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2015年6月22日 (月)

「報道の自由」日本なぜ低い?

前に「報道の自由度、日本は世界140カ国中61位」(ここ)という記事を書いた。
民主主義が完成している日本・・・と思っていたが、どうしてどうして、それは自分の大きな勘違いだった・・・・

先日の朝日新聞にその「理由」の記事があった。
「(Re:お答えします) 「報道の自由」日本なぜ低い?
 「報道の自由度ランキング」で日本が61位と低い順位だったのはなぜですか。自由度が乏しいとどんなデメリットがありますか。(東京都、パート、40代)

 ■特定秘密法施行など影響
 ランキングは、パリに本部がある国際NGO「国境なき記者団」(RSF)が毎年発表しています。日本は、東京電力福島第一原発の事故後の情報開示や取材の制限などが問題となった後、2012年の22位から13年に53位に急落し、その後も、少しずつ順位が下がっています。
 RSFは、記者の殺害や逮捕、訴追の状況を調べるほか、80項目ほどからなる質問状を各国に送って集計しているそうです。フリーの人たちも含めた内外の記者のほか、インターネットで発信するブロガーや学識経験者らも対象です。
 これらを彼らが独自に指数化して国・地域を並べます。上位はフィンランドなど北欧諸国が常連。最下位グループは中国や北朝鮮、シリアが170位台に並び、指数からみて「とても深刻」だといいます。15年版では、英国(34位)や米国(49位)は「満足できる」。日本は14年より二つ順位を下げて61位で「留意すべき問題がある」とされています。
 RSFでアジア太平洋地区を担当するベンジャマン・イスマイールさん(33)は、「日本の状況は、ますます悪くなっている」と見ています。取材の方法しだいで記者が懲役刑を受ける可能性も指摘されている特定秘密保護法の施行などを例に挙げます。
 ドイツ紙の東京特派員による「外務省から攻撃にさらされるようになった」との回顧。政権の座にある自民党がテレビ局幹部を呼び出して説明を求めたこと。報道への圧力や介入とみなされるような事例が続きます。16年版では、さらに順位が下がるかもしれません。
 報道の自由が大切なのは、「自由に情報が伝えられないと、(権力者らに)説明責任を果たすよう求められなくなる」(イスマイールさん)からです。
 というのは、事件でも事故でも政策でも、「都合が悪いこと」はときに隠されたり、あいまいにされたりします。読者や視聴者に判断材料を提供するのが報道の大きな役割です。取材の場面でも、新聞の発行や番組の放送でも、報道の自由に対する圧力や介入は、その大きな障害となります。 (パリ支局・青田秀樹)」(2015/06/09付「朝日新聞」p13より)

国会の実況中継を見ていた訳ではないが、先の安保法制の党首討論の、何と無機質なことか・・・。質問に正面から答えず、ただただはぐらかす討論に幾ら時間を割いても、国民の理解など得られるはずもなく・・・
今日(2015/06/22)の朝日の世論調査によると、「安倍内閣の支持率は39%で、前回(5月16、17日調査)の45%から下落した。・・・安全保障関連法案への賛否は、「賛成」29%に対し、「反対」は53%と過半数を占めた。同法案が内閣支持率に影響したとみられる。」だって。
それでも、会期延長をして、何が何でも安保法案を通そうとする政権・・・。

昼食の時に行った食堂で、他紙を読むことがあるが、そのスタンスの多様性に驚く。新聞も一法人。人格と哲学を持っている。その法人の主張を有料で、読者に撒き散らす。それをどう捉えるのかは読者に委ねられる。
確かに、世の中で両極端の主張が展開されていることは、報道の自由と見られなくもない。しかしそれらはほんの一握りの事象で、時の権力者にとって不都合な情報は徹底的に隠されている。それは、東洋ゴムや某電気メーカーの不祥事を見れば一目瞭然。
一私企業で、こんなにもあるのに、膨大な情報量がある国家運営で、隠されている事実がどれだけあるのか・・・

今日読んだある週刊誌に、首相は結構マスコミの記者を相手見に、オフレコを連発しているそうだ。それが一切表に出て来ないのは、政府が完全にマスコミを牛耳っている結果、とあった。
また、6月12日に、山崎拓、亀井静香ら4長老が安倍政権に反対表明の記者会見をしたが、読売新聞だけは、このニュースを一切無視して報道しなかったという。
こんな話を聞くに、日本の61位も、なるほどな・・・と思う。

半藤さんは、「こんな事をテレビで自由に発言できるだけ、まだ日本はマシ」と言っていたが、今だけかも・・・。ああ怖ろしい・・・。

150622shimae <付録>「ボケて(bokete)」より

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コメント

国民に真実を知らせようと希望に燃えて記者になった人たちは自分の立場をどう考えているのでしょうか。長いものに巻かれないと生きていく方法がないと諦めてしまっているのでしょうか。自己主張が出来ない村社会の掟が今も生きていますね。新聞ぐらいは真実を伝えて欲しえすね。名前を忘れてしまいましたが官憲を恐れずに真実を書き続けた人がいましたね。そうゆう気概のある報道者が今の日本に欲しいと思います。再びファッシズム国家にならない為に、国民もこういう人を応援出来るといいのですが・・・

【エムズの片割れより】
そう言えば、内閣法制局の人も心中はどうなんでしょうね。トップが替わると、それまでのスタンスをかなぐり捨てて、サラリーマン化してしまうのですかね・・・。
何とも情けない国です・・・

投稿: 白萩 | 2015年6月24日 (水) 21:17

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