコーエプソンを上回り44.7%になった。
 今治造船はシェア5位の子会社、幸陽船渠を吸収合併し、首位に浮上した。合従連衡による順位変動が今後も起きる可能性がある。マンションは東京湾岸の大規模物件が好調だった住友不動産が初の首位になった。
 後発医薬品は日医工が沢井製薬を僅差でかわした。アレルギー性鼻炎治療の後発薬が新薬メーカーから製法や成分で「お墨付き」を得たとして薬剤師から支持された。

国内100品目14年調査 上位3社のシェア上昇
 百貨店、都心店 訪日客で好調 デジカメ、下位企業が事業縮小
 2014年の国内の「主要商品・サービスシェア調査」(対象100品目)では、上位3社の寡占が一段と進んでいることが鮮明になった。1~3位のシェア合計は60品目で上昇し、13年よ150728nikkei2_2 り2品目増えた。消費増税や円安、訪日客の増加など市場環境が変わるなか、ブランド力のある大手が強さを発揮した。デジタルカメラなど市場が縮小する中での寡占化もみられた。
 百貨店(1.6ポイント)や国内旅行(1.4ポイント)、ウイスキー(2.8ポイント)、シャンプー・リンス(1.2ポイント)などで3社合計のシェアが伸びた。消費者に身近な小売りやサービス、日用品などで上昇が目立った。
 これは消費増税の影響で個人消費が落ち込むなか、上位企業は商品開発力やブランド力を生かし、底力を発揮したためだ。清涼飲料や衣料用合成洗剤は上位企業が新製品を相次ぎ発売し、3社のシェアが拡大した。
 百貨店は三越伊勢丹ホールディングスなど上位3社で計45.2%と1.6ポイント上昇した。東京・銀座など都心に店舗を構える強みを生かし、中国人観光客の「爆買い」など訪日外国人の買い物意欲を取り込んだ。ホテルも都心でチェーン展開するプリンスホテルなどが好調で、計21.0%と0.8ポイント上昇した。
 ウイスキーはNHK連続テレビ小説「マッサン」の人気でサントリースピリッツやアサヒビールが販売を増やし、上位のシェアが上昇した。
 グループ再編で競争力を強化する動きもシェアに影響した。出版でKADOKAWAが角川書店などの子会社を吸収合併し、13年の4位から2位に浮上。上位3社で3.8ポイント増の27.7%になった。
 船舶も今治造船が子会社を吸収合併したため、上位3社のシェアが11.7ポイント増の6割超となった。
 成長がピークを過ぎた市場で寡占化が進む現象も起きている。スマートフォン(スマホ)で写真撮影する人が増えるなか、デジカメは下位メーカーが事業規模を縮小。キヤノンとニコンの2強で過半のシェアを握った。
 メモリーカードでもデジカメ向け需要が減るなか、首位の米サンディスクが大容量品で需要を喚起し、上位3社で45.4%と1.3ポイント増えた。スマホ普及の影響を受けたパソコンも上位のシェアが拡大した。
 市場規模は約半数の49品目が13年より縮小した。スマホ普及の影響を受けたデジカメやメモリーカードのほか、マンションも消費増税が響いた。企業業績の回復で、人材派遣や広告の市場規模は拡大した。」(2015/07/26付「日経新聞」p1、7より)

★詳細は、2015/7/27付「日経産業新聞」P16~P19(pdfは ここ)参照。

上の日経産業の記事をざっと読みながら、少し気になったことをメモしてみる。100品目の詳細なデータは上記のPDFを参照。

携帯端末はアップルの圧勝。日本メーカーも寂しくなったものだ。
薄型テレビでは、日立、三菱が出て来ない。そして、エアコンで東芝が出て来ない。
デジカメは、Panaが消え、総数で、対前年26%減だって・・・。
ブルーレイはPanaがトップか・・・。
コンビニはセブンイレブンが4割、どうりであっちこっちにある・・・。
スタバも4割。自分はドトールの方が好きだが・・・。
ポータルサイトはグーグルがトップ。ま、そうだろう。
プロバイダーは、やはりKDDIが健闘中。
ウイスキーは、マッサン効果で、市場が11%も伸びたって・・・。
即席めんは、老舗の日清が4割以上。
風力発電機は日立が力を入れているんですね。
産業用ロボットは、ファナックは国内では4位だって。ガリバーだと思っていたが・・・。腕時計は、カシオが4割で、セイコーは25%か・・・。

でも、全体的に大幅な変化はない。つまり、簡単に売上が伸びることはない、ということ。長年の蓄積がいかに大切かが分かる。
そろそろ買いたい物も無くなってきたシニア。でも、何か買う時は、これらのシェアも選ぶときの情報にはなる。

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2015年7月27日 (月)

企業の内部通報制度を考える

東芝の不適切会計事件も、トップ3人の辞任という局面を迎えたが、今朝(2015/07/27)の日経にこんな記事があった。
東芝、プライドが統治拒む
   統治強化への改善策は 内部通報制度を整備

 東芝は2003年に米国流の経営監視の仕組み「委員会等設置会社」に移行し「企業統治の優等生」と言われてきた。これが見かけ倒しであったことが露呈した。
 遠藤弁護士は社内監査の中核である経営監査部を取締役会にぶら下げる機構改革を提案する。従来は社長直轄組織だったため社長の意向に反する指摘ができなかった疑いがある。取締役会と距離感があったため、社外取締役が必要な情報を吸い上げることも難しかった。英米では取締役会の監査委員が社内の内部統制部門の人事にも関与し、強い連携がある。
 遠藤弁護士は内部通報制度が実質、機能していなかったことも問題視する。「社内で情報を隠蔽せずにガバナンスの担い手に伝える仕組みとして、実効性ある内部通報制度の整備が重要だ」
 久保利弁護士は欧米のように、弁護士資格を持つ法務担当役員(ゼネラル・カウンセル)が子会社や事業部門を監視する仕組みを提案する。「カウンセルに情報を報告しなかったら処罰対象になると社内規定で決めておけば不正情報が集まりやすくなり、内部告発も円滑に進む」
 増田弁護士は「(間接的な監督機能に重点を置く)モニタリングモデルの限界だ。会社法を改正し、監査等委員に監査役同様に単独で権限行使できる『独任制』を持たせ、常勤も義務付けるべきだ」と主張する。」(2015/07/27付「日経新聞」p15より)

ここ)によると、東芝の通報制度は、
通報制度
東芝では、法令違反を中心とするコンプライアンス違反に関する社内情報を収集し、自浄作用を働かせて自ら不正を正していくことを目的に、2000年1月に内部通報制度を設け、電子メール、電話などによって従業員から通報や相談を受け付けるようにしました。」

だという。
相当、上の人だと想像される今回の告発者。なぜ社内への通報ではなかったのか・・・。
それは“潰される”ことが分かっていたから・・・

どの会社も、上の東芝のような通報制度は備えている。しかし、会社のルール通りに通報した場合、通報者本人が“会社の敵対者”と見なされ、通報内容は秘密どころか、本人の上司などにいとも簡単に転送され、通報者本人はあっと言う間に左遷されてしまうことを知っている。だから、会社を辞めるときに、その置き土産に通報する位しか、通報制度の利用価値は無いことを、皆知っている。

週刊ダイアモンドで「“仏作って魂入れず”では無意味」と信州大学教授・真壁昭夫氏が指摘している通り(ここ)、どんな大企業でも、形だけ格好良い仕組みを作っているが、“仏作って魂入れず”で機能していないルールは無数にあり、内部通報制度はその代表格。
これは東芝に限らず他の会社でも同様であり、真に社内通報制度が機能している会社があったら、むしろ知りたい位だ。
会社によっては、通報先を外部の弁護士事務所にしている所もあるが、それでどれだけ通報者が保護されるか・・・。結局、今の日本の風土では、会社は血眼になって通報者を捜してブラックリストに載せるのが普通では??

それに、上の記事にあるように、経営監査部が社長直轄組織であれば、社長の意向に反する指摘ができないことは明白であり、最初から効果を期待できない制度上の欠陥であろう。

ふと、現役時代のYさんを思い出した。品質保証部検査課のYさんは、自分が検査して「不合格」と判断した製品は、決して出荷を許可しなかった。課長、部長、工場長から言われても、決して出荷しなかった。
「工場長でも何でも怖くない。検査不合格品を出荷しないのは当然!」の一点張り。正論であり正しいのだが、こっちは、輸送のトラックが待っているし、工事屋も現地で機器の到着を待っている。困り果てて、お客から“現地で直すことでOK”という言質を貰い、何とかYさんを説得して出荷にこぎ着けたもの。そして、“Yさんがいると仕事に差し支える”と、“どうしたらYさんを追い出せるか”を真剣に考えたもの・・・
しかし、その後は、Yさんとは誰よりも仲良くなった。
そんな気骨のある人も、今は居なくなった。どこもヒラメ人間ばかり。もちろん自分も・・・!?

そんな、内向きの企業風土の中では、上の記事は言う。
「久保利弁護士は欧米のように、弁護士資格を持つ法務担当役員(ゼネラル・カウンセル)が子会社や事業部門を監視する仕組みを提案する。「カウンセルに情報を報告しなかったら処罰対象になると社内規定で決めておけば不正情報が集まりやすくなり、内部告発も円滑に進む」」という指摘がこれからの道のような気がする。

正直者(通報者)がバカを見る日本の企業。「通報制度なんて、形だけさ」とうそぶく経営者。“ルールを守るのは当たり前”の組織を作るには、透明性の高い組織風土が必須。しかし、外部から組織内部を見る(監視する)ことは不可能。すると、自浄作用を期待するしかない。自浄作用で、違法を社員全員が許さない、という風土の醸成が必要。秘密を無くし、誰もが、自分の行動で何を通報されても困らない仕事をすること。つまりは、罰則を設けてでも、もし違法行為が見付かったら、それを通報させて皆無にする自浄の制度を作ることが必要な気がする。

東芝の今回の事件を糧に、何とか日本の企業の透明性が増すことを期待したいものだが、どうだろう?

150727shisenn <付録>「ボケて(bokete)」より

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2015年7月26日 (日)

安倍首相の「説得力なくてもOKの答弁法」

先日の朝日新聞の「声」欄にこんな投書があった。
「(声)説得力なくてもOKの答弁法
    弁護士 H.S(東京都 52)
 自分の主張に説得力がないとき、どのように「答弁」すべきか。最終的に数で押し切るつもりなら、次のような方法がある。
 「わざと争点を複雑にする」。争点が少ないとその部分に明確に焦点が当たり、主張が根拠薄弱だと露呈する。争点を多くして、相手の理解が追いつかないように工夫する。多くの法案を束ねて提出するがごとく。
 「わざと的外れの答えを繰り返す」。相手はそこを攻め立てるが、元々的外れの答えなので突かれても致命傷にならない。相手が喜々として攻めている間に、争点を絞りきれずに時間が経過する。堂々巡りは、議論の時間を浪費させるテクニックである。ピント外れの例え話という技も有効。
 「相手を攻撃する」。自分が質問されているのに、逆に相手に質問したり相手の人格攻撃(ヤジを含む)をしたりする技術である。相手が挑発に乗ってくれれば時間を浪費させることができる。
 こうしたテクニックを駆使すれば、議論を何時間しても本質的な争点の理解にはつながらない。もくろみどおり時間切れとなり、議論は数の力で決せられる。お薦めの答弁の仕方である。」(2015/07/23付「朝日新聞」p14「声」より)

なるほど・・・。
安倍首相は、歴代まれに見る頭の良い首相らしい。上記のようなテクニックを駆使して、国会をお手玉に取っている。

話は変わるが、ある男が言っていた。
「日本は、従来の延長線であれば、決して戦争は起こらない国だった。しかし、安倍首相の集団的自衛権によって、大きく戦争に巻き込まれる道にカジを切った。
従来の日本であれば、仮想敵国は北朝鮮や中国。しかしこれらの国が日本に戦争を仕掛けてくるか? それはない。なぜなら、日本に戦争を仕掛けた途端に、相手国は米国になってしまう。米国相手に、勝てると思っている国はない。自国が滅亡することが分かっていながら、戦争を仕掛けることは有り得ない。
しかし今後は違う。中国の艦船とアメリカの艦船が、南シナ海などで偶発的な衝突があったとき、日本が集団的自衛権だと言って、ノコノコ出て行く可能性があるのだ。アメリカから要精もされないのに、“早とちり”をして、ノコノコ出て行く可能性が・・・。そこで日本は争いごとに巻き込まれて行く。
アメリカは決して日本に援助を求めることはない。邪魔なだけ。艦船の小競り合いがあったとしても、アメリカはチャンスとばかりに、相手国に外交攻勢をかけるだろう。そこにノコノコ表れる日本は邪魔以外の何物でもない。よって、幾ら日本が集団的自衛権で出て行こうとしても、アメリカは「必要ない」と言ってくるだろう。しかし、日本が“早とちり”で、参戦してしまう可能性はゼロではない。・・・・」
「それでは、なぜ安倍首相はこだわる?」
「歴史に名を残したい。それだけだろう。そして悪名高い名が残る。」
「首相が、誰かに変わったら?」
「石破くんなど、もっと悪くなる。石破くんは集団的自衛権の全面解禁論者。もっと状態は悪くなる。せいぜい岸田くんが後を継いで、安倍くんが院政を敷くか・・・。
それと、デモなどが盛んになっているが、安倍くんは、デモが盛んになればなるほど自己陶酔に浸っているので始末が悪い。岸元総理の時の安保闘争に状況が近くなるにつれ、やり甲斐を感じているようだ・・・」

これから始まる参院での論戦。
上の弁護士さんの指摘のように、元々論拠がボロボロの安保法制の本丸の議論にならないように、必死に逃げ回っている首相を、うまく捉えることが出来るのかどうか・・・
何とか野党は、高等テクニックの首相の答弁法に負けないで欲しいものだ。

150726tora <付録>「ボケて(bokete)」より

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2015年7月25日 (土)

森田童子のドキュメンリー「夜行」

白木蓮さんからメールを頂いた。何と、森田童子の動画がYoutubeにあるという。早速、Youtubeを検索してみると、あった!
全体が3つに分かれていたが、食い入るように見てしまった。
調べてみると、これは1980年11月20日~24日に、池袋・三越裏空地の500人収容の黒色テントで行ったコンサート「夜行」のドキュメンタリーで、当時の東京12チャンネル(現テレビ東京)で、放送された「青春の日本列島~森田童子 ラストワルツ~」という番組だったらしい。

150724moritayakou_2 150724moritayakou1_2

その貴重な映像を下記にリンクする。

 

この所、森田童子の歌をあまり挙げていないが、自分はすべての曲を聞いている。
しかし、森田童子の素顔はほとんど知られていない。前に、「森田童子の「蒼き夜は」」(ここ)という記事を書いた時に、2010/05/22付「朝日新聞」「うたの旅人」(PDFはこれ)で取り上げられた森田童子について書いた。
今改めてNetで検索しても、それ以上の情報はない。
改めて自分の目の前に表れた、森田童子ではある。

●メモ:カウント~760万

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2015年7月23日 (木)

認知症と物忘れはどう違う?

自分の“将来のため”に、勉強しておこうか・・・

だいぶん前だが、「日経Gooday」にこんな記事があった。
一から学ぶ、認知症 認知症と物忘れはどう違う?
体験の一部を忘れるか、体験そのものを忘れるかに違い

「有名な俳優さんなのに名前がぱっと出てこない」「昨日の昼食のおかずが思い出せない」など、年を取ると増えてくる物忘れ。ふとしたときに、親が、あるいは自分が、「認知症になったのではないか?」と不安を感じる人も多いのではないだろうか。加齢による物忘れと認知症は、どこがどう違うのか。本連載では、症状、特徴、患者への対応法など、知っておきたい認知症の基礎知識についてわかりやすく解説する。

物忘れは体験の一部を忘れ、認知症は体験自体を忘れる
 「相手の名前がとっさに出てこない」という経験は、高齢者のみならず、多くの人にあるではないだろうか。このような物忘れが多少増えても、それは加齢によって起こる脳の衰えで、認知症ではない。だが、「いつも通っている場所の道が分からなくなった」「約束を頻繁に忘れるようになった」といったことが起こったら、それは認知症かもしれない。

 認知症と加齢による物忘れを分かりやすく比較すると、体験の一部を忘れるのが加齢による物忘れで、体験そのものを忘れるのが認知症の特徴だ。例えば、財布のありかがわからないとしよう。物忘れの場合、「どこにしまったか忘れてしまった」と頭を抱えることになるが、認知症の場合、「財布がなくなった。誰かが盗んだ」となってしまう。

 また、認知症になると新しいことを覚えるのが難しくなるが、加齢による物忘れの場合、150723ninchi0 学習能力は保持されている。さらに認知症は徐々に進行するが、加齢による物忘れは、急激な進行、悪化はしない。また、自分は認知症かもしれないと心配するような人は認知症の可能性は低いが、物忘れが進行しているのに、自覚がない人は認知症である可能性が高いのだという。

◆認知症と物忘れの違い
<物忘れ>           <認知症>
体験の一部を忘れる      体験そのものを忘れる
学習能力は保持されている  新しいことを覚えるのが難しい
基本的に進行、悪化はしない 徐々に進行する
物忘れの自覚がある      自覚がない

徘徊や多弁・多動は必ず起こるわけではない
 そもそも認知症とはどんな病気なのか、長年にわたり、認知症の患者を多く診てきた川崎幸クリニック院長の杉山孝博さんによれば、「認知症は記憶力、判断力、認識力、学習能力などの知識機能が低下したことにより、自分のまわりの状況の判断や把握が難しくなり、自立した生活が困難になっている状態を指す」という。

 具体的にはどんな症状が起こるのか。「認知症の症状には、脳の神経細胞の働きが低下してくることで起こる『中核症状』と、そこに、もともとの性格、体験、環境などが絡み合って起こる『周辺症状』があります」と杉山さん。

 「中核症状」は、記憶障害、理解・判断力の低下、時間や場所、人物が認識できなくなる見当識障害、段取りよく行動できない実行機能障害などがあり、すべての認知症にいずれかの症状が起こる。「周辺症状」は、多弁、多動、暴言、徘徊、食行動障害、失禁や弄便(ろうべん)、昼夜逆転、幻覚や妄想、性格異常、うつ・抑うつ、不安・焦燥、興奮など多岐にわたる。しかし、周辺症状はすべての認知症の人に起こるわけではない。環境の変化、認知症の進行度によって起こる人と起こらない人がいるのだという。

症状が進まないと、周囲からは分かりにくい
 前段で、「とっさに名前が出てこないくらいの物忘れであれば、脳の老化で認知症ではない」と、安心させておきながら申し訳ないが、認知症は、かなり症状が進まないと、周りがなかなか気づけないのも特徴である。

 杉山さんによれば、病院では「薬をちゃんと飲んでいる」と医師に答えているのに、別々に暮らす家族が家に行ってみたら飲み忘れの薬が大量に残っていたとか、電話ではきちんと生活しているような受け答えをしていたのに、実際にはごみ屋敷状態になっていた、ということが、認知症患者ではよくあるのだという。

 認知症がなかなか気づかれない理由について、杉山さんは、「私たち人間は、人前では自分をよく見せたいという心理が働くので、たまに会う人には、認知症かどうか、なかなか気づけないのです。やはり、最初に気付くのは一緒に住んでいる家族などの身近な人です」と話す。

 とはいえ、核家族化が進んだ現代社会。別々に暮らす親の認知症に早く気付くにはどうすればいいのだろうか。両親ともに健在なら、父、もしくは母のいずれかが気付けるかもしれないが、独居の場合は、それもできない。

 杉山さんは、「やはり、頻繁に会いに行くことが一番です。電話しかできない場合は、できるだけ頻繁にかけるようにして、1回の電話では長く話をすることが大事です。しばらく話を聞いているうちに、『あれ同じことを何度も言っているぞ?』など、変化に気付くことができるからです」とアドバイスする。

 では、どんな変化に注意すればいいのだろうか。公益社団法人認知症の人と家族の会150723ninchi1 が作成した「家族がつくった認知症早期発見の目安」を紹介する。いくつか当てはまるようなら、早めに医療機関を受診するといいだろう。

 チェックポイントはあくまでも目安である。いくつか気になる項目があるなら、医療機関へ。認知症は、「精神科」「神経科」「神経内科」「老年診療科」「老年内科」などが専門だが、最近は「もの忘れ外来」「認知症外来」などもある。どこに行けばいいか分からない場合はかかりつけ医の先生に相談してみるのも一手段だ。

 チェックしてみて、まだまだ自分や両親は認知症ではないと安心しても、いつかなるのではないかという不安は残る。そもそも認知症は何が原因で起こるのか。それは予防できる原因なのか、気になるところである。次回は「認知症は遺伝するのか?」をテーマに取り上げ、認知症の原因となる病気について詳しく紹介する。(伊藤左知子=医療ジャーナリスト)」(「日経Gooday」(ここより)」

先日の「扇風機が消えた!?・・・・」(ここ)事件もそうだが、「忘れ」事件は、もはや我が家では日常の事であり、決して他人事ではない。

先日、NHK FMのラジオドラマ・青春アドベンチャー「蓮の花が散る時」(2015/07/10放送)を聞いた。
弟が、久しぶりに実家に戻ると、親代わりだった祖父と一緒に暮らしている姉が、祖父をグループホームに入れるという。弟は「それは可愛そうだ」という。自分の名前も覚えているし・・・。しかし祖父の痴呆は予想以上に進んでいた。一緒に住んでいる姉を「どなたさん?」、そして、食べたばかりなのに「食べさせてくれない」・・・
そして翌朝起きると、階段の下で大騒ぎ。祖母がウンチの着いた手を壁にこすりつけているのだ・・・。姉が言う。「トイレに行っても、拭くという動作を忘れてしまった。でもお尻がむず痒く、手で拭うが、今度は手が気持ちが悪いので、壁にこすりつけて拭おうとする・・・」
なるほど・・・。よく痴呆になると、便を壁にこすりつける、という話を聞くが、こんなロジックだったのだ。このことを「弄便(ろうべん)」と言うらしい・・・

お袋も、義母も、認知症を発症して亡くなった。でも二人とも、足が悪かったので、徘徊することはなかった。
我が家の場合、一世代が終わって、いよいよ自分たちの世代に話が移ってきた。
いや待てよ!? これからの心配は、まず愛犬メイ子の痴呆だな・・・。13歳、まだ大丈夫かな??
「今朝はちゃんと食べた?」「いや、今日はまた“朝食べない日”みたい・・・」という会話が日常・・・
3キロのメイ子の体調に翻弄されている最近である。

150723baachan <付録>「ボケて(bokete)」より

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2015年7月21日 (火)

扇風機が消えた!?・・・・

今日は、我が家を揺るがした大事件についての話である。
我が家には2つの扇風機がある。その一つが忽然と姿を消してしまったのである。

昨日、部屋の整理をしてから、夏にいつも自室で使っている扇風機を探した。が、無い。
消えるはずがない。形も大きく、陰に隠れるはずもない。
思い出すと、冬に居間で使った。暖房の効率アップに、部屋の中の空気をかき混ぜるのに使った。それからカミさんが片付けたはず。当然考えられる場所は、隣の和室。ここはもう納戸同様になっているので、まずここだ。
しかし、自分が探しても無い。おかしいな・・・。だとすると、次に考えられるのは、前の保管場所だった次男の部屋。ここは真に納戸になっているので、ここか? でも、無い・・・
そんなはずはない・・・。長男の部屋にもない。二階の物置にも上がってみたが、無い・・・
「冬、使い終わって、どうした??」とカミさんに聞くが、「覚えているワケ無いでしょう・・・」
ヘンだ・・・、で自分は諦めた。

しばらくして、今度はカミさんが探しだした。「無くなるワケがない・・・」。各部屋を回るが、やはり無い・・・
「庭にある物置にしまった?」「いや、そんなバカな・・・。それなら直ぐに気が付く・・・」
「戸吹(清掃工場)に持って行った?」「いや、そんなバカな・・・」
お互い、昨夜は諦めてしまった。

自分は寝ながら考えた。「無くなるわけは無い・・・・」
通常のしまうときの“思考の進行”を考えると、絶対にいつもと違う行動は取っていない・・。すると隣の和室。最悪でも次男の部屋・・・のはず。それが何故無いのか・・・

さっき、夕食後、「今度は徹底的に探すぞ!!」と意気込んで、自分が各部屋を順番に見て回った。
納戸になっている息子の部屋、押入まで開けて・・・。各部屋の隅々まで徹底的に・・・。順に回って、最後の和室。
「そんな小さくないだろう・・・」と思いつつも、着物のハンガーをかき分けたり、押入を開けたり・・・

そしてあきらめかけた時、「ん???」!!
何と、和室の入り口に、堂々と鎮座している扇風機を発見! 思わずカミさんを呼んでしまった!
カミさんが、自分の悲鳴を聞いて、和室に入り、「あったの?」と探すが、「無いじゃないの・・・」

自分は黙って、入り口の左手を指さす・・・。
「ガハハハハ・・・」突然、カミさんが笑いこける・・・。

そうなのだ、ちゃんと見ると、堂々と扇風機は“そこにある”のである。それなのに、何故今まで無かった???
昨夜は、神隠しで、どこかに隠れていて、あまり騒ぐので、そうっと姿を現した???
これはまさに“隠れずきん”事件だ。

ふたりで、和室の入り口に鎮座している大きな扇風機を見ながら、背筋がゾッとした・・・
実にリーズナブルな場所。まあ、しまうとしたら、手抜きをして、居間の隣の和室の入り口付近に置く。まあそうだろう・・・。そして、“その通りの場所”にあった。
それなのに、こんな大きな物が、なぜ目に入らなかった? 何度も見たのに、なぜ網膜に写らなかった??

カミさんは「思い込みは怖い」と言うが、そんな生やさしい現象ではない。

我が家にも、何かが確実に近付いてきている。それが何か?
怖ろしくて、口にも出せない。

我が家のミステリー。こんな怖ろしいことが、現代でも起こり得るのであ~る。
(“老い・・・・”? それは背筋がゾッとする現象なのであ~る)

150721obake <付録>「ボケて(bokete)」より

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2015年7月20日 (月)

由紀さおりと加藤登紀子の「百万本のバラ」

昔からこの歌が気になる・・・。由紀さおりと安田祥子が歌う「百万本のバラ」である。

<由紀さおり/安田祥子の「百万本のバラ」>


「百万本のバラ」
  作詞:V.Andrei/訳詞:山川啓介
  作曲:P.Raimonds

遠い昔のこと 名もない絵描きが
旅の女優に 一目で恋をした
悲しい片想い 彼に出来るのは
小さな家を売り 花を買うことだけ

真っ赤な真っ赤なバラの花で
町じゅう探したバラの花で
あなたの窓の下に描こう
百万本のバラの海

真っ赤な真っ赤なバラの花は
誰も知らない 僕の心
あなたをそっと 見上げている
おろかで熱い 僕の涙

ある朝 窓を開け 女優は見つけた
広場をうずめる 絵描きのプレゼントを
暇なお金持ちの 悪いいたずらだわ
彼女は笑って また窓を閉めた

真っ赤な真っ赤なバラの花で
町じゅう探したバラの花で
あなたのために 描いたのです
百万本のバラの海

真っ赤な真っ赤なバラの花は
誰も知らない 僕の心
あなたをそっと 見上げている
おろかで熱い 僕の涙

女優は旅立ち 実らない恋も
バラもかれ やがて 絵描きは世を去った
けれども孤独な 人生のキャンバス
一面のバラは 死ぬまで鮮やか

真っ赤な真っ赤なバラの花で
町じゅう探したバラの花で
あなたのために 描いたのです
百万本のバラの海

真っ赤な真っ赤なバラの花は
誰も知らない 僕の心
あなたをそっと 見上げている
おろかで熱い 僕の涙

あなたのために 描いたのです
百万本のバラの海
生命(いのち)をこめて 描いたのです
百万本のバラの海

何とも、ピアノ伴奏が心地よい。
前に仲代圭吾の「百万本のバラ」(ここ)をあげた。この歌についてはそこで書いたので、今回は省略。

そう言えば、大御所の加藤登紀子盤がまだだった。自分が最初に知った盤である。

<加藤登紀子の「百万本のバラ」>


「百万本のバラ」
  作詞:A.Voznesnkij
  作曲:R.Pauls

小さな家とキャンバス 他にはなにもない
貧しい絵描きが 女優に恋をした
大好きなあの人に バラの花をあげたい
ある日街中の バラを買いました
百万本のバラの花を 
あなたに あなたに あなたにあげる
窓から 窓から 見える広場を
真っ赤なバラで うめつくして・・・・・

ある朝彼女は 真っ赤なバラの海を見て
どこかのお金持ちが ふざけたのだと思った
小さな家とキャンバス すべてを売ってバラの花
買った貧しい 絵描きは 窓の下で彼女をみてた
百万本のバラの花を
あなたは あなたは あなたは見てる
窓から 窓から 見える広場は
真っ赤な 真っ赤な バラの海・・・・・・

出会いはそれで終わり 女優は別の街へ
真っ赤なバラの海は はなやかな彼女の人生
貧しい絵描きは 孤独な日々を送った
けれど バラの思い出は 心に消えなかった

百万本のバラの花を
あなたに あなたに あなたにあげる
窓から 窓から 見える広場を
真っ赤なバラでうめつくして
・・・

歌詞がそれぞれ違う。ま、内容的には同じだが、奥深い歌なのかも・・・??

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2015年7月18日 (土)

こころの断捨離

先日の日経新聞にこんな記事があった。
「日曜に考える ヘルス こころの健康学
自分を振り返る余裕を 大切なものを見極め
 こころの健康のためには、自分にできないと判断したことを上手に捨てることだ。こころの断捨離とでもいえるだろうか。断捨離について書かれたものを読むと、モノにとらわれずに、自分にとって大切かどうかを考えてみるようにと書かれている。主役をモノから自分に変えるのがポイントのようだ。
 自分を主役にするといっても、自分中心になるということではない。自分の思い込みやとらわれから距離を置いて、自分を振り返る余裕をもつということだ。自分を振り返るこころの働きを、認知心理学ではメタ認知と呼んでいる。メタ認知がうまく働くと、生活がスムーズにいくし、悩むことも少なくなる。
 私たちは、意識して考えたり行動したりしているようで、実際にはほとんどそれを意識できていない。考えていることをひとつひとつ振り返っていたのでは、いくら時間があっても足りなくなる。日常生活の中で意識しないで考えたり行動できたりするのは、効率よく動くために私たちがもっているこころの力によるものなのだ。
 しかし、私たちはいつも的確に判断したり行動したりできるとは限らない。問題が起きてくるのはそうしたときだ。思い込みで行動して全体が見えなくなっている。ひとつのことにとらわれると、本当に大切なことに目が向かなくなる。ささいなことにこだわってしまって先に進めなくなる。 そうしたときに、自分が置かれている状況を見直すと、それまで見えていなかったことが目に入ってきて、問題解決の手がかりが見えてくるものだ。(認知行動療法研修開発センター 大野裕)」(2015/07/12付「日経新聞」p17より)

この一文の中で、「こころの健康のためには、自分にできないと判断したことを上手に捨てることだ。」という部分が気に入った。
でもこれには異論もあるだろう。安易に「こりゃダメだ」とあきらめてしまうと、前向きの行動が無くなってしまう・・・

前にも書いたが、自分は夢を良く見る。それも“差し迫った状態”の夢。明日引っ越しなのに、何も準備もしていない、とか、語学の試験前だというのに何の勉強もしていない・・・とか。
カミさんに言わせると、「人生の宿題」だという。今からでも遅くないので、英語の勉強をしたら・・というが、自分にとってはこれも「こころの健康のためには、自分にできないと判断したことを上手に捨てることだ。」なのだ!!

でも“物”については、最近心の変化があり、減らしている。もちろん趣味の世界の話だが、自分には、色々とこだわっている機器があり、気に入った機種の現用1台だけでは心配で、どうしても“予備機”を持っていたくなる。それで今まで、“現用機が壊れても安心・・・”と、高価な予備機も手に入れていたのだが、発想を変えて、“もし現用機が壊れても**すれば良い”という逃げ道が見付かると、その高価な予備機が無くても良いか・・・となり、先日ある高級品を売り払ってしまった。その後の自分の心の変化を見ていたのだが、別にどうってことなかった・・・
それで、最近益々、身辺整理をしようかな・・・という気になってきた。

具体的には、CD類か・・・。
前に、息子が聞かなくなった段ボール2箱分のCDをある買取業者に、送料無料で送ったら、その値段が1~2千円。これでは捨てるのと変わらない。それなら、Netで処分した方がマシ・・・
少し手間は掛かるが、順次処分していこうかと思うこの頃である。無理はしない範囲で・・・!?

150718karui <付録>「ボケて(bokete)」より

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2015年7月17日 (金)

「安保関連法案 まだまだ阻止できます☆」

今朝の朝日新聞の「天声人語」。
「書いたご本人が驚いている。反響のすさまじさに。黒澤いつきさん(34)は一昨日、1本の記事をフェイスブックに掲げた。猛スピードで拡散し、きのう夕方までの1日で約32万人もの画面に表示された▼タイトルは「安保関連法案 まだまだ阻止できます☆」。法案が衆院の委員会で可決され、もう勝負あったと落胆している人々に向けて、法律が成立するまでの国会の仕組みを平易につづった。まだ参院での審議がある、諦めなくてもいい、というか諦めてはいけない、と▼「明日の自由を守る若手弁護士の会」の共同代表を務める。憲法と立憲主義を知り、考える活動に取り組む。今回、採決強行への抗議声明の形にはあえてしなかったと黒澤さんは言う。「人々が行動を起こすパワーになることを書こうと思った」▼狙い通りだったことは寄せられたコメントが証明する。「そうか!」「これからですね!」「希望はあるのですね」「元気出ました」。黒澤さんは手応えを喜んでいる。書いたかいがあった▼永田町の「常識」からすれば、きのうの衆院通過で法案成立の「公算」は大きくなったのだろう。政権与党の手持ちの時間は9月末まである。しかし、それは反対する側にとっても否の声を上げ続けることができる時間だ▼若手弁護士の会は、特定秘密保護法案の衆院採決の際も同趣旨の記事を掲げ、約20万人に拡散した。この国の行方を決める「主権者」国民の怒りは、あの時よりも大きい。黒澤さんはそう実感している。」(2015/07/17付「朝日新聞」「天声人語」より)

どんな記事かと覗いてみると、こんな記事だった(ここ)。

安保関連法案 まだまだ阻止できます☆

 安保関連法案、さきほど衆院特別委員会で強行採決されてしまいました(明日、本会議で採決とのこと)。
 政府がなに一つ誠実に質疑に答えず、日本語として理解できないような答弁で逃げ切ったあげく「時間がたった」と、怒号の中で多数決。
まるで、映画のような、ドラマのような、暴力的な政治です。
 もしかして、衆院特別委員会通過と聞いて、「あぁもう成立してしまった」…かのように落胆されている方はいらっしゃいませんか?
 もちろん、あすわか(明日の自由を守る若手弁護士の会)も落胆しています、が、まだ国会は続くのです。私達の声が法案成立を阻止できるチャンスは、ま~だまだ残されてます!
 そもそも法案というものが成立する道のりは2つあります。
150717anpo  1つは、同一の会期内に衆議院と参議院の両方を過半数の賛成で通過する道のり。
 もう1つは、参議院が衆議院から法律案を受け取って60日以内に議決しないときに、衆議院の3分の2以上の賛成で再議決する道のり(最近よくきく60日ルール)。
 ですから、衆議院特別委員会で強行採決されて本会議で採決されても、参議院で可決されなければ法案成立しません。参議院で可決しないまま60日経ったとしても、衆議院で再議決しない限り成立はありえない。
 この国会(臨時国会)の会期は、9月27日までです。
 会期中に議決できなかった案件は廃案となるのが原則です。
 また、今回たとえば衆議院で可決して、参議院に送られたものの会期末となり、「継続審議」になった場合、 次の国会では、参議院は審議の続きから始まりますが、衆議院はもう一度最初から審議やり直しになります。
 なのでこの場合には、臨時国会でなされた衆院採決は意味が無くなるわけです。
 廃案または継続審議となっても、次回以降の国会でまた法案提出、審議して成立を目指すことはできます。
 しかし、法案の内容がもっともっと国民に広く知られ、もっともっと反対される時間ができると、ますます支持率は下がりますし(ますますアベノミクスのボロも出るし)可決しづらくなるので、政府としては世論がこれ以上反対で盛り上がる前に早く可決してしまおうと考えるわけです。
 まだ諦めなくてもいいのです、というか諦めてはいけないのです!まだ私達はこの法案の成立を阻止できます。
 対抗手段は、とにかく問題点を広く知らせ、反対意見をあらゆる方法でアピールし続けて、会期内に参院で通させないことです。
 先日書いたように、議員さんにFAXやメール、手紙で直接声を届けましょう。
 デモや集会をしっかり報道した新聞やテレビには応援のメッセージを送りましょう。
 強行採決を中継しなかったNHKには、きちんと「それでも公共放送のつもりですか」と批判の声を届けましょう。
 共同代表の黒澤は、ついこないだ、さる集会で「これは安倍首相の執念と、私たち国民の執念のたたかいです」とお話しました。
 諦めないことです。
 衆議院を通過してしまったとしても参議院で通過させないよう粘りきることです。毎日、声をあげ続けましょう☆
(この記事は、2013年11月、特定秘密保護法案が衆議院の特別委員会で強行採決された際に書いた記事を思い返しながら書きました。)2015年7月15日水曜日」(
ここより)

政権は「してやったり」の感。どうせ参院ではグダグダやるだろうから、60日経ったら、衆院で2/3で再議決すれば良い、とタカをくくって・・・
そして今日は、新国立競技場の白紙撤回で、少しでも人気を取り戻そうとしている。

改めて、国会の政党別議席数を見ると、
<衆院 475>
 与党 自民291(61.2%) 公明35(7.3%) 計326(68.6%)
 野党 民主73(15.3%) 維新40(8.4%) 共産21(4.4%)・・・計149(31.4%)
<参院 242>
 与党 自民115(47.5%) 公明20(8.3%) 計135(55.8%)
 野党 民主59(24.3%) 維新11(4.5%) 共産11(4.5%)・・・計107(44.2%)

よって、参院で採決すれば与党が過半数で通ってしまう。
衆院での再可決の場合、賛成した次世代の党6を入れると、332(69.9%)。2/3は317。つまり、賛成3党以外が全員反対だとすると、賛成3党のうち、16人以上が造反すれば、成立しないのだ。

話は飛ぶが、同じく今朝の日経の「春秋」。
「無責任で疑わしい欲求にかられた支配者に統治を許してはならない――。大学構内で反戦を訴えるビラをまいた女学生ゾフィーは逮捕され、断頭台に送られた。まだ21歳だった。72年前、戦時下ドイツでのことだ(フィンケ著若林ひとみ訳「白バラが紅(あか)く散るとき」)。▼ヒトラーのウソを追及し、その責任を問う学生の抵抗運動だった。国家への反逆罪を扱う人民法廷で裁かれ、裁判長自らが被告たちをののしり、怒鳴りつけた。裁判といっても名ばかりで、弁護も頼りにならなかった。国選弁護人は「このような恥ずべき行為がどうして行えたのか理解できかねます」とさえ述べたという。▼形の上では憲法にのっとった全権委任法により、ナチスは独裁的権力を手にしていた。裁判官、検察、弁護士など司法の世界も支配し、政治の道具にした。国民が理不尽に自由を脅かされても、法律は守ってくれない。弁護士もあてにできなかった。総統であるヒトラーには最高の裁判権がある、と主張する学者も現れた。▼同様の支配を進めるつもりなのか。中国で政権に批判的な弁護士など100人以上が連行された。共産党の一党独裁政権にも、司法を都合良く牛耳る歯車が組み込まれているのだろう。すでに施行した国家安全法に加え、規制強化策とみられる法整備も急いでいるらしい。背筋が寒くなってくる。もって他山の石としたい。」(2015/7/17付「日経」「春秋」より)

この一文、最後の「もって他山の石としたい。」のひと言が活きている。

日経は、産業界の代弁者としての立ち位置。
朝日、毎日のように、自由な政権批判は出来ないが、かといって、産経、読売ほど露骨な政権寄りでも無さそう・・・。
その日経の「もって他山の石としたい。」というひと言が気に入った。

何か気になる今朝の2紙のコラムではある。

150717koucha <付録>「ボケて(bokete)」より

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2015年7月16日 (木)

「毎日の通勤でエスカレーターを使わずに階段を使う」ぞ!!

先日の日経新聞にこんな記事があった。
お金も、手間もかけずに健康になる方法
                   経済コラムニスト 大江英樹
 ここにとても面白いデータがあります。厚生労働省の「国民健康・栄養調査」からの抜粋なのですが、日本人の1日当たりの平均摂取カロリーの推移を見てみると、この40年ほどはずっと減少が続いています。ピークだったのは1975年(昭和50年)頃の2226キロカロリーで、その後はほぼ毎年減り続け、2012年(平成24年)時点での数値は、1日当たり1874キロカロリーとなっています。
 ところが同じ数字を1946年(昭和21年)でとってみると、何と1903キロカロリーとなっているのです。昭和21年といえば終戦の翌年ですから食べ物が無くて困っていたといわれる時代です。驚いたことに現代人の平均摂取カロリーは終戦当時よりも少ないのです。これは健康志向の高まりとダイエットブームによるところが大きいのではないかと思います。
 ところが肥満者の割合を調べてみると実に面白い数字が出てきます。一般的に肥満度を測る数値としてBMIというのがありますね。(体重kg)÷{(身長m)×(身長m)}で計算される数字です。日本ではこのBMIが25以上の場合に肥満と判定されます。男性の場合だと1987年(昭和62年)当時の肥満者(BMIが25以上)の割合は20.4%なのに対して2012年(平成24年)では29.1%となっており、何と肥満率は4割以上も増加しています。ところが同じ期間で見ると摂取カロリーは逆に1割程度減少しているのです。摂取カロリーは減っているのに肥満度は高くなっている、これは一体どういうわけなのでしょうか?
 原因は明らかに運動不足です。例えば今50歳~60歳代のみなさん、ちょっと思い出してみてください。みなさんが子供の頃や学生の頃、電車の駅にエスカレーターやエレベーターが付いていましたか? 恐らくほとんどなかったでしょう。少なくとも今よりはかなり少なかったはずです。ところが今はほとんどの人がエスカレーターを利用しており、階段を軽快に上っていく人はごく少数派です。
 私は数年前にあるお医者さんから、手軽にできる健康法として「通勤の時に一切エスカレーターを使わず階段を歩いて上りなさい」ということをいわれました。実際にやってみましたが、1年間で中性脂肪やコレステロール値など、あらゆる数値が大きく改善しました。
 多くの人は健康のために運動が必要だと考え、高いお金を払ってジムの会員になったりしますが、忙しくていつの間にか行かなくなってしまうことが結構あります。また区や市の施設を利用すればあまり費用をかけずにジムを利用することもできますが、これも続けるにはかなり強い意志が必要です。つまりお金か手間かどちらかをかけなければいけないということが長続きしない理由なのです。
 ところが毎日の通勤でエスカレーターを使わずに階段を使う、たったこれだけのことであればお金も時間も全く必要ありません。しかも通勤は毎日のことですからいや応なしに毎日続けざるを得ません。
 そもそも駅にエスカレーターやエレベーターが設置されたのは、障がい者向けのバリアフリー化や、妊婦さん、足の不自由なお年寄りや乳母車を動かすお母さんたちが利用できるようにするためのはずです。何も問題がない健康な人はそういうものは利用せずにどんどん歩くべきなのです。私自身がこれをもう4年ぐらい続けていますが、同年齢の人に比べると足腰はしっかりしていると自負しています。
 ただ、東京都内で移動する場合、JRや私鉄はよいのですが最近の新しい地下鉄、例えば大江戸線とか副都心線とかは地下深く駅が設けられていますのでかなりの段数を上る必要があります。結構しんどいことは事実です。さらにふと気が付くと無意識にエスカレーターに乗っていて、「ああ、何て意志が弱いんだ!」と、自分が嫌になることもしばしばです(笑)。
 それでも別にあきらめたり、自己嫌悪に陥ったりする必要はありません。また次からは歩いて上ればいいや、と気楽に考えればいいのです。「よし、今日からジムに通うぞ!」と肩に力を入れるのではなく、あくまでもゆるい気分でのんびりと階段上りをすればいいと思います。さらにいえば、これは退職した後からということではなく、現役の時から続けていけばよいと思います。これによってかなり健康になることは私自身で実証済みです。
 「継続は力なり」というのはまさにこういう場合の言葉だと知るべきでしょう。」(2015/07/09付「日経新聞」「定年楽園への扉」より)

「毎日の通勤でエスカレーターを使わずに階段を使う」か・・・・
そう言えば、前に「階段は使わないぞ!」という記事を書いたな・・と、当サイトの検索欄に「階段 エスカレーター」と入れてみたら、“運悪く”昔の記事が見つかってしまった。
2006年9月29日 (金)の「今日から階段を使うぞ・・・・?」(ここ)という記事。
そうか、9年前にも同じようなことを考えたのだ。でも・・・

どうも自分の人生哲学が「無理はしない」なので、同じような話が何度も新鮮によみがえる・・・。
カミさんが言うように、「たまには無理をしないとダメ」が正解なのは分かっているけど・・・

明日から「毎日の通勤でエスカレーターを使わずに階段を使う」ぞ!!!・・・
(また、ん年後に同じような事を言うと思うけど・・・)

150716sanpo <付録>「ボケて(bokete)」より

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2015年7月15日 (水)

「昼寝」~軽い話・・・

何とも軽いお話である。日経夕刊のコラム・・・
昼寝 宮田珠己
 毎朝だいたい9時から10時の間に仕事を始めて、午後3時には眠くなる。
 机仕事だから、ほとんど体は疲れていない。にもかかわらず、昼寝なしには1日乗り切れない。なんとかがんばろうと思っても、一度睡魔(すいま)に襲われたらどうにもできない。仕事しているつもりでも、頭の中はずっと同じところをぐるぐる巡ってたりする。そんなときは、どう考えても時間の無駄だから、さっさと寝ることにしている。
 いつも不思議に思うのだが、50代のサラリーマンは、昼寝なしでどうやって毎日過ごしているのだろう。もともと元気な人でも、50ともなればそれなりにガタがきて、無理がきかなくなってるはずで、昼寝なしでは1日乗り切れないと思うのだ。私など40代から乗り切れなかった。30代でも眠かった気がする。
 それどころか、会社員だった20代の頃も業務時間に寝てしまったことがある。会議の途中とか、そういえば商談中にうたた寝して怒られたこともあった。電車で移動するときなどまず寝ていたと思う。
 20代でそうなのだ。人間、朝9時から午後5時までぶっ通しで働くのは、生物学的に無理なんじゃないだろうか。
 よく昼休みに15分仮眠するだけで全然違うとテレビで言ってたりするが、私の経験では15分だけ眠るなんてことは不可能である。うまく寝入ったと思った瞬間に終了。そんなんじゃ、かえってストレスが溜(た)まるだけだ。やはり寝るなら1時間は寝たい。1時間昼寝すればそのあと3時間ぐらい働ける。
 しかし世の中では40代も50代も昼寝せずにやっているらしい。本当だろうか。あの眠気をどうしているのか。普段から滋養強壮サプリなんかを飲んだり、夜のジョギングで体を鍛えたりしているのだろうか。
 いやあ、それでも7時間耐久は無理だと思うな。
 気合とか責任感とかそういうものでは乗り切れない人体の限界というものがあって、スーパー営業マンだろうがCEOだろうが、眠いもんは眠い。絶対みんな、どうにかしてサボってるはず。
 だったらもう茶番はやめて、全員いっしょに昼寝しようぜ、って話でいいんじゃないかと思うが、だめなのだろうか。
 日本人は働きすぎだと昔から言われている。けれど、いっこうに改善される兆しはない。本気で何とかしようと誰も思ってないのだ。やっぱり、朝から夜遅くまで働いた自分偉い、と心の底では思ってるし、その前提で会社は仕事を振ってくる。
 雑誌などでたまに、仕事ほどほどにして帰るビジネスマンかっこいい、なんていって意識を反転させようとする記事も見るけど、効果があがってる感じはしない。そもそも自分だけ仕事をほどほどにすると、まわりに出し抜かれてバカを見るのだ。みんなでいっせいにほどほどにしたい。昼寝するとマイルが溜まるとか、そのぐらいの特典をつけてくれるといろいろ助かる。
 人体は絶対に9時5時で働くようにできてない。本当は1日4時間勤務ぐらいが、実感として妥当な線なんじゃないかと思う。
 そういうわけで私もそろそろ限界だ。今からかっこよく昼寝するから、みんなもマネするように。(エッセイスト)」(2015/07/09付「日経新聞」夕刊p7より)

何とも、どうでもよい話を長々と・・・。(失礼!)
「珠己」という美しい名前なので、女性かな・・と思って、Netで画像を検索したら、ああ、止めておけば良かった・・・。普通のオジサンだった・・・

でも自分はこんな話が好き・・・。軽く読み飛ばせるから・・・
しかしこの文章、WORDに貼り付けると、波下線があちこちに・・。つまり、いわゆる「ら抜き言葉」が多いのだ。なかなか珍しい。

昼寝か・・・。
仕事でも、熱中していないと、眠くなることは普通。ふとこんな事を思い出した。
現役時代、各部、それぞれが主催する会議が毎月あり、それに出席していた。形は、各部が工場長へ報告する、という形。報告は暗くした会議室で、OHP(プロジェクター)に映して行っていた。薄暗い会議室では、あまり人の姿は見えない。その中で、一番前の工場長の姿が揺れる・・・。そうなのだ、居眠りをしているのだ。話を聞いていなくて、大丈夫かな・・・とこっちが心配になる。
報告が終わって、天井の照明が点く。やおら目を覚ました工場長は、何事もなかったように、コメントを話し出す。なるほど、エラくなる人は、寝ていても話を聞いているのだと、感心した。
そういえば、こんな事もあった。開発会議。本社にいる技師長(技術の責任者)に、工場からテレビ会議を通して新製品の企画を報告する。テレビの画面には技師長の姿がばちり映っている。他の人が報告しているとき、テレビ画面を見ると、それがまたまた居眠りをして頭が揺れている。話を聞いていないで、ちゃんとジャッジ出来るのかな・・と心配していると、やおら起きて、ちゃんとコメントする。同様に、エラくなる人は、寝ていても話を聞いているのだと、感心した。

特に午後の会議が鬼門。自分に関係の薄い会議では、まあ確実に眠くなる。講習会も同じ。まあ、“無理は良くない・・・”と思っても、会社では通じない・・・

でも無理は良くない・・。これ、最近の自分の口癖。
カミさんからは「たまには無理をしないと体がなまるよ」と言われる。確かに、先日もちょっと庭仕事をさせられたら、それだけで「あー疲れた!」・・・
自分も、昼寝でもするか・・・!? おっと、もう夜だった。

150715nemui <付録>「ボケて(bokete)」より

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2015年7月14日 (火)

安倍首相のクーデター

与党は、明日(2015/07/15)、衆院特別委員会で、安保法案を強行採決する方針だという。
今朝の朝日新聞の天声人語。
「クーデターという不穏な言葉がある。フランス語で、直訳すれば「国家に対する一撃」。文献によれば、国の支配層のある部分が、ライバルなどから権力を奪取するための非合法的な奇襲をいう。多くの場合、武力が使われる▼軍隊は出てこなくても、これは一種のクーデターではないのかという批判がある。集団的自衛権を行使できるとした安倍政権の閣議決定のことである。最近では憲法学者の石川健治・東大教授が、雑誌「世界」で語っている▼集団的自衛権は憲法9条の下では行使できないとしてきたこれまでの政府見解を、百八十度ひっくり返す。国民に問うこともなく、あっさりと。これは「法秩序の連続性の破壊」であり、法学的にはクーデターだった、と。事の本質を突いているのではないか▼きのう、安保関連法案を扱う衆院委員会で中央公聴会があった。両論あったが、法案の本質的な危うさはここでも指摘された。例えば、やはり憲法学者の木村草太(そうた)・首都大学東京准教授は、「法の支配そのものの危機」に注意を促した▼どんな場合に集団的自衛権を使えるのか。「わが国の存立の危機」だと政府は言うが、定義は実に曖昧(あいまい)だ。武力行使するしないの判断を法によらず、政府に白紙で一任するようなものと非を鳴らした▼議論は熟していない。憲法学者は反対するが、国際法学者には賛成も多いと首相は言う。色々な専門家の声を聞くことに異論はない。どんどん国会に招けばいい。むろん採決の前に、である。」(2015/07/14付「朝日新聞」「天声人語」から)

なるほど・・・と、雑誌「世界」8月号(2015年)の目次を読むと・・・
「集団的自衛権というホトトギスの卵
──「非立憲」政権によるクーデターが起きた ──
石川健治/聞き手=桐山桂一
 集団的自衛権は「ホトトギスの卵」である。ホトトギスはウグイスの巣に卵を産み付け、ウグイスの母親は自分の産んだ卵と差別をしないで温める。しかし、孵化に要する日数が短いホトトギスの卵の方が、先にひなになり、だんだんと大きくなってその巣を独占し、やがてウグイスの卵を巣の外に押し出して、地面に落としてしまう……。
 昨年7月1日、政府は、集団的自衛権をウグイスの巣に小さく産み落とすことに成功した。個別的自衛権行使の量的拡大にすぎないかのような体裁に見せて、実際には質的に異なるものを持ち込んだ。この出来事を法学的に考えなおすならば、それは「法の破砕」であり、「非立憲的」な政権によるクーデターだった。
 昨年7月1日の集団的自衛権行使容認の閣議決定と、いま国会審議が行われている安全保障法制の問題点を根本的に明らかにするインタビュー。」(
ここより)
とあった。

そして、その中の石川健治・東大教授の発言・・・
「安倍政権は、国民に信を問うことなく、閣議決定により、法的連続性を切断してしまいました。国民もしくは大本の規範は動かないまま、政府レベルで法秩序の連続性の破壊が起こった場合を、法学的にはクーデターといいます。」
「安保法制を数の力で押し切ろうという選択は、多数者による専制であって、それは、立憲主義の仇敵である、専制主義に与することです。」
・・・

話は変わるが、昨日、家に帰るとカミさんが「宮崎駿監督が、記者会見をして、政権を批判していた」と言う。自分も夜、TV朝日で、その外国特派員協会の記者会見の様子を見た。
ここ)によると、宮崎駿監督は、こんな発言だったらしい・・
「会見の質疑応答では、憲法違反の指摘を受けながらも、安保法案の成立を急ぐ安倍首相について、記者から質問が出た。宮崎さんは「私と逆の考えだ。軍事力で中国の膨張を150714miyazaki 止めることは不可能で、もっと別の方法を考えるために、日本は平和憲法を持ったのだと思う」「憲法解釈を変えた偉大な男として歴史に名前を残したいのだと思うが、愚劣なことだ」と語った。
さらに、「なぜ日本人は憲法を大事にしているのか」という質問に対しては、「15年にわたる戦争は、惨憺(さんたん)たる経験を日本人に与えた。平和憲法は光が差し込むようなものだった」「平和憲法は(第一次大戦後の)不戦条約の精神を受け継いだもので、必ずしも、歴史的に孤立したものだったり、占領軍から押し付けられたものとはいえない」と答えていた。・・・」

世論が、だんだんとその事に気付きだしたのを恐れてか、政権は案の定、強行採決する構えらしい。
政権の投票マシーンと化している自公の国会議員。地元に帰って、キチンと説明できるのだろうか? 国民の批判に対して、説得できるのだろうか?
それも出来ないくせに、強行採決に荷担する皆々・・・。全員が保身のかたまり・・・

その中で唯一、自民党内で安保法制に反対する村上誠一郎衆院議員。
その自民党議員がひとり、「安保法制反対集会」に出席して、警鐘を鳴らしている。
発言内容は(ここ)にあるが、このような考え方の人が、与党に1人しかいないことが日本の不幸・・・
この村上氏のように、自分の意見を持っている自民党員があまりに少ないのが日本の不幸・・・

しかし、強行採決は、既に安倍首相の米国での“かっこいい”演説をした時に決まっていた。あとの行事(討議)は、単なるセレモニーであって、すべては結論ありき・・・。そうでなければ、60日延長の衆院再可決などという手段を最初から盛りんではいなかったろう。何が何でも、自分の思い通りにする。そしてそれが出来てしまう今の日本・・・・。

日本国民はよくよく認識しなければならない。平和国家・日本、民主主義の国・日本・・・などは、すべて幻(まぼろし)。
日本は、ヒトラーにも通じる独裁者を生む国だと言うことを、よくよく認識しなければならない。
天皇や皇太子が、「玉音盤の公開」などというイベントのニュースを発信することで、日本の戦争への道を懸念したが、米国での自分の発言を守ることを最優先にしている独裁者には、何も聞こえない。

独裁国家・日本はどこに行く!?

150714meron <付録>「ボケて(bokete)」より

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2015年7月13日 (月)

倍賞千恵子の「虹につづく道」

先日、FM放送で、初めて倍賞千恵子の「虹につづく道」という歌を聞いた。

<倍賞千恵子/ボニージャックスの「虹につづく道」>


「虹につづく道」
  作詞:岩谷時子
  作曲:いずみたく

故郷の やさしい言葉で
誰かが呼んでるわ
でも私は行く
いつかしら 空に見つけた
あの虹につづく道を 歩いて行こう
太陽が背中を 通りすぎないうちに
友達と歌って 歩いて行こう

故郷の やさしい音色で
汽笛がなってるわ
でも私は行く
いつかしら 夢うちあけた
あの人につづく道を 歩いて行こう
太陽が背中を 通りすぎないうちに
友達と歌って 歩いて行こう

太陽が背中を 通りすぎないうちに
友達と歌って 歩いて行こう
太陽が背中を 通りすぎないうちに
友達と歌って 歩いて行こう

この歌は、昭和42年4月10日の発売で、NHKの連続テレビドラマ「素顔の青春」の主題歌だ150713nijini そうだ。このドラマの放送は、1967年4月3日~1968年3月29日の1年間の夕方の18:30~18:45。
看護学生の世界を描く子供向けドラマだったそうで、その主題歌を歌う倍賞千恵子は、当時25歳。

1967年というと、自分が大学2年のときか・・・。ま、テレビは見なかったな・・・
テレビを見るようになったのは、1974年に寮で一人部屋になって、自分でテレビを買ってから。それまではテレビは見なかった。

さてこの歌。雰囲気が似ている・・・。「下町の太陽」(ここ)? いや「さあ太陽を呼んでこい」(ここ)の方が似ているかな??
しかし、作詞、作曲者は全く違う・・・。
でもこれらの歌声は、どれも倍賞千恵子の20代前半の若い歌声・・・。だから似ていて当然かも・・・
何か、爽やかで、前向きな明るい良い歌である。

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2015年7月10日 (金)

「がん治療、あなたの医師選びは間違っている」

先日、こんな記事を読んだ。
がん治療、あなたの医師選びは間違っている
 その言葉は、ある日不意に言い渡される――「がん」。次の瞬間、多くの人は「死」を初めて実感し、我が人生を改めて振り返る。今は日本人のおよそ半分が、なんらかのがんにかかる時代。がんをきっかけに診察室で繰り広げられる人間模様とともに、がん治療の最前線を歩み続ける森山紀之・東京ミッドタウンクリニック健診センター長がつづる、現代人に贈る生き方の道しるべ。

■「ランキング本」を手にセカンドオピニオンを求める患者
 「最初にかかった病院でがんと診断されたのですが、こちらの病院の方が有名なので」

 かつて国立がん研究センターに私が勤務していた間、こうした理由で患者がひっきりなし150710gann1 に訪れてきました。そのほとんどがセカンドオピニオンを求めて来院しているのですが、面白いことに、必ずといっていいほど「病院ランキング」や「病院実力比較」といった類いの記事を手にしています。なかには、「この記事の中からだと、どこがお薦めでしょうか?」といった意見を求められることすらありました。

 自分の身の委ね先を選ぶ指標として、各メディアから発表されている「病院ランキング」などを頼りたくなるのは、無理からぬことでしょう。どんな人でも、自分ががんだと分かれば、「最新の治療を受けたい」「有名な先生に執刀してもらいたい」という思いに駆られるもの。最初にがんの診断を受けた病院が、たとえランキングで2位になっていたとしても、「1位の病院だったらもっと……」といった気持ちにもなるのもよくわかります。

■「今の病院で治療を受ければ大丈夫ですよ」
 ランキングの基準については、特段おかしいと感じるものはなく、「歴史がある」「規模が大きい」「専門医の数が多い」「症例数が多い」「最新の医療設備が整っている」といった病院が上位を占めている傾向があります。しかし、医者である私から見れば、1位も5位も10位も、医療の設備や受けられる医療に大きな違いはありません。特に「早期がん」についてであれば、極端な話、「どの病院を選んでも、専門を標ぼうしていれば、ほとんど変わらない」と私は考えています。セカンドオピニオンを目的に訪れた早期がんの患者に対しては、そのほとんどに「今かかっている病院で治療を受ければ大丈夫ですよ」とお伝えしていました。

 もちろん、例外はあります。発見されたがんが進行がんで「ステージ」が進んでいたり、膵がんや胆管がん、さらに肝臓の門脈周辺など、血管が複雑に張りめぐられさている部位に見つかったりした場合などは、その治療に高い実績を上げている病院や医師を選ぶことも想定して慎重に検討していきます。状況が難しいケースのがんだったとすれば、そのときの主治医をはじめとして、セカンドオピニオンを求められた医師も、最善の策を一緒になって考えてくれるはずです。

場合によっては、「腕」は特段重要ではない
 病院の医療設備に違いがなく、そのうえ治療に関してもそれほど差が出ない。読者のみなさんはなんだか「肩透かし」をくらったように感じるかもしれませんが、実はがんにかかったときにみなさんが本当に望んでいることは、「いい医師と巡り会えること」ではないでしょうか。

 いい医師とひと口に言っても、その考え方は人それぞれでしょう。執刀技術の高さ? 豊富な臨床経験? 知名度? 人柄の良さ? もしかすると、出身大学や海外留学の経験を重視する人だっているかもしれません。

 患者の立場からすれば、多くの人が第一の条件に挙げるのは「腕がいいかどうか」だと思います。意を決して手術を受けるのであれば、上手な医師に執刀してもらいたいと願うのは、とても当たり前のことです。

 一般的には、その分野に強い「専門医」をはじめ、医療現場などで後進の指導に当たる「指導医」といった肩書を持つ医師にかかることをお勧めしています。昨今、病院のホームページなどには、勤務する医師の治療実績や経歴、専門領域が記載されているものも増えてきました。これを手がかりの1つにしてみるといいでしょう。

 一方、「腕」を、医師探しの上での第一条件から外すという考え方もあり得ます。例えば胃150710gann2 がんは、発見された時点では、統計的にその70%は「早期がん」です。医師として消化器系の分野に携わる者であれば、早期がんを手術する程度の最低限の技量は、ほとんどの医師が有しています。すべてのがん手術がどれも高い技術を求められるわけではありません。冒頭のエピソードでも触れましたが、治療成績が良好な部位の早期がんの場合、みなさんが心配するほどの「腕の悪い医師」はそうそういませんので、どうか安心して担当の先生に任せてください。

 なお、がん治療の現場に長年携わっている私の経験からいうと、「医師の腕」と「出身大学」はほとんど関係がないと言っていいでしょう。受験の偏差値が高い大学に合格したことと、医師としての技量や適性は別物だからです。

別の医師にかかった方がいい場合とは
 がんは、一度発症すると、検査から手術後の療養まで、治療期間が長くなることも少なくありません。必然的に、主治医との付き合いも長くなりがちですし、場合によっては一生の付き合いになります。ですので、最初の段階で、医師と患者が良好な信頼関係を築けるかどうかが、がん治療を根気よく続けていくための大切な条件の一つになります。これまで多くの患者と接してきて、医師に対して「不満」や「不信」を抱いたまま治療を続けていると、やがて“がん難民”になってしまうなど、良好な結果を生んでいないと感じるからです。

 長く付き合うという前提に立つと、残念ながら、疑問符がつく医師が少なからずいるのも事実です。例を挙げてみるならば、次のような4つのタイプです。

良好な信頼関係を築けない可能性がある医師の4つのタイプと言動
1.患者の疑問に丁寧に答えず、「自分の言うこと聞け」という雰囲気で威圧する
2.「自分は実績をたくさん積んできた」と、過去の実績をやたらと強調する
3.がんの状態を詳しく説明もしないで、「私に任せれば大丈夫」のひと言で片付ける
4.リスクの十分な説明もなく、「手術で治しましょう」と半ば強引に誘導する

150710gann3  長期にわたる可能性があるがん治療は、とりわけ、患者と医師との協働作業の側面が強いと言えます。にもかかわらず、上記のような言動が目立つ医師は総じて、協働作業であるという意識が希薄で、つらい立場に置かれている患者への想像力に欠けています。

 もしも、あなたが主治医に対して、何か不安を感じたり、どこか不満を抱いたりしているのであれば、自分の大切な体を安心して任せられるわけがありません。もちろん、自分の感覚や勘だけで判断することは避けていただきたいのですが、まずは自分が抱えている疑問や質問、そして心配していることでも構いません、どんなことでも主治医に向けてみてください。患者は医療に詳しくないのは当然です。だからこそ、その道のプロであるはずの医師に聞く。

 上に挙げた4項目にいくつも該当する医師ならば、思い切って病院も医師も変えることをお勧めします。(まとめ:平林理恵=ライター)

Profile 森山紀之(もりやまのりゆき)東京ミッドタウンクリニック常務理事」(2015/07/06付「日経Goodayよりここ

相変わらず、こんな記事が気になる。ま、“その時”のための心構えだけど・・・

今朝の日経新聞の1面にこんな記事もあった。
揺らぐ信頼(2)使われる薬大丈夫? ガバナンス不全、安全意識薄く
 男児(当時2)の首にできた小さな膨らみを切り取る手術はわずか7分で終わった。3日後、短い生涯を閉じるとは、このとき誰も予想しなかった。
 東京女子医大病院(東京・新宿)で手術を受けたのは昨年2月。1~2日で集中治療室(ICU)を出られるはずが、様子がおかしい。「いま使っている薬は大丈夫ですか」。顔のむくみに気づいた両親は耳鼻咽喉科の主治医に何度も尋ねた。答えはいつも同じだった。「安全な薬です」
 鎮静剤プロポフォール。ICUで人工呼吸中の子供に原則使ってはいけない薬が体重12キロの幼い体に成人の許容量の2.7倍も投与された。その影響で小さな心臓が急に止まった。

気づいていたが…
 異変に気づいたのは両親ばかりでない。一部の看護師は「心電図がおかしい」などと指摘した。それなのに麻酔科医らは影響を十分に検討せず、主治医に至っては子供への投与が禁じられていることを知らなかった。複数の職種がそれぞれの強みを生かすチーム医療が機能しなかった。・・・」(2015/07/10付「日経新聞」p1より)

結局、病院の名前ではない。すべては医師次第!
主治医はどう決まるのか・・・。かなり偶然では??

自分には主治医が二人いる。近くの行き付けの診療所の医師と、心臓をちゃんと動かすための近くの大学病院の医師。今は、薬を貰うだけの関係だが、どちらも長期の関係になりそう・・・

ふとこんなことを思い出した。前の会社にいたとき、会社の健診で、同僚が二人、同時期に胃がんが見つかって、どちらも手術をした。ひとりは仙台の赴任先で見つかって、開腹手術。その人は、ほぼ普通に食事をしていた。もう一人は、名古屋から東京に赴任していたため、東京で腹腔鏡手術をした。しかし、その人は、食べられなくなり、一日に何度かに分けておにぎりを食べていた。
この二人を見ていて、もし自分だったら、難しい腹腔鏡ではなくて、ちゃんと見える回復手術を頼もう、と思ったもの。

色々な病院で、腹腔鏡手術の失敗例が報道されている。
これから家族、何の病気になるか分からない。その時に、病院選びも含めて、どんな動きになるのか・・・
せめて、信頼できる医師と巡り会うことを祈るしかない。それにはクチコミが一番だが、さてさて・・・

150710gann <付録>「ボケて(bokete)」より

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2015年7月 9日 (木)

「死にかけの三権分立 行政独裁への道、粛々と」

先日、こんな一文を読んだ。
「(終わりと始まり)死にかけの三権分立 行政独裁への道、粛々と 池澤夏樹
 新国立競技場の建設費用を巡って国と都がぶつかっている。オリンピックを招致したのは都なんだからもっと負担を増やせと国は言い、都は根拠のない金は出せないと言う。
 そもそもは、きちんと予算を詰めないままあんなプランを採用したのが間違い。あの自転車乗りのヘルメットのような建物、大きすぎるところはまるで陸(おか)に上がった戦艦大和だ。その運命も戦艦大和と一緒で、やがて建造費と維持費の海にごぼごぼと沈む。
 ここで国が法律を作って都に出費を強いるという案が出て来たが、その前に憲法95条が立ちはだかる――
 「一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。」
     *
 懐かしい文言だ。
 ぼくがこれを論じたのは1997年4月、駐留軍用地特措法が改正され、国は地主の意思を無視して民有地を米軍用地として永久に借りていられるとなった時だ。これは憲法95条に違反するのではないかとぼくは考えた。
 たしかに改正案に「これを沖縄にのみ適用する」とは書いてない。しかし、事実上、適用される場所は沖縄しかない。本土の軍用地はどこももとは公用地なのだ。民有地強奪は沖縄のみ。
 更にこの問題の始まりには1972年の沖縄返還に際して時限立法で制定された「沖縄における公用地等の暫定使用に関する法律」という法があった。名前からして明らかに憲法違反だが「住民の投票」は行われなかった。
 同じことが辺野古を巡っても起きようとしている。翁長知事がどうしても協力しない場合、知事の権限の頭越しに基地建設を可能とする特措法が作られるという展開は充分に考えられる。これまた95条違反のはずだが。
 憲法とは本来このように国民を国の圧政から守るためのものである。一地方を犠牲にして他が利を得てはいけない。個人の権利を守ると同じように地方の権利も守る。
 それが機能しないのは日本国の司法府が憲法判断を逃げているからだ。
 95条違反と提訴してもまともな判決は返ってこない。最高裁は砂川判決で、日米安保のような高度に政治的な問題は「その内容について違憲かどうかの法的判断を下すことはできない」という判例を作ってしまった。その根底には日本国憲法と日米安保条約の間の矛盾がある。辺野古はそれが露骨に現れる場である。70年に亘(わた)って変わらぬ米軍支配。
 現代の世界で三権分立は民主主義国家があるべき姿として奨励されている。欧米諸国はどこもその体裁を整えているし、途上国はそれを目指している。経済発展だけでなく国の体制でも彼らは「途上」にあると言える。
     *
 しかし日本では国の根幹に関わる問題で司法府が憲法判断を放棄してしまった。1997年の段階で95条は死んだ。今は9条が死にそう。
 最近になって立法府も死にかけてきた。民意を反映しない選挙制度が一強多弱の体制を生み出し、それにうんざりした国民の無関心が投票率を下げ、全国民の24パーセントの票を集めたにすぎない自民党と公明党が絶対多数になった。しかも議員の多くは党の方針に逆らえない若手の陣笠くんたち。かくして国会はヤジと手続きの機関に堕した。
 今の日本は行政府の独裁という状態である。
 集団的自衛権についての審議が始まるはるか以前、この4月30日に安倍首相がアメリカで、この法案の成立を約束し「日米同盟はより一層堅固になる。この夏までに成就させる」と宣言した。それでも国会は立法府を侮蔑するあの発言を問題視しなかった。本来ならばあれだけで内閣不信任の動議が出され、場合によっては解散、総選挙だったはずだが、そよとも風は吹かなかった。国会は行政追認の大政翼賛会と化した。
 既に司法なく、今また立法なし。日本は三権分立で運営される民主主義国家から行政独裁へと、途上ならぬ途下の道を粛々と歩んでいる。三脚のはずが一脚では立てない、主権在民という地面に穴を穿(うが)たないかぎり。
 というところまで来て、さすがに理性が働きはじめたか、憲法学者三名揃(そろ)っての違憲論が政権の暴走にブレーキを掛けた。世論調査によれば、安倍首相の説明が不充分だと思っている国民が過半数。実際、あの説明は論旨の骨もないぶよぶよの代物で、公明党も困惑している。
 学者の意見や国民の声で強行採決が阻めるか。それはそれでこの国の成熟を示すものだろうが、三権の方はどう修理すればいいのだろう。」(2015/07/07付「朝日新聞」夕刊p3より)

「違憲立法審査権」という言葉を中学校の頃だったか学校で習ったっけ・・・。
広辞苑にはこうある。
「いけん‐りっぽう‐しんさけん【違憲立法審査権】
 一切の法律・命令・規則または処分が憲法に適合するかしないかを決定する裁判所の権限。最高裁判所はその終審裁判所である。法令審査権。司法審査。」

この機能が停止しているらしい。「日本国の司法府が憲法判断を逃げている」「日本では国150709sanken の根幹に関わる問題で司法府が憲法判断を放棄してしまった」という。
改めて、教科書の三権分立の図を見ると新鮮である。
三権分立の司法に期待出来ないとすると、この図から現政権の暴走にブレーキをかけるのは「世論」しかないらしい。世論が行政を縛るしかない??

先日の毎日新聞の世論調査では、内閣の支持率が逆転したという。
「毎日新聞は4、5両日、全国世論調査を実施した。安倍内閣の支持率は5月の前回調査150709mainiciseron_2 から3ポイント減の42%、不支持率は同7ポイント増の43%で、2012年12月の第2次安倍内閣発足後初めて、支持と不支持が逆転した。政府・与党が衆院通過を急ぐ安全保障関連法案については、国民への説明が「不十分だ」との回答が81%に上った。会期延長した今国会で安保法案を成立させる方針にも61%が「反対」と答え、「賛成」は28%にとどまった。」(ここより)

しかし、世論に耳を傾けない政権では、何をやってもムダか??
(今朝の朝日新聞によると、当八王子市も日野市も、安保法制に賛成の意見書を可決したという。市民として、何とも言葉が無い・・・)

150709yome <付録>「ボケて(bokete)」より

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2015年7月 8日 (水)

「所沢航空発祥記念館」に行く

今日は、雨の中、「所沢航空発祥記念館」に行ってしまった。
数日前、カミさんが航空公園に行くと言い出した。何やら自分が言ったのだそうだ。「いつも貴女の行きたい所ばかり行っている。たまには自分も行きたい所に行きたい!」と自分が怒鳴ったんだそうだ・・・。それでカミさんも「それもそうだ」と言う訳で、行くことになったもの。
Img_00041 自分は確かに、そのうちに一度行ってみるか・・・とは言ったが、それほど行きたい訳でもなかったが、まあムード的にそうなったので、立川のイケヤに行ってから、所沢まで行ってみた。

Img_00011 Img1 Img_00032

予報通り、ちょうど雨が降り出し、散歩にはあいにく。でも行ってみると、大きな館内見学だP10009991 った。さすがに外には大きな飛行機の展示。14:20から映画があるというので、少し展示を見てから、映画に。
何で、航空記念館に映画館があるのか分からないが、「大型映像館」に行ってみた。スクリーンは確かにデカイ。後の方に座ると、視野の全体にスクP10100021 リーン。迫力はある。観客は、一〇人程度か・・・。40分の内容は「キングペンギン」。ドキュメンタリーで、TVの番組とそう変わらない。
ま、こんなものか・・・。

展示館内は、さすがに空いている。人はまばら。色々な飛行機の現物が展示してある。どれも古い。特に天井から吊ってあるので全体的にゴチャゴチャしている。
P10009631 「スペースウォーカー」というのがあり、係の女性がヒマそうなので、カミさんに背中を押されて乗ってみた。何のことはない。足で蹴ると、単に座席が背中のバーによって補助され、重力が少なくなったような体験が出来るというもの。70近い爺さんが乗る物では無かった。周囲に人がいなくて良かった・・・
また、近くに飛行機の操縦シュミレータがあったので、やってみたが100点。当然だ。自分は前に2度ほどハワイで実際の飛行機の操縦をしたことがあるのだ。(ここ

P10009931 P10009951 P10009841

ショップには、飛行機の模型などがたくさん・・・。自分もこれは好きだが、数千円で高価。買うのは諦めて、となりのカフェレストランでコーヒーを飲んでから帰った。

特に薦めたい場所でもなかったが、前々からあることは知っていた。近いので、まあ一度くらいは行ってみても良いのかも・・・
数年ぶりに、亭主の行きたい所に付き合ったカミさんである。

150708okotte <付録>「ボケて(bokete)」より

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2015年7月 7日 (火)

2014年の世界シェア(市場占有率)

昨日の日経、及び日経産業新聞に、2014年の世界シェアが載っていた。
日本勢、素材・部品で存在感 14年世界シェア調査 9品目で首位に
 日本経済新聞社は5日、2014年の世界の「主要商品・サービスシェア調査」をまとめた。50品目のうち日本企業は9品目で首位だった。東レが炭素繊維で大きくシェアを伸ばすなど素材や部品で存在感を高めた。消費者向けの分野では巨大な母国市場を持つ米国や中国企業の後じんを拝しているが、企業向けのビジネスに重点を移していることを示した。
 首位の品目数は米国企業が16と最多で、日本は欧州の10に続く。韓国は8、中国が6だった。
 東レは炭素繊維で躍進した。14年3月に約600億円で買収した米ゾルテックは低コストの150707share1 炭素繊維に強みがある。航空機用など高機能品が得意な東レは品ぞろえ拡充で首位の座を盤石にした。
 ソニーはスマートフォン(スマホ)での撮影に使う「CMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサー」で伸ばした。米アップルなどスマホ大手が軒並み採用し、スマホ市場の拡大で出荷が増えた。ソニーはスマホ事業は赤字だが、同センサーを中心とする電子部品事業の14年度の営業利益は930億円と、金融以外で最多だった。
 工場の組み立て工程で使う産業用ロボットはファナックが首位。北米を中心に自動車などの新工場での需要を取り込み、15年3月期の純利益も過去最高だった。
 市場拡大する企業向け品目では首位以外も日本勢の伸びが目立つ。リチウムイオン電池では首位の韓国サムスンSDIがシェアを落とす一方、2位のパナソニックが米テスラ・モーターズの電気自動車向け出荷が増え追い上げた。消費者向けではデジタルカメラとレンズ交換式カメラでキヤノンが伸ばしたが市場は縮小している。同社は監視カメラ3位のスウェーデンのアクシスコミュニケーションズを今春買収。企業向け需要が好調な監視カメラに力を入れる。」(2015/07/06付「日経新聞」p1より)

4品目で首位交代 世界シェア調
中小型液晶、LG 衣料品、H&M 中国の販売拡大映す
 日本経済新聞社が実施した世界シェア調査で、対象50品目のうち中小型液晶パネルや衣料品など4品目の首位が交代した。経済成長は減速しているものの、所得や生活水準が上昇している中国で販売を拡大した企業がシェアを伸ばした。自国の需要増加を追い風に、検索サービスやスマートフォン(スマホ)で中国企業の躍進も目立った。
150707share2  スマホやタブレット端末向けの中小型液晶パネルでは、13年に3位だった韓国のLGディスプレーがジャパンディスプレイやシャープの日本勢を抜いて首位になった。中国の新興スマホメーカーへの出荷増加がLGの伸びにつながった。
 衣料品ではスウェーデンのヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)が、「ZARA」を展開するスペインのインディテックスを僅差で抜いた。H&Mは米国やドイツなど欧米のほか、中国で店舗網を広げた。オーストラリアなど進出していなかった地域にも出店した。
 新興国での店舗展開などでインディテックスを急速に追い上げ、ユーロ安など為替動向も追い風になった。両社のシェアの差は0.01ポイントしかなく、15年に再び順位が入れ替わる可能性もある。
 太陽電池も自国の需要を取りこんだ中国のトリナ・ソーラーが、13年の2位から順位を上げた。中国では内モンゴル地区や江蘇省などで太陽光発電所の建設が続いており、発電事業者への出荷を増やしたほか日本や米国でも伸びた。13年まで2年連続首位だった中国のインリー・グリーンエナジーはトリナにシェアを取られた形だ。
 造船は韓国の大宇造船海洋が1位に立った。同社は液化天然ガス(LNG)船やコンテナ船など大型船に強い。2位は現代重工業となるなど、上位5社のうち4社が韓国勢だった。日本企業は今治造船が3位に入った。広島県にあった子会社を統合し、ばら積み船を中心に建造を増やした。
 自国の需要増加をバネにシェアを伸ばす中国企業が相次いだ。検索サービスは米グーグルが43.8%と首位を守ったものの、13年よりも15.8ポイント低下した。一方、2位の中国の百度が14.1ポイント高い25.8%と、グーグルを激しく追う。
 スマホは韓国サムスン電子(24.5%)と米アップル(14.8%)の2強がシェアを落としたのに対し、3位の中国レノボ・グループが7.2%と2.7ポイント上昇した。4位で同国の華為技術(ファーウェイ)も5.7%と0.9ポイント上げた。
 調査対象の50品目のうち、上位3社のシェアの合計が13年よりも大きくなったのは23品目。スマホの普及を受けて市場規模が縮小しているデジタルカメラやパソコンで寡占化が進む。ビール系飲料や炭酸飲料など生活に身近な品目の3社合計も伸びた。」(2015/07/06付「日経新聞」p9より)

*「2014年の世界シェア」の詳細PDFは(ここ)~2015/07/06付「日経産業新聞」p16~17より

50品目のシェアの詳細は、上記のPFDを見て頂くとして、今回目を引くのが、検索サービスにおけるグーグル。昨年6割のシェアだったのが、16%も落ちたという。逆に中国・百度は14%のアップ。これは何を意味するのか・・・。中国の人口が多いためか、それとも中国語以外でもサービスをしているのかな・・・?

改めて、フト気が付いたのが産業用ロボット。ファナックは、イメージ的に世界でもう少しガリバーかと思っていたが。17%か・・・
造船の韓国も、相変わらず1、2、4、5位を占めている。
紙おむつも、日本製が中国でもてはやされていると聞くが、世界シェアは微々たるもの。確かに「パンパース」は30数年前、我々も使ったが・・・
ゲーム機は、任天堂が落ちている。それにしても、この世界は怖い。ちょっと油断すると、あっと言う間に転落してしまう。まさに生物(なまもの)!!

液晶パネルは、こんなにも日本の存在感が無いのか・・・
HDDは上位2社が、それぞれ4割のシェアを持っている。東芝を入れて3社で100%とか・・・。前は、富士通やサムスンがあったのに・・。
NAND型フラッシュメモリーで、サムスンを追撃していた東芝が2.3%ダウン。円安の影響らしいが・・・
CMOSイメージセンサーのSONYは4割のシェアで強い。SONYもCCDを止めるそうだ。CCDに比べて感度が悪いと言われていたCMOSだが、技術進歩は、そんなジンクスをどんどん踏み潰して行く。
デジタルカメラは35%も出荷が減ったと言うが、スマホであれだけ高画質の写真が撮れれば、売れなくなるのも分かる。でもレンズ交換式カメラでの日本のシェアは圧倒的。

こんな動向を見ていると、つい世の中の変化のスピードの速いことを実感してしまう。

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2015年7月 6日 (月)

老後最大の問題はお金より「孤独」

どうも自分が老齢に向かっているためか、こんな記事が気になる。
老後最大の問題はお金より「孤独」 経済コラムニスト 大江英樹
 非常にショッキングなデータがあります。それは高齢者の犯罪が増加しているということです。ニュースなどでは凶悪な少年犯罪や外国人の犯罪が目立つように思えますが、実際の数字を調べてみると(2014年度犯罪白書)、少年犯罪はピークに比べて3分の1近くに減少しています。外国人犯罪者も2005年にピークを打ってから減少を続け、現在ではピーク時の3分の1以下になっています。
 暴力団犯罪者も薬物犯罪者も着実に減少している中で、唯一、65歳以上の高齢者の犯罪だけが大幅に増えているのです。例えば約20年前の1994年に比べて高齢者の検挙者数は約4倍に増えています。もっと驚いたことに万引き犯の約3割は高齢者、特に女性の高齢者だそうです。一方、男性の犯罪で圧倒的に多いのは暴力・暴行犯でこちらは過去20年間で検挙数は50倍という驚異的な数字になっています。
 たしかに最近はちょっとしたことですぐ大声を上げたり、キレやすくなった老人が増えているような気がします。もちろん高齢化社会になっているわけですから絶対数が増えるのはやむを得ないとしても、この増え方は異常です。どうも我々が考えているようなお年寄り=穏やかでおとなしい社会的弱者というイメージではなくなりつつあるようです。
 15年2月に発刊された「老人たちの裏社会」(宝島社)という本を読んだのですが、そこには想像を絶する高齢者の犯罪が描かれていました。私も14年6月に書いた「定年楽園」(きんざい)という本の冒頭でこの高齢者犯罪の増加に触れたのですが、事態は私が想像する以上になってきているようです。
 なぜこのような高齢者の犯罪が増えているのでしょうか? 理由は2つあると思います。1つは昔と違って最近の高齢者はとても元気だということです。確かに平均寿命が65歳ぐらいの頃(昭和30年代)の60歳と今のように80歳を超えるまで生きる時代の65歳とでは元気の度合いが全く違います。体力もはるかに当時よりは上でしょう。元気があるから犯罪に走るというわけではありませんが、十分な体力があることはその要素の1つといえるでしょう。
 もう1つの理由、これが大きな問題なのですが、孤独なお年寄りが増えてきているということです。これは家族が居るとか居ないとかは必ずしも関係ありません。パートナーがいるにもかかわらず精神的に孤独な人は増えてきています。
 私は3年前に会社を定年退職した後、ひと月ほどぶらぶらとしていた時期がありました。その時に感じたのは、平日の昼間は本当に世の中に居るのはお年寄りばかりなのだな、ということです。自分もその中のひとりであるということに気がつくのにあまり時間はかかりませんでしたが(笑)。
 こうしたお年寄りを見ていると本当に所在なげにしているのです。公園のベンチ、図書館の中、喫茶店の中……。ありとあらゆるところで友達と話をするでもなく本を読むでもなく、思索にふける風でもない、ぼんやりとしたお年寄りが実に多い。そしてその多くは男性です。また時としてこういうお年寄りが駅や図書館などで係員に大声で食ってかかっているところも何度も見ました。
 先日、NHKの番組でも、高齢者の犯罪が取り上げられていましたが、やはりその最大の背景は孤独なお年寄りが増えていると描かれていました。万引きに手を染める高齢者の人も別にお金が無いからというわけではなく、社会との関わり合いを持ちたくてやっているということなのだそうです。これは実に悲しいことです。
 私は老後の最大の問題は「お金」のことより、この「孤独」だと思います。体力もある、お金も持っている、ところが自分の居場所がない、信頼できる家族や友達がいない、というのはとても残念なことです。これからこのコラムでも取り上げていきますが、現役世代の人は将来に向けて、人とのつながりや絆を何よりも大切に考えておいた方がいいのではないでしょうか。」(2015年6月26日付「日経新聞」より)

「身につまされる」という言葉がある。広辞苑を引くと「わが身にひき比べられる。特に、他人の不幸などがひとごとでなく思われる。」とある。
この話は、自分にとって、まさに「身につまされる」話なのである。

図書館にたまに行っても、“ここは自分の席”とでも言うように、お年寄りが、椅子を占拠している。とてもちん入出来ない雰囲気。ショッピングモールに行っても、椅子に所在なげなお年寄りが多い。それは全て男性。
まさに、自分の将来の姿である!?

女性は、たった二人だけで5時間も話せるという。同じ店で、延々と・・・。
男では想像出来ない・・

先日、昔居た会社の同窓会があったらしく、そのスナップ写真が送られて来た。見ると、“元上司”の姿がたくさんあった。
この同窓会、一度だけ行ったことがあるが、それっきり・・・。
言うまでもなく、会社の同窓会では、昔の上司はいつまで経っても上司のまま。そして昔の部下はいつまで経っても部下のまま・・・。
数えてみると、こんな会では、元上司の方が元部下の数よりも圧倒的に多いので、あまり気乗りがしなくなり、そのうち行かなくなる。もう少し時間が経てば、元上司が卒業して行って、元部下が多くなるかと思いきや、そもそも自分よりも年下の人がほとんど参加していない。つまり、このような会は、年の行った人しか参加していないようだ。

老人の孤独を避ける手段のひとつ、同窓会経由での人のつながりも、自分にとってはそんなもの。ましてゴルフなど、別世界・・・

結局、自分にとって孤独を避ける残された手段はただ一つ。
“唯一の親友”のカミさんだけが頼り・・
この友人だけは長生きして貰わねば・・・。ただそれだけを“祈る”この頃である。
(何? 単に“祈る”だけかって?? もちろんムリはいけない! よって、特にそのための“行動”は伴わないのであ~る!)

150706kane <付録>「ボケて(bokete)」より

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2015年7月 4日 (土)

NAC-HD1からWAV/FLACとして読み出す方法

この記事は、SONYのHDDオーディオプレヤーのNAC-HD1のPCMデータを、WAV/FLACとして読み出す方法である。
NAC-HD1から、ハイレゾのHDDオーディオプレヤーHAP-Z1ESやHAP-S1などに乗り換えた時、せっかく貯めたNAC-HD1の音楽データをHAP-Z1ESに移したくなる。しかし、著作権に厳しいなSONYは、それを簡単には許してくれない。USBメモリなどにはMP3のような圧縮データでしか転送出来ない。従って自分は、今まではNAC-HD1のアナログ出力を利用して、WAV/FLACに変換してきた(ここ)。
それが先日、Noriyukiさんから、ウォークマン経由で、直接PCMとして取り出す方法を教えて頂いた(これ)。まさに目から鱗(!!)の方法である。

この方法だと、NAC-HD1のPCMデータを、そのままWAV/FLACに変換出来るため、信号の劣化がない。その手順を整理してメモしてみる。
(なお、ウォークマンは、手持ちのNW-A17(2014年11月8日発売)、NW-A857(2010年11月13日発売)、NW-847(2009年10月31日発売)の3種で、どれも何の問題も無かった。ウォークマンの機種は選ばないようである)

例)自分はFM放送から録音した楽曲を、NAC-HD1に月毎に「15年6月・・・」というフォルダを作って置いているので、そのフォルダ毎にFLACに変換した。

<NAC-HD1からPCM信号で出力>
1)ウォークマンをNAC-HD1のUSBにつなぐ。
2)転送するフォルダを選んで、「オプション」「転送」「ウォークマン」「標準転送」で「設定」「フォーマット指定」「PCM」「閉じる」→「実行」
・これでウォークマンの「OMGAUDIO」フォルダにATRACのPCMファイルが出来る。

★一度の転送数(体験)~最初、ウォークマン(NW-A17)の残容量以上のファイルをNACから転送しようとしたため、ウォークマンのデータベースを壊してしまい、初期化せざるを得なかった。ウォークマンには「転送中に接続が解除された可能性があります…」の表示、NACには「ウォークマンのデータベースが壊れています」の表示、xアプリには、ウォークマンは認識するものの、曲名が表示されない。⇒結局、ウォークマン本体の初期化をして、ファイルを全部消さざるを得なかった。
前にSONYから、「ウォークマンへのデータ転送の時に、何度かに分けて転送したらどうか。一度に転送すると負荷が多い。」と言われたことを思い出し(ここ)、100曲、300曲、500曲(30時間分)と段々一度当たりのファイル数を多くしながら転送してみたが(その都度ウォークマンを外してデータベースを作る)、いずれも結果としてうまく行った。
しかし、なるべく少しずつ転送し、その都度、ウォークマンを外して、データベースを作りながら転送した方が確実である。
また、ウォークマンで「データベース構築中」のときに、PCやNACにつなぐと、上と同じような状態になり、ウォークマンの初期化が必要になるので、ウォークマンが完全に安定した状態になってからUSBにつなぐこと。

●転送されたWAVのままHAP-Z1ESに転送して使う場合は、これで良いのだが、自分は音量の調整をしたかったので、FLACとした。その場合は、一つのフォルダ毎に転送した方が、タグ情報の付加に都合が良い(後述)。

<ウォークマンからPCへのPCMファイル転送>
1)PCに「xアプリ」(ここ)をインストール。
2) 「xアプリ」を起動→「機器へ転送」→ウォークマンをつなぐ→右のウォークマン欄の下の「すべて選択」をクリック→「←」をクリック
150704nac1 *自分のウォークマンはATRACファイルが無いため(フォルダモードだけ使用している)、転送したファイルがそのまま表示されるが、既にウォークマンにATRACファイルが存在する場合は、ウォークマンにアルバムがズラリと並んでしまう。よって、あらかじめNACの編集で、転送する楽曲の「アルバム名」を「1」などの分かり易いアルバム名に変更しておいた方が良い。
その時は、
・・・ウォークマンをつなぐ→右のウォークマンのアルバム名の「1」をクリック→「←(PCに転送)」をクリック

<xアプリでATRACファイルをWAVに変換>
1)転送された楽曲を選択
150704nac11 *「xアプリ」で転送された左の欄(PC側)で、「タイトル」を選んで、下の「すべてを選択」をクリック。
2)右クリックで「WAV形式で保存」→あらかじめ作っておいた「ミュージック」の「temp1」フォルダを指定→「OK」
150704nac12 *「temp1」にWAVファイルが出来ていることを確認して、(後の作業のために)xアプリの左の欄と右の欄を「すべて選択」→右クリック→「削除」→(二度と使わないので)「パソコンからも削除」」
*既に、ATRACファイルがある場合は、「1」だけのフォルダを削除

★これで、temp1フォルダにWAVファイルが出来ているので、これをHAP-Z1ESに転送すれば良い。このWAVには、トラック名、アーティスト名、アルバム名も付いているのでHAP-Z1ESでもキチンと表示され、不都合はない。
●音質もWAVのまま、何もしない方が良い音である。

(音量調整のために
「xrecode II」などを通すと、WAVの“日本語の”タグ情報は失われてしまう)
⇒自分は、WAVファイルの状態(音楽情報など)をそのままに、音量を整えるために「Sound Forge Pro 11.0」(ここ)を使っている。(今も86%OFF、6千円のキャンペーンをしていた)
WAV音源をドラッグした後、「プロセス」→「ノーマライズ」(「プリセット」を「最大ピーク時」に)→「OK」 「ファイル」→「保存(S)」(“名前を付けて保存”ではない)で、上書き保存される。

====<以下は現在使っていないが、参考に残しておく>========
(ファイルをWAV⇒FLACに変更したり、音量の調整をする場合)

*NACから得られたWAVファイルの、FLAC化によって失われた日本語のタグ情報を、こんな方法でFLACファイルに付加してみた。
★なお、タグ情報の変更には、「STEP_M」(ここ)を使用した。「オプション」「オプション設定」「表示項目設定」で表示項目を設定する。

(自分は、FLACに変換して、音量を93dBに合わせている)
<<WAVファイル→FLAGファイルへの変換と音量のレベル合わせ>>

WAVからFLACへ変換するソフトは「xrecode II」を使った(ここなど)。
(インストール方法は省略~立ち上げる毎に、カウンタが動くが、カウンタがゼロになって色の変わった1~4のどれかのボタンを押すと無料で使える)
(2017/05/08追)
「xrecode II」が応答しなくなった。Netにつながっているとダメ。(ここ)で「オフラインまたはファイアーウォールでXrecodeIIの通信をブロックすると動作します。」
設定方法は(ここ)で、「別のプログラムの許可」で「xrecode II」を追加し、「パブリック」にチェックを入れたら動き出した。良く分からないが・・・
(2017/06/06追)
また動かない。LANケーブルを外すと動く。(ここ)を参考に、下記で動いた。
コントロールパネル>「システムとセキュリティ」で、「Windows ファイアウォールによるプログラムの許可」をクリック 「設定の変更」→「xrecode II」のチェックを外す→OK

<WAVからFLACへの変換と同時に、クリップしない範囲で、音量を最大にする>
1) 音量のノーマライズ(正規化)の設定は、「入力設定」の「正規化を実行」のボックスにチェックを入れる。右隣に「設定」という名のボタンが出てくるのでクリック。「正規化」を選んで、左の欄は上下とも「98」%に、右の「レベルが小さい(大きい)場合」は上下とも「90」(幾らでも良い)に設定。
2)「出力設定」は「場所を指定」であらかじめ作っておいた「temp2」を指定。「正確なフルパスに出力」のチェックは無し。
3)「目的の形式」で「FLAC」を選択。
4)変換するWAVファイル(フォルダ=「temp1」)を、「xrecode II」の窓にドラッグして、「開始」ボタンを押すと、音量のノーマライズとFLACへの変換をして「temp2」にFLACファイルが出来る。

150704nac4 150704nac5 150704nac7

<FLACファイルのタグ情報の付加>
1)STEPのリストに、WAVファイル(フォルダ=「temp1」)をドラッグして登録。
2)同じSTEPリストに、FLACが出来ている「temp2」フォルダをドラッグして登録。
3)STEPリストの上の「ファイル名」をクリックすると、順番に並び変わる。
⇒WAVのリストの順番と、FLACリストの曲の順番を確認。(同じファイル名が無い限り、同じ順番になるはず)
4)WAVのリストの「トラック名」「アーティスト名」「アルバム名」・・を選択・コピーし、FLACのリストの同じ所に貼り付ける。
5)FLACのリストで、元々の「ファイル名」と、新しく貼り付けた「トラック名」が同じであることを確認。
7)上部にあるフロッピーマークの「タグ情報を更新」をクリック。
⇒これでFLACファイルにタグ情報が付いた。

150704a_2 150704b 150704c 

(FLACのファイル名をトラック名に変更)
(自分は、見易いように、ファイル名をトラック名に合わせている)
1)「STEP_M」にFLACファイル(temp2フォルダ)をドラッグして登録。
2)STEPリストの左サイドをドラッグして、FLACの全ファイルを選択し、「変換」「デフォルト変換」「トラック名⇒ファイル名」をクリック。
⇒FLACのファイル名が、CDの番号が付いたファイル名からトラック名になった。

150704e 150704d

*なお、WAVのタグ情報には、CDのトラックNoと、年号の情報がないため、それも必要な場合は、あらかじめ、NACから転送してMP3ファイル(詳細タグ情報付き)を作っておいて、WAVの代わりにMP3ファイルを利用する。なお、MP3作成は、NACで、「オプション」「転送」「USBストレージ」「ビットレート」は96か128に。(タグ情報だけ使うので、低ビットレートでOK)

<音量を93dBに合わせる>
1) 「xrecode II」の窓に、上で作られたFLACのフォルダ「temp2」をドラッグして登録する。
2)「入力設定」の「正規化を実行」の右隣の「設定」をクリック。「均一化」をクリック。デフォルトの「89.0」から「93.0」に変更。(リッピングしたCDの音源のレベルと、合わせるため。89dBでは小さいので、自分は93dBとした)。「オーディオに適用」を選択。「OK」
3)「リプレイゲイン」をクリック。「トラックゲイン分析」をクリック。
4)分析が始まり、窓に「トラックゲイン」と「トラック・ピーク」が表示される。左下の「合計サイズ」左のチェックを外すと、全てのファイルのチェックが外れる。上部の「トラックゲイン」欄をクリックして並べ替えて(見易く)、マイナスの符号が付いたものだけにチェックを入れる。
(+のゲイン補正をしてしまうと、ピークが1を越えてしまい、クリップしてしまうので、マイナスゲイン(93dBより大きい曲)だけ93dBに下げる)
5)「出力設定」で、あらかじめ作っておいた「temp3」を指定→「開始」
6) 「temp3」のフォルダに、93dBに減音補正されたFLACファイルが出来るので、それを元の「temp2」フォルダに上書き移動。これで「temp2」フォルダは、最大音量が93dB(しかしクリップする可能性のあるファイルは0.98まで)のFLACファイルが出来る。
*(確認)「temp2」フォルダを「xrecode II」にドラッグして、「リプレイゲイン」→「トラックゲイン分析」をクリックして、全てのトラックが「トラック・ピーク」が「1.00」を超えていないこと、「トラックゲイン」に「-」の付いたトラックが無い事を確認。

以上で、「temp2」にNAC-HD1のPCM音楽が、(音量93dBの)FLACファイルとして変換出来た。
あとはこれをHAP-Z1ESに転送するだけ。

150704f ★また、Winのエクスプローラは、FLACファイルをサポートしていないので、アルバム名やアーティスト名などが表示されなくて不便。
⇒「AudioShell 2.3.1」(ここ)をインストールしておくと、表示されるようになって便利。

*いやはや、Noriyukiさんから、ウォークマン経由でのPCM化を教えて頂いたので、効率的になっただけでなく、当然音質の劣化もない。
ちょっと作業が大変そうだが、慣れると短時間に出来る。
今日、NACの光出力(アナログ)経由で作った音源400曲余りを、上の方式で、NACのデジタル音源に入れ替えてしまった。

(関連記事)
HAP-Z1ES(HAP-S1)の「CD直接リッピング」の音質が素晴らしい 
SONYのHDDオーディオプレーヤーNAC-HD1のアナログ音源の、HAP-Z1ESへの乗り換え  

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2015年7月 3日 (金)

香西かおりの「早稲田通り」

自分が歌謡曲を聞くとき、イントロを聞いただけで、録っておく曲かどうか、直ぐに決まる。そんな中で、昔録っておいた歌の一つがこれ・・・

<香西かおりの「早稲田通り」>


「早稲田通り
  作詞:星村龍一
  作曲:聖川湧

この町に 忘れられない人がいる
訪ね来るたび 帰らぬ日々が
今もこの胸 泣かせます
ここであなたに 愛されました
ここで生きてく はかなさ知った
早稲田通りは 遠い想い出しみる町

あの頃は 夢をかたちに出来なくて
いつも肩寄せ この町角で
何度飲んだろ 夜更けまで
あなた今でも 一人でしょうか
あなた深酒 やめたでしょうか
早稲田通りは 今も心の泣かせ町

想い出は消えるものさと 言うけれど
つらい時代のきれいな夢は
遠くなるほど沁みるのよ
ここであなたをあきらめました
ここで女の悲しさ知った
早稲田通りは 恋の想い出しぐれ町

この歌は、“自分的には”非常に惜しい! 歌の題から、爽やかな歌謡曲を連想するが、どうもド演歌なのである。
つまり、歌詞の「何度飲んだろ 夜更けまで」「あなた深酒 やめたでしょうか」が、惜しい・・・
「早稲田通り」という学生街を連想するような曲名からも、マンドリンを駆使した編曲からも、西島三重子の「池上線」(ここ)のような素朴な歌を想像する。しかし残念・・・!!

この歌は、「流恋草」(はぐれそう)のB面で、1991年3月25日に発売された、香西かおりの3枚目のシングルだという。
香西かおりは、色々と聞いてきたが、当サイトには「あゝ人恋し」(ここ)しか挙げていない。
前に記事にも書いたが、自分は特に香西かおりの初期の作品に、惚れた歌が多い。

この歌もそうだが、世ではあまり有名でないが、自分が気になっている曲が色々あり、今まで紹介してきた。
森田由美恵の「潮風の吹く町」(ここ)、小柳ルミ子の「ゆうぐれの里」(こ)、都はるみ「ふるさとよ」(ここ)、石川さゆり「吾亦紅」(ここ)などなど・・・

最近の歌はあまり興味がない。どんどん作られ、どんどん忘れられていくようで、まさに歌の消費!!
どうも最近の歌には、“残る”歌が少ないような気がする。
この「早稲田通り」という歌も、世に残る歌かどうかは分からない。でも、一部の歌詞を除くと、自分としては残す歌に入るかも・・・。

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2015年7月 1日 (水)

中国、韓国、ロシアの「歴史教科書」に描かれている日本

「文藝春秋」(2015年7月号)の「中国、韓国、ロシアの「歴史教科書」日本はいかに描かれているか 佐藤優」という記事を読んだ。
この手の記事をどう読むかはなかなか難しいが、いちおう気になった部分をメモしてみると・・・

(中国)
「行き詰ったら変える」

 まずは中国から見ていくと、中国の歴史教科書は、階級闘争史観と徹底したリアリズムに貫かれていることがよくわかります。
・・・
 〈中国の古典『周易』には「行き詰ったら変える。変えたら通る。通ったら続ける」と書いてある。改革とは変えることであり、時代に遅れた旧制度や旧文化と旧思想を取り除き、豊かな活力のある新制度や新文化と新思想を創ることである〉(『歴史 選修1 歴史上重大改革回眸』人民教育出版社)
 簡単に言ってしまえば「行き当たりばったりでいいから、上手くやれよ」ということです。マルクス・レーニン主義的な発展史観ではなく、臨機応変であることこそが歴史から学べることだ、と言っているのです。
 重要なのは、この言葉が歴史教科書自体にも適用される点です。この教科書を学んでいて、行き詰るところがでてきたら、そこは切り捨ててしまえばよい、自分の都合のいいものに入れ替えてしまってもいい、ということです。中国が共産党の一党独裁でありながら事実上、資本主義化しているのも、この言葉で簡単に理解ができます。社会主義に「行き詰ったから変えた」のです。
・・・
 そして戦後の日本に対する言及は極端に少なく、日中国交正常化に関して事実が淡々と記されているのみです。
 全体を通して見てみると、中国の歴史教科書は基本的に、反日教育でナショナリズムを煽るのではなく、世界史の中で中国がどのように振る舞ってきたのかを描こうとしています。領土を奪われたのも一時的に弱かった時代のことであって、本質的に我々は昔から一貫して大国であった、と考えていることは節々から伝わってきます。彼らは決して、経済が発展したから大国の仲間入りを果たしたのではないと考えていることもわかる。
・・・
 即ち中国は、単なる反日ではなく、反ファシズム陣営としてアメリカやイギリスなどと共に大きな戦争を戦い、そして勝ったことを強調したいのです。現在まで続く世界秩序を作ったプレイヤーであるという自負がひしひしと伝わってきます。

(韓国)
「テロリスト史観」の韓国

 続いて韓国の教科書です。今回、私が一番驚いたのは、この韓国の教科書に書かれた歴史観でした。この国の歴史観は日本にとって脅威だといっても過言ではありません。世界の教科書の中でも極めて珍しい、「テロリスト史観」によって貫かれているからです。「我が国の先達はここまで追い詰められ、テロをせざるを得なかった」、そういった歴史が延々と綴られているのです。
 北朝鮮との親和性は予想以上に強く感じられ、また北朝鮮の歴史教科書よりも過激な内容になっています。
・・・・
 韓国の教科書の本当の特異性が見られるのは、日韓併合前後からです。日本では韓国のテロリストと言えば伊藤博文を暗殺した安重根が思い浮かびます。ところが、その扱いはあっさりしたものです。
 〈張仁煥と田明雲はアメリカのサンフランシスコで日本の侵略を美化していたスティーブンスを狙撃し、安重根は満州のハルビンで伊藤博文を暗殺した(1909)〉(同前)
 そして、安重根以外のテロリストの行動に関する記述が続きます。
 〈朴烈は1923年日本で国王の暗殺を企てた。趙明河は1928年台湾で日本の皇族を刀で襲う義挙を行った〉
 〈1932年に韓人愛国団員の李奉昌が東京で日本の国王が乗ったとみられる馬車に爆弾を投げた。失敗したが、このことに対して上海の新聞では失敗を惜しむ論調で報道した〉
 〈韓人愛国団員だった尹奉吉は記念式の壇上に爆弾を投げ日本軍将軍と高官らを暗殺した。尹奉吉の義挙は世の中を驚かしたものであり、特に中国人に深い印象を与えた〉(同前)
 きりがないのでここまでにしますが、要するに天皇や政府高官を暗殺しようとしたテロリストを延々と紹介(李奉昌と尹奉吉は肖像写真っき)しているのです。安重根の“功績”がそれほど高くないこともわかる。
 その理由は明白です。伊藤博文は初代首相と言っても、国の元首ではありません。重要なのは「玉」。日本の国家元首である天皇や皇族の命を狙った者が、韓国の教科書では最も偉大だとされているのです。
文明国において、テロによって現状を打破する試みを褒め称えることは、通常考えられません。しかし、韓国は違う。伊藤博文暗殺に「成功」した安重根よりも、天皇暗殺に「失敗」したテロリストについて詳しく書いています。さらに言えば、これらの記述からは、天皇暗殺という動機を掲げただけで称賛に値し、手段や結果はどうでもよいという場当たり的な思考も見え隠れしています。
 この教科書で教えられるのは「我が国のテロリズムの歴史はこれだけ長い」ということに他なりません。イスラエルでもアイルランドでもそういった教育はしていません。韓国は“恨”の文化といわれますが、教科書も怒りに突き動かされて作られている。カーツと頭に血が上る怒りの感情が底流を貫いているようです。
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 〈朴正煕政府は国民の反対を押し切って韓日協定を批准した。その結果韓国は経済開発に必要な資金の一部を充当でき、韓米日共同安保体制が形づくられた。その反面、日本の植民支配に対する謝罪、略奪文化財の返還、日本軍「慰安婦」や強制徴用者などさまざまな問題を解決することができなくなってしまった〉(同前)
 教科書に、「日韓の問題は解決することができなくなってしまった」とわざわざ記すところに韓国の歴史観の特異性が見て取れます。
 このように韓国の歴史教科書では、自民族内での同質化の比重が非常に高いため、普遍性がありません。ありていにいえば、この教科書を学んでも世界と渡り合う客観的な知性や歴史観を持てるとは思えない。これが、中国やロシアの教科書との最大の違いです。しかし、隣にこうした歴史観を持った国があることは、我々も改めてしっかりと認識しておかねばなりません。

(ロシア)
「最も狡猾なロシアの教科書

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 これは、「インターネット情報を用いて」という前段部分が、重要なポイントです。なぜなら、ロシア語で「露日戦争」と検索すれば、スターリンが一九四五年九月二日に行った対日勝利演説が必ずヒットするのです。
「一九〇四年の露日戦争の時のロシア軍の敗北は、国民の意識の中に重苦しい思い出を残した。それは、我が国の上に汚点をとどめた。わが国民は、いつの日にか日本が粉砕され、汚点が払拭される時が来ると信じて、待っていた。われわれの年長者たちは、四十年の間、その日を待ちわびた。そして、その日が到来したのである」
 これを読めば、第二次大戦の日本との戦争が、日露戦争の復讐戦だったことが、すぐ理解できるようになっている。ロシアの教科書執筆者は、この辺りまでしっかりと計算した上で、設問を作っているのです。復讐戦となった第二次大戦における対日戦争の記述からは、ロシアという国家の狡猾な部分が読み取れます。
 〈ヤルタ会談での根本的な合意に従って、ソヴィエト政府は1945年4月5日に日本との中立条約の破棄を通告し、8月8日に日本に宣戦布告した〉(『ロシアの歴史』)
日ソ中立条約の破棄を通告しているから、一見正々堂々としているように思えます。ところが、この条約が翌年まで有効だったことは全く書かれていないのです。
 確かにソ連は日本に対し宣戦布告も行ないました。しかし、電報を封鎖して日本に連絡がいかないように策略をめぐらし奇襲攻撃をしたことにはまったく触れてない。また、日本では火事場泥棒のごとき突然の参戦だったように扱われますが、周到な準備をしていたことをにおわせています。
 〈8月19日に関東軍司令部は、降伏する準備があると表明した。同盟諸国軍の共同攻撃を受けて、1945年9月2日に日本は完全に降伏した。これは第二次世界大戦の幕を下ろす出来事だった。サハリン南部とグリル列島がソヴィエト連邦の手に渡った〉(同前)
最後に書かれているグリル列島とは千島列島と北方領土のことです。ロシアでは、八月十九日になって初めて日本が降伏の準備を始めたように書かれているのです。千島列島の最北端にある占守島に、ソ連軍が上陸を始めたのは八月十八日のことでした。戦争が終わり武装解除中だったにもかかわらず、突如としてソ連軍が、攻撃を仕掛けたためやむなく応戦したと日本人は理解しています。ところが、ロシア人はそうはとらえていません。戦争は、九月二日まで継続されていたのだから、日本領を攻撃し占領したのは、通常の戦闘行為だと考えているのです。当然、グリル列島の占領も正当化されます。
 戦後は、日ソ共同宮言の記述と北方領土問題に関する記述が若干あるだけで、日本はほとんど登場しません。・・・

(日本)
「旧時代の教育をする日本

 翻って、日本の教科書について考えてみましょう。私は現在は同志社大学、過去に早稲田、慶應などで演習を受け持った経験があります。そこで世界史の重要な項目「ロシア革命」「真珠湾攻撃」や「ソ連崩壊」などの年号に関して、百聞の小テストをしてみました。ところが、全く答えられません。百点満点で、早稲田では平均五・〇点、慶應では四・八点でした。
 なぜ、このような事態になるのか。それは日本の教科書には物語がなく、単なる事実や用語の羅列ばかりが延々と続く、受験勉強以外には役に立たないものだからです。受験が終われば知識が定着せずにすべて忘れられてしまう。中国、韓国、ロシアそれぞれの教科書は、独自の物語性があって、読んでみると非常に面白い。一方の日本では、巨大な年表でしかないので、読み進めるのが苦痛です。
 これは、日本のエリート養成のシステムが後進国型であることの証明に他なりません。記憶とその再生を、ことのほか重視する。これは、旧時代の教育です。
 教科書から各国の歴史観や思考法のポイントを見てきました。ロシア・中国は世界のどこの国の人間とも話ができるような、徹底したリアリズムと普遍性を持った歴史を教え、韓国は独自色が強く、国際的に通用しない内側を向いた歴史を教えています。そして日本は、単なる年表を暗記させる、後進的な歴史教育です。
 日本の歴史教育は、一年間で通史を勉強するような暗記中心の詰込み型から、少しでも早く脱するべきです。そして物語性を重視し、今までより分量の多い教科書を作る必要があります。その教科書をロシアのように数年かけて学ぶことこそが、これからの世界で生き抜く知恵と思考を身に付ける、有効な方法になるでしょう。」(「文藝春秋」2015年7月号p118~「中国、韓国、ロシアの「歴史教科書」日本はいかに描かれているか 佐藤優」より)

最近の大西議員の「マスコミ懲らしめ論」などを聞いていると、「そこまで総理にへつらうのか・・・」と思ってしまう。いや、意外と総理が言わせている単なるアドバルーンかも・・・?

教科書は、将来の自国民を育てる基盤。それらを覗くと、それぞれの国としてのスタンスが読み取れるもの。
この記事では、韓国はキケン。日本は、何もやっていない・・・と言う。まあ何もしていないのは無害かも知れないが・・・

良くも悪くも、このような国の歴史観というものは、どの国でも長い時間を経て醸成されていくもの。それは簡単には変わらない。つまり文化なので・・
それが、日本では、現政権によって急速に変えられようとしている。
なるほど・・・。歴史修正主義とは良く言ったもの。

Netで「歴史修正主義」を検索すると、こんな解説が出てくる。
「従来の歴史観と違う歴史観を主張する者に対して「客観的な歴史学の成果を無視し、自らに都合の良い過去は誇張や捏造したり、都合の悪い過去は過小評価や抹消したりして、自らのイデオロギーに従うように過去に関する記述を修正するものである」として批判する場合に用いられる言葉。否認主義。「修正」の語が「正しく直す」という肯定的な意味であることから、旧来の歴史観に立つ者は「歴史改竄主義」と呼ぶこともある。」(wikiより)

「ここでいう歴史修正主義とは、「南京大虐殺まぼろし論」や「アウシュビッツのウソ」(ガス室による組織的虐殺などなかったとする論)のように歴史的に存在したことをあえて無かったと強弁したり、侵略戦争や植民地支配、軍隊などによる組織的虐殺行為など、今日批判的な評価が定着している事象について評価を逆転させて支持・擁護する主張をさす。「歴史修正主義の克服」(山田朗・高文研)P14より。」

日本の歴史教育は、こんな「歴史修正主義」による歴史改竄よりも、今までの年表暗記の無害教育の方が、マシなのかも・・・
何とも情けない現在の国情ではある。

●メモ:カウント~750万

150701wave <付録>「ボケて(bokete)」より

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