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2015年6月 3日 (水)

「良いウンチと悪いウンチ、どう見分ける?」

先日の「日経Gooday」にこんな記事があった。
良いウンチと悪いウンチ、どう見分ける?~自分の“平便”を知るための5つのポイント
 みなさん、いいウンチしていますか?
 昔から、健康のバロメーターとして「快食、快眠、快便」といわれるように、お通じは私たちの健康と深くつながっている。世の中に出回っている健康情報を見ても、「腸にいい」「お腹に優しい」などと、お通じ関連の効能をうたうものが、かなり目立つ。
 それだけ多くの人が、ウンチに気を配っているのだろう。うん、実にいいことだ。
 そこで今回は、ウンチの基本に立ち返ってみたい。ウンチの素材に関する素朴な疑問や、お通じとの日々の付き合い方を、「日本うんこ学会」会長で消化器外科医の石井洋介氏に教えてもらうことにしよう。

ウンチは「食べカス」だけではない
 まず、最初の質問。そもそも、ウンチは何でできているのだろう?
 「ウンチを単に『食事の食べカス』だと思っている人が多いですが、それだけではありません」と石井氏。一番多いのは水分で、これが全体の8割程度を占めるという。
 では、水分を除けば、あとは食べカス?
 「いやいや、『腸内細菌』がかなりの割合を占めます。それから、古くなってはがれ落ちた150603unchi1『腸粘膜の細胞』も大量に含まれます。それに『食べカス』、これは食物繊維が中心ですね。この3つが、水分を除いたウンチの主な成分です」(石井氏)
 仮に、1日の排便量を200グラムとして計算すると、160グラムは水。残りの40グラムが「腸内細菌」「腸粘膜の細胞」「食べカス」となる。この3つはそれぞれ10~20グラムといったところだろう。
 中でも重要なのが、腸内細菌。腸の中には総量1キロほどの細菌がすみ着いている。菌の種類は数百種にのぼる。その一部が、ウンチにも出てくるわけだ。
 「近年の研究で、ウンチの中にどんな菌が多いかによって、太りやすさや病気のなりやすさが左右されることがわかってきました」と石井氏はいう。腸内細菌の働きは、全身の健康状態に大きな影響を与える。だから、すんでいる菌の種類を調べれば、体の健康度が分かるのだ。
 「ウンチの菌を調べて病気のリスクを予測したり、食生活をアドバイスするといったサービスも、もう実現間近です」と石井氏。体のことを知るうえで、ウンチはとても貴重な情報ソースなのである。

腸粘膜の細胞は2日周期で生まれ変わる
 さて次は、「腸粘膜の細胞」。「古い細胞がはがれ落ちる」というのは、皮膚で垢(あか)ができるときと同じ仕組みだ。ということは、腸の中では、連日10グラム以上の“垢”が発生しているのですか?
 「ええ。10グラムの垢って、ものすごい量ですよね(笑)。肌の細胞は、入れ替わるのに1カ月ほどかかりますが、腸の細胞はわずか2日で入れ替わる。驚異的なスピードで生まれ変わっているのです」と石井氏。
 腸には、口から取り込んださまざまな成分が流れ込む。ときには刺激物や、有害な物質が紛れ込むこともある。そういった成分に直接さらされるため、腸粘膜の細胞は傷みやすい。だから、常にハイペースで再生産されているのだ。
 そして最後の「食べカス」。これは通常、直近の数日に食べたものの残りカスだ。皆さんもときどき、ウンチの中に、最近食べたトウモロコシやキノコの痕跡を見つけることがあるだろう。
 「要するに、ウンチには、直前まで体の一部だった素材や、ごく最近食べたものが大量に含まれている。ウンチは、お腹の中の『今』を映す鏡。だから、体のコンディションがそのまま反映されるのです」(石井氏)

特に色の変化をじっくり観察
 「まずは毎回、ウンチをよく観察してください」と石井氏はいう。注目ポイントは5つ。色、量、太さ、形、そして頻度だ。
 毎回見ていれば、「自分のウンチはこんな感じ」という“いつものパターン”が分かってくる。「よく『毎日出なければダメですか』などと聞かれるのですが、例えば2、3日に1回でも、150603unchi2それがいつものペースであれば問題ありません」(石井氏)。「普段通り」が、何よりの快便のサインというわけだ。
 「普段の体温のことを平熱といいますが、ウンチも、自分の“平便”を知っておくことが大事。そうすれば、何か異常が起きたときに、『いつもと違う』と、すぐに気づけます」と石井氏は強調する。
 特に重要なのは、色だ。健康な便は通常、黄色ないし茶褐色。便全体が赤くなっている場合は大腸や直腸の出血が、コールタール状の真っ黒い便の場合は胃や十二指腸の出血が考えられる。また、肝臓や胆道に異常があるときは、灰白色になることも。
 もちろん、トマトやイカスミをたくさん食べたときにも、一時的に赤や黒のウンチが出る。こういうのは問題ない。だが、食べたもので思い当たる節がないのに、いつもと違う色の便が続いているときは、早めに病院へ行ったほうがいい。
 なお、自分の“平便”を把握するには、ウンチの色や形を、排便のたびに記録するといい。しばらく記録し続けていると、変化のパターンや食事との関係も自然に見えてくる。日記や手帳にメモるのでもいいが、日本うんこ学会加盟団体が開発したスマホアプリ「ウンログ」を使えば、より手軽に記録できる。

ウンチを大っぴらに語れる世の中であってほしい
 「実は、いいウンチを作る大事な要素が、もう一つあります」と石井氏は話す。
 ほう、何でしょうか?
 「それは、ココロです」
 はぁー、なるほど。
 腸は、ココロの状態とつながりが深い臓器。強いストレスが続いたときなどに、お通じが乱れやすいのは、思い当たる人も多いだろう。「快適なココロ」も、快便のための大事なエッセンスだ。
 「残念ながら、今の世の中では、トイレに行くこと自体がストレスになるケースも少なくありません」と石井氏は指摘する。職場などで便意をもよおしたとき、周囲の目に気兼ねして、ゆっくりトイレに行けないことがよくあるのだ。
 石井氏が「日本うんこ学会」という強烈な名前の組織を立ち上げた背後には、そんな世間の風潮を少しでも変えたいという思いがあるという。
 「日本は、学校や職場で『ウンチに行ってきます』と口にすることのハードルが、異常に高いのです。これが自然に言えるような世の中にならないと、いいウンチは出にくいし、ましてウンチに血が混じっていると気づいてもなかなか病院へ行かないでしょう。そのハードルを下げたいのです」(石井氏)
 なるほど。快便と健康のためには、ウンチを大っぴらに語れる世の中であってほしいというわけだ。
 まずは、日々の観察と記録。そしてもし可能なら、ウンチについて語る機会を探ってみよう。もしかしたら思わぬところで、おおらかに語り合える「ウン友」と出会えるかもしれない。(2015/5/26 北村 昌陽=科学・医療ジャーナリスト)

<石井洋介さん(日本うんこ学会会長/消化器外科医)>
消化器外科医として大腸癌検診率向上を目指し、腸内細菌を美少女化したスマホゲームアプリ「うんコレ」(2015年公開予定)の開発・監修を手がけるなど、「ウンチと健康を気軽に語れる世の中」の実現に向けて多方面から幅広く活動している。」(
日経Gooday(ここ)より)

まあ内容的には、ある程度知っていることだが、「腸の中には総量1キロほどの細菌がすみ着いている」や、「腸粘膜の細胞は2日周期で生まれ変わる」というのはオドロキ。

病気は、「いつものペース」「いつもと違う」がキーワード。それは分かる・・・

それにしても、「日本は、学校や職場で『ウンチに行ってきます』と口にすることのハードルが、異常に高いのです。」というのは悲しい現実。

ふと中学校の頃を思い出した。(前にこの話をカミさんにしたら、“人権問題だ!”と憤っていたが・・・)
言うまでもなく、中学の頃は思春期でナイーブな時期。自分の行っていた中学のトイレは、独立した別棟にあり、男子小用の(個別の便器や仕切のない)コンクリートの壁に、皆が並んで用を足す。その背後に並んだ個室の前には、女子が仲良しの友だちと連れだって、お互いにドアの番をしながら、順番に個室に入って用を足す。
つまり男子の小用をしている背後に女子がたむろしている・・・(この環境は、自分の卒業後すぐに、新築の中学建屋に移転して改善されたが・・・)

自分はそんな環境で、大はもちろん小も出ない・・・。それで1日中、トイレに行かなかった。
体育の時間の前、自宅が校庭のすぐそばだったので、自宅のトイレに駆け込んだ記憶も・・・
そんなとき、いつも思っていた。「女子はいいな・・・。小用をするときに、“ついでに(”バレないように)大も出来るから・・・」
それが間違いだと、結婚してから分かった。カミさんに言わせると、そんなことは無いと言う。女だって、いくらトイレに行っても、「大」は意識するという。後から入る人への臭いを気にして・・・。
まあ、“『ウンチに行ってきます』と口にすることのハードルが高い”日本では、“一人が一番”・・・。自由にトイレに行けるので・・・。

日本では、そんなナイーブなトイレだからこそ、小学校で、“男子用も全室個室”という話題を聞くと、それは良いことだと思う。
ナイーブな子どもの心を斟酌してあげる。それが良い教育だろう・・・

たまたまウチの夫婦は、二人ともお腹が弱い。だからお互い、どこでも自由に「トイレに行ってくる」と言える。こんな自由な発言は夫婦以外では出来ない。
ま、夫婦なればこそ!?
海外旅行に行っても、観光地に着くと同時に、ガイドさんが「ここもトイレは・・・」。
なぜ日本人がトイレに敏感なのか・・・。理由は良く分からないが、神経が細かいのかな・・・
人生の最後(寝たきりになっても)に残る、食事と排泄行為。
何とも、生きるとは、面倒な事だ。

150603date<付録>「ボケて(bokete)」より

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