第二次世界大戦の人口対犠牲者数
先日のNHKラジオ深夜便「ワールドネットワーク」のポーランド・ワルシャワ 岡崎恒夫さんからのレポート(2015/05/25放送)の中で、第二次世界大戦の人口対犠牲者数の話が興味深かった。それによると・・・
・先の第二次世界大戦で、犠牲者数が最も多かったのはソ連で、2700万人。続いて中国、ナチスドイツ、ポーランドの順。
・ポーランドの犠牲者は600万人で総人口に対する犠牲者の割合は17~19%。ソ連は13.8%、中国2%、ナチスドイツ10.4%、日本3.7%、アメリカはわずか0.35%だった。
・ポーランドの戦前の人口は3210万人、残ったのは2610万人、そのうち、ユダヤ人は350万人いたのが、50万人に減った。
これはポーランドの戦勝記念日である5月8日の新聞に載っていた情報だという。
データは、見方によって色々・・・
wikiに「第二次世界大戦の犠牲者」という詳細な記事がある(ここ)。そこには「被害者数の総計は5000万〜8000万人」「当時の世界の人口の2.5%以上が被害者となった」とある。
同じように他の国の数字を拾ってみると、フランスは1.35%、ハンガリー6.35%、イタリア1.03%、フィリピン3.48~6.6%、イギリス0.94%、そして、スイスやトルコは0%。
アウシュビッツでの犠牲になったポーランドの犠牲者が多いのは分かるが、ソ連の犠牲者の絶対数の多さは、改めて認識。
さて、大日本帝国の3.7%をどう見るか・・・
沖縄戦を経験した沖縄だけを見ると、もっとひどい数字になるのでは?と思って調べてみると、1940年の人口は574,579人だという。そして沖縄戦での犠牲者は188,136人で、そのうち沖縄県出身者は122,228人だという。(ちなみに米軍の犠牲者は12,520人)(ここより)
これを割り算してみると、当時の沖縄の人口に対する犠牲者数は37%、沖縄出身者に限ると21%になる。
沖縄に住んでいた人は、5人に1人が亡くなった・・・
ポーランドよりもひどかったわけだ。
その沖縄に、相変わらずの米軍駐留の負担を強いている日本・・・
そして、そんな戦争の苦難を忘れたかのように、戦争法案に突き進む政権・・・。
ニュースで流れて来る国会の論戦の、何と空しいことか・・・
(そして、下記の写真の何とリアルなことか・・・)
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コメント
戦争で命を落とした人は兵士だったり爆撃に遭ったりした人だけだと思いますが、実際はもっと膨大な数になると思います。戦後の食糧難で栄養失調になり病死した人が入って居ないのではないでしょうか。私たちは栄養失調世代なので、体力がないため、結核、赤痢、日本脳炎、風邪、肺炎などの病気で命を落とした人が沢山いたのです。痩せこけて骨の上に皮が貼りついているように痩せていました。私も肺炎で死にそうになりました。同級生でお腹が膨らんだ子がいました。太っていると思っていたのですが、ある日急に亡くなってしまいました。栄養失調でした。昭和25,6年までにどれ程の人が戦争の影響で亡くなったことでしょうか。
石油を守る戦争をしても、勝つことはないのです。太平洋戦争でよくわかっているのに、能天気な電話のオジサンは勝と思っているのでしょうか。そんなお金があったら新しいエネルギー開発にお金を使えば良い。兵器を売って金儲けしたい人たちが戦争を仕掛けているように思えてなりません。「男は銃が好き」と先日、所ジョージが言っていましたね。困った事です。人間の歴史は戦争の歴史ですものね。嘆かわしい事です。
【エムズの片割れより】
北朝鮮の国名「朝鮮“民主主義”人民共和国」のように、「民主主義」を謳った国ほど民主的ではありません。
同様に、今回の戦争法案も「“平和”安全法制整備法案」と名付けたように、“平和”ではないことを皆が良く承知している、という事なのででしょう。
投稿: 白萩 | 2015年5月30日 (土) 19:15
エムズの片割れさん、最近の作家半藤一利さんの心境が今日8日の夕刊の記事に載っています。毎日新聞のHPの記事検索欄で、「特集ワイド 半藤一利」で検索してみて下さい。この国はどこへ行こうとしているのか、「非国民」にされる空気を 感じています。恐れています。太平洋戦争開戦直後に生まれ、今日まで憲法9条に守られてきた者として。
【エムズの片割れより】
情報ありがとうございます。読みました。
国民の誰もが望んでいない戦争への道を、なぜ国民が止められないのか・・・
自分も、もはや“嘆き”のフェーズです。
投稿: かうかう | 2015年6月 8日 (月) 22:51